炎の料理人クッキングファイター好とは、日本一ソフトウェアが制作した料理アクションゲームである。
どんなストーリーなんだ!?
― この物語をすべての料理人に捧げる ―料理の道を志す若き獅子たちに告ぐ。
汝、真の料理人を目指すならば、
味道求心の教えを忘れることなかれ。
料理とは己との戦い。
味とは己を映し出す鏡。
常に研鑽を怠らねば、汝、超龍厨士の資格あり。料理の道は険しきもの。
味の真理は深遠の彼方。
この道、極めんとする者、汝、一切の望みを捨てよ。
されど、あえて修羅の道を選ぶ者あり。
汝の名はハオ。
料理は心と信ずる者。
料理は力と悟りし者。
両者相対する時、天地を揺るがす嵐を呼ぶものなり。
されば、今こそ我らは叫ばん・・・
はっきり言うと主に『機動武闘伝Gガンダム』『ミスター味っ子』…つまり今川泰宏監督作品のパロディがてんこもりの怪作である。加えて、明らかに『中華一番』や『北斗の拳』などを意識しているネタも。よく訴えられないな…
ちなみに開発者にして後の日本一ソフトウェア社長の新川宗平によると「Gガンと味っ子はバイブルのようなもの」とのことである。
しかもシナリオライターはあの『久遠の絆』を生み出した加藤直樹だと言うのだから恐ろしい。
どんなゲームなんだ!?
あなたは物語の主人公ハオとなり、
味魔王の行方を知る為の唯一の手掛かり
「白い髪の女」を探し求めることになります。
旅の途中、ハオは多くの熱き料理人たちと出会い、
人として・・・男として・・・
そして、料理人として成長していきます。
こう書くと熱い料理対決を繰り広げるゲームのように見えるが、「動き回る食材を攻撃して気絶させる」「気絶した食材に必殺技を放って料理」「対戦相手を攻撃可能」「相手を気絶させると料理を奪える」「料理を奪うだけでも勝てる」と、ツッコミ所満載…というかツッコミ所しかないシステムとなっている。
そして主人公の料理を食べた対戦相手はオーバーなリアクションで長々と料理解説を行う(奪った料理であっても)。誰かと対立すれば料理で勝負。問題が起きれば料理で解決。料理がすべての世界である。
ちなみに「料理を奪って勝利可能」という料理対決もクソもない仕様に関しては、新川社長曰く「このゲームに整合性とか、必要性とか、そういう、ちゃんとしたものを求めますか?(笑)このゲームを遊ぶには大らかな気持ちとか温かい目とか、そういう心構えが大事なわけですね。そういう優しさを持った方に遊んでいただけると嬉しいです」との事である。
豪華声優の登場キャラクター
- ハオ・ロンイェン(声:檜山修之)
主人公。「炎」の紋章を持つ超龍厨士。というか、どこからどう見てもドモン…
「拳よ!俺に力を貸してくれッ!!うおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」(金色化) - クミン・シャミー(声:田村ゆかり)
ヒロイン。この作品の中では珍しい常識人。しかしやっぱり所々おかしい。ある意味、『ディスガイア』の某愛天使のはしり。
「クミン全開!愛のエナジー100%!恋する乙女のパワーを見せてやるぅ!」(はずかしい) - アニス・シャオチャ(声:三石琴乃)
美人激辛料理人。
「アタシの料理が美味いだってェ~?そんなことはぁ…あたりまぇぇぇ!あたりまえぇぇぇ!あたりまえぇぇぇ!」
↑の元ネタは『味っ子』の小西和也(声:鈴置洋孝) - レイ(声:鈴置洋孝)
ハオの兄であり、味四天王最強の男。ブラコン。
「弟よ…!!」 - フォウ(声:瀧本富士子)
味四天王の紅一点。嫉妬しすぎな人。
「戦いに敗れ…愛にも敗れるか…」 - 味四天王 ウイキョウ(声:二又一成)
味四天王の一人。ケシの実使い、薬で人を操る。
「こんな料理ィィィ!!!こんな料理ィィィィィッ!!!!!!」パクリ - 味四天王 ハッカク(声:長嶝高士)
味四天王の一人。豚。
「し、しまったぁ~っ!!片手に人質を持っていてはこの技は使えんんんッッ!!」 - 味影(声:鈴置洋孝)
ハオの前に現れる謎の忍者料理人。というか誰かすぐわかる。
シュバルツ(Gガンダム)+味頭巾(味っ子)的存在の人。
実は『ディスガイア』の次回予告に出てる。
「誰が呼んだか忍者戦士。少女の憂いを拭うため、正義の料理人、味影参上ッッッ!!!」 - 味魔王(声:藤本譲)
ハオの父親にして宿敵。言うまでもなく味っ子の味皇(声:藤本譲)+Gガンダムの東方不敗。
「この大馬鹿者がぁッッッ!!!」 - ハオの母(声:瀧本富士子)
初めて味魔王に殺された人。味魔王の妻でレイとハオの母親。 - クミンの母(声:岡本嘉子)
ハオの前に現れた味魔王により殺される。というかハオの母のマイナーチェンジ。 - 店のオヤジ(声:石森達幸)
名前の通り。奥さんの名前はユンファ。
声は味っ子のブラボーおじさんと芝裕之。今川監督作品の常連声優である。
「なんとか言ったらどうだぁッ!!」(おたまを振り下ろす) - ザコ(声:とべこーじ)
世紀末にいそうなザコキャラ。
「走る…走るぞ…走る…走る…止まらな…!あ、なんだよ…!オーイオイオイ俺の頭が…」 - 客(声:とべこーじ、細井治)
「ペラペラペラペラ」
開発
当時は日本一ソフトウェアの経営が芳しくなく、発売を控えていた『マール王国の人形姫』に社運を賭けるような状態だった。そこで『マール王国』の前に社名を知らしめようと作ったのが本作であるという。しかも本来は『やるドラ』みたいなのをやろうとしたが、絵のクオリティや枚数、予算などが全く足りなかったので、代わりに奇抜なアイデアと悪ノリを詰め込んだらこうなったらしい。どうしてこうなった
また、『マール王国』とは同時製作だったが、『マール王国』は日中に作って本作は夜に作っていたので現場は深夜テンションのナチュラルハイだったという。
謎のリバイバル
上述のような経緯の割に当時は注目されなかったが、発売から10年も経つと実況動画などでそのインパクトが知れ渡っていった。それでも2013年頃までは「伝説は伝説のままでいい」と公式が動く事はなかったものの、2015年にまさかのゲームアーカイブス配信が開始。しかも配信タイトルを決めるユーザー投票をわざわざ行っておきながら『好』に80兆票を入れて「調整」するという露骨過ぎる八百(ハオ)長が行われた。この頃になると新川社長も「『ディスガイア』シリーズも『好』がなかったら存在していないかも知れない」「日本一ソフトウェアの歴史を語る上で欠かせないゲーム」と評するまでになっていた。
翌2016年にはなんと発売18年にして公式サイトがリニューアルされる(旧サイトも健在)。それを記念してTwitter上で「『炎の料理人クッキングファイター好』レビューバトル☆キャンペーン!」なるものを開催するが、「魂さえこもっていれば嘘でも未プレイでも受け付ける」という完全にネタに走った催しであり、公式サイトは1週間で1万以上のアクセス、投稿レビューは200を超えた。ちなみに優秀作品の賞品は8,000,000ハオ(約4,050円相当)の肉だった。
そしてあろうことか、2025年には突如としてSteamにてリマスター版の配信が開始されてしまった。
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