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などの場面に遭遇しているならば、それは文化的マルクス主義のせいです。
文化的マルクス主義(英:cultural marxism)とは、主にアメリカの保守派のなかで、左派の言説を分析する際に用いられている概念。彼らによると、フランクフルト学派が基本理念とされる。
概要
※お断り:この記事の初版は、当の保守派の意見を引用する形で書かれています。そのままそっくり鵜呑みにするのは、フランクフルト学派についての理解が深まることとは別ですので、ご注意ください。
英語版のWikipedia(Frankfurt schoolの記事のCultural Marxism conspiracy theoryの項目)によれば、フランクフルト学派[4]を理論的根拠として、西洋キリスト教的文化を攻撃し、道徳的に退廃させようとしている一連の活動のこと。大学やジャーナリズムの分野を侵略し、支配することが目的とされている。
アメリカの代表的な保守系サイトの一つである、ブライトバート・ニュースのタグ欄には、Cultural Marxismという項目があり、主に左翼のうち自由主義(リベラリズム、特にキリスト教的な価値観からの自由を唱える分野)に対して、批判的に取り上げている。
アメリカの保守系ウィキサイト、Conservapediaにも「cultural marixism」の記事があり、そこでは上で触れたWikipediaの記事について、「WikipediaはCurtural marxismをデマだとしている」と言及している。
ポストモダニズムについて批判的に研究した、『反-啓蒙の弁証法』(The Dialectic of Counter-Enlightenment 著者:Christian Thorne)によれば、「キューバのフィデル・カストロの寄稿した記事によれば、オサマ・ビンラディンはCIAのエージェントで、アメリカにはロシアを核攻撃する計画があった」「1954年オランダから始まったビルダーバーグ会議では、国家元首、経済界の大物、時の君主など有力者のグループが、世界の命運を決めるために毎年集まっている。著名な黒幕として、ロックフェラー、ロスチャイルド、オランダのベルンハルト王配、ヘンリー・キッシンジャーがいる」「公民権と社会的公平から目を逸らせるために、ロックフェラー財団が支援したフランクフルト学派により、ロック音楽が大衆を支配する道が開かれた」「フェミニズム、アファーマティブ・アクション、同性愛の権利から伝統教育の崩壊、さらには環境主義まで、現代アメリカ文化のすべての病気は、フランクフルト学派の影響によるもの」「フランクフルト学派はユダヤ人のグループ」「彼らの掲げるメッセージには、“人種差別的な犯罪”の創設、子どもへのジェンダー教育、大量の移民、飲酒促進、教会を空っぽにする、メディアの管理、家庭崩壊の奨励などがある」「究極の目標は西洋文明の破壊」だという[5] 。
無神論、セックス、麻薬、ミニスカート、快楽主義、少子化なども文化的マルクス主義のせいだとされる[6]。
ノルウェーのテロリスト、アンネシュ・ベーリング・ブレイビクが「2038年のヨーロッパ独立宣言」でこの文化的マルクス主義について言及している[7] 。
日本語では、「フランクフルト学派」について、いくつかのサイトが言及しており、元「新しい歴史教科書をつくる会」会長の田中英道は、日本共産党や大江健三郎など日本の共産主義者が、フランクフルト学派の意向に沿って、それまでの「労・農」階層の社会運動から転換して、大学やメディアを支配して日本の中産階級に働きかけている、と主張している[8] 。
イメージ
マルクス主義と結びついてニュースサイトなどで論じられるが、レインボー(LGBTの象徴)やロバ(米民主党)、鎌と鎚(共産主義)などが共に描かれているイラストが見られる。グーグル画像で検索。
ポリティカル・コレクトネスとの関係
主に少数者・弱者の擁護、<正統/異端>の二分法に異を唱えるポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)は、現代アメリカで影響力を誇っているが、この理論的根拠が文化的マルクス主義だとされている 。
リチャード・ニクソンやロナルド・レーガンのアドバイザーを務めたパトリック・ブキャナンによる『西洋の死』(邦題:『病むアメリカ、滅びゆく西洋』、原題“The death of the West”)に詳しい。同様の内容が、「Death of the West : Frankfurt School, Cultural Marxism, Political Correctness」というタイトルでYouTubeにあがっている。
そもそもマルクス主義、フランクフルト学派って?
ニコニコ大百科では、マルクス主義については「カール・マルクス」の記事に詳しいです。また<哲学>の記事にはいくつかの哲学者・思想家についての記事があり、フランクフルト学派が依拠した考えや逆に影響を及ぼした考えも見られます。ただし、各々の理解は様々なので、ニコニコ大百科の外にも幅広く知識を求めて、ご自身で理解を深めてください。
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関連リンク
関連項目
脚注
- *DELINGPOLE: Boys Are Boys. Girls Are Girls. Enough Gender Fluidity, Already! BreitBart News Network 2018年12月18日
- *Curator: Emphasis on Families in History ‘Privileges Heterosexual Lives’BreitBart News Network 2019年1月27日
- *Even Little Girls Can be Cultural Marxists BreitBart News Network 2015年11月26日
- *ソ連のスターリンが解釈した政治理論(スターリニズム、マルクス・レーニン主義)から距離を取りつつ、マルクス主義の新しい解釈をフロイト派など精神分析やヘーゲル弁証法により実践する立場
- *COLUMN: FORCE FIELDS Dialectic of Counter-Enlightenment: The Frankfurt School as Scapegoat of the Lunatic Fringe BY MARTIN JAY
- *CULTURAL MARXISM EXPLAINED WORLD AFFAIR 2017年3月5日 2019年3月12日閲覧
- *Exploring Breivik: A “Lone Wolf”s War against Cultural Marxism diggit magazine
- *文化を破壞する左翼「批判理論」の根源 ――アドルノとフランクフルト学派批判4 3 田中英道ホームページ 2019年3月12日閲覧
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