それは最悪の「物語」。
SINoALICE-シノアリス-とは、スクウェア・エニックスより制作されているソーシャルゲームである。
配信プラットフォームはiOS、Android、PC(DMM GAMES)。
概要
少女たちに課された使命は"全てを滅ぼす"こと。
運命に翻弄され、傷つき、騙され、殺し合う少女達は皆。
同じ願いを持っていた……
開発はポケラボ、クリエイティブディレクターはヨコオタロウ、キャラクターデザイナーはジノ、音楽は岡部啓一・MONACA。
ヨコオ氏お得意の退廃的かつゴシックな世界観をウリとする、異色のソーシャルゲーム。
ガチャやミッションクリアによる報酬で操作キャラクターである少女達を武装させ、ライブラリと呼称される世界を戦い抜くのがゲームの基本的な流れとなる。
キャラクター
昔話・古典・童話の登場人物が、各々の動機から『作者を復活させる』ために活動している。モチーフの都合上なのか、作者の名前は言及されていないケースも多い。
章によっては、各キャラクターが行動を共にすることもある。
操作キャラクター
ルイス・キャロル作「不思議の国のアリス」に登場する少女。
理由は不明ながら、目覚めた時から「作者を蘇らせる」という願いに『束縛』されている。
シノアリスの看板キャラクターと目されている。後述するキャラクターの中では最も罪悪感や倫理観といった感覚を持ち合わせているため、ユーザーからは「一番まとも」と称されることも多い。
ドイツ民話「白雪姫」に登場する姫。
作者の復活を絶対的な『正義』と信じ、それを阻むものを悪として斬り捨ててゆく。
常識的な点はあるものの、自身の正義を絶対とする行動が害悪となってしまうタイプ。現在の登場人物の中では最も他キャラとストーリーが交錯するのだが、相手が全員相性最悪という悲劇が…。
欧州民話「灰かぶり姫」に登場する姫。
足蹴にされ蔑まれた過去の記憶から『卑劣』な復讐を誓い、そのための手段として作者の復活を目論む。
自身のゲスクズさには自覚的であり、むしろ開き直って自分の欲望に忠実に行動している。あと、ジョブ:ブレイカーでメインセットにするとホーム画面でどことは言わないがよく揺れる。
グリム童話「ヘンゼルとグレーテル」に登場する兄妹。
ヘンゼルが願う「作者の復活」に応えるために殺戮行動を開始するが、それはとある『虚妄』と隣合わせだった。
表向きは妹のグレーテルのみが行動しているようだが、果たして兄は何処へ行ったのか。それはストーリーを追うことで明らかになっていくのだが、ぶっちゃけこいつが一番ヤバい。
ヨーロッパ民話「眠れる森の美女」に登場する姫。
この世の何よりも『睡眠』を愛し、それを阻むものに対しては容赦の無い性格を持つ。
眠りの呪いをかけた魔女にはむしろ感謝しており、自身を目覚めさせに来た王子が来ないよう作者に書き換えさせたい、という動機で行動している。戦闘ボイスも「ふかふかのまくら」「かんせつしょーめー」という拘りぶり。
ヨーロッパ民話『赤ずきん』に登場する少女。
血の匂い、暴力の音、苦痛の叫びを愛する、『暴力』という狂気に魅入られた危険人物。
自身が無限に遊ぶ(=暴力を振るう)対象として作者の復活を願う、はた迷惑な存在。言葉が通じない・目をつけられたら殺される、という意味での危険度は最高ランクといっても過言ではない。
日本民話『竹取物語』に登場する姫。
自身より強い存在に嬲られたいという『被虐』の願望を抱え、その対象として作者を求めるドM。
これまでの狂気溢れるキャラクターたちと比較すると、ギャグ担当&癒やし枠と言って差し支えない人物。また、その胸部のふたつの秘宝は豊満であったが、ホーム画面ではさほど揺れない。何故だ、レア枠じゃないからか。
イタリアの童話作家カルロ・コッローディ作『ピノッキオの冒険』の主人公。
自身の進む道を他者の意思に求め、自分では何も決められない『依存』心に縛られた人形。
「とりあえず作者に導いてもらいたい」と願っているが、自身の持つ杖に行動のすべてを委ねているため、杖が「殺セ」といえば全て殺してしまう。かぐや姫からは"殿方"と見做されているため、見た目は可愛いが多分はえている。
アンデルセン童話『人魚姫』に登場する『悲哀』の姫。
6月26日のアップデートで実装されたキャラクター。同月中にシナリオも実装予定とのこと。
その他キャラクター
- ギシン・アンキ
今作の案内役・狂言回し役を務めるパペット人形の二人組。しょっちゅう首が取れる髪の短い方がアンキ、長い方がギシンである。
「ナイトメアを殺し続ければ作者が復活する」と操作キャラクターの殺戮行為を唆す言動が多いが、いわゆる本物の少女と会話する・様子を伺う際にはドン引きする様子も見せるなど、ある程度の常識は踏まえている模様。またガチャを引く画面にも登場しており、結果に応じて様々なリアクションを見せる。瞬獄殺とか。
変遷
2017年6月6日にリリースされた本作だが、その立ち上がりは波乱に満ちたものだった。
まず、配信開始直後30分でアクセス過多によるサーバー負荷により稼働困難となり、緊急メンテナンスに突入する。当該メンテナンスは翌日まで続いたものの、メンテ明け後も全く状況が改善していないことが発覚。同日22時より追加の緊急メンテナンスに突入し、大幅なサーバー増強・仕様変更が行われることとなった。
しかし、そのメンテ明け後もサーバー過負荷に由来する不具合は頻発することとなる。しかし、不具合の原因が「サーバーが高負荷を与えられた時にのみ発生する」という状況から「サービス停止しての改修作業が困難である」という判断が下され、シノアリスは「サービスを続行しながら不具合が出るたびにその症状に対応するための緊急メンテナンスを繰り返し、少しずつ状況を持ち直していく」という、よく言えばユーザーと運営の総力戦、悪く言えば泥縄式の船出となり、最終的にサービス開始一週間の状況を総計すると「遊べる時間よりもメンテナンスの時間のほうが長い」という結果が出てしまった。
サービス開始から10日経った現在では「ログイン困難でリセマラすら厳しい」「ローディングが挟まるたびに強制終了」といった配信当初のような危機的状況からは既に脱しているが、時折通信不良によりゲーム進行に支障が出る可能性があることは留意されたい。
これらの原因について、公式からは後日「サービス開始直後、事前予約数から予測されるダウンロード数の4倍近い数の端末でダウンロードされており、用意していたサーバーの許容量を越した(要約)」という釈明がなされた。
現在の市場状況では新規サーバーを手配するのはスクエニといえども非常に困難であるため、この状況が根本的な解決を見るには時間を要するものと思われる。
擁護するわけではないが、メンテナンスを繰り返すことで徐々にプレイ状況は改善の兆しを見せている。また、所謂「詫び石」を出し惜しみしない姿勢を運営は当初から見せているほか、不具合により消滅したアイテムの補償対応、メンテナンスにより遊べないコンテンツ報酬の補償等も(ユーザー視点からは当然であるとはいえ)誠実に行われている点は併記する。
外部リンク
関連項目
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