アクトレイザー | ||
ジャンル | アクション | |
対応機種 | スーパーファミコン | |
発売 | エニックス | |
開発 | クインテット | |
発売日 (VC配信日) |
1990年12月16日 2007年3月20日 |
アクトレイザーとは、エニックスから販売されたスーパーファミコン(SFC)のソフトである。
概要
1990年12月16日、当時8,000円にて販売された。SFCが発売された初期の頃の作品である。
2003年11月には携帯アプリで、2007年3月20日にはWiiのバーチャルコンソールで配信されていた(いずれも現在は配信終了)。
本作は2つのモードに分かれており、アクションモードとクリエーションモードでゲームが構成されている。
自らが神になり、魔物で荒れ果てた世界に人間達を増やして行くのが目的。
アクションモードでは、横スクロールタイプのアクションゲームとなり、魔物を倒しながら進んで行き、ボスを倒すとクリアとなる。操作が若干シビアであり、慣れるまでは辛いと思われる。
クリエーションモードは、アシスタントとして神のしもべであるエンジェルを操作して土地に住み着く悪魔を倒したり、奇跡の力を行使し土地を開墾し民を導き人口を増やしていく。また人口が増えることで悪魔の巣を封印できるようになり、地域ごとに全ての巣を封印すると次のアクションモードへ移行するためのイベントが発生する。
クリエーションモードでは人口が一定数に達することで最大体力や魔力が増加したり、イベントによっては新たな魔法を手に入れることもある。
2021年9月24日に、Nintendo Switch / PlayStation 4 / Steam / スマートフォンにて、本作をリメイクした「アクトレイザー・ルネサンス」が配信された。1作目の発売から数えて約30年ぶりのリメイクである。アクションパートに魔法や新たな攻撃モーション、クリエーションモードに新たな発展段階やリアルタイムストラテジー(RTS)パートが追加されるなど新要素も多く追加されている。
余談
本作品のBGMは評価が高く、当時『ファイナルファンタジーIV』を開発中だったスクウェアのサウンド開発チームがそのレベルの差に愕然とし、開発末期にもかかわらず音源ドライバーから音色に至るまで作り直したという逸話が広く知られていた。
しかし、2012年に行われた植松伸夫氏へのインタビューでは、アクトレイザーの影響で楽曲をすべてサンプリングし直したのは事実ではあるが、作り直したというのは正しくない旨の回答が出ている。もっとも、植松氏は作り直しの逸話を否定はしたものの、「アクトレイザーには勝てなかった。スーファミのBGMの中ではダントツで一番だった」との賛辞を送っている(→4GEMERSのニュース、GAME WATCH IMPRESS)。
また、このゲームはCS放送“フジテレビ721”の『ゲームセンターCX』にて有野課長が挑戦したソフトでもあるため、知名度が高い。
他、エニックスの『月刊Gファンタジー』で漫画が連載されていた。全3巻。作者は「Q.E.D. 証明終了」で知られる加藤元浩氏。
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アクトレイザー2 沈黙への聖戦
アクトレイザー2 沈黙への聖戦 | |
ジャンル | アクション |
対応機種 | スーパーファミコン |
発売 | エニックス |
開発 | クインテット |
発売日 | 1993年10月29日 |
この作品には続編である「アクトレイザー2 沈黙への聖戦」が存在することをご存知だろうか?
そう、SFC初期の『ネ申ゲー』アクトレイザーには続編である2が存在するのである。
しかし、続編の存在を知らなかった人には残念なお知らせがある。
このゲームの国内での評判は基本的に宜しくないのである。
骨太アクションなだけのゲーム「アクトレイザー2」
アクトレイザーと言えば従来の「アクションパート」の他に、人類を繁栄させていく「クリエイションパート」がある事が売りのゲームであった。
しかし、アクトレイザー2にはなんと「クリエイションパート」は存在しない。
本作は「単純純粋なアクション一辺倒のゲーム」となっているのである。
しかもその難易度は前作よりも高く「ゴリ押しが殆ど通じない」ばかりか「操作が複雑化している」上に「丁寧な操作・攻略を要求され」挙句「レベル等の概念が排除されている」つまり「純粋に己の腕だけで勝負をしなければならない骨太筋肉質なアクション」だ。
実際、神様も服を着たスラッとした姿から翼の生えたムキムキマッチョのパンツレスリングマンになっている。
操作系統ももう少し変化、追加要素を説明すると…
『攻撃』→前作の広範囲縦斬りは狭くなり上中下に分かれたがしゃがみ等でキャンセル可能になったり、ジャンプ中に下+攻撃で下突きが追加。魔法は前作の様な超強力なものはなく攻撃ボタン長押しと方向キーとの組み合わせで変化する。
『移動』→前作に比べノッシノッシとゆっくり歩くようになったが、翼を使ったアクションが追加され、ジャンプ中に再度ジャンプボタンで滑空に移行し速く動けるが、これまた癖が強く上下キーで滞空と急降下への切り替えも使いこなす必要がある。
『盾アクション』→待機モーションで盾を構え敵弾を防げるが意外と範囲が狭く、これまたまた上中下の切替えが必要。
などなど、とにかく状況に合わせた操作と、攻略の構築が要求されるストイックなゲームデザインとなっている。
これらクリエイションが削除された事や難易度が基本的に高めである事やクリエイションが削除された事や操作系統が複雑化し取っ付きにくくなった事やクリエイションが削除された事や移動が遅くモッサリ感じる事やクリエイションが削除された事やレベル概念が無く腕前が足りないと何時までも突破出来ない事やクリエイションが削除された事やアクトレイザーなのにクリエイションが削除された事が原因で国内での評価は基本、宜しくないのである。
その結果、国内販売数は「前作40万本」に対し、「本作は4万本」と実に1/10まで落ち込んでしまった。
アクション一辺倒への理由
と、一部には「アクトレイザーの名に泥を塗った」とまで言われることのある「アクトレイザー2」であるが、そもそもなぜ、国内では大好評だったクリエイションパートを廃止してまでアクション一辺倒のゲームとして作られたのか。
実は「アクトレイザー」は、日本よりもむしろ海外で大ヒットした作品であり、その海外ではなんと「クリエイションパートは概ね不評だった」というのだ。
クリエイションパートは基本的に難しくなくまったりと楽しめる牧歌的な内容であり、時間を費やせば神様も強くなり相対的にアクションパートの難易度も下がる。
それがこのゲームが万人に受けた要因なのだが逆に海外のコアゲーマーからは「単調」「作業」「おざなり」などとの声も多かったのだという。
もともと海外ではアクションゲームの方が比較的人気のジャンルであったらしい話もあり、そこで主に海外向けの純粋骨太高難易度アクションゲームとして、本作は制作されたのだという。
さてその結果はと言うと国内では先の通り販売数は1/10の4万本だったが…。
実は北米でも「前作18万本」に対し「本作10万本」という結果にこれまた落ち込んでいる。
その他の裏事情、評価点、「クリエイション」の行方
そこだけ見ると「やっぱダメじゃねーかwww」と思われるかもしれないが。
欧州での販売数は、「前作4万本」に対し、「今作4万本」と同数である。
そして何より開発の規模や費用など、開発における資源はかなり小さかったとの話もあり、そこと比較すると、商業的には十分成功の範疇に収まっている。
またその小さい開発資源の中ではアクションとクリエイションの様にあれこれを詰める余裕はなかった事もあり、その中で逆にアクションだけに拘って制作をした事でコアなゲーマーからは高い評価を得ている。
そして販売数の落ち込みは一概にゲームの出来の問題だけとは言えず、前作はほぼローンチタイトルの為に人目に付き易かった事に比べ、2が発売された3年後の時期では沢山のソフトがありユーザーにも選択肢が多かった。
故に「前作をプレイしていてもアクトレイザー2の存在を知らない人」が多かった。
また国内で好評だったクリエイションパートはある意味「そこに絞って進化・改良を重ねて」制作された『ソウルブレイダー』に託された形となり、そこもアクション一筋に振り切った一つの要因だろう。
ストーリーは前作の続きで人類が大繁栄し信仰が薄れ、人々の欲望が膨らんだ結果、という所から繋がり、プレイヤーの心に人の在り方とは、神とは何かを投げかけるものがある。
エンディングもまたストーリーを纏めるが如く一言で表せば「感無量」であり、ゴリ押しを許さないが故に投げ出したプレイヤーも多いこのゲームを見事クリアしたプレイヤーは言うのである。
「やはり『ネ申ゲー』である」と。
それらの点を踏まえて再度、アクトレイザー2というゲームが評価されたのなら幸いである。
(ちなみに海外版は宗教上の理由から名称や演出が一部変更されている)
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