同志諸君、用意はいい? よし!
艦隊旗艦、Ташкент! 出撃だ!
タシュケント(Ташкент)とは、ブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ』に登場する、ソビエト連邦の嚮導駆逐艦「タシュケント」をモチーフとしたキャラクター(艦娘)である。
嚮導駆逐艦・タシュケント、はるばる来てみたよ!
2018年冬イベント「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)」にて新規追加された艦娘。ソビエト連邦(またはロシア帝国)に所属する艦娘としては、ヴェールヌイ、ガングートに次いで3人目。ただし、生粋のソ連艦ということで数えるならば2人目となる。名前はウズベキスタンの首都「タシュケント」にちなむものであるが、1917年から1922年にかけて起こったロシア内戦での殊勲艦を記念する意味合いもある。
イベント開始時から公式Twitterで邂逅できることが仄めかされていたが、ドロップするのは最後から2番目の海域であるE6。おまけにこの海域はボス3体を倒さねばならないトリプルゲージであるうえ、その最後のボスからしかドロップしない設定となっている。低難易度で周回し、ボスが倒れそうになったらリセットしてまた周回という方法は、第一のボスからやり直さなければならないという労苦を強いられるために迂闊に用いることができない。おまけに甲難易度に至っては、第3のボスそのものにたどり着くことすら容易ではない鬼畜な難易度となっている。そのため数々の提督に「難易度を落として一旦クリアし、また捜索しに来るか」「高難易度での攻略中にドロップすることに賭けるか」という選択を強いている。
その後、2019年春イベント『発動!友軍救援「第二次ハワイ作戦」』で再度邂逅できるチャンスがあることが運営側よりアナウンスされ、同イベントの第三海域ボスを撃破することで獲得できる可能性が出た。こちらの海域は2018年冬ほど鬼畜ではないが、最後のボスに辿り着くために第一のボスを倒し、さらにいくつかのギミックを解除しなければならないため、それなりに戦力は必要となる。
ちなみに、未ドロップの提督の間では「タシュケントを助けんと」(「タシュケントをたしゅけんと」とも)というシベリアよりも寒い駄洒落が合言葉となっている。
なお、一応補足しておくと、この駄洒落自体はWoWsや戦艦少女Rなど艦これよりもタシュケントが先に実装されていた艦船ものゲームのプレイヤーの間では以前から頻繫に使われており、艦これ初出のネタではないので話題にする際は注意すること。
略歴は大事だよね。いつだってそうさ。はい。
艦種の「嚮導駆逐艦」とは、駆逐艦隊を指揮する役割を持った大型駆逐艦を指す。この嚮導駆逐艦として、1型駆逐艦(レニングラード級)に続き設計・建造されたのが、20I計画型駆逐艦タシュケントである。当時、革命と動乱を経たソビエトロシアの海軍関係技術は遅れており、これを取り戻すべく副砲でおなじみイタリアOTO社のリヴォルノ造船所で建造された。兵装は130mm連装砲3基などを搭載、基準排水量は2893tで、これは日本海軍の巡洋艦夕張と同等(というか夕張が小さいのだが)。その最大の特徴は、重巡洋艦クラスの推進力から発せられる43.5knを誇る最大速力であった。同型艦3隻がソ連で建造予定だったが、計画段階で中止されている。
1939年5月に竣工し黒海オデッサでソ連海軍に引き渡されたタシュケントだったが、折しも同年9月には第二次世界大戦が勃発。不穏を極める大西洋を経由して本来所属予定であったバルト海艦隊への編入は不可能となり、そのまま黒海艦隊への所属となった。1941年には独ソ戦がはじまったが、枢軸諸国はモントルー条約により主力艦を黒海に投入不可、黒海沿岸のルーマニア海軍も駆逐艦以下の艦艇しかもたないという状況下では積極的な海戦は発生せず、もっぱらオデッサやセヴァストーポリの防衛のため対地支援や船団護衛に従事した。
翌1942年6月、セヴァストーポリの補給支援と市民の脱出援護にあたっていたところ空襲を受け損傷する。7月2日にはノヴォロシースク寄港中の再爆撃によって直撃弾を受けて着底し、放棄された。戦後、解体。
嚮導駆逐艦・タシュケント、抜錨! さあ同志、行こうか!
極寒の地・ソビエト連邦の艦娘らしく、黒いタートルネックシャツの上に赤い長袖シャツ、その上に白いロングコート、さらに空色のケープを着用し、かなりの厚着である。頭にはウシャンカ(毛皮で出来たつば無しの帽子)をかぶり、両手はオープンフィンガーグローブを着けている。瞳の色はガングートと同じく琥珀色。
このようにいかにもロシア人らしい格好をした彼女であるが、前述の通り実はロシアの生まれではなく、イタリア・トスカーナ地方で建造されたという経歴を持つ。建造計画当時は「I型」と呼ばれていたが、これは「輸入品」を意味する他に、イタリアの頭文字「I 」から取って「イタリア製」という意味を持っていた。この経歴から、「イタリヤーンスキー(イタリア人)」というあだ名も持っていた。
性格は特に癖のなさそうな素直な少女であるが、艦隊の仲間を「同志諸君」と呼ぶなど、言動の所々が赤い。ロシア軍人にありがちな「ウラー!(Урааа!)」という鬨の声も、ガングートやヴェールヌイがそのまま「ウラー!」という発音なのに対し、タシュケントのそれは「ウルルァァァァァァ!」というような、見事な巻き舌の入った気合の入りようである。
衣装や艤装のところどころに空色が用いられているが、これは彼女が「空色の巡洋艦」とあだ名されていたことに由来する。巡洋艦と呼ばれてはいるものの(基準排水量からして夕張越え、満載なら天龍型よりも大きいのだから「巡洋艦」呼ばわりも納得だが)、あくまでも彼女は「大きい駆逐艦」である。それを現すかのように胸部装甲が大きめであることが中破時のイラストで見てとれる。それだけではなく、初期段階で装備スロットを3つ持っていることも大きな特徴である(一応ドイツ駆逐艦も初期からスロットは3つになっている)。
LV50で「タシュケント改」に改装可能となるが、なんと駆逐艦としては史上初の4つ目の装備スロットを獲得する。クラスが1つ上の軽巡洋艦でさえ、4スロットを持つのは大淀、夕張といったごく限られた艦でしかないことを考えると、彼女が如何に駆逐艦としては規格外であるかがおわかりいただけるだろう。さらに運も43あり、魚雷カットインも十分に狙える。また雷装以外のステータスも高く、4つのスロット+増設施設の恩恵で先制爆雷や対空射撃の両立や夜戦向けの補助装備を満載するなどの装備選択の幅が広く駆逐艦枠でありながら様々な任務に対応できるのも魅力。
19年1月のアップデートにて自前の装備である「130mm B-13連装砲」に+補正(改修可)が付くようになり、4スロット全てに載せると火力「91」と駆逐艦で火力トップクラスであり(改修資材は膨大であるが)フル改修すると実質的な火力は「102」になる。なるほど確かに駆逐艦というより巡洋艦である(汗)基本的に駆逐艦は夜戦で本領発揮だが、彼女はほぼ例外と云える昼戦で全力発揮出来るタイプと云える。
駆逐艦としては初の射程「中」となっている。メリットにもデメリットにもなりうる能力なので、どのように生かしていくかしっかり考えて運用しよう。なお、素の射程が「中」なのは5周年時点では唯一で、装備で射程を「中」にできるのを含めても他に霞改二乙(18冬イベE6甲報酬のSK+SGレーダー装備時)がいるくらいだったが・・・18年10月の秋の秋刀魚祭りの最終報酬として小型電探のGFCS Mk.37レーダーが実装。一応他の駆逐艦も射程「中」になるがタシュケントの場合は無装備で可能な上に4スロットなのでアドバンテージは減ったものの、装備選択の幅ではやはり他の駆逐艦の追従を許さない。
ドロップしたあかつきには強力な戦力となるであろうことは間違いないため、再邂逅の暁には資源と時間の許す限り狙っていきたい。
外部出演
2018年11月10日、月刊コンプティーク12月号にて連載開始された森永ミキ氏による漫画『今宵もサルーテ!』にコマンダン・テストとガンビア・ベイと共に主演。バー開設の発起人である。
バーテンダーの姿に扮した彼女の姿(先の2人と比べてボーイッシュなスタイル)に「髪が意外と長い」との感想が相次いだ(中破時に確認できるが、通常の衣装だとウシャンカをそのまま被っている上にかなり後ろに流れる感じなので視認しづらい)
酒に関する知識は豊富だがテイスティング自体は経験が無く、まだまだ勉強中の様子。
2019年3月10日よりニコニコ漫画・コミックウォーカーでも読めるようになった。
関連静画
関連コミュニティ
関連項目
- 艦隊これくしょん〜艦これ〜
- ソビエト連邦海軍(コサック艦娘)
- ガングート(艦これ)
- ヴェールヌイ(艦これ) - (同志ちっこいの)
- 占守(艦これ) - (言及は無いが響同様、戦後賠償艦として渡露)
- やどかり(イラストレーター) / やどかり艦隊
- 宮川若菜 / 宮川艦隊
- 今宵もサルーテ!
2018年冬イベント 『捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)』新規実装艦娘 | ||
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