人造人間18号とは、鳥山明原作の漫画『DRAGON BALL』のツンデレヒロインである。
自称『第7宇宙の女神』。
アニメ版でのキャストは伊藤美紀。人間だった時の名前はラズリ[1]だが原作には登場しない。弟の17号同様自分の名前は覚えてないようで、天下一武道会でも18号と名乗っている。
概要
初登場は其之三百四十九「目覚めた17号、18号」。アニメではドラゴンボールZ第133話「そして恐怖が現実に… 目覚める17号と18号!!」。
少年期の孫悟空が殲滅したレッドリボン軍のお抱え科学者「ドクター・ゲロ」(後の人造人間20号)が人間の女ベースで改造した永久エネルギー式人造人間。
裏設定によると、もとは17号共々ただの不良少女だったが、たまたま実験素材を探していたゲロに誘拐、改造された。大半部分が生身の人間ベースである人造人間は、この双子の二体を除いてほかにいない(厳密には「改造人間」に当たる)。
後に登場する人造人間「セル」の完全体化には17号・18号を吸収する必要があり、そういった意味でも物語のキーパーソン的存在である。
鳥山は元々19号と20号を人造人間編の悪役にするつもりだったが、過去に担当編集だった鳥嶋和彦に「デブとジジイじゃないですか」と言われたため、代わりの敵役に作ったのが17号と18号。この弊害で未来トランクスが登場時に言った「19号と20号」は、のちにこの17号18号へ変更されている。なお「今度はガキですか」と再度鳥嶋に文句を言われて生み出されたのがセルである。
容姿
未来から来たトランクス曰く「冷たい眼」をした「かわいい女の子タイプ」。その寸評どおりツリ目のブロンドヘアというルックスで、作中でも美女として扱われ寄ってくる男は多い。
その容姿にたがわずファッションにも気を使っていて、戦闘中でも頻繁に髪をかき上げたりお気に入りの服の破損を気にする言動が見られる。
クリリンはその美貌と(からかう意味での)頬へのキスで完全にK.O.され、セル完全体阻止のためブルマが作った人造人間停止装置をあろうことか踏み潰す。その結果彼女は一度セルに吸収されてしまうが、後の戦闘でセルが大ダメージを受けたときに体外へと排出されている。
セル撃破後は、クリリンが自分たち姉弟を人間に戻そうと神龍に頼む場面に遭遇(実際の願いは爆弾除去のみ)したことで暴言を吐きつつも態度を軟化させ、気づけばブウ編までに結婚、娘のマーロンを出産している。なお、娘の名前を「マロン」と呼び間違えるのは禁句であり、宇宙サバイバル編で17号が呼び間違えたときは「今度間違えたら殺すぞ」と怒っているが、Zのオリジナルキャラ「マロン」と関係があるのかは不明。
宇宙サバイバル編では賞金1000万ゼニーに釣られジャージを着て参加するが、第2宇宙との戦いでは17号との兄弟愛、クリリンとの夫婦愛を見せており、17号の名乗りに釣られて「第7宇宙の女神」と名乗っている。なお、夫婦愛を茶化すと「殺すぞ」と怒られるので注意(例:第7宇宙の界王神(シン))。
改造でほぼ老化しない作りだが、原作最終話やGTでは夫の老化に合わせ髪型や服装を年相応に変えている。
GTの超17号戦では既にない体内爆弾で(超)17号にハッタリをかます際、Tシャツを破き黒ブラ丸出しになる。
性格
登場当初は非常に高飛車な性格でベジータを挑発するなど高圧的な態度だったが、クリリンの身を挺した愛情に触れ次第に柔和、セル戦後の会話から「ツンデレ」キャラへの変遷が見て取れる。
意外にも殺戮を好む性格ではないが、人が死んでも特に何とも思わない。ただし後述の未来側では異なる。
自分たちの肉体を勝手に改造したゲロを憎んでいるため、当然命令は聞かない。ゲロからは姉弟そろって起動させたくない「問題児」扱いされ、問題修正後に活動停止させられていた。その後、ベジータらとの戦いでピンチに陥ったゲロにやむを得ず起動されるが、ゲロが停止装置を持っていたため従順なふりをして油断させ、問題修正がうまくいったと勘違いしたゲロから装置を奪っている。
ゲロ死後は大した殺意も持たずに自らの作成目的、見たことも会ったこともない「孫悟空」殺害へと向かう。
(元)人間という自負や元の体への願望が随所に見て取れ、17号が車で悟空の家へ行こうと提案すると「人間っぽいとこ残ってるじゃない」と皮肉ったり、ベジータに「…といっても人造人間だ、女じゃないか…」と挑発されるとムッとした表情を見せている。Zでブルマに「どこか故障でもしたの?」と気遣われた時もこのような態度を見せた。
また、登場したころは店を訪れても代金を踏み倒して当然という態度だったが、結婚してからはまともに払うようになったのか家計を気にしてなのか、お金に強い執着心を持つ性格に変わっている。
孫悟飯がクリリンを天下一武道会に誘った時は賞金額を聞いて態度を一変、レベル違いの仲間に出場をためらう夫へ「出場しろクリリン!私も出場する!」と促す。武道会では実力差と名声保持をエサにミスター・サタンを恐喝し、映画「超戦士撃破!!勝つのはオレだ」では「(闘っても)金にならないんだろ」などのセリフが見受けられる。
結婚後も仲間には相変わらずそっけないが家族(クリリンとマーロン)は別らしく、武道会での騒動で界王神についていこうとするクリリンへ「やばそうだったら逃げなよ」と言い気遣っている。
GTでは夫を尻に敷いているが、凶暴化した17号にクリリンが殺された際は悲しみと激しい怒りを見せた。
身体・戦闘能力
戦闘や老化に関する改造と人造人間共通の体内爆弾を除けば、基本的な身体構造は人間と変わりない。生殖機能も健在で、「ロボットなのに子供できたんか」と驚く悟空にクリリンが「人間を少し改造しただけ」と反論している。
永久エネルギー炉により食事は不要で、ブウ編の天下一武道会でもサイヤ人勢が食いまくる中、何も口にしていない。一応水分摂取は必要らしい。
かわいい見た目に反し、人造人間ではセル、16号、17号に続く実力を持つ。
弟にパワーで劣るとはいえ初戦で超サイヤ人ベジータと互角に戦い、次第にスタミナ差で圧倒。「女だからといって手加減はせんぞ」と息巻いたベジータのプライドをズタズタにし、読者の度肝を抜いた。
ブウ編の武道会では、予選のパンチマシンで常人の域を超えた数値(774点。サタンは137点)を出しクリリンに咎められ「加減が難しい」と怒った(再計測でも203点)。マイティマスク(トランクス&孫悟天)戦では苦戦しつつも肩車ハンデでやや優勢だったが、二人が超サイヤ人化し適当に放った気合い砲の威力を見て肝を冷やしている。
ドラゴンボールの格闘ゲームでは貴重な「闘える女性キャラ」としてほぼ全作品に登場している。
Z(改)では人造人間という設定からか「水を苦手にしてる」というアニメオリジナル設定があった。
未来の18号
本編時間軸の18号と異なり残虐な性質だが、未来トランクスによると現代の17・18号ほど強くない。
登場する原作番外編「TRUNKS THE STORY -たった一人の戦士-」と、それをもとにアレンジされたアニメ「絶望への反抗!!残された超戦士・悟飯とトランクス」では展開が大幅に異なる。
未来軸の悟空の仲間は彼女らの破壊行為を阻止すべく戦いを挑むが、これをことごとく殺害。都市は破壊しつくされ世界人口は激減。最後の戦士・悟飯までも殺されるが、悟飯が残した希望・トランクスは仕留めそこなう。
その後、過去へ渡りセルと戦って強くなった未来トランクスが戻ったときに再戦するが、もはや実力が大きく離れたトランクスの敵ではなく、エネルギー波で17号共々あっさり消滅させられた。
関連動画
関連静画
関連項目
- DRAGON BALL
- 鳥山明
- ドラゴンボール関連項目一覧
- ドラゴンボールZ(ドラゴンボール改)
- ドラゴンボールGT
- ドラゴンボール超
- ドクター・ゲロ(人造人間20号)
- 人造人間16号
- 人造人間17号
- 人造人間19号
- クリリン
- セル
- トランクス(ドラゴンボール)≒未来トランクス
- R-18号
脚注
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