ははっ、痛快だな! 突撃する、我に続け! Ураааааааааа!
Гангут(ガングート)とは、角川ゲームス開発、DMM.comより提供されている
艦隊型育成シミュレーション『艦隊これくしょん~艦これ~』に登場する艦娘である。
私がガングート級1番艦、ガングートだ。貴様が閲覧者という奴か?
2017年5月に行われた春のイベント「出撃!北東方面 第五艦隊」の最終海域突破報酬として登場した艦娘。
ロシア帝国海軍のガングート級戦艦1番艦「ガングート」をモデルとした艦娘。この戦艦はロシア革命にてロシア帝国が倒れてソビエト連邦となった後はソビエト連邦海軍の戦艦「Октябрьская революция(オクチャブリスカヤ・レボリューツィヤ、「10月革命」という意味)」に改装され、再改装を受けてガングートの名前に戻ったという経歴がある(ただし現在では、名前が「ガングート」に戻ったというのは誤りであったという見方が強い[1] )。そのため、改装後("改"相当)はオクチャブリスカヤ・レボリューツィヤと名乗り、再改装後("改二"相当)は再びガングート(正式名称はГангут два(ガングート・ドヴァー)。ドヴァーは「2」という意味)に戻る。なお、どの形態においてもカードのルビは「ガングート」のままで変化しない。
白い軍服に白い軍帽という服装に、4つの砲塔が独立可動する艤装を背負ってくる。オクチャブリスカヤ・レボリューツィヤになると帽子が黒と赤のツートンカラーに、軍服の肩章なども赤になる。ドヴァーになると軍服を肩にひっかけて羽織るだけになり、中に着込んでいる赤いシャツを見られるようになる。
左目の下には一筋の傷跡が走っており、歴戦の勇士であることをうかがわせる。また、煙管を所持しており、喫煙習慣があることがわかる。
性格としては、軍人気質な面と、好戦的な面を併せ持っており、おさわり(母港でクリック)すると「貴様、気安いな」と返事をすることがある。このような返事は他の艦娘も返してくるのでさしたる問題はないが、その後の発言が物騒極まりなく「銃殺刑にしてやってもいいのだぞ」と脅しをかけてくる。
本人なりのジョークなのだろうが、やはりロシアの戦艦、おそロシアである。
夜戦に入ったら入ったで「ははっ、痛快だな! 突撃する、我に続け! Ураааааааааа(ウラーーー)!!」と鬨の声を上げて突貫する。このように男っぽく軍人気質が目立つが、改装してあげたり放置していたりするとデレた一面を見せる。先述の銃殺刑の一件も、最初は「次はないと思え」と言われるだけだったのが、改装を進めると「まあいい。貴様と私の仲だ、今は許してやろう。が、任務中はしっかり頼むぞ!」と、あっさり許してくれる。このあたりのセリフは男の親友とつるむかのような言い方をしている。
また、日本式の時間の読み方(マルヒトマルマルなど)は不慣れである模様で、ちっこいの(おそらく響)に書いて貰ったルビを読み、うまく読み上げると「どうだ? どうだー?」と子供っぽく自慢してきたりする。ロシア繋がりで「でかい響(ヴェールヌイ)」という呼び方をする者もいるが、常にクールに振る舞う響よりはビスマルクに近い性格である。この他、ご飯時にはボルシチやピロシキなどのロシア料理を振る舞ってくれるなど、世話好きな部分もある。
このように、軍人気質なのに妙に子供っぽい一面やクーデレな一面、ボーイッシュな性格、世話好きなお姉さんなど様々な要素を併せ持つ艦娘であり、提督たちの間では早速「銃殺刑にされたい」という信奉者が出始めている。
なお、ガングート級戦艦は金剛型のような「超弩級戦艦」ではなく、それ以前に活躍していた「弩級戦艦」である。よって、第2次世界大戦参戦艦の中では一番の古株である。本艦の収録によってお婆ちゃんの座は金剛からガングートに…おや、誰か来たようだ。[2]
なんだ、特徴か? 待て待て、取ってやる。
速度が低速でありながら、消費燃料や弾薬が他の低速戦艦に比べて軽い。ただし、火力や耐久などは戦艦の中でワースト1になってしまった。
それを補う特徴として「雷装値を持ち、魚雷を撃てる(装備はできない)」「連合艦隊第二艦隊に編成可能」「入渠時間が重巡並みで済む」など、低速艦でありながら高速戦艦のような一面を持つ。
オクチャブリスカヤ・レボリューツィヤになると一旦魚雷を撃てなくなってしまうが、ドヴァーになると再び撃てるようになり、大和改・武蔵改・Bismarck Dreiに次いで第4位の夜戦火力を持つに至る。
なお、艦これにおいて戦艦は表示上は同じ「戦艦」であっても実際には「高速戦艦」と「戦艦」に分類されているのだが、ガングートは低速でありながら「高速戦艦」に分類される。
そのため、速力を高速+以上にしなくても連合艦隊第2艦隊に編成できるし、「高速戦艦」は可能だが「戦艦」は出撃不可の出撃制限がかかる海域でも問題なく出撃可能という特徴がある。
フン、大した史実ではないが、一応な。
日露戦争後のロシア帝国は、(主に日本のせいで)主力艦をほとんど失ってしまい壊滅状態に陥っていた。さらに、イギリスで建造された戦艦ドレッドノートの登場により、残っていた艦も一気に陳腐化してしまった。この状況を打開すべく建造されたのがガングート級戦艦である。……といっても、ロシア帝国に最新鋭の戦艦を設計する能力などなかったため、アメリカ、イギリス、イタリア、ドイツの4カ国の造船会社に技術協力を要請し、実に27社から51種の設計案を貰った。しかし、結局は「自国で設計を行う」ことになったのだが、出来上がった設計図はどう見てもイタリア案とドイツ案を混ぜたようなものだった模様。
名前は、18世紀にロシア帝国海軍がスウェーデン海軍を破ってバルト海の制海権を手にした戦い「ガングートの海戦」に由来する。
ガングート級戦艦はバルト海艦隊向け戦艦として全部で4隻の建造が計画され、1番艦「ガングート」、2番艦「ペトロパブロフスク」、3番艦「ポルタワ」、4番艦「セバストーポリ」が建造された。実はガングートの起工時点では砲塔や弾薬の設計が終わっておらず、その状態で起工するという見切り発車だった。さらに議会の反対で予算をもらえず、紆余曲折を経て進水したのは1911年10月7日、就役は1914年12月末だった。これは姉妹の中で最も遅いものであり、一番早かったのは4番艦のセバストーポリだった。このためロシアでは「セバストーポリ級」と呼ぶ人が多い。
ガングート4姉妹は、姉のガングート以外にも第2次世界大戦時に近代化改装と改名を経験している。
・ガングート→「オクチャブリスカヤ・レボリューツィヤ」(→「ガングート」?)
・ペトロパブロフスク→「マラート」→「ペトロパブロフスク」→「ヴォルコフ」
・ポルタワ→「ミハイル・フルンゼ」
・セバストーポリ→「パリジスカヤ・コンムナ」→「セバストーポリ」
なんでこんなに名前を変えたかと言えば、やはりロシア帝国→ソビエト連邦と国自体が変わったことやボリシェヴィキ政権確立の過程でのゴタゴタが大きいと思われる。
ちなみにガングートの近代化改装では、艦橋がどこかの国の戦艦のごとき独特な形状となっている。
1941年、オクチャブリスカヤ・レボリューツィヤに改名・改装後、妹のマラートともども、ドイツの爆撃王ハンス・ウルリッヒ・ルーデルにより爆撃され、マラートを撃沈されているが、ガングートは撃沈をかろうじて免れた。
このこともあり、ルーデルが乗っていた爆撃機・スツーカに対しては「あれは音も嫌なもんだ」と嫌な思い出があると語る。
母港での時報ボイスで妹に「1人か2人には、また会える気がするな!」と語っているので、今後の実装に期待がかかる。
基本的にソビエトが主力としていたのは陸軍であり、海軍は結局沿岸警備以上のことが出来ず艦隊行動など取れようはずもない、という状態であった。そもそもソ連にまともに艦を運用できる沿岸部は極東とバルト海と黒海しかないため、3箇所に戦力を振り分けざるを得ない(バルト海から極東に艦隊を移動させようとしたあげくにまとめて撃破されたのが日本海海戦である)。そんなわけで、第二次大戦の独ソ戦でも艦隊戦を行うことも出来なかったが、バルト海艦隊に所属していたガングートとマラートは、そのバルト海の奥に位置するレニングラード包囲戦に際しては海上から支援砲撃を行い、そのため前述したとおりルーデル達から爆撃を受けつつも、ついにレニングラードを守り抜くことに貢献した。1944年1月にレニングラードの包囲が解けるまでにガングートが行った砲撃は、実に1,140回に達するという。1944年7月にはそれを評して赤旗勲章も授与されている。
戦争終結後も現役を続けたガングートだったが、1954年には一線を退き練習艦となる。しかし老朽化はいかんともしがたく、1956年に除籍。1958年から59年にかけて解体された。なお、バルト艦隊の軍港だったクロンシュタットの都市公園記念碑として、彼女の76mm高射砲と錨、主砲塔後部の装甲板が置かれている。
余談だが、ガングートは基本的にバルト海を活動領域としており、戦後極東の太平洋艦隊に配属された〈ヴェールヌイ〉こと〈響〉や、〈EK-31〉こと〈占守〉とは面識はないと思われる。
関連動画、捉えたぞ。艦隊、砲戦用意!
これはありがたい関連静画だ。спасибо!
カンレンコー…モク。フン、これでいいのだろう?楽勝だな、ハハッ。
- 艦隊これくしょん〜艦これ〜
- 戦艦(艦これ)
- 出撃!北東方面 第五艦隊 (初登場イベント)
- タシュケント(艦これ) (ソ連・絵師繋がり)
- 響(艦これ) (同上、ただし史実では対面したことはないと思われる)
- 占守(艦これ) (ソ連に譲渡されている。同上)
- ビスマルク(艦これ) (艤装の形状が似ている、戦艦だが魚雷を撃てるなど共通点あり)
- ハンス=ウルリッヒ・ルーデル (この娘と妹に爆撃をブチかました)
脚注
- *日本語の資料では紙媒体のものも含め「再改名された」というのが従来の通説であったが、ロシア語での資料にはそのような事実の記述がなく、更に彼女の退役後に発行された切手に”Краснознаменный линейный корабль ≪Октябрьская революция≫”つまり「赤旗勲章受勲・戦艦オクチャーブリスカヤ・レヴォリューツィヤ」と記されており、退役までに再改名がなされた可能性が極めて低いことを物語っている。日本では「再改名された」という見解が一般的だったので艦これ運営が間違えたのも仕方ないね
- *厳密に言えば、金剛とはほぼ同世代であり、起工・進水こそ金剛より早いが、ガングートが建造時にgdgdしたせいで、就役は金剛の方が先だったりする。ガングートは起工~就役が5年4ヶ月かかったのに対し、金剛は2年7ヶ月という高速建造であった。
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