VideoStudio(ビデオスタジオ)は、コーレル株式会社が販売している動画編集ソフトウェア。通称ビデスタ、CVSなど。
概要
総合的な覚えやすさ、使いやすさで人気があり、評価が高いソフト。
これから動画編集をするんだ、という人にはかなりオススメ。
動画編集の他、DVD・Blu-rayのオーサリングも可能。(※Blu-rayは別途プラグイン必要。一度買うと数バージョンはプラグイン流用できるっぽいよ。保証はしない。)
フィルター(雷や雨、モザイクなどの映像効果)やトランジション(映像間の切替効果)、タイトルアニメーション(文字の動き)が豊富。オーバーレイ変形も可能。
旧バージョン(9)が無料DLできた時期もあってか(現在は終了)、数ある一般向け動画編集ソフトウェアのなかでもダントツのシェア(ユーザー数)を誇り、2人に1人が使っているほどで、テクニックやテンプレートの情報交換もしやすい。
ビデオの再生速度調整は1%単位と、Premiere Elements等に比べて若干粗い(こだわらなければこれでも充分だが)。速度のずれが気になる場合は、速度調整したファイルをNiVEなどで別途作っておくとよい。
トラック数はビデオ50、テキスト2、オーディオ8。(テキストはビデオトラックにも乗るよ!)
映像クリップ自体を任意時間で縮小、移動、回転(X、Y、Z軸の3次元)でさせることができたり、ピンポイントでモザイクがかけられたり、音のノイズを低減できる。また、NvidiaのCudaなどハードウェアエンコードにも対応しており、変換速度の向上が見込める。
VideoStudioは毎バージョンの新機能が多く、全部を書き出すのは大変なので、いくつかピックアップして書くね。
主にできること(赤文字は最近増えた)
インターフェイス関連
- オーバーレイトラック50個
- タイムラインから簡単クリックでフィルター編集
- タイムライン上部にある不要なツールアイコンは非表示可能
- コンテンツライブラリでのキーワード検索、タグ付け整理機能
- タイムラインに常に波形が表示される(音のタイミングでカットしやすい)
- プレビュー画面の波形表示モード(音をカットしやすい)
編集関連
- トリミング機能(プレビュー画面で写真のようにトリミングできるよ)
- 整列ガイド機能(動画や画像を並べた時に、整列しやすいよ)
- タイムライン上でのグループ化(左右移動したり効果一括適用が可能)
- マルチカム編集(複数台のカメラで撮影したものを音などでタイミングを合わせてカット編集ができます)
- コマドリ(タイムラプス)編集が可能です。(アニメーションにも便利な機能)
- 動画や音声ファイルの自動字幕作成(文字起こし)
- アニメーションGIF作成・インポート機能
フィルター関連
- テキストには映像のフィルター、トランジションも適用できます。
- 静止画・動画マスク機能。画像でも動画でも、映像をくり抜けます。
- マスクを適用しながらクロマキー合成が可能
- 透過PNGの塗りつぶし(影作成が超ラク)
- モーショントラッキング(物体にモザイクや文字、図形、画像を自動追尾させられます)
- 360度映像からのタイニープラネット・ラビット・ホール効果
- トラックの透明度調整(トラック全体の透明度を上げたり下げたりできるよ)
- 変速コントロール(スムーズにスピードアップ、ダウンが可能です)
- オーバーレイオプション(重ねる機能)でビデオマスク、乗算、加算、グレーキーがついたよ
- オーディオフィルターがFXに仲間入りしました(ドラッグ&ドロップ適用できる)
- エモい動き(カメラの動き)トランジション
- 視差トランジション、スプレッドトランジション
- フェイスフィルター(目を大きくしたり、痩せる効果や美肌効果)
Ultimate限定(詳細は後述)
- カラーグレーディング機能(LUTファイルも対応)
- 分割画面機能(漫画のコマ割りみたいな表現)をオリジナルで作成
- 魚眼レンズ補正(GoProなどのゆがみをの補正)
- 変化・シームレストランジション
- マスククリエイター
- 音楽のリズムを分析してキューを追加(オーディオキュー)
対応形式
- ビデオ:AVCHD (.M2T/.MTS)、AVI、DV、DVR-MS、GIF89a、HDV、M2TS、M4V、MKV、MOD、MOV注2 (H.264/HEVC※)、MPEG-1/-2/-4(H.264/HEVC※)、TOD、UIS、WebM、WMV、XAVC S、3GP、暗号化されていない DVD タイトル
※HEVC (H.265) サポートには Windows 10 および対応する PC ハードウェアまたはグラフィックカードおよび Microsoft HEVC ビデオ拡張のインストールが必要
- 360 度ビデオ:エクイレタングラー、シングルフィッシュアイ、デュアルフィッシュアイ
- オーディオ:AAC、AC3、Aiff、AMR、AU、CDA、M4A、MOV、MP2、MP3、MP4、MPA、OGG、WAV、WMA
- 画像:BMP、GIF、JPG、MPO、PNG、PSD、PSPImage、TGA、TIF/TIFF、UFO、WBM、WBMP、WMF、Camera RAW
※AC3 オーディオの AVCHD、HDV、DVD、Blu-ray、 MOD、MPEG2は Windows 8 .1および 10 のみに対応 - 8Kビデオのインポート対応
- Cineform のアルファ チャンネル ビデオのインポート/エクスポートに対応
- ProRes Smart Proxy、HEVC MOV、PCM5.1chオーディオ対応
- AOMedia Video1(AV1)デコード・エンコード対応(Ultimateのみ)
その他
安く購入する方法
- 日本国内の販売・サポートを担当しているソースネクストがダウンロード版をよく特価してる。
- 企業で複数台導入するなら「企業用ライセンス版」がある
- 学生や先生が、学校で導入する場合は、専用割引「アカデミックライセンス」がある。
2種類のグレード(Pro、Ultimateの違い)
今、VideoStudioは2種類のグレードがあります。
Pro | 標準タイプ。モーショントラックついてて、360度映像や魚眼映像の補正もできる。 |
Ultimate | 下記プラグインがついている。(プラグインだけで1000ドル以上の価値あり) |
Ultimate限定機能
- 分割画面テンプレートクリエーター
- 3Dタイトルエディター
- マスククリエーター
- NewBlue Titler Pro 5
- ProDad Adorage Volume 9
- Boris Title Studio
- NewBlue VideoEssentials VII
- proDAD Adorage(ライトエフェクトや簡単なパーティクルなど)
- NewBlue FX Essentials IV(タイムコードの表示や魚眼レンズ風など)
- ProDAD Handscript(筆記体の手書きアニメーション)
- Newblue FX Color Fast(色補正フィルター)
- ProDAD Mercalli SE(手ぶれ補正フィルター)
- ProDAD RotoPen(マップウォーキング)
- ProDAD VitaScene(ビデオフィルタ70種類、トランジション80種追加)
- NewBllueフィルター(10カテゴリー、83種類追加)
※2018まであったBoris Graffiti(タイトル・映像フィルター)は2019で消えました。かなり強力なタイトル編集プラグインで、パスで文字を動かしたり、3Dの文字を入力できたり、静止画を簡易的な3D空間の中で動かすことが出来(標準で搭載されているピクチャインピクチャフィルタは回転時に180度ずつ、計360度しか回転することが出来ないが、Boris Graffitiは、上限がほぼ無い)、また30種フィルターの追加など、映像作品の表現の幅が一気に向上するプラグインだったのにっーーー!!(´;ω;`)
歴史
元々、Ulead 社が開発・販売していたが、のちに買収されたため現在は Corel 社が販売している。
バージョン12の際に名称が「VideoStudio」から元ブランド名が足された「Ulead VideoStudio」に変更されたが、バージョンX3になった際にUleadの文字はなくなった。
バージョンX8からBlu-rayがプラグインで追加購入する方式に。(その分値段が安いので、オンラインユーザーには嬉しい)
ニコニコ動画にアップロードする際のコツ
一時期、ニコニコ動画へのアップロード機能があったけど、ついぞなくなりました。時代だね。
- VideoStudioで保存できるMP4は画角を自由に設定することができないため、AVIで出力、ニコエンコなどを使用したほうが良い。
- 設定>プロジェクトのプロパティ でDV/AVIを選択し、編集>AVIタブの圧縮を「なし」にすると、「全般」タブでサイズが手入力できます。
- VideoStudioX9頃に搭載されていたアップロード機能のエンコードプリセットは次の通り
関連動画
他のソフトとの連携
PaintShop Pro(画像加工・フォトレタッチソフト)
- VideoStudioは動画を連番の画像として出力できる。(BMP、PNG、JPEGなど選択可能)それをPaintshopで一括編集、処理を行い再度VideoStudioに読み込ませて事が可能。
- PaintshopでPSDのようなレイヤーを維持できる「PSPimage」ファイルとして保存すると、VideoStudioに取り込んだ際各オーバーレイトラックに展開できるので、特定の位置に置きたいオブジェクトなどをレイアウトしておく、やレイヤーを分けて配置したいときに超便利
- VideoStudioで使う画像の加工(透過PNGへ保存)、写真のフォトレタッチ、ロゴの作成をしてVideoStudioへインポートなど。特にスライドショーを作成する際は、肌の調整や色見などをPaintshopで修正を施してやると、それだけでクオリティがあがる。
MotionStudio 3D(映像効果、簡易3D作成ソフト)※
※公式での取り扱いは終了。
- 曲線(パス)などから簡単に押し出し、回転などで3Dオブジェクトを作成できる
- テクスチャの適用もとても簡単
- パーティクル(雪・花びら・花火など)の表現も可能
- 動画はフルハイビジョンの透過AVIで保存してVideoSutdioで読み込むことができる
関連コミュニティ
関連商品
関連項目
関連リンク
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