マンオブパーサー(Man of Purser)とは、2003年4月28日生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2006年:ダービーグランプリ(GI)
2010年:報知グランプリカップ、吉野ヶ里記念、九州大賞典
2011年:はがくれ大賞典
父タヤスツヨシ、母*タップユアトウズ、母父State Dinner(ステートディナー)という血統。
父タヤスツヨシは大種牡馬*サンデーサイレンスの初年度産駒にしてダービー馬。種牡馬として大成功とは言えなかったが、一応複数の重賞馬を出したほか、オーストラリアにはシャトル種牡馬の際の産駒からG1を2勝した馬を残している。
母*タップユアトウズはアメリカでG1での2着が2回、うち1回は*グッバイヘイローに10馬身差付けられてのものではあるが。ファミリーナンバーは26号族で、地味な方ではあるが大昔にHerod(ヘロド)を出したり最近Tiznow(ティズナウ)を出したりしている他、日本に輸入された種牡馬の*セフトや障害GI馬イロゴトシを輩出している。
母父State Dinner(ステートディナー)はアメリカのG1を3勝した馬で、産駒からもG1を4勝した牝馬Family Style(ファミリースタイル)を輩出している。完全な余談だが、Family Style(ファミリースタイル)産駒のピッコロプレイヤーはファインモーションの「お世話役」として知られていたという。
社台ファームで生産され、セレクトセールで税抜1850万円で取引された後、鈴木義孝が馬主となった。
栗東の大久保龍志厩舎に入厩し、12月にダート1400mの2歳新馬でデビュー。四位洋文鞍上で単勝5.3倍の3番人気に支持されると、4番手から上がり最速を出して3馬身半差で圧勝。
芝を使う案もあったようであるが、3歳初戦は1月のダート1400mの3歳500万下に出走。単勝3.2倍の1番人気に支持されると、先団追走から早めに先頭に立って3馬身差で2連勝。
当初検討したバイオレットステークスを回避して2月のヒヤシンスステークス(OP)に出走したが、当時大いに期待され単勝1.1倍の1番人気となったクロフネの初年度産駒フラムドパシオンがいたため単勝12.8倍の2番人気。レースでも好位から最後には突き放されて3馬身半差の2着。
裂蹄気味であったことから伏竜ステークスなどは回避し、昇竜ステークスを除外となると、本命のユニコーンステークスも抽選で除外、古馬相手のオープンとなるブリリアントステークスなども検討したが回避し、6月に1000万下でダート1800mの樟葉特別へと出走。グレン・ボス鞍上で単勝3.6倍の1番人気に支持され、3番手に付けたが、2着とクビ差の3着。
8月には1000万下でダート1700mの羊蹄山特別に、四位鞍上で単勝1.8倍の1番人気で出走したが、引っ掛かってコントロールできなくなったとのことで2番手から早めに先頭に立つ形となり結果は3着。
同月の1000万下でダート1700mの大雪ハンデキャップでも単勝2.9倍の1番人気となったが、先団を追走して半馬身差の勝利。因みにこの時の9着には後に種牡馬として一定の成果を残したアポロキングダムがいたりする。
翌2007年は馬インフルエンザの影響で岩手所属馬限定の重賞となり、2008年から休止となったため、GI級競走としてはこの年が結果的に最後となった9月のダービーグランプリ(GI)。マンオブパーサーも登録したものの補欠3番手…出走が危ぶまれたが前走芝路線のフサイチリシャール、ソングオブウインドが回避し、補欠馬からも回避が出たため滑り込み。中央競馬の開催日ということもあってか鞍上が木幡初広に代わり、単勝9.5倍の5番人気。レースでは2番手を追走し、スローで逃げた3番人気バンブーエールをクビ差で交わして勝利。
同年大久保調教師に初重賞をもたらしていた1番人気ナイキアースワークは6着に敗れたものの、大久保調教師にとってはマンオブパーサーでGI級初勝利となった。また、木幡初広騎手にとってもこれが騎手生活で唯一のGI級勝利となった。
JBCマイルも検討されたようであるが、賞金などの都合から11月のJBCクラシック(GI)に内田博幸鞍上で出走。3番人気に支持されたレースでは番手に付けたが、結果は5着。
次走は12月の師走ステークス(OP)に出走。蛯名正義鞍上で2番人気に支持されたものの番手に付けて8着に終わった。東京大賞典にも登録はしていたものの回避となった。
4歳初戦は四位鞍上で4月のアンタレスステークス(GⅢ)。13番人気となったレースでは59kgの斤量を背負い先行したが7着。
背中に疲れが出たということでブリリアントステークスは回避し、10月にアルデバランステークスに出走したが、武幸四郎鞍上で8番人気6着。
11月の霜月ステークス(OP)に横山典弘鞍上で出走したが9番人気11着。
12月にはギャラクシーステークス(OP)に木村健鞍上で出走したが12番人気8着。
5歳初戦となる1月の門松ステークス(OP)は四位鞍上で9番人気13着。
3月の大阪城ステークス(OP)は鮫島良太鞍上で13番人気14着。
同月にJRAの競走馬登録を抹消し、船橋競馬場の川島正行厩舎に転厩した。その後、かしわ記念に登録したが補欠となるなどしてこの年の出走はなかった。
地方移籍に伴い馬主も吉田照哉に変わり迎えた6歳初戦。1月の大師オープンに、そういえばこの当時は地方騎手だった戸崎圭太を鞍上に迎え2番人気に支持されると、先行して1馬身半差の2着。
2月は金盃(SⅡ)に出走すると4番人気となり、3番手からの競馬で3着。
3月にマイルグランプリ(SⅡ)に出走すると1番人気に支持されたものの、番手に付けて6着に終わった。
5月には新設された川崎マイラーズ(SⅢ)に出走し、5番人気から2着。
6月には久々に交流重賞の帝王賞(JpnI)に出走したが、これは今野忠成鞍上で12番人気11着。
7月にはマーキュリーカップに登録したが回避し、石崎隆之鞍上でサンタアニタトロフィー(SⅢ)に出走すると、5番人気に支持され3番手から3着。
8月のスパーキングサマーカップ(SⅢ)では戸崎鞍上で1番人気に支持されたが3着。
日本テレビ盃も登録だけで回避し、10月の東京記念(SⅡ)では5番人気に支持されて番手に付けたが8着。
同月の京成盃グランドマイラーズ(SⅢ)に内田博幸鞍上で出走して3番人気7着。
7歳初戦は多摩川オープンに出走し、単勝6.9倍の4番人気となったが、ここは1馬身半差付けて3年4か月ぶりの勝利。
2月には報知グランプリカップ(SⅢ)に菅原勲鞍上で出走して3番人気に支持され、レースでは好位追走から脚を伸ばして1馬身半差の勝利。
3月のマイルグランプリ(SⅡ)は3番人気に支持されたが5着。
6月には佐賀競馬場の九日俊光厩舎に移籍。馬主もアドマイヤホープやプリンシパルリバーの佐賀移籍後の馬主でもある平田一雄となった。
同月の多良岳特別はここから最後まで主戦となる山口勲鞍上で単勝1.1倍の圧倒的人気に支持されると、1馬身半差で勝利。
続いて7月には重賞の吉野ヶ里記念に出走し、ここも単勝1.4倍の1番人気に支持されると、上がり最速で3馬身差付けての勝利。
8月の佐賀競馬場で行われるサマーチャンピオン(JpnⅢ)に出走すると、単勝33.1倍の5番人気ながら、54kgと軽斤量の効果もあってか3着と健闘。
9月の開聞岳特別は単勝1.0倍の圧倒的支持を受け、逃げて上がり最速で2馬身半差の勝利。
10月の久住山特別も単勝1.0倍の圧倒的支持を受け、早めに先頭に立つと上がり最速で5馬身差の勝利。
11月には重賞でダート2500mの九州大賞典に出走。ここも単勝1.3倍の圧倒的1番人気に支持されると、番手から早めに先頭に立ち4分の3馬身差でレコード勝ち。
続いて12月の重賞である中島記念に出走して単勝1.1倍の圧倒的支持を受けたが、ここは3着に終わった。
8歳初戦は1月の九州オールカマー。単勝1.3倍の圧倒的1番人気を受けたが、ここは早めに先頭に立ったものの差されてハナ差の2着。
2月には佐賀記念(JpnⅢ)に出走したがここは9番人気8着。
3月には重賞のはがくれ大賞典に出走し、単勝1.8倍の1番人気に支持されると、先行して早めに先頭に立ちそのまま6馬身差の圧勝。
4月には笠松競馬場の重賞であるオグリキャップ記念に遠征し、2番人気に支持されたが逃げて3着。
5月の阿蘇山特別は単勝1.6倍の1番人気に支持されたが3着。
6月の多良岳特別は単勝1.2倍の圧倒的1番人気に支持されると、番手に付けて早めに逃げ馬を交わすと7馬身差付けて圧勝。
7月には重賞の吉野ヶ里記念に単勝1.5倍の1番人気で出走したが、ここは上がり最速を出したものの逃げ馬を捉えられず1馬身半差の2着。
10月の雷山特別では単勝1.3倍の圧倒的1番人気を受けて早めに先頭に立ちアタマ差の勝利。
11月の天山特別では2番人気となり、後に佐賀の現役最強馬とも言われた圧倒的1番人気ウルトラカイザーに逃げ切りを許し3馬身差の2着。
12月の重賞であるオッズパークグランプリでは4番人気となり、ラブミーチャン、スマートブレード、ウルトラカイザーに次ぐ4着。
翌2012年1月6日に地方競馬の登録が抹消となったことが分かっている。
| タヤスツヨシ 1992 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
| Cosmah | |||
| Wishing Well | Understanding | ||
| Mountain Flower | |||
| *マガロ 1980 黒鹿毛 |
Caro | *フォルティノ | |
| Chambord | |||
| Magic | Buckpasser | ||
| Aspidistra | |||
| *タップユアトウズ 1985 栗毛 FNo.26 |
State Dinner 1975 黒鹿毛 |
Buckpasser | Tom Fool |
| Busanda | |||
| Silver Bright | Barbizon | ||
| Silver Fog | |||
| Lesley's a Dancer 1979 栗毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
| Natalma | |||
| Cologne | Amerigo | ||
| Briolette |
クロス:Buckpasser 4×3(18.75%)、Almahmoud 5×5(6.25%)
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