運転免許とは、自動車の運転において必要な免許である。※『免許がない!』は、舘ひろし主演の映画。
概要
運転免許は、以下の3種に区分されている。
- 第一種運転免許…自動車やバイク等の運転に必要な免許 ※一般人御用達
- 第二種運転免許…タクシー等の旅客輸送の為の免許{含む、代行運転普通自動車(運転代行)} ※プロ御用達
- 仮運転免許…練習や試験等のために自動車を運転する為の免許 ※初心者御用達
一般的に、第一種運転免許は、「免許」。第二種運転免許は、「二種」又は、「二種免」。仮運転免許は、「仮免」と呼ばれている。
仮免(仮運転免許)の注意事項
- 運転免許を取得する為に、道路(路上)にて練習の為運転する場合と、指定自動車教習所の卒業検定、又は運転免許試験を受ける為、道路で運転する際に必要。
- 有効期間は、免許試験を受けた日から起算して6ヶ月。(起算…試験を受けた日を1日目とする事)
- 車の前後の既定の位置に仮免許練習標識の表示。(「仮免許練習中」ってやつ。)
- 指導者を助手席に乗せて、その指導を受ける事。(指導者…指定自動車教習所の指導員か、その車を運転する事の出来る第一種免許を3年以上、又は、その車を運転する事の出来る第二種免許を受けている人。)
- 運転免許を取得していても、その免許では運転出来ない種類の車の免許を取得する際の練習、卒検、運転免許試験も1と同様。(例外:大型・普通自動二輪、大型特殊、けん引、第一種で運転出来る種類の第二種免許取得の場合、小型特殊⇔原付の相互間取得の場合。)
仮免が必要な場合の例(既取得免許を左とする):普通→中型、中型第一種→大型第二種、大型特殊→普通第二種)
免許(第一種運転免許)
受験可能年齢は普通二輪免許、小型特殊免許、原付免許は16歳以上から、普通免許、準中型免許、大型特殊免許、大型二輪免許、けん引免許は18歳以上から、中型免許は20歳、大型免許は21歳以上から試験を受けることができる。
免許によっては、他の免許を受けている期間が資格として定められている場合があり、大型免許では普通免許、準中型免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかを通算で3年以上受けていることが必要[1]。
また中型免許は普通免許、準中型免許、大型特殊免許のどれか受けた期間が2年以上必要となる。
いずれも免許停止などで効力がない期間は除外される。
例えば普通自動車免許の交付を受けて3年が経過していても、その間に180日の免許停止処分を受けていれば、免許を受けていた期間は2年半となる。
平成19年に中型免許が新設されたが、これ以前に普通自動車免許を交付されていた者は既得権保護の為、免許は「中型自動車8t限定」になる。
平成29年に準中型免許が新設されたが、これ以前に普通自動車免許を交付されていた者は既得権保護の為、免許は「準中型自動車5t限定」になる。
よって改正前の普通自動車免許所持者は、運転できる自動車の区分は変わらない。
中型自動車8t限定の免許を所有する者が車両総重量8t以上11t未満の中型自動車を運転する場合や準中型自動車5t限定の免許を所有する者が車両総重量5t以上7.5t未満の中型自動車を運転する場合は、限定解除を受けなければならない。
限定解除は免許試験場で技能試験を受けるか、指定自動車教習所で講習を受ける必要がある。
8t限定の更新時適性試験は従来の普通自動車免許と同様だが、限定解除を受けると現在の中型自動車免許の基準になるので注意が必要。5t限定の更新時適性試験も同様。
ちなみに、みんな大好き、ロードローラーは、大型特殊自動車に分類される為、18歳以上で大型特殊免許を持ってる人以外運転出来ないので注意!!
AT限定
普通免許、大型・中型自動二輪免許にはAT(オートマチック)車限定免許が存在する。このAT限定免許では、以下の制限がある。
けん引免許
大型、中型、普通、大型特殊自動車の「けん引自動車(けん引する為の構造と設備を備えた車)」で、車両総重量が750kgを越える「被けん引車(けん引される為の構造と設備を備えた車)」をけん引する時は、「けん引自動車」の種類に応じた免許のほかに、けん引免許が必要である。
例外:車両総重量750kg以下の「被けん引車」をけん引する場合、故障車をロープやクレーン等でけん引する場合。
運転免許証の有効期限
新規免許証の有効期限
新規で免許を取得した場合、運転免許証の有効期限は、適正試験を受けた日の後の3回目の誕生日から1ヶ月が経過する日まで。
例:誕生日が、4月1日の人が2010年5月10日に適性検査を受けた場合、2013年5月1日まで有効。
つまり、自分の誕生日が過ぎてから、免許を取れば約一年長く更新せずにいられるって事。
更新された免許証の有効期限
- 優良運転者(ゴールド免許)、一般運転者の場合
- 違反運転者の場合、更新前の免許証の有効期限が満了した後の3回目の誕生日から1ヶ月が経過する日まで。(※新規免許取得後、最初の更新を行った後の場合も、3回目の誕生日から1ヶ月が経過する日まで。)
免許の更新を受ける際には、更新時講習を受けなくてはいけません。DVDがつまらないからといって寝ていると、追い出されて更新させてもらえない事もある。
なお、免許更新時期に自分の誕生日が過ぎてから更新期限までに別種の免許を取得すると、更新講習を受けなくて済む。
点数制度について
過去3年間の交通違反や交通事故に対して一定の点数をつけ、免許の停止や取り消し等の処分を行う制度。
前歴回数 | 停止・保留 | 欠格期間1年 | 欠格期間2年 | 欠格期間3年 | 欠格期間5年 |
---|---|---|---|---|---|
0回 | 6~14点 | 15~24点 | 25~34点 | 35~44点 | 45点以上 |
1回 | 4~9点 | 10~19点 | 20~29点 | 30~39点 | 40点以上 |
2回 | 2~4点 | 5~14点 | 15~24点 | 25~34点 | 35点以上 |
3回以上 | 2~3点 | 4~9点 | 10~19点 | 20~29点 | 30点以上 |
※初心運転者(若葉マークの期間)の場合は、その一年間の合計点数が3点となった場合(一回の違反で3点の場合、再び違反等で1点でも追加された場合のみ)、初心運転者講習が行われる。これを受けなかったり、受けても、再び初心運転者期間に点数が追加されたりした場合、再試験が行われます。再試験の合格率は、お察し下さい。
再試験の難易度は自動車の場合が「教習所の教官レベル」、バイクの場合は「白馬の王子様レベル」に達していないと合格は無理だとも言われている。若葉マークの初心者にとってはあまりにも無理ゲーである。仕方ないね。
さらに本来なら一発試験と同じ条件(難易度HARD)だが、この場合は難易度はPhantasmへと跳ね上がる。
※再試験に不合格すると、該当する免許が取り消しになります。なあに、かえって免疫力がつく。
なお優良、一般運転者に対しては、軽微な違反等の場合、点数が加算されない特例措置があります。興味を持った方は、調べてみましょう「交通違反をしない、交通事故を起こさない。」といった気持ちが大切です。安全運転を心がけましょう。
海外の運転免許制度
まず、日本ではどのような制度だったか確認しよう。日本では原動機付自転車・小型特殊自動車・普通自動二輪車・大型自動二輪車・大型特殊自動車・普通自動車・準中型自動車・中型自動車・大型自動車・けん引という区分がある。けん引以外は以下のような包含関係にある。
- 大型特殊自動車免許・普通自動車免許・普通自動二輪車免許は原動機付自転車免許と小型特殊自動車免許を包含する
- 大型自動二輪車免許は普通自動二輪車免許を包含する
- 準中型自動車免許は普通自動車免許を包含する
- 中型自動車免許は準中型自動車免許を包含する
- 大型自動車免許は中型自動車免許を包含する
- 原動機付自転車免許・普通自動二輪車免許は16歳
- 大型二輪自動車免許・大型特殊自動車免許・普通自動車免許・準中型自動車免許・けん引免許は18歳
- 中型自動車免許は20歳(要普通自動車免許2年)
- 大型自動車免許は21歳(要普通自動車免許3年)
種類 | 説明 |
---|---|
原動機付自転車 | 二輪もしくは所定の三輪の場合50cc以下、定格出力0.6kW以下 最高速度は30km/h |
小型特殊自動車 | 特殊自動車で、最高速度が15km/h以下、かつ以下の大きさ以下のもの |
普通二輪自動車 | 二輪の自動車かつ大型特殊自動車・大型自動二輪車・小型特殊自動車でないもの |
大型自動二輪車 | 二輪の自動車で、400cc超もしくは定格出力20kW超で、大型特殊自動車・小型特殊自動車でないもの |
大型特殊自動車 | 特殊自動車で、小型特殊自動車でないもの |
普通自動車 | 二輪自動車でも特殊自動車でもなく、以下の条件を満たすもの |
準中型自動車 | 二輪自動車でも特殊自動車でもなく、以下の条件を満たすもの |
中型自動車 | 二輪自動車でも特殊自動車でもなく、以下のいずれかの条件を満たすもの |
大型自動車 | 二輪自動車でも特殊自動車でもなく、以下のいずれかの条件を満たすもの |
当然、海外では制度が異なる。例えば、イギリスの場合は以下の通りになっている。
大区分 | 種類 | 説明 | 最低年齢 |
---|---|---|---|
Mopeds | Q | 二輪もしくは三輪で、50cc以下かつ最高速度25km/h以下 | 16 |
AM | 二輪もしくは三輪で、最高速度25km/h超かつ45km/h以下、かつ車体が350kg以下 | 16 | |
P | 二輪で、50cc以下かつ最高速度45km/h超かつ50km/h以下 | 16 | |
Motorcycles | A1 | 二輪で、125cc以下、定格出力11kW以下かつPWRが0.1kW/kg以下 | 17 |
A2 | 二輪で、定格出力35kW以下かつPWRが0.2kW/kg以下 | 19 | |
A | 二輪で、定格出力35kW超もしくはPWRが0.2kW/kg超、もしくは定格出力15kW超の三輪 | 24またはA2から2年 | |
Light vehicles and quadricycles | B1 | 四輪で、車体が400kg以下(貨物車なら550kg以下) | 17 |
Cars | B | MAM3500kg以下、かつ乗車定員8人以下。牽引はMAM750kgまで | 17 |
B auto | AT限定のB | 17 | |
BE | Bで、牽引がMAM3500kgまで | 17 | |
Medium-sized vehicles | C1 | MAM3500kg超7500kg以下。牽引はMAM750kgまで | 18 |
C1E | C1で、牽引がMAM750kg超。牽引車と被牽引車のMAM合計12000kg以下 | 18 | |
Large vehicles | C | 3500kg超。牽引はMAM750kgまで | 21 |
CE | Cで、牽引がMAM750kg超 | 21 | |
Minibuses | D1 | 乗車定員16人以下、車両長8m以下。牽引はMAM750kgまで | 21 |
D1E | D1で、牽引がMAM750kg超。牽引車と被牽引車のMAM合計12000kg以下 | 21 | |
Buses | D | 乗車定員8名超。牽引はMAM750kgまで | 24 |
DE | Dで、牽引がMAM750kg超 | 24 | |
Other categories | f | 農業用トラクター | 17(一部16) |
G | ロードローラー | 21(一部17) | |
H | 無限軌道車 | 21(一部17) | |
k | 草刈り機もしくは歩行者制御車両 | 16 | |
l | 電動車両(廃止) | 17 | |
M | トロリー車 | ||
n | 免税車(廃止) | 元区分 |
EUでも制度が異なる。ただし、EU内であれば原則として免許制度に互換性がある。これは指令2006/126/ECにより担保されている。ただし、ぶっちゃけてしまうと、イギリスの免許区分のうちQとPとB auto、及びOther categoriesがない以外、区分に違いはない。それぞれの区分の最低年齢は原則以下の通り。
- AM・A1・B1 - 16歳
- A2・B・BE・C1・C1E - 18歳
- A - 20歳(2年以上のA2が必要)、もしくは24歳(A2の経験がなくても良い)
- C・CE・D1・D1E - 21歳
- D・DE - 24歳
ただし、国によっては定められた範囲でこの最低年齢を上げたり下げたりすることが可能。
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関連項目
脚注
- *ただし、自衛官に限り自衛隊自動車訓練所で教習を受けることで、19歳以上であれば普通免許等を保有したことがなくても自衛隊車両に限る限定免許であるが取得可能。限定免許となったのは平成19年に中型免許が新設されたのと同じタイミングで、それ以前は限定条件なしだった。
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