ノーリーズン(ウマ娘)とは (ノーリーズンとは) [単語記事]

この戦乱のレース界、
目指すは天下統一しかあるまいて！

ノーリーズン(ウマ娘)とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘プリティーダービー』の登場キャラクター。

実在の競走馬「ノーリーズン」をモチーフとするウマ娘である。CV：河野ひより

概要

誕生日：6月4日　身長：160cm　体重：乱れ気味？　スリーサイズ：B80・W56・H85

群雄割拠なレース界にて名を馳せんとする、豪放磊落なウマ娘。
天下人になるという壮大な野心を抱いており、戦に勝つためならばからめ手をも用いるその姿は、まさに戦国武将。
……が、時々でっかいやらかしをするらしい。

プロフィール（ウマ娘ポータルサイト）より

2024年2月22日放送の「ぱかライブTV Vol.38」にて発表されたウマ娘。同時に発表されたスティルインラブおよびトランセンドと並び、ノースヒルズ（およびその代表である前田家）の所有馬からは初のウマ娘化となる。タニノギムレットとヒシミラクルは既にウマ娘化されているので、彼女の登場で2002年のクラシック三冠を分け合った3頭がそろい踏みすることになった。

史実

2002年の皐月賞を単勝万馬券の15番人気でレコード勝ちしたが、それ以上に1番人気に支持された菊花賞で110億円を吹っ飛ばした武豊落馬事件で知られる馬。

1999年6月4日生まれ。競走馬としてはかなりの遅生まれで、ウマ娘化されている中でこれより遅いのはカワカミプリンセス（6月5日）とナリタタイシン（6月10日）のみ。
父*ブライアンズタイム、母アンブロジン、母父Mr. Prospector。生産牧場は日本を代表するオーナーブリーダーのノースヒルズで、馬主名義は代表・前田幸治の弟である前田晋二。つまり2013年のダービー馬キズナ、そして2020年の無敗三冠馬コントレイルと同じである。
所属厩舎はメジロマックイーンやステイゴールド、そして後にディープインパクトを手掛ける栗東の超名門・池江泰郎厩舎。同厩の同期にゴールドアリュール（スマートファルコンやエスポワールシチー、コパノリッキーらの父）がいる。

デビューはやや遅く3歳になってからだったが、武豊を鞍上に新馬戦と500万下を連勝。皐月賞を目指し、福永祐一を迎えてトライアルの若葉Sに挑んだが7着に沈んでしまう。普通なら皐月賞出走は無理なところだったが、ギリギリで抽選ラインに引っかかり、2/7の抽選を通って出走を果たすことになった。

迎えた皐月賞は混戦ムードながらタニノギムレットが1番人気。ノーリーズンはというと……単勝115.9倍の15番人気という完全な人気薄だった。まあ実績的には致し方ないというか、キャリア3戦で重賞実績なし、前走オープン大敗ときては買い要素ほぼゼロなので当然である。
しかしイギリスのブレット・ドイル騎手を迎えたノーリーズンは、中団で道中はインを立ち回ると4コーナーで外に出し、スムーズに進路を確保すると末脚一閃。あっという間に抜け出すと、大外ブン回しで仕掛けが遅れたタニノギムレットを全く寄せ付けずゴール板を駆け抜けた。

ノーリーズンが先頭！？　ノーリーズンが今先頭か！？
外を通りまして、タニノギムレット突っ込んでくる！
しかし先頭は、なんと、なんとノーリーズン！
理由なき反抗とは言わないでくれノーリーズン！　ブライアンズタイム産駒です！

――フジテレビ　塩原恒夫アナ

勝ちタイム1:58.5はナリタブライアンのレコードを0秒5更新する、15番人気の超大穴とは思えない紛れもない強い競馬での勝利だった。このときの単勝11590円は、2024年現在もクラシック競走では歴代2位、グレード制以降のGⅠでも歴代6位に残っている。

しかし続く東京優駿では2番人気に支持されたが、ドイル騎手が私的なトラブルで直前に勝手に帰国してしまい、急遽蛯名正義を迎えたものの8着に撃沈。秋は武豊に戻って神戸新聞杯から始動し、シンボリクリスエスに2馬身半突き放されたが2着を確保する。

そして菊花賞ではタニノギムレット（屈腱炎で離脱）もシンボリクリスエス（秋天へ）も不在ということで、武豊とノーリーズンのコンビは単勝2.5倍の1番人気に支持されていた。
ところが……ゲートが開いて数秒後、京都競馬場のファンから悲鳴が上がった。

あーっと内で落ちた！　ノーリーズン落ちた！　ノーリーズン落馬！！
スタート直後、あっという間に武豊、ノーリーズンが消えました！！

――関西テレビ　馬場鉄志アナ

スタート時にジャンプしてしまったノーリーズンは、着地時にバランスを崩した武豊を落としてしまい競走中止^[1]。ノーリーズン絡みの馬券110億円が一瞬にして紙屑となった。
翌日の日刊スポーツでも「あっ!!110億円パ～　ゲート開いた瞬間　武が落ちた」という大見出しで掲載され、ノーリーズンといえば皐月賞のレコード勝ちよりもこの落馬事件の方が代名詞になってしまった。なお、ネットでは時々このレースに関して110億円事件というワードが上がっているが、120億円事件とは違って別に当時からそう呼ばれていたわけでなく、つい最近になってあちらの事件から名前を取った後付けなのであしからず。

その後はジャパンカップ8着、有馬記念6着、京都記念5着、阪神大賞典4着と地味な結果が続き、阪神大賞典後に浅屈腱炎を発症。1年半の休養を経て朝日チャレンジカップで復帰したが最下位に敗れ、屈腱炎が再発して現役引退となった。通算12戦3勝。

引退後は種牡馬入りしたが産駒は全く結果が出ず、僅か5年で種牡馬引退。その後は福島で功労馬として余生を過ごすことになったが、東日本大震災で被災し、福島第一原発事故の影響もあって一時宇都宮に避難することになったりした。その後福島の南相馬市に戻ってからは、相馬地方の神事「相馬野馬追」で活躍している。ウマ娘での戦国武将キャラはこれが由来だろう。

2024年3月には、ウマ娘の担当声優である河野ひよりが、繋養先の牧場を訪れ対面を果たしている。