フレイ・アルスターとはアニメ『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物である。 CV:桑島法子
概要
ナチュラルの美少女。C.E.56年3月15日生まれ。年齢は15歳。血液型はA型。身長162cm。体重53kg。赤い髪が特徴。中の人が桑島法子なので勿論作中で死ぬ。ルックスは究極的に美麗なのだが、エキセントリックな性格で、作中での度重なる愚挙でアニメ放送当時は視聴者(特に女性層)に敵視されていた模様。
ブルーコスモスの一員であり大西洋連邦事務次官でもあるジョージ・アルスターの娘で、お嬢様育ち。実母は他界している。ヘリオポリスでは主人公キラ・ヤマト達の通うカレッジの1期後輩である。キラが密かに気になっていた女性だが、当初はサイ・アーガイルと婚約関係だった。
ザフトの襲撃を受けたヘリオポリスの難民としてアークエンジェルに乗艦。後に地球連合軍に入隊、制服を着こなしアークエンジェルのクルーになる。ミリアリアやサイ等とは異なりブリッジ要員ではなく艦内の雑用として働き、戦時には寝室にいることが多かった。
元々父親の影響でコーディネイターに偏見を持っていたが、父親の乗った戦艦をザフト軍に撃沈される瞬間を目の当たりにし、偏見どころか復讐の対象とみなすようになる。それ故コーディネイターであるキラに対して当初は、父親の死の直後に「あんた!自分がコーディネイターだからって、本気で戦ってないんでしょ!」と物凄い顔芸をしながら罵詈雑言を浴びせるなど、冷たく当たっていた。
しかし後にアークエンジェルが地球に降下する際の戦闘で、キラが難民のシャトルを守れず目の前で撃墜されたことで傷心になったと知るや一変、キラを復讐の道具として利用するために恋人関係になり彼の好意を弄びながら自分の為に戦うよう仕向けるが、その際キラとのベットシーンが描写され話題となる。土曜18時という時間帯で情事に及んだ事によりお茶の間は凍結し、男性視聴者の股間は白熱したと言われる。
またそれとは対照的に、サイとは地球降下前までこそ仲睦まじい様子を見せていたものの、キラと付き合って以降は婚約を一方的に破棄し「私、夕べはキラの部屋にいたんだから!」と堂々と言い放つまでに至り破局、サイがストライクに搭乗して暴走するきっかけを作る(しかも謝罪に行くどころかその場から立ち去っている)。更にカガリとキラの仲が良くなると嫉妬心をむき出しにするなど、何かとヤな女としての活躍がクローズアップされ、視聴者からの嫌われ者の地位を不動のものとする。
戦いの中、復讐の道具にすぎなかったキラに次第に惹かれていくが、キラがイージス(アスラン・ザラ)との戦いでMIA(戦闘中行方不明)になると艦内での立場を失い、以後キラの代わりにトリィの面倒を見ていた。
キラがいなくなったことに自分でも気付かぬ動揺を隠せぬまま彼女は、なんとサイと寄りを戻そうとする。しかし…
「トールがいなくて、キラがいなくて、みんな悲しいんだ。俺も、悲しい…」
「だから俺、いま君を慰めてやることなんか、出来ないよ。ごめんな、誰か他の奴に言って」
「サイ…けど…私、本当は」
「フレイ!!」
「あなた、分かってたじゃない!私、ホントはキラのことなんか…」
「いい加減にしろよ!!」
「!!」
「君はキラのことが好きだったろ!?」
「…ッ違うわ!」
「違わないさ!!」
と、図星を突かれた上に冷たく拒絶される。
後悔の念に苛まれるのもつかの間、タイミング悪く二人は近くの医務室からザフト軍の捕虜のディアッカ・エルスマンの挑発に激昂したミリアリアを発見。キラと共にMIAとなった恋人トールの敵とばかりにディアッカにナイフで襲い掛かる彼女を目撃するや否や、フレイもキラへの思いを転嫁するように再びコーディネイターへの憎しみを爆発させ、なぜか医務室にあったピストルで射殺しようとしたりと大忙しで、またまた視聴者からの嫌われ者の地位を不動のものとする。
その後はアラスカ基地にアークエンジェルが到着するとなぜか転属命令が出る(ブルーコスモスの令嬢なので前線から離す命令が上層部から降りた?)が、基地がザフト軍と戦闘に突入した際、偶然ザフト軍の指揮官、ラウ・ル・クルーゼに拉致されてしまう。
以後しばらく、あれほど憎んでいたザフトの軍服を着て宇宙へ上がり、クルーゼのそばで働かされていたが、「戦争を終わらせる鍵」(ニュートロンジャマーキャンセラーのデータ)を渡されて戦場に放たれるような形で解放される。
宙域を漂っていたところを「鍵を持っている」と通信しながらアークエンジェルに助けを求めるが、逆にアークエンジェルと交戦していたアズラエル率いる地球軍のドミニオンに救助され、結果的に地球軍の核兵器の使用のきっかけを作ってしまう(それを目論んだ上でクルーゼに解放されたのは言うまでもない)。終盤から最終決戦にかけては、今度は地球軍の軍服を着て、しれっとドミニオンのオペレーターを務めていた。ブリッジで働けたのか…。
またかつてのアークエンジェルの副官であり、現ドミニオン艦長になっていたナタル・バジルールと再会。なんだかんだでザフトに居たのは怖かったのか、安堵して泣きつく様子を見せている。なおこの場面、両者の担当声優が同じ桑島法子であり一人二役のドラマを演じたことからよくネタにされる。
番組後半にクルーゼに拉致された後は戦場にただ流されるままに大人しく行動しており、(彼女を甘やかす相手が居なかったというのもあるが)アークエンジェルに乗艦していた頃の暴走・狂言ぶりは影を潜めていた。しかしキラが生きていたことを知るや否や、彼を案じている様子も伺われた。
最終決戦ではドミニオンが轟沈する前にクルーと共に脱出艇に乗り、戦場でキラと再会する。キラと交戦していたクルーゼ(プロヴィデンスガンダム)が脱出艇にビームライフルを撃つも、キラが間一髪シールドで脱出艇を死守する。一度は助かったかに思われたが、その直後ドラグーン・システムが攻撃を行い脱出艇は撃墜され、死亡する。しかし死の直後、精神世界で光になったフレイは、キラに素直な気持ちで感謝と謝罪の言葉を述べる。
キラは涙しながらも決意を固め、クルーゼと死闘を繰り広げるのだった。
序盤では自分勝手な性格で視聴者に死ぬ程嫌われていたフレイだが、物語が進むにつれて徐々に人間として成長していき、特に最終話での活躍は最早真のヒロインと言っても過言ではなかったのではないだろうか?異論は認める。
ゲーム作品では
本編では散々な嫌われ方、末路を辿った彼女であるが、クロスオーバー作品では彼女らしい言動のほかに、異なった展開を見せている作品もある。
スーパーロボット大戦シリーズでは本編とは異なりキラと良好な関係を築いている作品もあり、特にスーパーロボット大戦Wではコーディネイターへの偏見から克服するシナリオが存在する。
ガンダム無双ではオペレーターとして登場、ガンダムEXVSにおいてもプレイヤーナビとして登場する。EXVSでは「イライラして心がうまくコントロールできないの…ずっとそばにいて…」等、ヤンデレ的なキャラクターが強調されている。
…しかし、フレイにおいて最も意外な展開を見せる作品は、SDガンダムGジェネレーションSEED、及びSDガンダムGジェネレーションDS、そしてSDガンダムジージェネレーションクロスレイズ(後述)であろう。これらの作品でのフレイの最大の特徴は、何と言ってもフレイをMSのパイロットとして操作できる、というものである。
DSの方はキラと和解する専用のシナリオまで用意されており、スタッフの愛情が滲み出る作品となっている。
SEEDの方はかなりの数のボイスパターンが用意されており、オペレーターだけでなくパイロット、果ては艦長まで彼女らしい台詞付きで見ることができる。
「私だけ不幸なのは嫌…だから死んでよね!(SPアタック時)」
「アンタ、私に近づいた代償は高いわよ?(格闘時)」
「ふ~ん!じゃ、消えてちょうだい!(無傷反撃時)」
「何故か今の私…外す気がしないの!(SPアタック射撃時)」
「私は脱出するから、あとの事はお願いね!(艦長時撃沈)」
「フフフッ…ア、アハハハーーーッ!!(プレッシャー発動)」
初期値こそ貧弱だが実戦に耐えうるまで鍛えさえすれば、カテジナさんをも凌ぐ最凶の女性兵士に…
というかキャピタルが激安なので、むしろGジェネSEEDにおける「レンタルキャラ返却時にエンブレムを装備したままにするとエンブレムは外れるのにステータスが強化されたままになるので、これを延々繰り返してチートキャラを作る」という「エンブレムバグ」というバグ技の恩恵を受けやすく、強化し易いキャラであるとも言われている。
カテジナさん化再び…
このような経緯はあったが、近年はゲームへの外部出演も少なくなり、Gジェネレーションシリーズでも前述の「GジェネSEED」以降は、一部の作品でスカウトは出来てもボイス無しという状況であった。
しかし2019年発売のシリーズ最新作「SDガンダム GGENERATION CROSSRAYS」において、なんと再びフレイがスカウトキャラとしてボイス付きのパイロットとして操作可能であることが判明。しかも、戦闘時のボイスは2004年発売の「SEED」のアーカイブの流用であった。またカットインは、「SEED」の強気グラフィックを流用しカラーをリタッチした上で描き下ろされたものを使用(しかもかなり怪しげな表情をしている)。
これにより、実に15年ぶりに「戦争終結の為、あなたの命が欲しいの」などとかつての狂台詞をのたまいながらエースを次々に撃破するカテジナさんと化したフレイが再び復活を遂げる…かも。
なお性格はフレイらしく「激情」のため、すぐテンションを強気状態にできるのが長所だが、反面超一撃状態を解除されると即座に混乱状態になり、攻撃不能となってしまう。この為、支援防御を活用するか、「エレガント」のアビリティ(弱気以下にならなくなる)を覚えさせ克服する等の対策が必要。
なお余談だが、フレイの入手はSEEDシナリオのステージ3攻略後とかなり序盤に入手可能であり育成も早期に行うことが出来る。この入手のし易さも、ある意味かつての「GジェネSEED」における「エンブレムバグで手軽に実戦投入可能」という事象とどこか似たような流れ…というのは気のせいであろうか…
関連動画
関連項目
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