ここでは月刊アフタヌーンに連載中の弐瓶勉による萌えSFロボット漫画
「シドニアの騎士」に登場する人型機動兵器、衛人(もりと)の種類とそれぞれの特徴について記述を行っていきます。
機体を紹介する順番は劇中の時系列順ではなく、漫画で登場した順番にしたいと思っております。
解説と言っておきながら、シドニアの騎士の本編を読んでいなかったり、
15ページにわたってシドニアの騎士を特集している
電撃ホビーマガジン2013年9月号 & 電撃ホビーマガジン2014年8月号 & 電撃ホビーマガジン2015年6月号
を読まないとわからない部分があることは、ご容赦のほどを・・・つまりネタバレ満載です。間違いも満載です。
改めてご容赦ください。
謎の生命体「奇居子」に太陽系を滅ばされ、新たな故郷を求めて外宇宙を旅する播種船「シドニア」(全長28km)。
奇居子(ガウナ)に対抗する為にシドニアの保有する戦力が、衛人と呼ばれる人型機動兵器である。
なお奇居子との戦闘だけではなく、平時は氷塊や鉱石の採掘といった資源の確保も任務の一環で行っている。
奇居子については大百科「シドニアの騎士」の奇居子の項目を参照されたし。
衛人の訓練生になるのは狭き門だが、何かしら特殊な事情で訓練生となる場合もある。
だがしかし「最高の武具」と称され、かつ搭乗することは「最高の名誉」である"継衛"が
訓練生の段階で谷風長道に与えられるのは正に異例中の異例であった。
一七式以降の衛人について
もっとも、衛人の武装だけでは奇居子の撃破は不可能であり、「カビザシ」と呼ばれる槍に似た近接用兵装で、奇居子の本体を貫かなければならない。しかし一方で奇居子本体を覆う胞衣はカビザシを一切通さず、また破壊されたとしても直ぐに回復され、衛人一体分の武装では剥がしきれない。
なので奇居子との戦闘は1体に対し必ず複数で臨むのが基本となっている。
カビザシを持った衛人は「槍手」と呼ばれ、衛人隊の頭を務める重要な位置になる。同時に、奇居子相手に大幅不利である肉薄距離での戦闘を挑むこととなるため、戦闘中における判断だけではなく相応の技量も必要となる。
しかし物語が進むと対奇居子戦術に劇的な変化を及ぼす兵器が出てくることとなる。
※ヘイグス粒子:海外ではモロにHygss Perticleと訳されている
衛人の動力源だが、同時にガウナのエサであり、ガウナを誘き寄せる誘蛾灯でもある。
「いちななしきもりと しらつきかい つぐもり」と読む。
そのデザインは、実地で1/100ガンダムエクシアをベースに、白いプラスチックのキットを切り張りして試行錯誤することで作り出したもの。弐瓶氏曰く「機動戦士Zガンダム」「重戦機エルガイム」の影響を強く受けたらしい。
物語の時代より100年前の「第四次奇居子防衛戦」にて極少数の熟練のために作られた衛人。 東亜重工製。
大元であっただろう一七式衛人はTV版DVD/BD第一巻初回特典の漫画に出て来たかもしれないが、正直言って見分けがつかなかったのでよくわからない(元々の一七式をそのまま改修したのかもしれない)。
尚、その生産方法は職人の手で部品を一個一個作り上げていくという、凡そSFの世界に似つかわしくない
なかなかにアナログなものであった。
主流となっている量産機、一八式衛人と比較してみると、機体性能に違いがみられる。
以上のことから旧式の機体でありながら「一八式に出来て継衛に出来ないことはない」と言われ
また上記の通り常に最新鋭の技術が投入され続けているため、性能は後継機の一八式衛人よりも高い。
100年前の第四次奇居子防衛戦では長道の祖父である斉藤ヒロキが、劇中では主人公の谷風長道が搭乗し
これまでに幾度と無くシドニアの危機を救ってきた歴史的名機である。
■機体番号 704 (訓練生時はTS028) 谷風長道
14年間地下で暮らし(保護者代わりだった祖父は3年前に死亡)、生活の大半を衛人訓練仮象装置での訓練に費やしていた少年。物語はうっかり彼が地下か ら飛び出したことから始まる。シドニアで現在生きている人間の中では初めて奇居子と遭遇・またそれを撃破し、そしてシドニアの運命を背負っていく。
地下暮らしのせいで言葉はぎこちなく、ようするにコミュ障な俺らかと思われた。が、良き仲間に恵まれ、幾多の悲劇を乗り越えて行き、その表裏の無い実直すぎる(≒鈍い)性格と腹ペコ属性で、性別・人外の節操なくフラグを立てては圧し折っていくその姿はやっぱり俺らでもなんでもなかったという。
頭のてっぺんに真っ直ぐ立つ奇居子アンテナ寝グセがトレードマーク。
奇居子との戦闘に関する圧倒的な知識、最新鋭の武装にも(何故か)対応できる柔軟さ、不測の事態も対処する機転の良さ、そして自分を顧みないその"勇気"で幾度と無くシドニアの危機を救っていく。しかも最近ではそれだけでは飽きたらず人類を半分やめたかのような操縦もしだしている。
ただ、別にケンカに滅法強いこともなく、また制御が自動化されている機体(一八式衛人など)に乗った場合
常人以下の操縦しか出来ないという弱点もある。一九式に一度しか乗らなかった理由ry
現在のシドニア人に殆ど備わっている光合成が出来ない(のでこの時代には珍しく、毎日三食摂る必要がある)
やたらケガの治りが早いどころか、蘇生不可能な致命傷を負っても直ぐに復帰できる といった身体的特徴は
彼の出生に大きくかかわる部分になる。
「俺・・・うまい食べ物がたくさんあって、大勢の人たちが幸せに暮らしているシドニアがすごく好きです
昔いたそんな偉い人になれる自信は全然ないですが、シドニアを守る為に俺にできることがあるならなんだってします
だっ だだだ だって俺は シドニアの騎士ですからっ!!!」 (4巻 P57)
「第四次奇居子防衛戦」後、一七式を大元にしつつ量産性を重視したもの。岐神開発製 (くなと と読む)
質重視の継衛とは真逆の量に向かった結果、生産費や訓練期間といった「諸々の費用」が下がっている。
なお機体色に設定について、漫画版では灰色だったが、TV版では継衛と色の差別化を図るため青となっている。
ちなみに電ホ2013年9月号&2014年8月号ではコトブキヤの継衛を改造して作られた一八式が作例に挙げられているのでぜひバックナンバーを購入しようか。酷いダイレクトマーケティングだな!
継衛との違いは以下
シドニアの主力であるが、戦力不足の感が否めず、最悪一回の戦闘で投入戦力の8割が消滅するほどの被害も被っている。(奇居子のわからん殺し戦闘能力が異常であることの証左でもある)。
一時は後述の一九式の発表に伴い生産中止を命じられてしまうが、後述の超高コスト機体の開発費が嵩んだ結果続投となった。以下搭乗者とナンバー一覧
■702 星白閑
「私ね……奇居子は本当は人類の友人になりたがってるんじゃないかって思うことがあるの……
あまりにお互いが異質過ぎて正しい方法が分からないだけなのかもしれないでしょ
どうにかして彼らに伝えることが出来れば・・・」 (2巻P66)
■723 科戸瀬イザナ
シドニアの騎士を代表するヒロイン
なお、ヒロインの文字の後ろにクエスチョンマークは付きません 絶対にだ。性別など関係ないのだ。
話が進んでからは操縦桿も独自のアレンジが加えられるようになり
8巻からどこぞの漫画版ナデシコのアキトのように脳の視覚野から直接接続する新レーダーが搭載された。
目を閉じたまま猛スピードでガウナを撃ち落していく様はシビれるほどかっこいい。
が、最近はその情報処理能力を買われてオペレートの方に回ることが多くなっている。
余談だがイザナキュンのふくれっ面には乙女成分が多数含まれていること請け合い。
後に索敵に特化した一九式衛人へ乗り換える
「ああっよかった!まだおにぎりが残ってる!」
「僕一人で食べられるわけないじゃない」 (6巻P101)
■007 弦打攻一
事あるごとに軽口やセクハラ発言を叩いては、女性メンバーにボコられる二枚目なのに三枚目で鷹鼻な男。
密かに7巻あたりで髪型が変わっているのだがその理由は誰にも分からない。イメチェン?
10巻では乙女心に気遣わなかったばっかりに、つむぎちゃんに・・・涙
特に隠れてはいない気もするが、こっそり奇居子に食われそうになったカビザシに弾を当て捕食を阻止し
すかさずそれキャッチするというとんでもない腕前を持ち
絶望的な状況下でもユーモアを忘れない肝も備えるエースパイロットである
後に一九式衛人へ乗り換える。
「ルート上の天候は良好 掌位を組むにはちょいと狭いが素晴らしい景色だ!」 (5巻P165)
■
物語の時代より遥か数百年前の時代(とある人物の回想中)に登場。完全な人型ではなく、縦に長い三角形を横向きにして手足を付けたような、パワードスーツの延長線上に近い姿となっている。
一七式まではヘイグス機関の小型実用化がまだだったらしく、武装も腕部に内蔵されているガトリングか、当時では実験段階だったヘイグス粒子加速器(シドニアからの有線供給式。後のヘイグス粒子砲)程度である。
搭乗者はネタバレにつきry
■???
「シドニアから降りたいやつは降りればいい。降ろしてやる
だが戦争は止めん。ガウナがいる限り故郷(太陽系)の再建は出来んのだ」
復活した東亜重工が「一八式よりも頑丈で早くて強い衛人」を目指した質重視の新型機。
作中では特に明記されていないが、ひょっとしたら継衛と同じくお手製かもしれない。
見た目は細かいパーツが少し増えて、継衛とも一八式ともかけ離れだしている。 機体性能の方は
ただ、作中ではあまりスポットライトが当たっていない上に(主人公の長道も一度しか搭乗していない)
後述の二零式衛人の高騰のアオリから生産数が減らされており、露出の面ではある意味一八式衛人より不遇
しかし話が進むと後述の特殊新型実験機の技術が一九式にも活かされるようになり
奇居子に撃破されても操縦席殻回りは無傷、生還出来る確率が非常に高くなっている。
(しかし奇居子はもっとエグいことを略)
超高コスト機「二零式衛人」の試作機。搭乗者は谷風長道 ナンバーは704
試作機でありながら、その性能は現行機と一線を画す。
いかにメカものが多数あれど、ここまでワンマンアーミーな機体はあんまり無いだろう・・・。
バカげた硬さばかりに目が行きがちだが、中二つも小惑星群(重力下)で戦闘が行われた際には、真価を遺憾なく発揮している。しかし地球型惑星上での戦闘は継衛が先にやってしまった。今後に期待したかったが・・・。
そして驚くべきことに、これだけ凄まじい性能をしておきながらその固さの由来である新素材(超構造体
)は30%程しか使われていないことが明らかに。
シルエットだけで言うならこれやそれ
に近かったり、
何処と無く「戦翅甲蟲・天蛾」を彷彿とさせるような昆虫的なもの(当社比5%)。頭部のヘイグス粒子砲射出機構が唯一の弱点らしい弱点。
その最後は戦闘によるものではなく、恒星近くに落下しかけた”装置”を回収するために
ヘイグス機関を限界まで稼働させて恒星の重力に呑まれたというもの
搭乗者・整備士ともに別れを惜しんだが、採られたデータは後の”継衛改二”と”劫衛”に継がれた。
余談になるが、長道はこのことで佐々木主任にボコられることを覚悟していたものの、「今まで積み上げてきたものが無駄にならずに済んだ」と
まさかの喜びのおっぱい固めを食らうこととなった。うらやましい そして案の定機体乗換フラグであった
※アニメ版シドニアの騎士第二期”第九惑星戦役”では一切出てきません 出てきません!
100年以上前に主力であった機体。
現行機と比べ、四角形で構成された無骨な外見をしており、またヘイグス機関は未搭載である。
「ヘイグス機関を使わず、また(ネタバレにつきry)も装備しない、ある特殊なミッション」でのみ登場。
月刊アフタヌーン2014年5月号に突如として表紙を飾った謎の機体
同誌6月号では特殊新型実験機を手掛けたシヂミ整備士による熱い機体解説が載せられているので
詳細はそちらで!
駆動系の調整の難航や、「一九式だけでなく一八式の操縦席殻も新素材を利用したものにして欲しい(=生存率を上げてほしい)」という長道からの熱い要望による素材不足などなど、諸々の事情で絶賛開発遅延中 らしい。
後者はなんとも長道らしい要望である。
でも完全変形は無理だったよ・・・
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最終更新:2025/12/12(金) 06:00
最終更新:2025/12/12(金) 06:00
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