赤い光弾ジリオンとは、1987年に放映されたSFアクションアニメである。制作はタツノコプロ。
概要
当時、セガが販売していた光線銃玩具「超高速光線銃ジリオン」の販促を目的としたアニメであり、劇中に登場する同名の銃「ジリオン」も玩具のものと同デザインとなっている他、光線銃の弱点がそのままアニメの演出に活かされている。
また、玩具のジリオンがニューモデルになった際は、アニメの方でも「一度破損した銃を修復しパワーアップ」という形でモデルチェンジが行われた。他にもセガのゲーム『ファンタジーゾーン』からオパオパがレギュラー出演している。
ちなみに、全話数は31話とやや中途半端だが、これは打ち切りや野球中継など特番で枠が潰されたわけではなく、元々3クール全39回の放送予定であり、残り8回分は再放送によるものである。
本放送はやや特異な放送形態をとっており、17話からは赤い光弾ジリオン 激闘編にタイトルが変わり、30分遅い時間に枠移動した(日曜10:00~→日曜10:30~)。放送そのものは中断なく行われたものの、16話の放送(主人公のJJが行方不明になる)から一月ほど再放送が続く事態となったため、その間ファンはヤキモキさせられることとなった。最終話(31話)放送後も、後番組(闘将!!拉麺男)が始まるまで再放送で枠が埋められた。
ゲーム化には恵まれており、放送中にセガマークIII対応ソフトとして2作(「赤い光弾ジリオン」「トライフォーメーション」)も発売されている。
また、本作の制作がきっかけでProduction I.Gが生まれる事となった。詳しくはそちらの項目を参照。
あらすじ
西暦2387年。第二の地球と呼ばれる殖民惑星マリスが、侵略者ノーザ星人の襲撃を受けた。
圧倒的な戦力差に瞬く間に劣勢に立たされた人類であったが、未知の超文明がもたらした三丁の強力な光線銃「ジリオン」を入手。
人類の命運を握るジリオンを託されたJJ、チャンプ、アップルの三人の若者たちは、特殊部隊ホワイト・ナッツのメンバーとなり、ノーザ軍を相手に数々の困難なミッションに挑んでいく。
登場人物
マリス軍
- JJ (cv: 関俊彦)
- 思慮の足りない16歳。練習よりも実戦を重視するタイプで、セオリーや戦略を無視したその戦い方はノーザ軍のコンピュータですら予測できない。第11話からは新たなジリオン(拳銃型)を手に入れた。
- チャンプ (cv: 井上和彦)
- クールな2枚目の18歳。後に3枚目なギャグキャラへと変わっていく。
- 12話以降は所有するジリオンが狙撃銃タイプに変わった。
- アップル (cv: 水谷優子)
- JJとチャンプのブレーキ役となる17歳。
- 12話以降は所有するジリオンがサブマシンガンタイプになった。
- エイミ (cv: 本多知恵子)
- Mr.ゴードの秘書を勤める16歳。メンバーへの通信・オペレーションなども行う。
- 傍目には普通に作っているはずなのだが、なぜかエイミの作るコーヒーは「泥のようにマズい」らしい。
- オパオパ (cv: 本多知恵子)
- デイブがマスコットとして作った小型メカで、様々な機能を持つ。24話のオパオパの活躍を見て妹分のウパウパ(cv: 滝沢久美子)が作られた。もともとはセガのシューティングゲーム「ファンタジーゾーン」のキャラ。
- Mr.ゴード (cv: 藤本譲)
- ホワイト・ナッツの長官。いつも椅子に座ってホワイトナッツメンバーに指令を下している。
- 自分の信念を貫くタイプで、自分の部下を守るためならばマリス軍総司令官バーンスタインとの論争すら辞さない。
- デイブ (cv: 中村大樹)
- ホワイトナッツのメカニック担当・輸送担当・現地サポート担当を勤める万能な17歳。
- 彼の開発したメカはいずれも優秀で、ノーザ軍殲滅に役立っている。
- 第10話で破壊されたジリオンをパワーアップさせたのも彼である。
- バーンスタイン (cv: 小林修)
- マリス軍の総司令官。
ノーザ軍
- アドミス(cv: 沢田敏子)
- ノーザ軍P38宙域の総指揮官(あくまでも一方面軍の総指揮をとっているに過ぎない)。
- 侵略の背景には何らかの思惑が・・・?
- バロン・リックス (cv: 速水奨)
- ノーザ軍に所属する、P38地区・ノーザ軍マリス攻撃隊総指揮官(20歳)。
- マリスにおいてはノーザ軍の最高責任者だが、ノーザでは数いる武官の一人に過ぎない。
- ノーザ・ウォーリアーズ
- 普通のノーザ兵とは異なる、対ジリオン用に人造的に作られたサイボーグ部隊(そのためジリオンが当たってもその箇所だけ切り離すことができる)。激闘編におけるノーザ軍の主力。
- リーダー格のガードック(cv: 古田信幸、山寺宏一)、ミサイルポッドなどを装着した重量級のナバロ(cv: 古田信幸)、紅一点で飛行能力を持つソラール(cv: 滝沢久美子、木藤聡子)の三名。
フラグ回収に定評のあるノーザ軍
この作品において特筆すべきは、ノーザ軍による、異常なほど早いフラグ回収である。
マリス軍の人間が何かを否定すると、それを秒単位で見事に要求に応じてみせる様は、もはや盗聴器でも付けているのではないかと疑いたくなるほどである。
- 「このソーラーパネルはちょっとやそっとじゃ……」 → 大型戦車のビーム砲が貫通
- 「こんな砂漠に来るわけが……」 → 戦車の大軍を率いて侵攻
- 「やつら俺たちを見失ったんだ。心配することは……」 → 機雷攻撃の雨
- 「ノーザが空から来るわけが……」 → パラシュート部隊降下
主題歌
- ピュアストーン - オープニングテーマ
- 歌:結城梨沙 / 作詞:戸沢暢美 / 作曲:大内義昭 / 編曲:小林信吾
- Push! - エンディングテーマ(1話-20話)
- 歌:結城梨沙 / 作詞:戸沢暢美 / 作曲:入江純 / 編曲:小林信吾
- Rock Candy - エンディングテーマ(21話-31話)
- 歌:結城梨沙 / 作詞:麻生圭子 / 作曲:小森田実 / 編曲:入江純
関連動画
2012年7月6日よりタツノコ劇場にて公式配信が開始される。毎週金曜更新。しかし、2015年4月30日に終了してしまったため現在は見ることができない。
関連静画
関連項目
- タツノコプロ
- タツノコ劇場
- セガ
- Production I.G
- アニメ作品一覧
- ファンタジーゾーン - オパオパの出典元。
- ファンタシースターオンライン - ジリオンをモデルとしたアイテム「ルビーバレット」が登場する。
- 超音戦士ボーグマン - 光線銃の次の販促先。
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