ほんわかレス推奨です! この掲示板では、しばしば激しい論争が起きています。 既出な話題でループしていますので、 記事にしっかり目を通してから書き込みしてください。 |
本記事では、ゲーム「ポケットモンスター」における乱数調整について記述する。
概要
ポケモンにおける乱数調整とはほとんどの場合、擬似乱数を調整する事によって任意の個体値のポケモンを入手する方法を指す。色違いや「めざめるパワー」の性能も個体値に依存しているため、本来なら狙って出すことの出来ないこれらも短時間で入手できる。特に、タマゴを使って厳選できない伝説系のポケモンで効果が高い。
本来なら長い時間をかけて厳選しないと手に入らないポケモンが短時間で入手できるため、物議をかもしがちである。
疑似乱数の調整の仕方はツールを介する事によって内部数値を視覚化してしまう方法から、内部数値の変動の仕方を全て解析した上でどのような操作を行えば目的の結果が出るのかを特定してしまう方法まで様々。
調整の是非
従来のコンシューマーゲームでは、乱数調整を行おうがプログラムをクラッキングしようがPARでメモリを改竄しようが、本人のプレイの範疇を出ない。
従って、「実機最速クリア動画」などと謳って改造を使っている動画をさも通常のプレイ動画であるかのように公開するなどしない限り、乱数調整に限らず、この手の「通常のプレイを逸脱する行為」は基本的に問題にならない。
しかし、他人との対戦・交流がシステムとして前提になっているゲームでは話が変わる。
そう言ったゲームではこの手の行為を行っている人とそうでない人でゲームプレイの成果に著しい差が出てしまうため、これを嫌う人が非常に多い。この点についてはMMORPGにおけるチート・BOT行為などに通じる問題である。(ただし、あちらは殆どの場合運営会社によって明確に「規約違反行為」とされているという違いがあるが)
当のポケモンも初代の赤・緑から通信機能を搭載しており、近年ではWi-FiやWiiの「ポケモンバトルレボリューション」によるオンライン対戦なども登場し、他人との交流あってのゲームである。
ただ、PARによる改造など、ときに「通常のプレイでは絶対に到達出来ない域」に踏み込んでしまうものと違い、
乱数調整はそれだけならば、通常の実機プレイで(理論上は)到達可能な範囲の成果しか出せない。
特に、ツールによって内部データを可視化する等の手段を使っておらず、純粋に多くのデータから乱数のパターンを割り出しての調整は、例えば「努力値の合計が510であると言うデータに基づいて努力値を望んだ通りになるように振り分ける」等と言った行為と何ら変わらないのではないか、と言う声もある。
乱数調整がプレイヤーや対戦環境に与えた影響
乱数調整がなかった頃は厳選で高個体値のポケモンが出るまで粘るしかなかった。厳選で高個体値のポケモンを出すのは簡単ではなく数時間粘らなければいけないことも多かった。孵化で入手できない伝説のポケモンには数日間、場合によっては数週間~数か月も厳選しなければいけなかった。このように高個体値のポケモンを手に入れることは非常に大変であったが、乱数調整が確立され、高個体値のポケモンを短時間で入手できるようになった。
乱数調整ができるようになったことにより、徘徊系の伝説のポケモンやハイリンク産のポケモンが対戦で頻繁に見かけるようになった。ラティオス、ボルトロス、クレセリア、ライコウなど乱数調整前提のポケモンがランダムマッチレーティングモードで高い使用率を占めている。もしも乱数調整が現在も存在しなかったら、流行のポケモンや戦術は大きく違っていたのかもしれない。
昔は改造産6V色違いを使えば改造産であることがすぐにバレてしまったが、乱数調整がメジャーになってから改造産6V色違いであっても乱数産と偽ることができるようになってしまった。交換でもらったポケモンが乱数産と思ったら、実は改造産だったという被害もたびたび起きている。
乱数調整が確立されてから肯定派と否定派で論争が繰り広げられるようになった。この論争は当掲示板をはじめ、様々な場所で現在も行われている。対戦動画においては動画投稿者が6Vや色違いの乱数産ポケモンを使ったりすると論争が発生して動画が荒れることがある。
乱数調整の歴史
三世代~五世代
エメラルドでリセットを繰り返して厳選していたら同じ個体値ばっかり出るという現象は発売後から確認されていた。それはエメループと名付けられ、当時厳選していた人の頭を悩ませていた。 どうやらゲームを起動してからの時間と関係があるらしいということは分かっており、「エメラルドのメタモンで高個体値が出るとしたらこの個体」みたいな情報はあったが、高個体値を得る実用的な方法は確立されていなかった。
ところが、2008/8/26海外サイト(smogon)でX-act氏によってmethod1〜4などの個体生成の仕組みが解明され、その情報が公開された。これによって、乱数調整による高個体値入手が現実的となった。 X-act氏による解析は、2007/7/3?にloadingNOW氏によって公開された初期seed決定法と線形合同法に関する情報を元として実現されたものだった。 (ちなみに、この線形合同法自体は日本の某RS大手攻略サイトの管理人によってもっと昔に解析されていたらしいのだが、初期seedの決定方法が分からなかったため公開しなかったとのこと)
日本では、プラチナ発売後の2008年11月に個人ブログで紹介されてからその情報が廃人達の間に広まって、トントン拍子にツールの作成、エメラルドだけではなく4世代での乱数調整への応用と事が進んでいった。 4世代乱数の最初はDSの時刻を変更せず野生ポケモンを捕まえて現在の乱数位置を把握する方法だったが、DSの時刻変更により目的の個体を捕まえるのに適した初期seedを狙う現在の標準的な方法も長い時を置かずして発案された。 当時の状況は「218番道路で高個体値メタモンを探すスレ7連鎖」あたりが参考になると思う。 有名なめざ地ラティオスの存在が発見されたのもこの時期で、対戦環境も変化することとなった。 この発見に対する当時の反応は、画期的な方法が発見されたと歓喜した人、どうしても違和感をぬぐい去ることができずポケモン自体をやめてしまった人など、人によって様々だったらしい。
この後、新作が出るたびに乱数はすぐ解明されることとなる。 HGSSは発売後数日でDPPt用の既存ツールでの乱数調整成功例が報告され、1週間程度でツールが作成された。 当時の様子は「【エメループ】ポケモン ループ考察・解析スレ4」を見てもらえればわかると思う。 ROM解析する技術がない人でも、既存ツールで試行錯誤しながら乱数調整に挑戦している様子が伺える。
BWは発売後2〜3週間程度でCギアONによる乱数調整の技術が確立された。CギアONの乱数生成は4世代の方法に非常に似ていたため発見が早かったのだが、1/60秒で調整しなければならないという欠点(といっても3,4世代ではそれが普通だったのだが)があった。 CギアOFFの乱数は1秒単位で再現を取るのが容易なことは発見されていたが、その生成方法の解析は難航していた。この期間は、固定ポケモンに対しては上記のCギアONの方法が採られていたが、孵化に関しては化石の個体値の対応を利用して、化石で2Vとなる起動時刻を自力で探して孵化に応用する化石乱数という半分アナログな方法が行われていた。 発売から2ヶ月以上経った11月末、日本人ブロガーやsmogonのメンバーによってCギアOFFの乱数生成の仕組みが漸く解明され、12月にはツールも公開された。これによって1秒単位の調整が可能になり、CギアONによる方法は廃れていくこととなった。
BW2は、発売前日には固定・野生ポケモンの乱数調整に必要な情報は解析され、ツールも発売翌日には公開されていた。 孵化乱数の解析には若干時間がかかったが、1ヶ月ぐらいでツールも作成された。
六世代(XY)での変更点
ハード面、ソフト面両方で対策されており、現時点(2014年1月)で方法が確立されていないため現状XYでの乱数調整は不可能。しかし、
・ タマゴグループ未発見(ベイビィ、伝説)の野生ポケモンは最低3V確定
・ フレンドサファリに出現するポケモンは最低2V確定
・ ポケトレ復活&若干の仕様変更により色違いや高個体値のポケモンが入手し易くなった
・ また連続釣りにより水棲の色違いポケモンが入手し易くなった
・ 道具「あかいいと」に個体値遺伝効果が追加されるなど、孵化厳選の難易度が大幅に下がった
・ 道具「とくせいカプセル」により後天的に特性を変更(任意で切り替え)することが可能になった
・ 技「めざめるパワー」の威力が固定された
などの仕様変更・追加が行われており、厳選難易度が大幅に下がったことで乱数調整の必要性自体が薄れている。
また六世代の公式大会及びレーティングバトルスペシャルルールではカロス地方で出会ったポケモンのみ使用可能とされている。前述の厳選難易度低下と合わせて、五世代で乱数ポケモンが暴れすぎたために対策したのではないか、との声もあるが真偽は不明。
一方で互換用アプリケーションであるポケムーバーの不正チェックは案外雑であり、乱数産どころか一部の改造ポケモンまで通してしまう。「不正な方法で作られたポケモンは移動させられない場合がある」と説明されてはいるが、システム上あり得る状態であれば改造や乱数も突破出来てしまっているのが現状。
第七世代では
サンムーンでは、レベル100であれば見かけ上の数値ではあるが(遺伝しないため)、すごいとっくんを用いることで個体値を後から最大まで上げることができるようになった。これによって、性格さえ合わせておけば、伝説のポケモンを6Vにするのは簡単になった。
また、ビビり玉チェインと呼ばれる方法で、仲間を呼ぶポケモンであれば色違いや4Vのポケモンを捕まえやすくなった。
が、実は一応、乱数調整もできなくはない。
使えるのは孵化厳選のみであるが、「今から何個目に望み通りのタマゴがくるのか」ということが事前に調べられるようになった。
とはいえ、準備する手間と、タマゴの数を進めるには孵化するか受け取り拒否するかのどちらかしかないため、普通に孵化していくのと手間はそれほど変わらない。色違いがどこで出るかを計算できたとしても、数百ものタマゴを処理する必要があるため、色違いでめざめるパワーも合わせたいなどでなければ、そこまでしなければ圧倒的に普通に厳選する方が楽である。
第九世代では
スカーレット・バイオレットでは、性格を変更する各種ミントやすごいとっくんを行なう為の王冠がごく普通に店売りされている(とっくん自体もレベル50から可能)。
第八世代に引き続きめざめるパワーも廃止されており、ものまねハーブを持たせてピクニックを行なう事で遺伝技も一瞬で習得とお金さえあれば大抵のことは出来るよう緩和化されているため、わざわざ育成に乱数を用いる必要も無くなった。
一方で「オンラインマッチの乱数生成が毎試合同じに固定化されている」ため、
- 命中91%以下の技を初手に使うと必ず外れる(そのため光の粉が鬼畜アイテムに)。
- 初手に指を振るを使うと何試合やろうと絶対に「ハッピータイム」が出る。
- 猫欺しを撃った後、他のポケモンが行動する前に撃った絶対零度が必中になる。
といった戦闘乱数制御が容易に可能となってしまっている。技の命中の数値に関係無く特定の条件を満たせば状況の再現が出来るため1ターン目から選んで良い行動or悪い行動が固定化されているので厳選作業以上に知っているか知らないかで差が大きすぎるうえ、これでは対戦ツールとしては機能していないと言える。
ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール、レジェンズアルセウスを経て久しぶりのオンライン対戦向け環境のある作品であるためこの仕様にガッカリした人も少なくないだろう。
なんとかランクマッチ解禁までにはこのような事態から修正される事を祈るばかりである・・・
関連動画
関連項目
掲示板への書き込みについて
当掲示板では乱数調整に関する議論が行われています。
自分なりの意見を出してみたい人は議論に参加してみましょう。
もう一度言いますが、『記事を読んでから』書き込むことをお勧めします。
中傷したり煽る状況が頻繁に発生しています。
このような書き込みは喧嘩や叩きあいが発生する原因となりますのでやめましょう。
自分の意見だけを押しつけるのはやめて他人の意見も受け取りましょう。
- 26
- 0pt