『CAPCOM VS. SNK』とは、カプコンが開発・販売した対戦型格闘ゲームである。略称は『カプエス』『カプエス2』。
概要
『ストリートファイター』シリーズのカプコンと、『KOF』シリーズのSNK。
この「リュウと草薙京が競演」という夢のコラボレーションは、カプコンのVS.シリーズとして登場し話題を呼んだ。
カプコンとSNKがそれぞれクロスオーバーの作品を出す特別なライセンス契約を結び、SNKもネオジオポケットカラー専用ソフト『頂上決戦最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』や、倒産を経てSNKプレイモアから『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』などを発売している。
本シリーズでは、リュウ、ケン、ベガとSNKキャラクターは新規に描かれている。SNKキャラはKOF勢はオロチ編、餓狼や龍虎勢は旧作品を意識したつくりとなっている。
CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000
アーケードはNAOMI。家庭用移植はドリームキャスト版やプレイステーション版があるが、後者はPS1版なのでキャラを読み込むためのローディングが多い。また、NAOMI専用筐体を用いる事で「MARVEL VS. CAPCOM2」のように家庭版と連動して家庭用で作成したエディットカラーが使用できたり、本来条件を満たさないと使用できないEXキャラクターやナコルル・モリガンを(そのセーブデータで解禁されている範囲に限り)即時解禁する事ができる。また、家庭用側の「シークレットファクター」を解禁するためのポイントを大量に獲得できる。
掛け合いに入る前のステージ演出や、家庭用では過去作品のBGMが使えるなど第2作よりも評価されている部分がある。ボタンはSNKに配慮してか4ボタン制となっている。
各キャラクターにはレシオ(比率)が導入されており、レシオ合計が4になるようチームを編成できる。強いキャラほどレシオが高いが戦う人数は必然的に減ってしまう。レシオ1×4人やレシオ4×1人といった組み合わせができる。
ゲームバランスは良好ではあったが、強キャラがレシオ1に偏っている上にレシオ3~4のキャラにこれと言った強みがなかったため、大会では2:1:1や1:1:1:1の構成が主流。強キャラは主にバイス・キング・ブランカ・ダルシムなどが挙げられるが、レシオの関係もあって全キャラに有利がつけられるというわけではない。
後にバランス調整および火引弾とジョー・ヒガシが参入した『PRO』ver.が発売したが、発売時にはすでに第2作が稼動していたためかなりマイナー。
エンディングは、最後に戦う相手(ギースやベガ)で若干の違いがあるだけでキャラクターごとのエンディングは無い。ただし、『PRO』では文章のみの簡易ながらキャラクター別の優勝一言メッセージが追加された。
関連動画
CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001
2001年8月稼動開始。一般的に『カプエス2』と呼ばれている。
アーケードは前作同様NAOMI。PS2、ゲームキューブ、Xboxでは家庭用として同作品が移植されている。バグ技は修正され(PS2はベスト版後期以降)、カラーエディットが可能。現在は通信対戦ができないので中古で購入される方は注意。「シークレットファクター」制廃止に伴い、アーケードと家庭用の連動機能が削除された。
前作よりさらに多くのキャラクターが参戦。その数なんと48キャラ(隠し含む)。その代わりにEXキャラクターが廃止された。
今作ではストリートファイターシリーズでおなじみの6ボタン制に戻された。
また、前作ではキャラごとにレシオが固定で、レシオ1のキャラはレシオ1として、レシオ3のキャラはレシオ3としてしか使えなかったのが、「フリーレシオシステム」の採用でチームメンバー内で自由にレシオを振ることができるようになり、好きなキャラに高レシオ低レシオを当てる事ができるようになった。
ただし最大3人まででしかチームを組めないという制限がついたため、前作のようにレシオ1×4と言う組み合わせはできず、誰か1人はレシオ2にする必要がある。ただそれでもレシオを高めることよりも人数を増やす方が有利なのは変わらないので、大会では2:1:1ほぼ一択となっている。
稼動からしばらくは駆け引きが熱く良バランスの格ゲーと評価されていたが、アーケード稼働後期に見つかったバグ技「前転キャンセル(以下前キャン)[1]」の影響で対戦環境が激変。
前転が使えるグルーヴ(C、A、N)はそれまでの常識では、というより格ゲー全体で見てもあり得ないようなレベルの戦法を手に入れ劇的に強化。中でもCとA(特にA)は強さに拍車がかかり、Aグルーヴと特に相性の良いキャラ(ベガ、ブランカ、バルログ、キャミィなど)は他と大きくかけ離れたキャラ差になった。
逆に前転が使えないP、S、Kは相対的に弱体化。Kだけが何とかまだ食らいつけていると言った程度で、PやSはごく一部の状況を除いて殆ど見かけなくなったと言っても過言ではない。
エンディングは全キャラ共通で、各キャラのその後を文字で表示となっている。
関連動画
必殺技集・掛け合い集
a
BGM集
コンボ集
大会動画
ネタ動画
登場キャラクター
名前がオレンジ色のキャラは『カプエス1PRO』から、赤字は『カプエス2』からの参戦を示す。
カプコン勢 | ||
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ストリートファイター | ファイナルファイト | |
リュウ 殺意リュウ(家庭用) ケン・マスターズ 春麗 ガイル ザンギエフ ダルシム E・本田 ブランカ M・バイソン |
バルログ サガット ベガ キャミィ 春日野さくら 火引弾 イーグル ユン 豪鬼 神人・豪鬼 |
源柳斎マキ ロレント |
ヴァンパイア | ||
モリガン・アーンスランド | ||
ジャスティス学園 | ||
鑑恭介 |
SNK勢 | ||
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KOF | 餓狼伝説 | 龍虎の拳 |
草薙京 八神庵 暴走庵(家庭用) ルガール・バーンシュタイン ゴッド・ルガール バイス 二階堂紅丸 麻宮アテナ チャン・コーハン |
テリー・ボガード 不知火舞 キム・カッファン ギース・ハワード 山崎竜二 ライデン ジョー・ヒガシ ロック・ハワード |
リョウ・サカザキ ユリ・サカザキ キング 藤堂竜白 |
サムライスピリッツ | ||
ナコルル 覇王丸 |
||
月華の剣士 | ||
高嶺響 |
関連商品
関連項目
- 格闘ゲーム
- カプコン / ストリートファイターII
- SNK / KOF
- SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS
- MARVEL VS. CAPCOM / マヴカプ
- ナムコクロスカプコン / ナムカプ
- タツノコvsカプコン / タツカプ
脚注
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