ニコニコ動画カテゴリ検討Slackとは、2018年8月にニコニコ運営によって開設された、ニコニコ動画のカテゴリ・ランキング・ニコニ広告などについて議論が行われたSlack(チャットスペース)である。
「ASMR」「MMD」「TRPG」「音声合成(ゆっくり・VOICEROIDなど)」「バーチャルYouTuber」「鉄道・乗り物」にかかわるカテゴリタグについて、追加の是非が各チャンネルに分けられ、議論された(この議論を通じてカテゴリの追加が確定したわけではない。この議論を受けて運営が追加の是非を検討したという形である。また、カテゴリタグの名称・範囲は未定であり、「合成音声実況」などの部分的なカテゴリタグの独立もあり得た。詳しくは各項目を参照)。また、カテゴリ・ランキング・ニコニ広告についても議論が行われ、運営側からはそれらの議論を踏まえ今後根本的な改修も行うこととなった。
なお、この記事の初版作成者はSlack参加者である。しかし、限定公開されたSlackの内部で参加者が語ったことを記述することはできないため、極力外部から読み取れる情報だけで(特にふりかえり放送の内容から)Slackの議論内容について説明する。ここに記載されていること以外にも、Slack内では多くのことが議論されたという点については留意していただきたい。
また、2018年9月20日に運営から「ニコニコ動画カテゴリ検討Slack」内で寄せられた意見をまとめた記事が公開された。こちらも併せてチェックすると、より理解が深まるはず。
→「ニコニコ動画カテゴリ検討Slack」参加者よりいただいたご意見のご報告(ニコニコ窓口担当者ブログ)
そして、同年10月19日に「バーチャル」「MMD」「ASMR」「鉄道」「TRPG」の5つのカテゴリタグが新設されることが発表された。詳しくは各単語記事を参照。また、カテゴリ新設に関するFAQはこちらに公開されている。
のちにニコニコ窓口の中の人にも生放送でカテゴリについて質問可能な場所がつくられた。
詳しくは当記事の最後にある「実際に追加されたカテゴリ」参照。
最後の複数のカテゴリタグの追加(2011年)から7年経過し、ニコニコ動画のカテゴリタグが新しく生まれてきたコンテンツに対応できなくなってきた。そのため、新しくカテゴリを追加したいという意見が視聴者側からも多く出ていた。運営側もそれを感じていたため、Slackにワークスペース(議論の場所)を開設し、どのようなカテゴリを作成すればいいかユーザー側で議論することになった。その際、それに付随する話題として、以前から改善の要望が根強くあったカテゴリ・ランキング・ニコニ広告全体に関わる議論も行われた。
つまり、
について議論を行った。
「なぜランキング・カテゴリ関連が『長期的な』改善なのか?」については、
といった理由があり、ゼロベースからの作り直しになってしまうためである。ちなみに「短期的」というのは1~2ヶ月程度、「長期的」というのは「何ヶ月単位(9月を起点としたら年内は怪しい)」ぐらいの長さとのことである。
このSlackには合計182名が参加し、そのまとめ放送は2018年9月11日に行われた。ニコニコ運営の伊豫柑氏と横畑氏が登場し、スライドでの説明や集められたSlack参加者の意見を読み上げるというスタイル。227分に及ぶ長時間の放送となったが、今回の記事の内容は、その放送内容の要約で主に構成されている。
いわゆる「カテゴリタグ」のこと。その動画を示す特殊なジャンル。
これをつけるとランキングに集計される。小カテゴリごとのランキングの表示も可能になる。最近の変更としては、2016年の「実況プレイ動画」の追加が挙げられる。それ以前には、2011年に「旅行」などの5つの小カテゴリが追加されている。
この記事で「カテゴリ」「カテゴリタグ」と書いてあるものは多くの場合「小カテゴリ」のことを指す。
詳しくは、ニコニコ大百科「カテゴリタグ」へ。
いわゆる「カテゴリグループ」のこと。「エンタメ・音楽」「生活・一般・スポ」などの6つがあり、複数の小カテゴリをまとめる存在になっている。
マス目状の「将棋盤ランキング」(デバイスによっては表示されないので注意)における6つの縦列が大カテゴリに該当する。
詳しくは、ニコニコ大百科「カテゴリグループ」・「将棋盤」へ。
運営側としては、何らかの「小カテゴリを追加するべき」という結論に至った。利用者側も、この意見が多数を占めた。
(「カテゴリ化に足るタグ名がない」「今後の長期的な改善の妨げになる」などの理由で、小カテゴリを追加しない方がよいといった意見もあった)
「なぜカテゴリが追加されなかったのか?」という指摘については、
といった点によりニコニコ動画の大幅な変更が必要なため、対応としては他に改善すべき箇所をを優先してしまったとされている。
「タグフォロー」「人気の高い順検索」という機能もあり、カテゴリの追加についてはそれほど重要視されていなかった。
また、例えば「MMD」については運営側でも「追加すべき」という意見と「追加すべきでない」という意見があったなど、ユーザーとのコミュニケーションがとれていなかった以前の運営では判断ができなかったということも挙げられた。
しかし、2017年12月以降にニコニコの体制が変化し、ランキング・カテゴリの本格的な改修に乗り出すことになった。その実装コストを見積もったところ、「新規カテゴリの追加」であれば1~2ヶ月程度であれば行えるということがわかり、カテゴリの追加について、ニコニコ動画の利用者を招いて議論を行うこととなった。
面白い動画はたくさんあるが、ランキングに入ってこない・埋もれている動画が多いという状況を改善し、
ニコニコ動画のカテゴリタグ再編について本気だして考えてみた。(myrmecoleon/ありらいおん氏、2011年)というニコニコ部(はてな)への投稿が、運営側のカテゴリ追加の理由に近い意見が述べられているということで、ふりかえり放送で紹介された。特にその中でも「カテゴリタグ化のメッセージ」の部分がカテゴリ追加の役割・メリットとして紹介された。
カテゴリ=コミュニティ(ある一つのものが好きな人たちの集まり)になり、「ニコニコにはこれが好きな仲間たちがいます」という外部への紹介、また利用者の「居場所づくり」の側面がある、という形で紹介された。
あるコミュニティが大きすぎる場合、2つに分離する住み分けの側面として紹介された。ただしこれは諸刃の剣でもあり、そのコミュニティの参加者が納得している状態でなければできないとされた(「音楽」から「VOCALOID」が分離した際、トラブルが発生した前例がある)。
動画サイト内に名前をつけられた居場所(カテゴリ)があることで、投稿者側が安心して投稿できるようにできるという側面として紹介された。
また、現状一定数存在するタグを使い、新しいカテゴリタグの名称を作らないというありらいおん氏の意見も紹介された。既存の動画について投稿者側がタグを変更するのは面倒だったり、そもそも活動休止した投稿者も多かったりして変更が進まない可能性が高い。また、運営側で強制的に変更することは技術的には可能だが、変更の対象となる動画の範囲を決めるのが困難である。そもそも、運営側が勝手にその範囲を決めてしまっていいのかということもある。
2018年7月ごろ~8月5日のタグごとの投稿数を表したデータ。Googleのスプレッドシートで公開されている。こちらも参考として放送内で挙げられた。
すでに小カテゴリ化されているもの以外ではゆっくり実況(4,091件)・VOICEROID実況(4,067件)・MikuMikuDance(3,769件)が非常に多い。
他に多いものは「PS4」「バーチャルYouTuber」「うたスキ動画」「真夏の夜の淫夢」「結月ゆかり実況プレイ」「プレイ動画」「スプラトゥーン2」「Steam」「Splatoon2」「初音ミク」「女性実況」「Minecraft」「maimai動画」等が挙げられた(すべて投稿数1200件以上の動画)。
そのうち、「うたスキ動画」「maimai動画」は録画した動画を自動でニコニコにアップロードできるため、投稿数が多いものの、ランキングに入ってくる動画は非常に少ない。そのため、この2タグについてはカテゴリ化のメリットは少ない。
カテゴリの名称が商標に使われている場合に問題があるかどうかという点については、最終的に「問題なし」となった。「ジャンル・用途が異なれば使用できるため」といったことや、「カテゴリ名は商標に当たらないと考えるため」といった理由がある。
ただし、これはニコニコ本部の見解であり、裁判所などが出した見解ではない。また、あまりにもダイレクトすぎる名称はNGとされている(例:YouTube。そのため、「バーチャルYouTuber」は小カテゴリの名前としては使いづらい可能性がある)。
Slackには「チャンネル」という、「#○○」などのチャンネル(チャットルーム)が作成できる機能がある。カテゴリの追加の議論のために作成されたチャンネルは以下の通り。
このうち上の4つはSlack開始時に運営側が提案したもので、下の2つは議論の途中でチャンネルが新しく開設されたものである。以下にその提案理由と、議論の概略を述べる。
いわゆる「バーチャルYouTuber」のこと。YouTubeで活動していない人物も含めることがあるが、ここではそれを含めて「VTuber」で表記を統一する。
という理由で運営側から提案された。
実際に「バーチャルYouTuber」タグの動画が投稿された小カテゴリを見てみると、「エンターテイメント(36%)」「その他(24%)」「例のアレ(12%)」になっている。
Slackでは「カテゴリ名を何にするか」が議論の主軸となった。「YouTube」を連想する言葉を使うと、YouTube以外で活躍しているもの(例:Virtual Castの動画、バーチャルSHOWROOMER「東雲めぐ」など)が除外されてしまう可能性があるためである。また、先述したように「バーチャルYouTuber」など別の動画サイトである「YouTube」を含むものは名称があまりにもダイレクトすぎるという問題がある。そのため、「バーチャル」「バーチャルタレント」などのカテゴリ名称も挙げられた。
また、将来的に発展すると考えられる、今の「VTuber」の形式とは異なるAR・VR系の動画が登場した場合どうするかという問題もある。
さらに、後述する3DCGとの競合が起きる可能性もある。ただし、VTuberは必ずしも3Dでなければならないということはなく、例えばにじさんじの場合は2Dのキャラクターも多い。
また、VTuberの二次創作の動画が多い現状であれば「描いてみた」などの既存のタグでも十分に対応できることや、人格を持った一個人であるVTuberを一まとめにするのは倫理的に問題があるのではないかという意見もあった。
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名前は「MMD」となっているが、Blenderなどの他の3DCGの作品も含みうる。
という理由で運営側から提案された。
動画件数は45万件以上。「MikuMikuDance」または「MMD」タグの動画が投稿された小カテゴリは「その他(32%)」「カテゴリなし(25%)」「VOCALOID(10%)」。4分の1がカテゴリなしとなっており、ランキングに載らない動画が多いことが読み取れる。もちろん意図的にカテゴリなしにしている動画もあると考えられるが、そうでない動画が多ければこの状況は問題であるとされている。
Slackでは、「MMDに限定するのか?」というところで議論となった。MMD以外にも類似する動画が作れるゲームエンジンとして、「Blender」「CryENGINE」「Unity」などがあるためである。MMDに限定しないタグ名称としては、「3DCG」「自作映像」が挙げられた。「自作映像」については、MMDなどが単なるツールだけではなく、それを通じて作られた文化も含めるものであると考え挙げられた名称である。
また、「自作映像」に関連する話題として、二次元の芸術的な動画である「ニコニコ視覚芸術展」「FRENZ」のようなものをまとめるカテゴリタグについても検討された。
名称を「3DCG」にした場合の問題としては、MMD投稿者側にこのカテゴリが利用されるかどうかという点が挙げられる。逆に、名称を「MMD」にした場合、MMDではない動画が「MMD」カテゴリから排斥されるという問題が挙げられる(類似した前例:VOCALOIDにおけるUTAUなどの扱い)。
という理由で運営側から提案された。動画件数は73万件以上。
2018年1月~5月の人気度上位100件の「ゲーム」タグの投稿動画のジャンルはゲーム実況が44%、MADが16%、TRPGが13%となっており、非常に実況が多い状態になっている。
2018年1月~5月の人気度上位100件の「実況プレイ動画」タグは、投稿者実況が62%に対し、VOICEROID実況が20%、ゆっくり実況が17%、CeVIO実況が1%となっている。
Slackでは、「様々なカテゴリで人気なのに、解説動画やゲーム実況プレイ動画(以下、「実況」と表記)などのすべてをひっくるめて1つのカテゴリにまとめていいのか?」が議論の主軸となった。「様々なカテゴリで人気」とは、「エンタメ」「アニメ」「ゲーム」「旅行」「料理」「MMD」「政治」「科学」など様々なジャンルで上位にランクインしているということである。これらをまとめるのは小カテゴリの性質上そぐわないのではという問題が挙げられた。
問題を具体的に説明すると、合成音声のゲーム実況を求めている層は、別に他の合成音声の解説動画を求めていないのではないかということである。また、例えば「合成音声を使った料理動画」を「料理」カテゴリで投稿した際に「合成音声」系のカテゴリもあると、「合成音声でやれ」「料理でやれ」など、カテゴリ移動の強制が出てくるという「排除の危険性」の問題もある。
そのため、「合成音声実況」に関してのみ分離するという案が出された。合成音声実況は生声実況(投稿者実況)などと視聴者層・動画のスタイルが分かれており、「ゲーム」「実況プレイ動画」カテゴリにおいて合成音声実況と生声実況がランキングのスペースを競争してしまっているためである。一方で、「生声実況が割を食っているから合成音声実況を分離する」というような、「生声実況が分離を望んでおり、合成音声実況側からは特に多くは意見が出ていない状況」でカテゴリの新設を行うと、合成音声実況側からしたら「排除されている」というようにも読み取れてしまうのではという意見もあった。
また、ゆっくり・VOICEROID・CeVIO等を指す総合的な名称が定まっていないという問題もある。これについては「合成音声」系以外にも「テキスピ(Text to Speechの略)」などが挙げられたが、どの名称にしても普及しないリスクはある。
テーブルトークRPGのこと。「TRPG風リプレイ動画」「クトゥルフ神話TRPG」などが人気。
という理由で運営側から提案された。動画件数は計6万件以上。
投稿されるカテゴリは65%が「ゲーム」になっている。他は「東方」「アイドルマスター」がそれぞれ10%強。これは卓m@sなどで人気があるため。ほかにも様々なアニメ・ゲーム等のキャラクターが動画で使われる。
Slackでは「TRPGに限定するか?」が議論の主軸となった。「ボードゲーム」などの他のアナログゲームも含めてよいかという議論がされた。
また、「TRPG」そのものはタグとしては多くは使われておらず、「ゆっくりTRPG」「iM@S架空戦記」など各ジャンルを表すタグの方がよく使われているという問題がある。
他のカテゴリについては、Slackの利用者が各自でそのカテゴリの追加についてまとめた意見が上がる中、このカテゴリについては一切意見が上がっていなかった。しかし、先述しためめめのくらげ氏の約1ヶ月間の投稿数データにも「ゆっくりTRPG」(489件)、「クトゥルフ神話TRPG」(467件)、「TRPG」(209件)といった関連タグが載っており投稿数が多く、固定ファンも多いため、カテゴリ化の意味はあるとされた。
いわゆる「音フェチ」「音響」など、立体音響(ホロフォニクス)・耳かきボイス・真面目マッサージなどが関連する動画ジャンル。説明は困難だが、「音によって、心地よい体験を仮想的に感じる」動画群。性的なものもあるが、そうでないものも多く含まれる。
動画件数は1万件以上で、ニコニコ動画でも該当しうる動画がかなり初期からあり、ランキングにもたびたび登場している。現状はエンタメカテゴリに多くが投稿されている。最近YouTubeなどの他のサイトでも流行し始めており、「音の快感」を求める固定ファンが多いということもあり、カテゴリ化の提案がされた。
YouTubeではラウドネス(音量・音圧)が大きすぎる場合、自動で小さく調整されてしまう。これに対し、ニコニコ動画では音量・音圧も含め表現の1つとして認めており、あえて規制していないため、動画内で音量の変化があるASMRについては優位であるとされている。
Slackでは、名称を「ASMR」か「音フェチ」にするかで議論となった。
ニコニコ初期から投稿されており、動画件数は計6万件以上のジャンル。現状「エンタメ」「その他」などに投稿が分散してしまっているが、超会議等でも毎年鉄道ブースが盛り上がっているなど、隠れた人気ジャンルであると言われる。
Slackでは、「鉄道以外も含めるか?」が議論の主軸となった。具体的には「事故」の動画や、「バス」「飛行機」などほかの乗り物も集めるべきかというところである。扱いが広い「乗り物」という名称でカテゴリ化すると、ほとんどカテゴリランキングの上位が航空事故で埋まってしまう可能性が高いという問題があった。また、軍事タグの動画(戦車・戦闘機)などが含まれてしまう可能性もある。
車載動画と統合して「乗り物」カテゴリにする案もあったが、旅行や風景主体の車載動画となじむかという問題や、VOICEROID車載の動画も多く、当初の鉄道の独立という目的から離れてしまうという指摘もあった。
生放送の最後のほうで、現状「アニメ」カテゴリで多数を占めている「公式アニメ」のカテゴリの追加についても検討するという発言があった。
こちらもSlackのチャンネル(チャットルーム)ごとに分かれて議論された。当記事の内容としてはこちらの分量は短くまとめているが、短期的な改善(カテゴリの追加)より参加者が送った意見の本数合計は多く、その内容も多様である。
「将棋盤ランキング」についてはこちらのリンク先および大百科記事「将棋盤」を参照。2018年9月現在のニコニコ動画において、デフォルトで表示されるランキングである。各大カテゴリのランキングをを6つの列で100位まで表示できる。カテゴリ合算のランキングと切り替えが可能。なお、スマホなど、デバイスによっては表示されないことがある。
意見としては、自分好みのランキングにカスタマイズしたいというものが多かった。興味がないものはランキングには載せたくないというためである。
一方で、「今は興味がないが、これから興味を持つかもしれない面白いものを提示する」という蛸壺化の防止の側面として、ランキングは必要という意見もあった。利用者数が圧倒的に多いYouTubeはランキングがなくても機能しているが、ニコニコ動画の場合でも統一的なランキングなしで機能するのかどうかは不明である。
また、各カテゴリのランキングで古い動画がランキングに載っていると、「新しい面白い動画がないのか?」と不安になるという意見もあった。そのため、投稿日や再生数で条件をつけたランキングを作るという案もあった。
しかし、これについては徐々に再生数が伸びた動画や、時間が経ってから評価された動画(「なぜ上がった」など)をどのようにランキングに組み込むかが問題となる。
議論の大枠としては以上の通りだが、それぞれのユーザーの意見も非常に多く投稿されている。それについては関連動画のふりかえり生放送の154:20~178:05を視聴してほしい。
カテゴリをもっと細分化するべきという意見があった。具体的には「大カテゴリ」については不要ではないかという意見や、「大カテゴリ」「中カテゴリ」「小カテゴリ」のような段階を増やす案があった。
一方で、あまりカテゴリタグを細かくしすぎると投稿者が混乱する可能性があり、動画内容からカテゴリタグを自動判別する機能が必要となるという意見もあった。
また、ランキングに集計されるカテゴリタグを複数設定可能にしたらどうかという意見もあった。現状では、カテゴリタグは複数設定可能であるものの、ランキングに集計されるカテゴリタグは1つだけである。複数のカテゴリにまたがる動画を投稿した際に、投稿者が悩まなくなるためである。
一方で、人気動画が複数の列に登場したり、再生数目的のタグ荒らしが発生したりする可能性があるというデメリットもある。
議論の大枠としては以上の通りだが、それぞれのユーザーの個別の意見については、関連動画の154:20~178:05を視聴してほしい(将棋盤の意見と同じ部分にまとめられている)。
ニコニ広告全体を廃止するという意見もあったが、特に多かったのが「広告が新人発掘や投稿者応援になるのはわかるが、ランキングに影響を与えないでほしい」という部分的な機能廃止の意見である。ランキングは「人気になった動画」が載る場所であり、「これから人気になってほしい動画」が載る場所ではないという考え方が根底にあるためである。
以上を踏まえ、ランキングに直接掲載するのではなく、ランキングの中に広告枠を一定間隔で表示する、動画の再生前後にオススメ動画として表示するなどのニコニ広告の改善案が出された。
改善案などのそれぞれのユーザーの個別の意見については182:47~195:12を参照のこと。
新人発掘の仕組みがランキングとは別に必要という意見もあった。ニコニコ動画には過去の名作がたまっていくので、新規作品が目立ちにくくなっていくためである。また、「ランキングの設計はどうあるべきか?」(深津 貴之 (fladdict))に提示されているように、ランキングを単に強化していくと、人気動画とそうでない動画の格差が広がっていってしまい、新規動画が発掘されていかなくなっていくという問題があるためである。
現状役に立つ仕組みとしては、ニコレポ・タグレポ・オススメ枠・ニコニ広告がある。ニコニ広告の貢献度やバッジなどで、運営側が発掘者に報酬を与える仕組みはあるが、バッジを獲得した時のメリットや嬉しさをもっと大きくする必要があるという指摘もあった。
今後の改善の方針としては、
となった。
2018年11月1日に「バーチャル」「MMD」「ASMR」「鉄道」「TRPG」が追加された。
バーチャルタレント、3DCG、MikuMikuDance等の名称が採用されなかった理由については各単語記事を参照。
複数のカテゴリにまたがる動画については、「動画の趣旨で投稿者がカテゴリを選ぶ(運営側からは指示しない)」ということになった。
また、カテゴリの切り替えは運営が自動で行うのではなく、投稿者が手動で行うこととなった。
チャンネル作成の中で唯一独立を成しえなかった合成音声については、まず全ジャンルの総合的なカテゴリは「様々なカテゴリでその内容ごとにツールとして使われているため、過当競争を回避するため逆に一つにまとめない方がよい」という理由により断念された。
合成音声実況に関してのみ分離するという件については、「ゲーム実況のランキングで今流行しており、合成音声実況側からは分離する意見が少なかった」「生声実況勢からは分離の声があったが、それではネガティブな理由での追い出しになってしまう」という理由で今回での実現とはならなかった。
公式アニメについてはカテゴリ化を検討したものの、「ニコニコアニメチャンネルの投稿ツールが、アニメカテゴリに自動で投稿されるようハードコーディングされている」というシステム上の困難があり今回での実現とはならなかった。
また、音MADもチャンネル化されなかったものの議論はされていた。
議論の詳細を書くのは差し控えるが、概ね栗田穣崇氏が発言している通りの理由でカテゴリ化されなかったと思われる。
ツイートを読み込み中です
https://twitter.com/sigekun/status/1054336845461499904
掲示板
14 ななしのよっしん
2018/11/25(日) 15:39:12 ID: 1uQ+wxSS83
ああすまんカテゴリが複数ってことか
めっちゃ勘違いしたわ>>13は無視して下さい
15 ななしのよっしん
2018/11/25(日) 20:26:23 ID: QG4y78QV/y
いや10個しか使えないから困ってるの意で合ってる
MMDにしろバーチャル(YouTuber)にしろ登場キャラが多いとすぐ足りなくなるし
あと1枠あれば!って思うことも結構ある
16 ななしのよっしん
2023/02/02(木) 23:14:02 ID: /i1huCqY+H
>>各カテゴリのランキングで古い動画がランキングに載っていると、「新しい面白い動画がないのか?」と不安になる
たまにランキングに古い動画が出てくると嬉しいよ
急上昇ワード改
最終更新:2024/10/06(日) 19:00
最終更新:2024/10/06(日) 19:00
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