『ミミクリー・ガールズ』とは、ひたきによるライトノベル作品である。第28回電撃大賞銀賞受賞作。
概要
電撃大賞の銀賞を受賞し、プロモーションとして声優によるボイスが付いたPVとともに特設サイトが開設された。PVはYou Tubeて公開されている。
2022年7月に電撃文庫(KADOKAWA)より第1巻が発売された。イラストは『あさなや』が担当している。2023年2月現在既刊2巻。
漫画版が2022年11月から月刊少年エースのWeb増刊誌の『少年エース+』において連載されている。漫画版の作画は原作イラストを担当したあさなやがそのまま担当している。2023年6月に第1巻が発売されている。
あらすじ
第三次世界大戦から5年が経った2041年、アメリカを始め各国は復興の最中テロリスト集団に苦しんでいた。
テロリストと対峙するには高度な能力を持った人材が必要だがその人材が消耗で失われることを惜しみ、脳と脊髄をチタンでコーティングし、バイオ技術で再生した新たな肉体へ移植することで再度戦力化するという、人工素体技術、いわゆるミミックが開発された。
そのおり、大統領直属の軍事機関ニューデルタフォースの第5分隊を率いていたクリス大尉はメンバーとともに大使を救出する。
その際に重傷を負うが素体を着替えれば済むことだと考えていたクリスは、気を失うが気が付いた時には少女の姿になっていた。
少女の姿に戸惑うが命令により大統領からの指令を受け取り遂行することになる。
かつての自身の教官だったマーリンと合流した後はシークレットサービレスのレイチェルとととに3人で護衛する。別れて行動せざるを得なくなりピンチかと思った瞬間、ジブリールとルーシーが遠距離から狙撃することで敵を撃退することが出来た。
その後ミミクリーガールズ4人で顔を合わせ自己紹介し情勢を分析する。
登場人物
- クリスティ
- C.V:佐倉綾音
- リーダー。実年齢は32歳。アメリカ軍のレンジャー部隊を経て第三次世界大戦にも参加して手足を失った後はに人工素体手術を受けニューデルタフォース活躍していた。任務においては男女問わず人工素体に『着替える』ということもままあった。しかし、第5分隊において、大使救出任務で重症を負い、治療と素体変更の処置の後目覚めると少女の姿になっており大いに戸惑う。コードネームは『クリス』であったが、レイチェルのアドバンスにより変更する。一昔前の映画好きで英雄志向もある。性格はマッチョイズムを趣向している。軍人としての名前は『クリスアームストロング』で階級は大尉。容姿は金髪で白人。
- マーリン
- C.V:茜さくら
- 長髪の少女。その正体はクリスティの元教官であった。老兵だがベトナム戦争の格言を口にするが、さすがに参加していない。孫がいるらしい。少女の姿になってからは変な口調で喋っているが、日本のアニメの影響かららしい。また甘いものに目がない。近接戦闘のプロフェッショナル。イロコイ族の血を引いており、教官時代は生徒からはランボーじいさんと呼ばれていた。本名は『ウッディ・フォレス』で階級は5等准尉。容姿は緑髪だが、色の変更は可能らしい。
- ジブリール
- C.V:川口桜
- 褐色肌の銀髪の少女。役割としては狙撃手・スナイパーを務める。元は中東からの移民で孤児院育ちだったため子供の扱いは得意。若干無口傾向がある。名乗った名前は『ガブリエル・ムーア』であった。階級は曹長。
- ルーシー
- C.V:春日さくら
- 技術少尉で本来はチームには入らないが、技術方面の人工素体専門家としてチームに加わる。L型が使用されることから助手であった自分自身が任務に参加することになったという。オッドアイで片目の機能を使いジブリールの観測手を務めている。普段はおどおどしているが技術関連になると饒舌になる。名乗った名前は『ルシアノ・セネカ』。
- レイチェル・ハワード
- シークレットサービスの女性職員。大統領軍事秘書官の方が本来の任務である。メアリーとミミクリーガールズたちを引き会わせる。容姿はブロンド髪を持つ。
- ジョン・スミス大統領
- 乗機していたエアフォースワンがテロリストに撃墜されたが生きており、娘の護衛任務を命令する。容姿は金髪で三十代にも見える若々しさを保っている。ジョークを飛ばしつつ意義を示し目的を提示しクリスティに命令する。
- メアリー
- 発表されていない大統領の娘で護衛対象。わがままに振る舞いクリスティたちを戸惑わせる。
- ケビン・クロサワ
- ドクタークロサワとも呼ばれる。白髪老人の風貌をした日系アメリカ人で人工素体研究者。空母バラック・オバマの人工素体管理責任者でもあり、命令に従いクリスティに対して措置を行った。クリスティが起きた際には状況の説明を行う。マッドサイエンティストの噂が耐えない。
- フリーマン中将
- 空母『バラック・オバマ』の艦長兼空母打撃群の司令官。ニューデルタフォースに際して任務を与える役割を持つ。大統領の娘の警護任務を命令したクリスティの直属の上司。
- ルーカス
- スピルバーグ
- キャメロン
- ニューデルタフォース第5分隊のクリスの部下。3人のネームは本名でなく、クリスが映画監督の名前をコードネームとして名付けた。大使救出作戦の他、大統領の娘の警護作戦にもクリスおは命令系統は別ながら参加している。
- クルーニー大将
- 海軍大将でコンカルノー在欧米軍基地の司令かつ軍法会議の簡易裁判所裁判長。クリスティ達を取り調べ、事情を聞く。
- マイセルフ
- 国際テロ組織『バル・ベルデ』のリーダー。
- ジャスティス・ビーン
- あだ名はJB。フランス国境でキャンピングカーで回っていた男。クリスティたち5人がヒッチハイクした際に快く応じた。赤毛の白人で丸メガネの風防でゴザル口調である。典型的なオタク風貌でそれ系のグッズが多く積まれていた。英国国籍らしい。
- カグヤ
- 日本のデザイナーズチルドレン。立場としては外形的には皇宮護衛官が付くような立場らしい。
- 服部
- カグヤの護衛の少女。2代目を名乗っている。
- ベルカ
- 極東連邦のデザイナーズチルドレン。ストレルカとは双子の姉妹。多弁で日本やクリスティたちを煽り散らかす一方、ストレルカに対しては常に心配しており、ストレルカの意見を採用することが多い。クリスティたちと遊ぶことで少し打ち解ける。
- ストレルカ
- 極東連邦のデザイナーズチルドレン。常に寝ていることが多い。ベルカとは双子。姉と自認しており、ベルカが寝ているときは起きるようにしている。
- 村田鉄砲火薬店店主
- 日本北海道の鉄砲店の店主。禿頭らしい。クロサワとは古くからの知り合いらしい。クレー射撃や猟銃以外の銃も何故かクリスティたちに供給することができる謎の存在。
- 謎の少女
- クリスティを成長させたような容姿の少女。銃撃能力もあるらしい。
- アラン・スミシー
- 極東連邦のベルカやストレルカの護衛の赤毛の大男。ベルカからはデリカシーの無さに呆れられている。
用語
- 人工素体技術(ミミック)
- 再生医療により人工的に作られた人体のこと。脳と脊髄をチタンコーティングすることで脳と脊髄をミミックに移植することで任務や日常生活に復帰しやすくなった。本来の自分自身と違う姿になると自己喪失症(アイデンティティクライシス)に掛かる危険もある。この技術は隠匿されており限られた人物しか使用しておらず、一般には知られていない。処置出来る場所は全米に7ヶ所しかなく原子力空母内にも置かれている。
- L型
- 少女型の素体のミミクリー。軍務のため生理的機能は排泄機能しかないが、大人並みの素体の力を出すことが出来る。
- バル・デルデ
- 国際テロ組織で大統領の乗機を撃墜し、大統領の娘に懸賞金を掛ける。ダークウェブ上にイリーガルな情報交換サイトを設置している。実行部隊として『戦争屋』がある。
- ニューデルタフォース
- 大統領直轄部隊。通常は軍上層部を通じ将官から直接現場部隊の司令官に任務が与えられる。
- ニューベネツィア
- 戦火の影響で沈んでしまったベネツィアの復元都市。観光目的に3Dプリンタ技術を利用して建設復元された。ジョン大統領がバカンスで秘密裏に訪れていたが大統領は帰路飛行機を落とされ、娘が別荘で孤立してしまう。マフィアは健在らしい。
- デザイナーズチルドレン
- 賢人政治思想の一貫で優れた知能をもった存在で国家指導を遂行するという思想があり遺伝子操作で優れた知能を持った子供を作り出すという国家思想。各界からの利害調整に明け暮れているらしい。
- 極東連邦
- 北の大国がモスクワ連邦、ウラルシベリア連邦、極東連邦と分裂して生まれた国家のうち極東に位置する。日本と友好姿勢を見せる。
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関連項目
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