この記事はPOSTALシリーズを扱っている記事です。 |
Postal III(ポスタル・スリー)とは、ランニング・ウィズ・シザーズ社(Runnning With Scissors, 以下RWS)監修、Akella製作のアクションゲームである。POSTALシリーズの第3作目。
動画タグでは「Postal3」が一般的。
概要
ゲーム情報 | |
---|---|
ジャンル | TPS アクション [1] |
開発元 | Trashmasters |
販売元 | Akella |
監修 | Running With Scissors |
機種 | Win |
エンジン | Source Engine (VALVe) |
発売日 配信日 |
2011年11月25日 (Yuplay) 2011年12月17日 (Steam) |
価格 | ¥ 1,180 (Steam) |
その他 | 日本語マニュアル版・吹き替え版、ともに発売日未定 |
ゲームソフトテンプレート |
あの悪名高い殺戮ゲーム「Postal」の3作目である。おなじみの主人公ポスタル・デュードが警察官もしくは強盗団の一味となり、メキシコ国境近くの町「カタルシス」で大暴れする。
1作目のクォータービュー、Postal2のFPSに対し本作ではTPSとなり、エンジンも前作のUnrealEngineからSourceEngineに変更された。
これまでの作品ではRWS社が開発および販売を手掛けてきたが、今作ではロシアのAkella社が手掛けている(RWSは監修のみ)。
ストーリー
前作の舞台「パラダイス」を脱出した主人公ポスタル・デュードと愛犬チャンプは、メキシコ国境近くの町「カタルシス」にて財政的事情から身動きが取れなくなってしまい、アダルトショップの使用済みティッシュの回収、前作Weekendの影響で凶暴化したネコの捕獲、女性店主の警護など、まさに3Kの臨時アルバイトを行う羽目になる。
そんなある日、たまたま立ち寄った銀行で地元警察と仮面強盗団との激しい銃撃戦に巻き込まれたデュードは、善人とし地元警察に加勢するか、悪人として仮面強盗団と結託するか、運命の選択を迫られることになる。
特徴
本作最大の特徴は「good/badメーター」(通称カルマメーター)によるルート分岐である。ルートはgoodpath(善ルート)とbadpath(悪ルート)に別れ、序盤の警察と強盗団が戦うストーリーでどちらに加勢するかによって最初の分岐が決まる。
善ルートでは、デュードは地元警察の仲間入りを果たし、テーザーガン(射程距離の長いスタンガン)や胡椒スプレーを使いながら、強盗団、ギャング、路上で立ちションしている男などを逮捕しつつ、不法占拠された施設の開放や要人警護などのミッションをこなす(銃器も使用できるがリスクあり。下を参照。)。
分岐後はカルマメーターが最高(黄色いニコチャンマーク)だが、銃器を使う際に民間人を射殺したり、不法越境を見過ごしたりするとメーターが下がり、ゼロになる(真っ赤になる)と悪ルートに落ちてしまう。とくに同僚の警察やミッション上の逮捕対象を殺してしまうと一発で悪ルート行きなので、銃器の取扱には細心の注意を要する。銃器が使いづらい分こちらのルートのほうが難易度が高めとなる。
悪ルートでは、主人公は単独でさまざまなお使い(セグウェイを取り戻す、チャンプを犬学校へ連れて行くなど)をしながら、ステージによって強盗団の手助けをしたり、アルカイダ(リーダーは今は亡きオサマ・ビン・ラーディン容疑者である)から依頼を受けるなど、バリエーション豊かなものがそろっている。またあのクロッチーと戦えるのもこちらのルートである。
このルートをずっと進める場合はカルマメーターを気にする必要はないため、基本的には住民警察共に殺し放題であり、前作と同様のプレイを楽しみたいならこちらのルートがお勧め。ただし、あまり見境なく殺しすぎると本来は味方になるはずの組織まで敵に回るので、それなりの判断は求められる。また、善ルートから落ちた場合、悪人を捕まえることでカルマメーターを上げ善ルートに戻ることも可能。
評判および前作との変更点
あのポスタルシリーズの3作目であり、前作Postal2から9年、製作中であることをを発表してから7年の歳月をかけてやっとリリースされた本作であるが(「あの」星のカービィWii(発表2005年・発売2012年)に匹敵する)、メタスコアで24点という低い評価となるなど、評判はあまりよろしくないのが実情である。その理由として
- FPSからTPSへの変更(デュードに「なりきる」ことが出来た前作から、デュードを「見下ろす」形となった)
- ストーリーの流れの変化(前作ではひとつの大きな箱庭の中でおつかいをこなす形だったが、本作では一本道のミッション制になっている。)
- 自由度の減少(前作ではほぼすべての民家のドアを蹴破って侵入し、さまざまな犯罪行為を行うことが出来たが、本作ではミッションごとにフィールドが区切られ、民家侵入も出来ない)
- 動作が重い(スペック上はPentium4以上で良いらしいが、Core i7(QuadCore)・メモリ16GBを積んだパソコンでも強制終了する場合があり、バグ疑惑がもたれている。)
- ゴア描写の陳腐化(初代や前作では衝撃を持って受け入れられた頭部切断や四肢切断の要素は、いまやCall of DutyなどのメジャーなFPSでも使われるようになり、あまり売りにならなくなった。)
さまざまな理由はあるが、前作が「ひとつの街の中でキ○○イになりきることが出来るFPS」という唯一無二の存在だったのに対し、本作は良くも悪くも「グロ要素の強い一本道のミッション制TPS」になってしまったのが根本的な原因だろう。
ただし、
- TPSになったことでデュードの全身が映るようになり、キャラクターとしての活躍が見られるようになった。
- 初代Postalで「低俗な殺戮ゲームだ」との批判を受け、Postal2では銃器を使わずとも「おつかい」ができるようになったが、本作ではさら「善ルート」とカルマメーターの導入により、極力人殺しを避けたプレイを選択できるようになったことで、初代Postalの時から受け続けた批判にRWS社なりに答えを出す形となった。
- 物陰に隠れながらの射撃、右クリックによるエイミングの導入により、シューターとしての完成度は確実に上がっている。
という声も存在する。現在は英語版だがsteamで気軽にダウンロードできるので、実際にこのゲームが「クソゲー」なのか、「神ゲー」になりえるのか、ぜひあなた自身でジャッジしてほしい。
関連動画
関連項目
関連リンク
脚注
- 2
- 0pt