毛利小五郎とは、青山剛昌マンガ作品及びそれを原作とする『名探偵コナン』の中の架空の人物。CVは神谷明(~548話)→小山力也(553話~)
概要
名前のモデルは江戸川乱歩原作の小説「怪人二十面相」に登場する探偵・明智小五郎。姓の毛利は娘の毛利蘭の名前のモデルが作家モーリス・ルブランであることからの引用。
娘は毛利蘭。妻は妃英理。別居状態である為離婚したと勘違いされる事があるが、籍は残ったままで、長年別居しているにも関わらずお互いに気がある(どちらも素直になれず仲直り出来ていないだけ)。所轄の刑事で、目暮警部(当時は警部補)の部下として働いていたが、本編より10年前のとある事件をきっかけに退職。自宅に毛利探偵事務所を開き、私立探偵になる。
頭脳・探偵力
作品内の世界ではまるで眠っているかのような姿で名推理を披露するため「眠りの小五郎」と世間で評されるほどの名探偵である。しかし実際にはほとんど時計型麻酔銃により眠らされ、蝶ネクタイ型変声機によって彼に成りすました江戸川コナンが腹話術の要領で推理を語っている。普段の彼の推理力は「密室なら自殺」「すぐ矛盾が生じる推理で一同に突っ込まれる」と名探偵とはほど遠いものである……。
普段の推理は「迷探偵」という方が相応しい事も多く、刑事時代から迷宮入りさせた事件は多数あるらしい事が目暮警部の口から語られている。全体的に視野が狭く、早く結論を出そうと推理が短絡的であることが多いため、犯人の用意したミスリードにまんまと載せられてしまうなど、本作における「間違った推理」の担当であることが殆ど。
が、彼にとって重要な人物が被害者・容疑者となった時には若干コナンのサポートこそあってもコナンと同様、さらに一部においてコナンを超える推理を展開する。(大人としての人生経験等、コナンに無い"強み"を活かす事も。)
この時の小五郎は「覚醒小五郎」等と表現されており普段のギャップ燃もあってかすごくカッコいい。特に水平線上の陰謀での活躍は凄まじく、推理は完璧で唯一コナンがフォローを入れたのは「ナイフで背中を刺した」というポイントのみ(このナイフで刺したという情報が発覚した時すでに小五郎は犯人を取り押さえるため船に潜伏していたため知りえない上、推理全体には全く影響を及ぼさない情報であった。)。
「思い入れのある人物が関わっていて、即座に結論を出せない」場合等は特に強い為、やっぱり上述する短気さが探偵としての欠点なのかもしれない。
「どんな理由があっても殺人者の気持ちなんかわかりたくない」という信念を持っており、殺人を起こした人物に対しては同情の余地は持とうとしない。無論それは旧友等、思い入れがあったり親しい人物に対しても同様である。また犯人に対して一喝することもある。
事件現場にコナンが介入する事を嫌い、よくゲンコツをお見舞いしていた。(500話以降は暴力表現として接触する事を防ぐ為か別の方法で退場させようとする)結果的にはコナンが事件解決するので全体からみれば足を引っ張る行為とも見えてしまうが、この行為は危険に巻き込まれる事を防ごうとしている彼なりの配慮である。(実際にコナンは事件介入した事で命の危機に面した事も多く、当のコナンも少年探偵団メンバーに対し事件介入を最小限にしようと配慮している。)「子供の見るもんじゃねぇ!」と叱責することも多々あり、この辺りは良識ある大人と言って良いだろう。
一方で劇場版第1弾にて爆弾事件に巻き込まれ、負傷入院したコナンを付きっきりに見守っていたり、蘭不在の際に一緒に買い物をしたり外食をしたりする等、事件さえ絡まなければ案外コナンとの仲は良好であり、ギャグシーンでは実の親子以上のシンクロっぷりを見せたりする。
TVスペシャル版『ルパン三世vs名探偵コナン』では、事件に介入したコナンに説教しつつもコナンが先に現地で仕入れた情報は信頼してお互いに情報提供を行っており、なんだかんだいいながらコナンの探偵能力を信頼している一面が描かれておりルパン風テロップで「名コンビ・・・」と示されていた。
新一君。よかったね。これなら未来の義父さんとも上手くやってけ・・・・・・
・・・・ゴメンナサイ
身体・体力
普段は過剰飲酒・ヘビースモーカー・運動不足(強豪の草野球チームのレギュラーであるが、ジョギング時にすぐ息切れを起こしてしまう)と生活習慣病予防生活どころか生活習慣病呼ぼう生活を送っており(実際に軽度ではあるがアルコール性肝機能障害を患っている)、寿命が心配である。
一方、娘が娘なら父も父と言ったところか、学生時代の部活動として行っていた柔道の腕は衰え知らずであり、犯人確保に一役買っている。学生時代は大学生日本一に輝いた主将が一度も勝てなかったほどの実力者だったが、緊張に弱いため大会では一勝もできなかったらしい。
特に劇場版第2弾の『14番目の標的』でのクライマックシーンでの「劇場版メイン挿入歌『キミがいれば』をBGMに相手へ決める一本背負い」は小五郎名シーンの1つである。
刑事時代も、推理に関してはどうにも評価が低かったものの、柔道を用いて犯人確保に活躍した事の方が多かったらしい。
射撃の腕も一流であり警視庁でも1、2を争っていた。人質を盾にした犯人を撃ちぬいたこともある。
その他の人物像
ギャンブル好き(競馬等)であり、家事も娘任せとあって、ダメ人間のように描かれる場合も多いが、よく娘(とコナン)を連れてレンタカーで旅行に行ったりするなどしている(職業柄休暇が自由で時間を作りやすいというのもあるだろうが)。
作品初期には、素行調査など、現実の探偵らしい仕事も行ってはいたが、現在では殆ど見られない(あまりにも有名になったため尾行など秘密裏に行う仕事の依頼を受けづらいためか)。また、普段の服装に加えてサングラスをかけただけの状態で尾行するなど、こちらの方もすこしばかりお粗末であった。
実は毛利探偵事務所のあるビルは小五郎の所有する物件である。1階を喫茶ポアロに貸し、2階が事務所、3階が自宅である。なんとなく家計が心配になる描写が多いが、喫茶ポアロからの家賃収入や著名人や資産家相手の割のいい仕事あるためかそこまで困っていない模様。
自身で料理をすることは殆ど無く、娘が不在の時は外食する(探偵事務所のビル1Fにある"ポアロ"等、米花商店街の飲食店)事も多いが、風邪を引いたコナンにお粥を作ってくれた事もある。米花商店街の店舗が一斉休業だった際は杯戸町までコナンとラーメンを食べに行き、そこでも事件に遭遇した。
殺人事件の現場に"たまたま"居合わせる事から、目暮警部からは「死神」呼ばわりされている(しかし最近では目暮警部は「死神」なのはおっちゃんではなくコナンかもしれないと疑っている)。おっちゃんが悪いんやない。コナンが悪いんや。
笑い方に特徴があり、「ナーハッハッハ!」という笑い方をする。
美人に目がなく行く先々で様々な女性を口説こうとしているが英理に似たタイプが相手だと美人でも手が出ない。アイドル歌手沖野ヨーコの大ファンで事あるごとにヨーコの話題を出している。
英語は苦手分野の様で、「ミスコン」を「ミステイクコンテスト」の事だと勘違いしたり、ロンドンへ行った時蘭やコナンが居なくなり一人になった時は困惑していた。
突然のCV交代
2009年9月18日に担当CVであった神谷明氏が自身のブログにて「役を解かれた」と表明し、降板する事となった。
体調不良等の止むを得ない理由以外での不可解な降板に対し納得出来ないファンが多く、名探偵コナン関連の動画上でも「戻ってきてほしい」というコメントが未だ投稿されている。
しかし、引き継いだ小山力也氏には何も問題は無いので、彼に対する批判コメントは筋違いである為くれぐれも注意願いたい。
後に前任の神谷は2010年4月2日に同ブログにて「今日小山力也さんとお会いしました。そこで、ボクの小五郎にとらわれずに、自分の小五郎を作って欲しいとお願いしました。」と正式にバトンタッチ(題名より)を行ったことを表明している。
関連動画
関連項目
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