日本の苗字分布(1)単語

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日本の苗字分布(1)とは、北海道東北青森県岩手県宮城県福島県秋田県山形県)、新潟県苗字分布について解説した記事である。

新潟県をここで解説する理由は、下記東北・新潟の項を参照のこと。

日本の苗字分布

日本の苗字(名字)の一覧

北海道

北海道明治以降の入植者が大半である。その為苗字の分布としては入植者が多かった東北北陸四国苗字を中心に分布している。また、東日本に多い「斎藤」、新潟県以西に多い「斉藤」がともにベスト20に入っているなど異色で、東北地方とその他の混合といった感じがする。葛西鳴海小山内二本柳福士などの青森土着の苗字も多い。

北海道土着の苗字も、東北北陸が由来のものがんどである。

北海道由来の苗字はかなりしい。アイヌ語地名由来の辺(あきべ)、醜(しこちゃ)、門別(もんべつ)、空知(そらち)等や、アイヌ語の個人名を音訳した知里(ちり)が知られる。この中では門別姓が一番多く、発祥地となった沙流日高町周辺に多く分布する。沙流取町周辺に分布する沢姓、平目姓はアイヌ語地名のピパウシカラスの多いところ)、ニナヒラメ)を意訳した苗字だとおもわれる。

土着の苗字

  • 塚 (あおつか)
  • 荒関 (あらせき)
  • (いなふね)
  • 岩館 (いわだて)
  • 近江 (おうみや)
  • 沢 (かいざわ)
  • 帰山 (かえりやま)
  • (かが)
  • 蛎崎 (かきざき)
  • 瘧師 (ぎゃくし)
  • (こいた)
  • 小本 (こもと)
  • (ささもり)
  • (ささや)
  • (すけがわ)
  • 敦賀 (つるが)
  • 土門 (どもん)
  • 新井田 (にいだ)
  • 能代 (のしろ)
  • 能登 (のとや)
  • 鉢呂 (はちろ)
  • 久末 (ひさすえ)
  • (ひもり)
  • (みのしま)
  • 門別 (もんべつ)
  • 輪島 (わじま)

など

東北・新潟

概況

全体的に、佐藤鈴木高橋日本三大姓が非常に多く分布している。他地方の大姓にべると、この占有率は非常に高い。新潟苗字分布は東北地方を強く受けており、本項では便宜上、新潟県東北地方と合わせて解説する。

東北地方北部には、工藤佐々木千葉小笠原など。南部及び新潟では渡辺渡部長谷川などがよく見られる苗字である。

阿部菅原菊地などの苗字も多数。さらに三浦熊谷千葉成田など、関東地方出自の苗字も数多い。これは、武士団の移動と関連付けられる。

こんの(昆野、今野紺野、近野、野など)、しょうじ(庄司東海林庄子など)などの独特な苗字立ち、東北北部では結び字(苗字の最後の文字鈴木なら、木)に館()を用いた苗字立つ。

青森県

津軽地方では、工藤成田三上の姓が他県とべて際立って多く、特に工藤姓は青森県で一番多い苗字となっている。それに加えて、一戸小山内長内対馬葛西福士などの土着の苗字が多く分布する。

南部地方は、岩手県を色濃く受けており、佐々木中村の両姓が多数。しかし、土着の苗字が各市町村ごとで個性的である。たとえば、小比類巻姓は三沢では大変メジャー苗字だったりする。

佐藤木村斎藤などは、両地方で多数である。特に木村は多く、日本で一番木村姓が多い地方になっている。

津軽中泊町では古川を「こがわ」という独特な読ませ方をする。また、東北で多い渋谷姓は青森県では西日本と同じく「しぶたに」と読むことが多い。

土着の苗字

など

岩手県

佐々木佐藤と肩を並べるほど多い。東北地方では「菊地」が多いが、岩手県では「菊池」の方が多数である。遠野市では住民の2割が菊池姓であり、非常に多い。

特徴的な苗字及川岩渕小野寺千田(ちだ)、八重樫小田島など。

古代東北地方に住んでいた「こん」一族由来の「こん」、「こんの」姓が東北地方でも特に多い。「今野」、「野」、「紺野」、「昆」、「昆野」など。

土着の苗字

  • 姉帯 (あねたい)
  • 五日市 (いつかいち)
  • (いままつ)
  • (いわだて)
  • 部 (うべ)
  • 及川 (おいかわ)
  • 久慈 (くじ)
  • 巻 (くずまき)
  • 昆 (こん)
  • 昆野 (こんの)
  • 野 (こんの・きんの)
  • 沢里 (さわさと)
  • 下斗米 (しもとまい)
  • 高屋敷 (たかやしき)
  • 田鎖 (たくさり)
  • 玉沢 (たまざわ)
  • 照井 (てるい)
  • 外館 (とだて)
  • 似内 (にたない)
  • 石 (はこいし)
  • 山 (はれやま)
  • 古館 (ふるだて・ふるたち)
  • 戸来 (へらい)
  • 合 (ほりあい)
  • 八重樫 (やえがし)
  • 安ケ (やすがひら)
  • 地 (やち)
  • 内 (よない)
  • 和山 (わやま)

など

宮城県

東北地方苗字を集約した印を受ける。佐藤姓がぶっちぎりでトップなのはここでも変わらない。阿部が多く、阿部姓の一番多い地域となっている。

仙台市には庄子早坂大友の三姓が多く分布している。宮城県らしい苗字赤間遊佐、若生、石など。

小山は多く「おやま」と読む。

土着の苗字

  • 我妻 (あがつま・わがつま)
  • 安住 (あずみ)
  • 熱海 (あつみ)
  • (いさご)
  • (いちじょう)
  • 江刺 (えさし)
  • 生出 (おいで)
  • 大友 (おおとも)
  • 大久 (おおひさ)
  • 男沢 (おとこざわ)
  • 萱場 (かやば)
  • 木皿 (きさら)
  • (ごうけ)
  • 郷古 (ごうこ)
  • 斎 (さい)
  • 西城 (さいじょう)
  • 石 (しずくいし)
  • 庄子 (しょうじ)
  • 武山 (たけやま)
  • 玉手 (たまて)
  • 中鉢 (ちゅうばち)
  • 沼倉 (ぬまくら)
  • 根元 (ねもと)
  • (はしうら)
  • 早坂 (はやさか)
  • 針生 (はりう・はりゅう)
  • 文屋 (ぶんや)
  • 籠 (ほりごめ)
  • 三塚 (みつづか)
  • (みねぎし)
  • 門間・門 (もんま)
  • 遊佐 (ゆさ・ゆざ)
  • 若生 (わこう・わかお)

など

福島県

全県的に遠藤が多め。会津地方では渡部(わたなべ浜通りで稀にわたのべ)、が特徴的である。浜通り中通りでは、菅野(かんの、安達などではすがの)が多い。

佐久間大竹芳賀国分三瓶も多く分布する。

浜通りでは、根本姓が多く、茨城が見える。小野草野、安斎、一条も多い。中通りでは紺野熊田などが多く見られる。

東北ではしく、鈴木高橋より多い。

その他福島らしい苗字佐久間、二瓶、猪狩緑川大和田宗像、新妻、増子、八巻、蛭田などか。

土着の苗字

  • 穴沢 (あなざわ)
  • 荒 (あら)
  • (ありが)
  • 安斎 (あんざい)
  • 猪狩 (いかり・いがり)
  • 薄 (うすき)
  • 沼 (うぬま)
  • 宮 (うめみや)
  • 大波 (おおなみ)
  • (おりかさ)
  • 片寄 (かたよせ)
  • 上遠野 (かどの・かとおの・かみとおの)
  • 成 (かなり)
  • 菅家 (かんけ)
  • 内 (きつない)
  • 熊耳 (くまがみ)
  • (くりき)
  • 田 (くるまだ)
  • 桑折 (こおり)
  • 国分 (こくぶん・こくぶ)
  • 小針 (こばり)
  • 桧山 (こひやま)
  • (こわた・こはた)
  • 来 (ごらい)
  • 相楽 (さがら)
  • 三瓶 (さんぺい)
  • 三本木 (さんぼんぎ)
  • 三本 (さんぼんまつ)
  • 鴫原 (しぎはら)
  • 霜山 (しもやま)
  • 下山田 (しもやまだ)
  • 田母神 (たもがみ)
  • 丹治 (たんじ)
  • 円谷 (つむらや・つぶらや)
  • 七海 (ななうみ)
  • 生江 (なまえ)
  • 新妻 (にいつま・にいづま)
  • 二瓶 (にへい)
  • 野地 (のじ)
  • (はまつ)
  • (はんがい)
  • 蛭田 (ひるた)
  • 本名 (ほんな)
  • 幕田 (まくた)
  • (まのめ)
  • (まふね)
  • 水野 (みずのや)
  • 溝井 (みぞい)
  • (みつぼし)
  • 緑川 (みどりかわ)
  • 宗像・宗形 (むなかた)
  • (もんま)
  • 沼・八木沼 (やぎぬま)
  • 矢吹 (やぶき)
  • 山野辺 (やまのべ)
  • 田 (ゆみた)
  • 和知 (わち)
  • (わらがい)

など

秋田県

佐藤姓が非常に多いのは変わらず。県民の7~8佐藤姓である(秋田県は人口に対する、佐藤姓の密度が日本一)。

畠山姓は東北では顕著に見られるが、秋田県に特に多く、同県内で12番に多い苗字となっている。「こん」姓も東北で顕著だが、秋田には「」の表記が多く見られる。進藤小玉木、嵯峨も多く見られる。桜庭桜田浅利青森でも多いが、秋田でも多く見られる。

○○屋、○○などの屋号姓も多い。

土着の苗字

など

山形県

新潟を受けて、五十嵐本間の両姓が多い。また、福島も受けており、渡部が多い。さらに、東北ではしく、西日本系の井上が多い。

特徴的な苗字奥山富樫、土門、東海林。なお、東海林姓は山形では多く「とうかいりん」と読む。その他大場梅津大沼森谷、安孫子星川笹原秋葉なども多く見ることができる。小関は多く「こせき」と読ませる。

ここでも佐藤姓がぶっちぎりでとpp(ry

土着の苗字

  • 場 (あきば)
  • 野 (あしの)
  • 孫子 (あびこ)
  • 荒生 (あらお)
  • 田 (あらしだ)
  • 飯沢 (いいざわ)
  • 漆山 (うるしやま)
  • 大類 (おおるい)
  • 押野 (おしの)
  • (かいとう)
  • (かがみ)
  • 倉 (かしわくら)
  • (がんどう)
  • (くさかり)
  • 寒河江 (さがえ)
  • 色摩 (しかま)
  • (しとう)
  • 貫 (しまぬき)
  • 情野 (せいの)
  • 長南 (ちょうなん)
  • 新関 (にいぜき)
  • (にっとう)
  • 沼沢 (ぬまざわ)
  • 舟山 (ふなやま)
  • 峯田 (みねた)
  • 八鍬 (やくわ)
  • (やりみず)

など

新潟県

苗字の分布としては非常に東北的で、佐藤姓が一番多い。また、長谷川姓の数が一番多い県となっている。小林丸山が多く、長野県も見て取れる。

土着の苗字立つのは本間五十嵐南雲笹川新保五十嵐姓は新潟では多く「いからし」と読む。金子高野土田新潟県に多い。

田巻、巻など結び字に巻を用いた苗字が多く立つ。ここから「さいとう」姓は「斉藤」の表記が一般的となる。

土着の苗字

  • 妻 (あさつま)
  • 達 (あだち)
  • 石附・石 (いしづき)
  • (いのつめ・いのづめ)
  • 井部 (いべ)
  • 牛木 (うしき)
  • (おおみなと)
  • (おおもも)
  • 長部 (おさべ)
  • 押見 (おしみ)
  • (おとがわ)
  • 小野塚 (おのづか)
  • 尾身 (おみ)
  • 瀬 (かいせ)
  • (かいづ)
  • 沼 (かいぬま)
  • (きぶし)
  • 久住 (くすみ)
  • 熊倉 (くまくら)
  • 計良 (けら)
  • 駒形 (こまがた)
  • 古俣 (こまた・ふるまた)
  • (こん)
  • 坂詰・坂 (さかづめ)
  • (ささげ)
  • 更科 (さらしな)
  • (しいや)
  • 茂野 (しげの)
  • 品田 (しなだ)
  • 渋木 (しぶき)
  • ・下 (しもとり)
  • 保 (しんぼ)
  • 諏佐・須佐 (すさ)
  • 瀬賀 (せが)
  • 関矢 (せきや)
  • 太刀 (たちかわ)
  • 田巻 (たまき)
  • 巻 (つるまき)
  • 富所 (とみどころ)
  • 頓所 (とんしょ)
  • 南雲 (なぐも)
  • 梨本 (なしもと)
  • 西片 (にしかた)
  • 韮沢 (にらさわ)
  • 庭野 (にわの)
  • 庭山 (にわやま)
  • 羽深 (はぶか)
  • (はやつ)
  • (ひうら)
  • 肥田野 (ひだの)
  • ノ木 (ふじのき)
  • ・保 (ほかり)
  • 名 (ほしな)
  • (ほそがい)
  • 本保 (ほんぽ)
  • (むろはし)
  • 諸橋 (もろはし)
  • 山賀 (やまが)
  • 涌井 (わくい)

など

関連商品

関連項目

日本の苗字分布 ※各県名を押すとその県の苗字分布へと飛びます。
1 北海道東北青森県岩手県宮城県福島県秋田県山形県)・新潟県
2 関東茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都神奈川県
3 甲信山梨県長野県)・北陸富山県石川県福井県)・東海静岡県愛知県岐阜県三重県
4 関西滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県
5 中国鳥取県島根県岡山県広島県山口県
6 四国徳島県香川県愛媛県高知県)・九州北部福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県
7 九州南部宮崎県鹿児島県奄美群島)・沖縄県

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