lunaticとは、「狂気の」という意味の英語の形容詞である。名詞としての用法も存在する。
概要
- 西洋では古くから月が人を狂わすと信じられてきた。そのため、月(luna)によって狂った人間をlunaticと呼ぶようになった。
- ニコニコ動画ではゲームにおいてキチガイじみた難易度のことをlunaticと呼ぶことが多いようである。ここでは公式にLunaticを名乗るゲームモードがある東方Project・ファイアーエムブレム・オンゲキについて記述する。
- アニメ『TIGER&BUNNY』に登場するダークヒーロー、ルナティックに関しては別項目で紹介予定。⇒『ルナティック(TIGER&BUNNY)』
辞書的意味
かつては、精神病院を “Lunatic asylum”と言っていた(現在は“mental hospital [home]”とするのが普通)。
差別的、侮蔑的なニュアンスのある単語である。
外国の方や初対面の方、ユーモアの分からない人には使わない方が良いかもしれない。
東方Projectにおいて
弾幕STG『東方Project』では一般的に最高難易度のゲームモードを指す。
辞書的意味の通りオカシイ人(アーケードシューター)向けの難易度であり、まず一般人にはクリアできない難易度になっている。「とりあえずやってみるか」と軽い気持ちでプレイしてみると、まず1面で終わる。
特徴を挙げれば「弾が速い、多い、避けにくい。」
そんなLunaticがクリアできる人は「ルナシューター」と呼ばれ、皆から崇められている。
しかしそれはあくまでも東方という枠の中での話であって、他のSTGでルナシューターだと言っても全く通用しないので注意が必要。みんなでニコニコするためには内輪ネタを外に持ち出さないのがベターである。
Lunaticは気合いで簡単に避けられるようなものではない。クリアするためには決めボムなどを含む安定したパターンを構築し、なおかつアドリブで精密な機体操作をすることが重要である。クリア重視リプレイは検索をかければいたるところで手に入れることができるため、Lunaticクリアを目標とする人はリプレイを見て研究し、幾度となくリトライして経験を積むといいだろう。
しかし、これは記述してある通り「クリア重視」の場合であるため、マジモノのルナシューター(いわゆるスコアラー)にとっては全く意味のないものである。特に「東方Projectスコアボード」のトッププレーヤー達は息をするように高密度の弾幕を避け、一般的なプレイではありえないほどのグレイズを叩き出す。また、妖々夢での計算し尽くした森羅結界発動は一見の価値がある。
チートを使用しゲーム速度を低下させることによってLunaticをクリアする似非ルナシューターもいるが、リプレイを確認すると自機が変なタイミングで前に出たり、花映塚CPU(通称「電動歯ブラシ」)のようにぶるぶる震えたり、通常ではありえない箇所で弾を避けてたりするのですぐ見破られて叩かれたりする。
余談だが、難易度の表記において初めて「ルナティック」が用いられたのはコンパイルのSTG「スーパーアレスタ」であり、東方のLunaticはそのオマージュである。もちろんスーパーアレスタの「るなてぃっく」も難易度が高く、軽い気持ちプレイしようものなら東方旧作Lunaticのような大量の撃ち返し弾に囲まれて即ゲームオーバーの憂き目にあうことになる。
東方二次創作のゲームにおいても、最高難易度の意味合いで表記されることがほとんどである。
ファイアーエムブレムにおいて
2010年7月発売の『ファイアーエムブレム 新・紋章の謎-光と影の英雄-』で新たに採用された最高難易度の名称。
今までのファイアーエムブレムは、名前が付いている最高難易度はマニアックまでだったが新たにその上が追加された。
前作『ファイアーエムブレム新・暗黒竜と光の剣』の最高難易度ハード5が全体的に敵の能力値が異常に上がっている(ハード5レベルの1面ボス>ノーマルラスボス)、敵が練成武器を持っている、さらに後半では通常プレイではプレイヤーが絶対に手に入らない武器(もちろん練成済み)を持って攻め込んでくるなどなかなかの高難易度であった。
そして今回新たに追加されたルナティックは、前作のハード5をはるかに凌駕する難易度だった。
- 前作と同じで敵の能力値が軒並み上がっている、それに加えてほとんどの敵の装備武器が変わっている(もちろん全員上級武器に)
- 敵キャラの武器レベルはMAXのAに(SFCの紋章の謎ではほとんどの武器が装備できる12以降は捨てパラだったが今作は(仕様がやや違うが)武器レベルが高いと命中率が上がったり、威力が上がったりするボーナスがある)
- 練成武器を持っている敵ももちろん増加、増援の敵の数も増加
- 敵の竜のみ射程が1~2に(自軍の竜は1のみ)
- 前作の高難易度クリアーの要でもあったボスチクが不可能
- 敵のみ命中率が+10
- 攻略を有利にするワープの杖・シルバーカードが入手不可(ワープの杖がないと取れないアイテムもあるので実質的にこれ以外にも入手不可アイテムがある)
などなど、プレイヤーに対してのいやがらせの域に達するレベルの高難易度となっている。能力値の上がり方やマイユニットの補正値によっては序章でも詰みかねない。
ちなみに今作は、難易度によってクリア特典が設けられている。特にハード以上をクリアするとそれなりに攻略に有利な特典が解放されるのでハードorマニアッククリア後にやるのが望ましい。(もちろん最初から全難易度が遊べるので狂った難易度を体験するだけならいきなりルナティックをプレイしても構わない)
またルナティックにもクリア特典(ただし、終章エンディング)がありクリア特典は↓(ネタバレにつき反転)
進撃準備画面から行ける武器屋に、能力アップアイテムが3つずつ追加される(モードは問わない)
だけではなく・・・
上記の難易度に加えて
自軍ユニットから攻撃した際でも
敵ユニットの先制になる(たとえ闘技場や訓練場でも敵ユニットの先制になる)難易度
ルナティック’が追加される(ただし、ルナティックのクラシックモードをクリアしないと、ルナティック´のクラシックモードは選択できない、
余談ではあるが、ルナティックでも縛りプレイをしてクリアするプレイヤーもいる。
先述の「マニアック」という難易度表記について、一般向けではないことを強調する目的で意図的にマイナスイメージのある単語を選択したという話が残っており、「ルナティック」という名称も英語本来の意味を理解した上であえて選んだものと考えられる。
難易度ごとに単純な敵の能力値だけではない細部まで丁寧に手の入った調整をするというのは実は新紋章の謎が初めてであり、同作はバランス調整の面でも評価が高い作品となった。
これ以降のファイアーエムブレムでも選択可能な複数の難易度とそれに対するきめ細やかな調整がデフォとなり、初心者から上級者まで歯ごたえあるプレイが可能となった。
2017年に配信開始した『ファイアーエムブレム ヒーローズ』では、ルナティックより上位の「インファナル」という難易度が実装された。
オンゲキにおいて
2018年7月から稼働を開始したセガの音ゲー『オンゲキ』では、通常の譜面区分「BASIC・ADVANCED・EXPERT・MASTER」とは別に「LUNATIC」という譜面区分がある。既に通常譜面で同じ曲があってもLUNATICは別曲として扱われる。
譜面の内容としてはオンゲキにおいて特徴的な「自キャラを操作しての弾避け」要素をさらに先鋭化させた超弾幕が襲いかかってくるものであったり、ゲームルールに反した操作が正解になる初見殺し譜面だったり、ボタン超特化の超体力譜面だったりと方向性の差異があるが、いずれにせよ通常譜面より難易度がかなり高いものばかりで「狂っている」ということは間違いない。特に超弾幕譜面についてはもはや音ゲーとは言えないのでは?という意見も多く、開発側も「オンゲキを作ってから一度はやってみたかったが、乱発はしない」と表明している。
このような通常のルールを逸脱した譜面という意味では、同じセガの音ゲー『maimai』の「宴会場」、『CHUNITHM』の「WORLD'S END」と位置付けは比較的近いといえる。
ただ、あちらは普通の遊び方では理論値が取れないような譜面が平気で現れるかわり、レーティング計算には一切関係してこない(単曲ランキングはある)のに対し、こちらは普通のプレイでのフルコンボが考慮され、レーティング計算にも算入されるという違いがある。
2019年のエイプリルフール譜面「怒槌~光吉猛修一部謎~」から、難易度「0」という、事実上レーティング計算の対象にならない譜面が現れ始めた。「譜面停止マシマシ」「譜面逆走」「記憶力勝負」「レーン線がない超認識難」など、通常のプレイからは大きく逸脱したギミックが積まれていることが殆どであり、正真正銘「宴会場」「WORLD'S END」と同等の存在といえるだろう。実際、後のバージョンではお蔵入りになった譜面や初稿譜面などの難易度レベル「0」の譜面も登場するようになった(2023年のエイプリルフールでは初代・SUMMERのラスボスだったTitaniaと脳天直撃の初稿譜面が期間限定で公開された)
オンゲキ1周年~4周年までの間やその他特定のタイミングでmaimaiのRe:MASTERやCHUNITHMのULTIMAに相当する譜面も登場するようになった。該当する譜面にはND表記にRe:MASTERが付記されている(ただし、Aniversaryで追加された曲とSTARRED HEARTにはこの表記がない)
2024年3月9日の中型アップデート以降は、Re:MASTER譜面想定で作成されたLUNATIC譜面は全てRe:MASTERフォルダへと移動となった。ただしBattle Score計算は全て難易度LUNATICに準じ、MASTER以下の通常譜面がある同一楽曲も他のLUNATIC譜面同様別曲扱いとなる。
ルナティック~
ある動画では、「ルナティック~」の形で物事を強調する意味で使われている。
(例:ルナティックキモイ)
ここでいう「ルナティック~」は、「超~」や「ものすごく~」といった意味で使われていると思われる。
※なお、「るなティック~」とLunaの部分をひらがなに変えると春奈るな関連の意味に変わる(るなティックプラネット・るなティックワードetc.)。
関連項目
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