ヴァンガードプリンセスとは、スゲノトモアキ氏による2D格闘ツクール2ndを使用した、2on2対戦格闘ゲームである。
フリーゲームでありながらも、よく出来たドット絵や良く動くキャラクターが高く評価されている。
(スゲノ氏は元カプコン社員である為、このゲームの出来がいいのはうなずける)
現在の最新バージョンはver 1.08である。
今後はバージョンアップ版になる「ヴァンガードプリンセス“プライム”」がリリース予定。
プライムでは新キャラとして「リカコ先輩」が追加される予定。
・・・なのだが、スゲノ氏のブログが2011年8月12日の更新を最後に全く音沙汰が無い。
概要
いわゆる「2D対戦格闘ゲーム」であるが、非常に独特なシステムを持っているのが特徴。
まず、メインキャラ単体ではコンボのできるキャラのほうが少ない。
全10キャラ中、まともにコンボができるのは
・コンボタイプの「えり」
・ルートコンボがある「くるみ」
ぐらいである。
また「必殺技による通常技キャンセル」というシステムがないのも特徴。
これによって起こる火力格差を補うべく、
「サポートキャラ」というキャラの技を使い、本体と連携したコンボを組む
のがこのゲームの特徴である。
サポートキャラは4キャラの中から1キャラを選ぶスタイルで、
の4名がいる。
どのキャラも得意・不得意を持ち、自分のキャラの個性を高めるようにサポートを選ぶ組み合わせにするか、弱点をカバーする組み合わせにするかはプレイヤーの自由である。
本作は頒布開始当初はシンプルで派手な演出はなかったが、
Ver1.08からリバティアーツにカットイン演出が実装された。
同人誌として公式の設定資料集やイラスト集も発売されており、根強いファンを抱えている。
バックストーリー
現状を維持したい者、現状を打破したい者、世界中が対立し、争い、疲弊した、そう遠くない未来…。
戦争も激化するなか、とある旅客機が誤って撃墜されてしまう。
次々に死者が確認されるが、たった一人無傷で生還した少女がいた。
やがて美しく成長した彼女だったが、時が経つにつれ不思議な能力に目覚めていった。
はじめは民間の研究機関へ移されたが、政府軍の目に留まり、軍事目的でその力は解析されていく。
宇宙の法則さえ曲げてしまうその力を、人は「機導魔術」と呼んだ。
実戦で目覚しい戦果を上げる彼女に、政府軍はより強い力を求め過酷な人体実験へと発展させた。
しかし、ある事件をきっかけに彼女の魔力が暴走、「アストラルインパクト」を引き起こしてしまう。
強大な魔力を帯びた衝撃波は広範囲におよび数多くの少女たちに機導魔術の恩恵を与えた。
やがて最前線には、魔力を得た少女たちの姿が多く見られるようになる。
その美しく戦う姿から「先陣の姫君」と呼ばれ、兵士達を鼓舞した。
一年が経ち、戦争も終結に向かっていた頃
アストラルインパクト後、行方不明だと思われていた彼女が「理の執行者」として転生し人類の滅亡を図る。
そして導かれるように先陣の姫君たちは戦いの地へ赴く…。
キャラクター紹介
忽那 ゆい(KUTUNA YUI)
通常技のリーチが長く、振り回しているだけでもそれなりに戦えると、使いやすい部類に入る。
しかしその分食らい判定、空振り時のスキが大きめで、見切られると反撃必至。
このため、使いこなすには工夫が必要になる。
必殺技性能がサキと非常に似ているが、こちらはリーチと威力が高めで技の機動性には若干欠ける。
クセは強い牽制技とリーチの長い必殺技による立ち回りに加え、ガード不能テクなどをマスターすれば戦いの幅が広がる。
なおガードが最も固い(パンチラ的な意味で)
忽那 はるか(KUTUNA HARUKA)
ゆいの姉。ヴァンガードプリンセスのキーキャラクター。というか真の主人公。
魔法使い。戦い以外なら受け入れてくれるらしい。
遠距離特化タイプのキャラクターで癖が非常に強い。
が、慣れれば弾幕を張って相手を近づかせずに封殺することも可能。
隙は大きいが火力の高い飛び道具などを豊富に持ち、自分のペースに持ち込めれば強い。
が、懐に入られると切り返し技のなさにより、一気に追い込まれてしまう弱点を持つ。
本人の操作だけではなく、サポートなどの扱いも重要な、中~上級者向けキャラ。
初期あたりでは非常に強力な性能を誇っており、あやねと2強状態であった。
現在では遠距離技の性能が調整されており、初期ほどの極悪な強さはなくなっている。
リリス(LILITH)
ロリで悪魔で理事長の投げキャラ。ただし生徒は信じてない。「一万年はやーい!」
某すっごい格闘ゲームと被るように思うかもしれないが、こっちは自分で投げる。
全キャラ中唯一前ダッシュ(ステップ)を持たないが、
高火力のコマンド投げ、スタン値の高い打撃などで大ダメージを狙う一発逆転キャラ。
じりじりと歩み寄りながら虎視眈々とコマ投げを狙う様は、
小さいながらも赤きサイクロンの流れをくむ立派な投げキャラである。
「ばかちんが!」「ひれ伏せぇ!」「リリス様を怒らせた罰だ!」
ルナ 姫木(LUNA HIMEKI)
ガン=カタ賞金稼ぎ。閃術使いでも可。ある意味、ヴァンガードプリンセスを代表するキャラ。
対戦中や勝利後の台詞がエロい。ぱんつなど飾りでs
ソウルキャリバーのマキシ、KOFのアンヘルもびっくりの構えキャラ。
技性能に加えてシステムを理解しないとまともに動かすことも難しい、上級者向けキャラ。
Ver1.04よりシステムが変更。
ガン=カタの性能が上がり、弾数制限が追加された。
さらにVer1.05ではガード不能のラストシューティングが追加された。
美留町 くるみ(MIRUMATI KURUMI)
一般人(仮)。えりの友達。実はとんでもない過去の持ち主。そしてパンモロ大王。
なんと、くるみ自身には必殺技がひとつしかない。
しかしサポートレベルの回復が全キャラ中最も速く、サポートメインで立ち回るキャラ。
また、通常技・必殺技の連携が基本的に目押しでしか存在しないこのゲームにおいて、
一人だけチェーンコンボ(通常技を通常技でキャンセル出来るシステム)を搭載している。
いわゆる「イロモノ系」の扱い。
またサポートキャラによって性能・見た目が変化するリバティアーツを使える。
Ver1.04からサポートキャラ別に専用技、Ver1.06より前転移動・空中急降下攻撃が追加された。
御殿谷 サキ(MITONOYA SAKI)
剣道部主将。まじめで品行方正。リリスの学校に通っている。「お引き取りください!!」
彼女が使用するいかにも狂気を秘めてそうな刀は神刀「ひとひら」。
ゆいの神剣「サクヤ」を軍がコピーし、作り上げた刀。その試験運用に駆り出されたらしい。
あだ名は「おでんやサキちゃん」。
あくまで、ゆいに挑みたいだけであり、ライバル関係ではない。
ゆいと必殺技性能に共通点が多いが、全般的にサキの方が発生が早く、汎用性に優れる。
威力やリーチに劣るが、飛び道具の花びらを空中でも発射出来たり、
所謂「雷撃蹴」も使用可能なので、ゆいよりも攻めに特化していると言える。
Ver1.06より「ひとひらフェイズ」が追加。サキちゃんに「なにか」がインストールされるようになった。
ただしキャラ容量が足りないため、以後のバージョンではフェイズシフトで代用され廃止された。
手にしている「ひとひら」はサキの身体を蝕む呪いの刀となっているようだが、サキ本人は気づいてない模様。
また、この設定より所謂「暴走サキ」などの別verキャラを製作する構想もあった模様、ひとひらフェイズ発動後に別性能化するという発想があったのだが、サキのキャラ容量が足りないので上記の通りボツになった。
もしかすると、今後「ひとひらに支配されたサキ」などの別キャラ扱いで追加されるかもしれない。
氷桜 かえで(HIOH KAEDE)
暗殺者。開幕は女生徒の格好をしていて、脱ぐと髪の色と衣装が変わる。
スカート脇の穴は、スリットなんて生易しいレヴェルじゃない。
「自分の力で戦うこと」を信条としているせいか、サポートゲージの溜まりは全キャラ中最低。
通常技の攻撃力と性能は高めで機動力もあるが、防御力は低い。
Verアップで主力技の性能が細かく変化する人。
愛用している人は性能の違いを把握しておかないと厳しい。
ナタリア グリンカ(NATALIA GLINKA)
某国軍人。どうやらその某国の体術はヒップアタックをメインに使うらしい。なんとすばらしきかな。
コンボこそ非常につながりにくいが、パイルバンカーを用いた豊富な突進技(と尻)で敵をねじ伏せるパワーファイター。
必殺技が通常パイル(上段突進)、グランドパイル、(下段パイル)、リープパイル(中段パイル)とコマ投げのみという男らしさ。
もちろん隙は大きいが、当てれば体力差をひっくりかえせる火力の高さ、削り能力の高さを活かした立ち回りで差をつける、玄人向けキャラ。
“今だナタリアさんケツだ” → “今だケツリアさんナタだ” → “今だケツさんナタリアだ”(←今ここ)
Verアップでコマンド投げが新エフェクトに変更され、かっこ良くなった。
Ver1.06より通常技が追加されたよ、やったねナタリアさん!
それでもやっぱりケツが強い人。ケツ昇竜は伊達じゃない!
現在ではクセは強いが、立ち回りやパイル系の技の性能の高さでランク的にはトップである。
羽澄 えり(HASUMI ERI)
軍事施設で実験体にされていた、悲劇のヒロイン。孤児院で育ち、くるみに強い友情を抱いている。
軍事施設から脱走し、逃げ回っているうちに今回の事件に巻き込まれる。
しかし、逃亡中だというのに「へそだし+ローライズのミニスカ」とかどんだけ誘ってますか。
はるかのアーケードモードでは、可哀想なえりを見ることが出来る。
いわゆるスピード型コンボキャラで、画面端の爆発力は全キャラ屈指。
ディレイが効く派生技、中段や裏回りを絡めたガード崩しも優秀。
初期の頃から安定した性能を持つために愛用している人も多いが、
サポートキャラを絡めないと大ダメージは狙いにくい。安定させるには練習が必要。
コンボよりも掛け声がクセになる。「イチニノサーン!!」
幾世 あやね(IKUSE AYANE)
ゆいの幼馴染。片目はゆいとの立会いで負傷したらしい(?)。弓術の使い手で巫女。
博麗神社の巫女もびっくりの脇っぷりに加え、立ちCの惜しみないパンモロっぷりでプレイヤーのハートにエンジェルアロー。布地の少ないひもぱんとか、どんな神社なんですか。ちょっとお参りしたい。
ガード耐久値最低、体力最低クラス、攻撃力イマイチなどの部分は設定ゆえ。
しかし、飛び道具などの技性能が全般的に高く、判定良好、発生早目と中距離での牽制能力に長けた、
ある意味玄人向けのキャラクター。
初期Verにおいては、はるかと2強の時代になっていたが、現在は流石に調整されて大人しくなっている。
Ver1.07cより新システム「ブルズアイ」が追加された。
キャラの中心に当てるほど矢の威力が上がる、という特殊なシステムである。
通信対戦環境
本来は2D格闘ツクール2nd製ゲームでは通信対戦はすることができなかったが、
海外の有志により通信対戦ツール「LunaPort」が開発され、通信対戦が非公式ながら可能となった。
これによってしたらば対戦スレ・IRCなどで通信対戦が行われるようになった。
さらにその後、ポート開放ができない環境でも通信対戦できるネットワークツール「hamachi」も併用され、通信対戦を誰でもできるようになった。
そして、最近「UDPチャット機能付き通信対戦支援ツール「LunaPort MT」」と言うロビーツールが、
としあきの手により開発された。
その便利さから通信対戦ツールは「LunaPort MT」が主流となっていた。
なお、現在は「LunaPort MT」の最新版である「MTSP」が使われている。
詳しくはwikiの「通信対戦」の項目にて。
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