スターオーシャン ブルースフィアとは、2001年6月28日に発売のゲームボーイ・ゲームボーイカラー共通ソフトである。
- ジャンル:ロールプレイングゲーム
- 開発元:トライエース
- 発売元:スクウェア・エニックス (旧 エニックス)
概要
スターオーシャンシリーズの第3作目。ただしナンバリングタイトルではなく、前作「スターオーシャン セカンドストーリー」(以下SO2)の後日談にあたる外伝的な作品である。
略称は「SOBS」。
プレイしているゲームボーイの種類によって手に入るアイテムが異なるといったようなイベントがいくつか存在し、中にはゲームボーイカラーやゲームボーイアドバンスでは起きないイベントも存在する。これは本作発売時はゲームボーイアドバンスの発売直後であり、長くに渡ってゲームボーイを遊んでくれたユーザーへの感謝と古い本体でも遊んでほしいとの願いが込められている。事実、この頃のゲームボーイカラー対応ソフトはカラー専用であることがほとんどだが、本作はモノクロ本体にも対応しており、遊んでいる本体で内容が変わるイベントは古い機種の方が良いアイテムを貰えるようになっている。
通信対戦を行うことができ、アイテムの交換や対戦をすることができる。(対戦のジャンルはシミュレーションRPG)
グラフィックやサウンドを一新したリメイク版が携帯アプリとして配信されており、2009年の6月8日にiモード版、12月16日にYahoo!ケータイ版、12月17日にEZweb版が配信された。
メディアミックス
水城葵(現米山シヲ)による漫画版と梅村崇、竹内誠による2種類の小説版が存在する。漫画版は、途中で打ち切られたりペースがやけに早かったりするスターオーシャンシリーズの中では珍しく、無事に完結している。元々は2,3巻の予定だったらしいが、最終的に7巻まで伸びた事から、一定の人気があった事が伺える。
一方で、まったく登場しない、または、ゲームではモブキャラの1人であったラドルよりも出番が少ないキャラも多い。また、ゲーム中ではほとんど個人的な接点がなかったレオンとリヴァルが親密な関係になっていたり、アバやラドル、エディフィアンたちのイラストが大幅に変更、世界観やキャラクターの設定が大きく異なる等、ゲームとの相違点も多いため、人によって評価が分かれやすい作品でもある。なお、アプリ版のブルースフィアでは、アバやラドルのイラストは漫画版の物が採用されている。
梅村版の小説は、基本的にゲームの流れに沿った物となっている。オペラが事実上のラスボスと親交があり、ゲームではイベント面で優遇されていた事もあり、彼女が実質の主人公となっている。ほとんどのキャラにまんべんなく出番があり、最終決戦時もパーティーを分けるという形で全員が参戦している。終盤では、ファイナルガイドのインタビューで明らかになった本作の裏設定についても言及されている。
また、梅村は前作セカンドストーリーの小説版にも携わっており、そちらの内容が一部流用されている。
竹内版の小説は、SF色が強い作品となっており、冒険や戦闘シーンが多かった梅村版と比べると、考察やSFの用語解説が多くなっている。そのため、解説役としてエルネストの出番が多くなっている。こちらもゲームの裏設定を取り入れており、ゲーム内ではあまり深く触れられていなかった部分を補完するような内容が多い。
登場人物
SO2から2年後の話であるため登場するキャラクターは変わらないが、自由な組み合わせでパーティーを組めるので、SO2ではできなかった組み合わせを行うこともできる。
ただしSO2のリメイク版であるSO2SEで新たに仲間となったウェルチは本作では登場しない。
最初から選択可能な仲間
- プリシス・F・ノイマン
- 惑星エクスペルのリンガ出身で、本作では地球に留学している。明確な主人公が存在しない本作だが、オペラからSOSを受けた事や、救助に向かった宇宙船が彼女作だった事もあってか、便宜上主人公の扱いを受ける事があり、漫画版では特にそれが顕著である。ほとんどの必殺技と爆弾を除くフィールドアクションを全てマシーナリーで習得する。特にホバー移動を序盤で習得しておくとダンジョン探索が格段に楽になる。通常攻撃はややクセがある。
今回の冒険の経験を通じ、本作から3年後、エクスペルのエナジーストーン汚染を取り除く「マナクリーナー」を発明。惑星の浄化に成功し、エクスペルが連邦に加盟するきっかけを作る。SO3の時代でも「ノイマン博士」として名が残っている。 - レオン・D・S・ゲーステ
- 惑星エクスペルのラクール王国の出身で紋章術研究の天才。プリシス同様本作では地球に留学している。スキルの構成上、戦闘要員以外にもクリエイト要員としての運用も期待できる。漫画版ではリヴァルとの絡みが多く、プリシスと共に事実上の主人公の1人となっている。一番の常識人のため、ツッコミ役に回ることも多かった。
本作のストーリー後地球で博士号を取得。紋章術の研究に尽力し、権威として名を残すことになる。 - アシュトン・アンカース
- 惑星エクスペル出身。通常攻撃のクセが強いクロードやディアスと比べると、比較的コンボを繋げやすい。漫画版ではプリシスやレオンと共に主人公格の扱いを受けている。剣の修行の傍ら料理スキルにも磨きがかかっており漫画版の後日談では当時まだ監視惑星扱いだったエクスペルから料理研究家として地球に訪問している。序盤のガープ遺跡では彼のフィールドアクションが必須のため、唯一強制参加があるキャラクターでもある。スキル構成の都合上、調理をいち早く習得する。実は調理は本作の金策筆頭であり、これに気づくと序盤で数十万フォルという大金を稼ぐことができる。
- ディアス・フラック
- 惑星エクスペルのアーリア出身。エクスペル随一の剣豪として知られているが、仲間からは「全盛期より力が落ちている」と評されている。これを言及されるのはアシュトンとのPAだが、これを起こしているととある寄り道ダンジョンで苦戦している彼と共闘するシーンが見られる。前作と比較すると性格がやや柔和になっており、PAも存在する。通常攻撃の性能上コンボを繋げるのは難しいが装備も優秀な事もあり、攻撃力そのものは高いが、前作で猛威をふるった空破斬は使用できない上に動きの癖が強く、戦闘で使いこなすのは一苦労。EDやPA等、チサトとの絡みが多く、梅村版の小説でもその設定が採用されている。
- セリーヌ・ジュレス
- 惑星エクスペルのマーズ出身。紋章術師として元から有名だったが更に名が広まっている(術師の技量はもちろんだが、派手すぎる衣装も名が知れ渡る要因の一つ)。浮遊移動やテレポート等の優秀なPA、スキル構成も優秀等、性能面で非常に優遇されている。特にプレイ時間で性能が変化する武器はやり込めばINTのカンストも出来る。漫画版ではパーティ分割の都合上ディアスとの絡みが多かった。竹内版の小説では最終決戦のメンバーの1人だった。
- ボーマン・ジーン
- 惑星エクスペルのリンガ出身の薬剤師。唯一の妻帯者で、本作では娘が誕生している。コンボが非常に繋げやすく、扱いやすい。攻略本の100コンボ挑戦企画でも採用されている。ゲームや2つの小説版では仲間として参戦しているが、漫画版では子供が産まれたのに呼ぶのは悪いというプリシスの配慮で参戦していない。ゲームでも最初は呼ばない予定だったが、どこから聞きつけたのか自ら志願した。これは妻の強い勧めによるもので、本人は家族が死ぬほど心配であるのは言うまでもない。また、どこへ出かけるにも家族へのお土産だけは忘れない。
- ノエル・チャンドラー
- エネジーネーデ出身の動物学者。現在はエクスペルに移住している。手つかずの自然が多く残されているエクスペルは彼にとっては理想の場所であり、動物学者としての日々を謳歌していた。序盤唯一の回復キャラのため、序盤はほぼ必須キャラとなる。レナと役割が重複するが、ブラッディアーマーを装備できる点で勝る。モンスター図鑑完成のために必須な敵分析は彼とオペラだけが覚えるフィールドアクションである。漫画版セカンドストーリーでは登場しなかったためか、本作の漫画版では一切登場せず名前も出ない。ただし、1巻でイラストだけは存在している。
- チサト・マディソン
- エネジーネーデ出身のもと新聞記者。現在はエクスペルに移住している。移住当時、エクスペルには報道という概念自体がなく、彼女がエクスペル初のジャーナリストとなり、報道のシステムを築き上げた。プリシス同様、ほとんどの必殺技をマシーナリーで覚える。ディアスとの絡みが多く、選択肢次第では彼を叱責する事もある。モンスター図鑑完成のために必須な撮影は彼女だけが覚えるフィールドアクションである。ボーマンほどではないが、コンボを繋げやすいキャラの1人。ノエル同様、漫画版のブルースフィアでは一切登場せず、1巻でイラストのみ存在している。
イベント後に選択可能な仲間
- オペラ・ベクトラ
- テトラジェネス人の令嬢。便宜上紋章術士に分類されているが、紋章術ではなく必殺技を使う。コンボも使えないため、詠唱なしの紋章術士といった性能になっている。必殺技がINT依存の本作の戦闘システムの恩恵を受けている数少ないキャラ。本作の事実上のラスボスと最も接点が多いため、彼女を操作キャラにしておくと固有の会話がいくつか発生する。そのため、梅村版の小説では途中参加ながら事実上の主人公を務めており、最終決戦でも事実上のラスボスと対峙した。一方、漫画版では別のキャラがオペラのポジションになったため、あまり出番はなかった。メンバー随一の酒豪であり、PAでもボーマンと酒盛りをして彼を酔い潰してしまう(彼女は素面だった)。彼女と酒を酌み交わせるのはエルネストのみと言われている(メンバーの半分ほどが未成年だが)。元々大貴族の令嬢のためお金には無頓着で、趣味のミリタリーコレクションとお酒の収集に莫大なお金を投じている。今回着ているジャケットもコレクションの一つ。
- エルネスト・レヴィード
- テトラジェネス人の考古学者。彼がオペラとエディフィスへ向かった事から本作は始まる。アバシティの領主、アバのレジスタンスのアジト付近に宇宙船が不時着した事から、彼らとの接点を持つ。通常攻撃はややクセが強いが、射程距離が長いため、比較的安全な距離から攻撃が出来る。小説版では頭脳面で活躍する事が多く、本作の裏設定であるエディフィスが元々は陸が存在しない惑星で、エディフィスの人間は地球のアトランティスの子孫だと言う結論にたどりついた。調査や研究がひと段落ついた後にオペラと酒を酌み交わすひと時が彼にとっては至福の時間。
- レナ・ランフォード
- 前作の主人公の1人。エクスペル育ちのネーデ人。プリシスやレオン同様、本作では地球に留学しており、わずか2年足らずで医療課程を修了、軍医として働いている。事件が起きたときは任務中だったため、任務終了後クロードと共に合流することになる。その際ラスボスの妨害により二人も墜落、クロードがウイルスに感染してしまう。行動不能になったキャラを復活させるレイズデッドを唯一習得する等、回復に優れる。本作では終盤の加入となる。フィールドアクションの蘇生は壊れたオブジェクト以外にもモンスターを復活でき、SP稼ぎに便利である。小説版では梅村、竹内版ともに、最終決戦で事実上のラスボスと戦っている。
- クロード・C・ケニー
- 前作の主人公の1人。レナ同様任務中だったため遅れての合流となった。本作では宇宙船が墜落した際にウイルスに感染してしまう。彼を仲間にせずクリアする事も可能で、その場合EDの会話が若干変化する。通常攻撃はクセが強く、コンボ性能はあまり高くないが、ディアス同様、装備が優秀なため、攻撃力自体は高い。フィールドアクションのフェイズガンはマシーナリーのアイテムで強化が可能で、強化後は特定のオブジェクトを燃やす効果が追加される。小説版ではレナ同様、梅村、竹内版ともに最終決戦で事実上のラスボスと対峙している。漫画版では1戦のみで退場してしまうなど、あまり出番は多くない。
参戦はしないが同行する仲間
- リヴァル
本作に登場するオリジナルキャラクター。惑星エディフィスに存在する学術都市ノットに所属する女性科学者。モンスターに襲われたところをオペラに救われ、それがきっかけとなりプリシスたちと同行するようになる。惑星エディフィスについての大きな秘密を胸に秘めている。なおわずかな期間だけプリシスの宇宙船におり、そのときPAで彼女に話しかけると最強のアクセサリ、トライエンブレムを貰える。
関連動画
関連項目
関連リンク
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 1
- 0pt