ドキドキ伝説 魔法陣グルグルとは、衛藤ヒロユキの漫画『魔法陣グルグル』を原作としたTVアニメ作品、およびゲームボーイカラー専用ソフトのタイトルである。
実際の表記は『ドキドキ♡伝説 魔法陣グルグル』。略称は「ドキドキ伝説」、「ドキ伝」。
初代TVアニメ(1994年~1995年テレビ朝日系。以下「前作」)から5年の歳月を経て再度アニメ化されたもの。2000年4月4日から12月26日までテレビ東京系にて全38話放送。
題名の「ドキドキ伝説」は月刊少年ガンガンで読者から公募したもの。ロゴも微妙に変更され、グルグルの二つ目の「グ」の濁点が原作や前作では三角形だが、ドキドキ伝説ではどっちの「グ」も丸型になっている。各話のサブタイトルは「ワクワク!~」や「いけいけ!~」のように、頭に同じ音を繰り返す擬音語を用いている。
前作と比べると主役のニケ含む一部キャラの声優変更、デジタル移行や時代経過による絵柄の変化、全編ほぼ原作のみの構成、などの違いがある。
ストーリーは前作に収録できなかった原作5巻~11巻始めまで。前作の後半がアニメオリジナルのため話に繋がりはなく、5巻の妖精の村から当然のように始まり、11巻のエルエル砂漠に入る直前で中途半端に終わる。同様に、2017年のアニメ3作目とも関連性はない。
重要キャラの声優変更、時間帯がゴールデンタイムから夕方6時に移行、グルグル人気の全盛期がすでに過ぎていた、絵柄の変化、放送局の変更、アニメ分野自体の縮小などで前作程の爆発的な人気を振るうことはなかった(最高視聴率・平均視聴率ともに前作から半減)。その結果スポンサーが途中で降りてしまい、予定より2か月ほど早い2000年いっぱいで打ち切られた(ファンクラブ会報でも伝えられた)。
ニケ・・・瀧本富士子 → 南央美
ジュジュ・・・天野由梨 → 荒木香恵 (天野が当時声優を引退していたため)
レイド・・・鳥海勝美 → 久保田恵
ゴチンコ・・・安西正弘 → 小和田貢平 (安西の病気療養のため)
サーチアイ・・・三木眞一郎 → 赤石広樹
バド・・・増岡弘 → 西松和彦
レナ・・・井上喜久子 → 栗田ひづる
オリジナルストーリーは、作品説明がメインの1話と打ち切るための38話(最終回)を除くと、実質22話目のみ。人間関係や「黒い絵本」のような原作5巻までの一部重要設定は、つじつま合わせのシーンがさりげなく挿入されるか存在自体消されている。
原作で会話に出るだけだったキャラも何人か登場する。例えば「コパール国王」や、ナナコナの話に出るだけで結局現れなかった魔物一の美人「スエラ」など(「運命の女神」はニケの勘違いに合わせスエラという名を名乗っただけ。チクリ魔が魔界から呼び寄せた「ラブラブ大作戦の悪魔」はスエラの件と無関係。なお本作のスエラの姿はナナコナの父ヌシタの目をキラキラさせたような姿)。
そしてなぜか、レピア(コパール王国の武器屋の娘)やチクリ魔といった女の子キャラの出番が原作から大幅に増やされている。
タイトル通り、コパール王国攻略後の余談といった感じのオリジナルストーリー。原作で描かれなかったコパール国王が人間に戻った姿で登場し、その場にいなかったゴチンコ、バジャーニ、ドキドがなぜか駆けつける。また原作でパンフォス編に全く出番のなかった闇の総裁に出番が増え、アラハビカまでパーティーを抜けてるはずのキタキタおやじまで現れる。
このアニメはエルエル砂漠に入る直前で終わるが、最終回は典型的な打ち切り展開であった。やたら詰め込んだ割に話自体はよくまとめてあるが、それでも展開の強引さが目立つ。
光魔法結社を旅立った直後の場面で急展開し、なぜか結社が二人を強引に連れ戻し旅を認めないという話に。そこへ闇の総裁とルンルンが突然転送機で飛来し、原作には存在しない光の総裁が(犬の闇の総裁に合わせ犬猿の仲という設定で)サル姿で登場(しかも闇総裁とほぼ同じ変身経緯と展開)。
その後ニケらを襲う名目でレイド、カヤ、チクリ魔がセットで登場。そしてククリの幻?でジュジュとトマが(なぜか魔法使いと勇者姿で)登場。秘境の面々や盗賊団やコパール王女たちがみんなでオッポレ祭りに参加するという謎設定でまとめて登場、という流れでドキドキ伝説の主なキャラがこの一話に総出演する。
魔王ギリも一応登場するが、戦わないどころか洞窟に閉じ込められたククリが幻として見るという、特に意味のない顔出しにとどまった。ちなみにニケは、原作の続きに出てくる「ゲソックの冒険」に似た幻世界で一人戦っている。最終的に光の総裁は完全には認めなかったが、様子見ということで二人はめでたく旅を続けるのだった。終わり。
時代の変化か、表現に厳しいテレ東による時間帯を考慮した自主規制か、原作のエッチなネタや暴力的な表現がかなり制限されている。
ククリがケムケムに脱がされるシーンはインナーを着ている。このため大量のさっぱり妖精が着衣を隠すというよくわからない展開になってしまった。同じくジュジュがすっぽんぽんで狼にまたがるシーンは毛皮を着用、偽スエラ(運命の女神)が水浴びするシーンも手ブラではなく服や布でしっかり隠している。
アダムスキーがククリやレピアのお尻を触るシーンは「ほっぺぷにぷに」に変更され、触った後の「いいおしり(ククリ)」「素直なおしり(レピア)」もククリはカット、レピアは「素直なほっぺ」に差し替えられた。
「おっぱい」看板は「Nice Body」に、「おっぱいの戦い」「おっぱいまんじゅう」もそれぞれ「ないすぼでぇ~の戦い」「ないすぼでぇ~せんべい」に変えられた。パンチラはもちろん全カット。
きりなしの塔でキタキタおやじが引き当てたカードの「死」は死神の絵に変更。天使ペペックも「くそ男」は言うが「死ね!」は言わない。スライ(おかしらの偽名)がモンスターに放火するシーンではよくある「よい子は真似しないでね」をナレーションが言い、原作で省略された消火シーンがきっちり描かれている。森の妖精ヌマークがスライにささやく「コロス」も「やっつける」などの多少ソフトな表現に替えられた。
大臣が剣をレピアの首もとにあて脅すシーンは、机の兜を割るだけになっている。盗賊が兵ののど元に剣をあてる行為もなし。ルンルンが蛇で兵の首を絞めるシーンは蛇で脅かすだけ。イエタ村の村長首つりシーンは崖に差し替え。
一方で迷シーン「わきの下でおにぎりを!!」は、おやじの掛け声こそアレンジしつつもそのまま残っている。
なお、上記の規制は2017年版アニメではほぼ全て原作通りの表現に戻された。
2000年11月17日に発売されたGBC専用ソフト。SFCの2作品同様エニックス発売・タムタム開発。2017年現在、魔法陣グルグルの家庭用ゲーム機向けソフトとしては最後の作品となっている。
今作では絵柄などのベースがアニメのドキ伝となり、静止画の量はSFCの魔法陣グルグル2を大幅に上回る。代わりにマシン性能などの問題からかボイスは挿入されなかった。難易度も低め。
ストーリーはアニメと違って原作順を完全に無視しており、シュギ村からいきなり花の国に飛んだり、逆に妖精の村へ一気に逆戻りしたりする。キャラ設定も改変されたものが多い。マップは1章につき1マップ+1ダンジョンで、章を進めると前のマップに戻れない。とはいえダンジョンの宝箱は消耗品しか入っていないため、取り逃し要素もない。引き継ぎ周回プレイもできるが、内容は1周目と何も変わらず稼ぎや魔法陣収集を楽しむための機能となっている。ちなみに、原作にもあった高級装備「ねこみみローブ」はいくらお金をためても購入できないようになっている。
ベースはSFCの魔法陣グルグル2で、ジャンルも同じアクションRPG。魔法陣グルグル2と違ってプレイヤーがニケとククリを同時に操作できるようになった(Aボタンでニケが剣を振り、Bボタンと十字キーの組み合わせでククリが魔法陣を描く)が、常時二人並んで動くため、ニケを動かし攻撃を避けると、ついてきたククリが代わりに食らうという事故が起こりやすい。
魔法陣は使い込んでレベルを上げたり、ミニゲームの修行でパーフェクトを繰り返すことで種類が増えていき、全部で96種類も使えるようになる。魔法剣キラキラはニケの装備する武器扱いになり、攻撃力が変化するだけで属性ごとの特徴はなくなってしまった。
掲示板
63 ななしのよっしん
2017/12/27(水) 22:36:27 ID: XGLLqj8jyd
3期の影響でグルグル熱再燃したんだが、途中で離れてしまった原作のどこまで読んでたのがサッパリ思い出せない
多分コパールかアラハビカの途中だと思うんだが、なるほどこの辺で人気落ちてたのか
時期的に原作ラストまでは出来ないし、今更で人気の落ちてきた部分だしじゃ、どんな作りでもダメだったろうなぁ
64 ななしのよっしん
2020/03/15(日) 23:56:03 ID: IXwjaFgyap
65 ななしのよっしん
2020/11/02(月) 01:31:00 ID: WMPgpoTqke
>>63
ドキドキアニメ化は原作にコパールやアラハビカが出て何年も経ってからだよ
ムリにアニメにしたとか読者が楽しみにしてなかったわけではないと思うなぁ
後半の人気がないのなら3期だって成立しなかったはず
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/20(金) 14:00
最終更新:2024/12/20(金) 14:00
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