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C.M.B. 森羅博物館の事件目録(シーエムビー しんらはくぶつかんのじけんもくろく)とは、月刊少年マガジンで2005年10月号から2020年9月号まで連載された漫画作品である。
概要
加藤元浩によるミステリー作品。単行本は全45巻。
同作者の作品「Q.E.D. 証明終了」と世界観を同じくしており、主人公同士が親類関係にある。
怪奇現象や心霊現象、美術品や遺跡等に関わる事件が多く、「Q.E.D.」同様に殺人事件以外の事件や謎解きも多い。
ニコニコ静画 (マンガ)でも、第1話クライマックスまでの66ページが無料公開されている。
登場人物
- 榊森羅(さかき しんら)
- 主人公。14歳。金髪の小柄な少年。無邪気で子供っぽく、世間の常識に疎い。
入り口が塞がれているため木を登って窓から入らなければならない「森羅博物館」の館長。
智の守護者の証「C」「M」「B」の指輪を所有し、「神の子」と呼ばれる。
歴史以外の社会科はまるで駄目で、国語は高校生レベル。しかしそれ以外は大学レベルかそれ以上で、日本語、英語に加え、ラテン語を含む五ヶ国語を習得している。当初は学校に通っていなかったが、立樹の祖父の協力で立樹と同クラスに編入することになった。
優れた知識と推理力で難事件を解決するが、依頼の対価(入館料)として事件現場にある物品や森羅博物館への来館等を要求する。(要求しなかったり入手できなかったりする場合もままある)
真相を話すときの口上は「“驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)”をご案内します」。
「Q.E.D. 証明終了」の主人公・燈馬想は母方の従兄であり、想を「想兄ちゃん」と呼んでいる。 - 七瀬立樹(ななせ たつき)
- もうひとりの主人公。私立明友高校に通う高校生。下町の銭湯「ななせ湯」の娘。
父は下町っ子だが母はお嬢様であり、母方の祖父の言いつけで祖父が理事を務める名門私立高校に通っている。
学校ではお嬢様っぽく猫を被っているが、実際は正義感が強く勝ち気でパワフルかつアグレッシブ。
成人男性顔負けの桁外れな身体能力を持つ。合気道の達人。
しばしば森羅の突飛な行動に振り回されているが、一般常識に疎い森羅の良きサポート役となっている。
「Q.E.D. 証明終了」の想のパートナー・水原可奈と邂逅した際には、互いの境遇を理解したり二人で無双したりした。 - マウ・スガール
- 盗品の文化財を善意を装って購入し売り捌く闇ブローカーの少女。ゴスロリファッション。
非常に強欲かつ頭が切れ、「闇市場(ブラックマーケット)の魔女」の異名を持つ。口八丁手八丁で森羅を利用しようとする。失敗しても懲りず、その上全く悪びれない。 - 名前の由来は「鼠小僧」+「少女」=「マウスガール」。
- 「C.M.B.」のスピンオフ作品「M.A.U. “ブラック・マーケットの魔女”の事件目録」の主人公でもある。
- 鯨崎猛(くじらざき たけし)
- 「警視庁一のマジメ人間」と言われるデカい刑事。階級は警部。
- “50時間張り込みの末に20kmチェイスして犯人確保、帰りすがらにお婆さんを背負って横断歩道を渡る”
- など、かなりタフな男でもある。愛車はポンコツのミニで身だしなみにも頓着しない等ズボラそうに見えるが、額縁がほんの少し曲がっても気にするような繊細さも持ち合わせる。
- 森羅とはある傷害事件をきっかけに知り合い、事件解決のために協力してもらったり、逆に手を貸したりする間柄。
- 清川理事長(きよかわ)
- 私立明友高校を含む学園グループの理事長にして、立樹の母方の祖父。
- ガキっぽくて行動力があり、森羅と妙に気が合うらしく、思いつきで森羅(と立樹)を連れて海外旅行に出かけ、事件に巻き込まれることも。
- ヒヒ丸(ひひまる)
- 森羅博物館で飼われているペットのマントヒヒ。ある事件で飼い主が死んでしまい、森羅が引き取った。
- 言葉は喋れないが、博物館を掃除したり、コーヒーを入れたりと、類人猿にしては異常に賢い。
- 榊春菜(さかき はるな)
- 森羅の母親。優秀な考古学者だったが、森羅を残し若くして病没。燈馬兄妹は甥姪にあたる。
- C、M、Bの三賢者から求婚されていたモッテモテお母さんだが、森羅の本当の父親が誰かはまだ不明。
- 怒らせるとジャンピングニーや顔面パンチが飛んでくることも。
- レイ・ブラック
- 森羅の養父の1人で、元三賢者。大胆で豪快な性格。森羅を「一番信頼に応えてくれる一人の人間」と見ている。
- 森羅に平気でリスキーな行動を取らせるため、春菜は森羅に「こんなバカと二度と付き合っちゃダメよ」と忠告。
- ある事件で、立樹もそのことをよく思い知らされた。
- スタン・ベルヌーイ
- 森羅の養父の1人で、元三賢者。頑固な性格。
- 一見普通の常識人だが、実はこうと決めたら「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」。
- リスクも周囲への影響も無視して突き進むトラブルメーカーだったりする。
- だが、森羅を手元に引き止めることだけは、春菜の遺志を斟酌してあっさりと諦めた。
- モーリス・ランド
- 森羅の養父の1人で、元三賢者。オランダ国立博物学研究所所長で、寡黙な性格。
- いわゆる「ひらめきの天才」だが、必要最小限(と自分が判断した事)しか喋らず、周囲を混乱させる。
- 基本的に相談というものをしない為、彼の言動や行動は理解し難いが、それらには必ず重要な意味がある。
- 事件にかこつけて森羅に会おうとしたり、立樹の両手をとって森羅のことを頼む等、密かに子煩悩な一面も。
用語
- 三つの指輪
- 大英博物館に認められた智の守護者「三賢者」の証。それぞれ「C」「M」「B」の文字が刻まれている。
1つでも所有していれば無限に研究費用が得られ、様々な研究資料の閲覧も無制限に可能となる。
刻まれた文字は東方の三博士の伝承に由来し、「カスパール(Casper)」「メルキオール(Melchior)」「バルタザール(Balthasar)」の頭文字に対応している。また、祈言の略文として用いられる「Christus Mansionem Benedicat(主よ、我が家に祝福を )」のさらなる省略の意味も持つ。 - 現在の所有者は3つ全て榊森羅。養父である先代の三賢者、レイ博士・スタン博士・モーリス博士からそれぞれ継承した。森羅が入館料無料の森羅博物館で一人暮らし出来るのは、指輪の力で得られる資金があるからである。
- 驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)
- ドイツ語(Wunderkammer)。wunderは“奇跡”“不思議”、kammerは“部屋”の意。
- 大航海時代から近代(15~18世紀)にかけて西欧で流行した、世界の珍品奇品を集めたコレクションルームの事。
- イタリアの王侯貴族の道楽が始まりで、やがて学者や文化人なども競って作るようになった。
- 博物標本の宝庫であり、その流行は科学の発展や市民革命などによって廃れていったが、一部は現在の博物館の原型となった。有名な「大英博物館」も、ハンス・スローンという医師が持っていた「驚異の部屋」を基にしている。
- 作中では森羅が推理を開陳する際の決め台詞「“驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)”をご案内します」として使われている。この台詞の後、森羅はキュレーターが並べられた珍品を紹介するかの如く、時には実際に珍しい動植物や様々な文化、風俗を例えに出しながら、事件の真相を解説していく。
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