「指揮官様、あなたも私からいなくなるの?それともこんな私の手を引いてくださるのかしら……?」
※一番手前がヨークタウン。二人目はエンタープライズ、一番奥はホーネット
ヨークタウンとは、STGアプリゲーム「アズールレーン」に登場する、第二次大戦時のヨークタウン級航空母艦1番艦〈USSヨークタウン〉(CV-5)をモチーフにしたキャラクターである。
私はヨークタウン型航空母艦のネームシップ──ヨークタウン
KAN-SEN名 | |
---|---|
ヨークタウン USS Yorktown,CV-5 |
|
基本情報 | |
所属 | ユニオン |
艦種 | 航空母艦 |
レアリティ | SR |
CV | 優木かな |
イラスト | ハオ |
艦歴 | |
国籍 | アメリカ |
出身地 | バージニア州 ニューポート・ニューズ市 |
造船所 | ニューポート・ニューズ造船所 |
艦級 | ヨークタウン級航空母艦ネームシップ |
進水日 | 1936年4月4日 |
就役 | 1937年-1942年(アメリカ軍) |
最期 | 1942年6月7日(沈没) |
備考 | |
エンタープライズの姉として優秀な実力を持つが、後進の成長を見守るのが楽しみで、自ら積極的に戦うことは少ない。
しかし今回はかつてない規模の合同大演習ということで、姉妹の活躍を間近で見る為にも支援要員として参加している。そして万一の事態に備え、【ユニオン】のメンバーがいつでも動けるように準備を進めている。
ーーーーアズールレーン クロスウェーブ公式サイトより
ユニオン所属の航空母艦。レアリティはSR。デザイン:ハオ。CV:優木かな
ヨークタウン三姉妹の長女。楚々とした美女で、紫がかった銀髪のストレートロング、瞳の色は碧。黒い制服に、白と黒の二重構造になっているロングのワンピースという出で立ち。艤装は妹達と同様で長大な飛行甲板には「YKTN」と書かれている。制服の腕には、アメリカ海軍の記章の入った腕章を巻いており、胸元には青い薔薇を挿している。ちなみに青い薔薇の花言葉は「不可能」または「夢がかなう」(以前は前者だったが、2004年に本当に青い薔薇が登場して後者が付けられた)。
脇にはハクトウワシの「いーぐるちゃん」が描かれている。いーぐるちゃんはヨークタウンに懐いているようだが、本人は「私が飼っていいの?」と戸惑い気味。なお、妹のエンタープライズの立ち絵にもハクトウワシが描かれているが、同一個体か別の個体かは不明である。
全般的に自信なさげで気弱気味なのは、史実では三姉妹で最初に沈んだこと、そして最強の武勲艦として称えられる次女のエンタープライズと何かに付けて比較され続けたせいか。ちなみにその妹達からは「少しは運を分けてあげたい(エンプラ)」、「姉二人の方が私よりすごい(ホーネット)」と、割と敬愛されているようである。
なお、容姿がどことなく某第四次聖拝戦争に参加した剣の英霊のマスター代理に似ていることから、コメントがその旦那で溢れたり、剣の英霊に似ているレナウンとペアにされることも多い、らしい。と思ってたら、下記着せ替えと同時にまさにその剣の英霊ネタ満載のキング・ジョージ5世が実装されたよ!
2019年5月23日のアップデートで、パーティー着せ替え「優雅と微酔の夜」が実装された。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/azurlane_staff/status/1132912760403050496
セリフからそこはかとないどころか、あふれるレベルで母性を感じさせてくれる。
そんなヨークタウン姉さんに惚れてしまった指揮官はショップにいらっしゃいにゃ。6月12日までの限定なので、例によって買い逃し注意にゃ。
勝利が平和をもたらすというのなら、私は……!
スキル1:最後のワルツ
一度の戦闘で一回だけ、自身の耐久が20%以下になった時、耐久を上限の15%(25%)を回復する。また、自身がダメージを受けた時に、航空攻撃(弾幕はスキルレベルによる)を行う。この航空攻撃は20秒に一度しか発動できない
スキル2:編隊空母
自身の航空攻撃後、8秒間前衛艦隊の与えるダメージが5.0%(15.0%)アップ。同じスキルの効果は重複しない
攻・爆・戦と3種揃った優秀な空母……なのだが、何しろ妹(特にエンタープライズ)がぶっ壊れ性能(誉め言葉)なため、比較されると少々辛いところではある。スキルの関係から持久戦に非常に強いため、道中の露払いなどでは非常に心強い。
スキル1「最後のワルツ」は彼女の固有スキルであり、2つの効果を内包している。1つ目の効果は「自分の耐久が20%以下になった時に耐久を回復する」というもの。フェニックスの「真紅の不死鳥」に類似した効果であり、道中の露払いなどの連戦では大きな効果を発揮する。2つ目の効果は「ダメージを受けた時にカウンターで航空攻撃を行う」というもの。発動の度に20秒間のクールタイムが必要であるが、戦艦砲、自爆ボート、敵航空攻撃、敵船到達ダメージまで、被ダメージを受ける攻撃であれば例外なく反応する。なお、このスキル名はヨークタウンの別名「ワルチング・マチルダ」に因んだものと言われている。
スキル2「編隊空母」は自身の航空攻撃時に前衛艦隊の与ダメージがアップするというもの。砲撃・雷撃問わずに効果がある。ただし「最後のワルツ」の効果による航空攻撃では発動しない。なお他の艦(レキシントン姉妹、蒼龍など)が持つ同じスキルとは効果が重複しないので注意。
私の史実を覚えなくても……
太平洋戦争前、ワシントン軍縮条約、ロンドン軍縮条約と続いた軍縮条約によって、軍艦の建造には規制枠が掛けられていた。それはロイヤルネイビーを有するイギリス、そしてアメリカとて例外ではなく、日本に較べると有利だとは言われつつも、それなりに枠の範囲内で何とかしようと苦労を重ねていた。
一方で、当時、まだ新兵器で海のものとも山のものともつかない航空母艦は、ぶっちゃけると各国とも「でかいので一応規制はしとこうか」程度にしか見ておらず、様々な規制がついた戦艦に較べると、保有合計排水量の規制しかなかった。
アメリカに割り当てられた空母の排水量は13万5000トン。そこから、既に建造していた小型空母〈レンジャー〉、大型空母レキシントン級2隻を引いて、残る排水量で新しく空母を建造することになった。こうして設計されたのが、ヨークタウン級航空母艦である。これを2隻建造し、余った排水量分はヨークタウン級を小型化した〈ワスプ〉を建造することで条約分を使い切った。
こうして建造されたのが1番艦〈ヨークタウン〉、2番艦〈エンタープライズ〉であり、この2隻は同じ場所(ニューポート・ニューズ造船所)でほぼ同時に建造された(正確には、2番艦は1番艦で出た不具合をフィードバックしながら建造したため、起工は2ヶ月差だったが、最終的にエンプラの進水はヨークタウンから半年後になった)。
なお、その後、条約が終わってから「さぁ新しい空母造るぞ」「設計から始めるからすぐには無理ぽ」「おけ、それじゃそっちの設計終わるまでヨークタウン級追加で造るわ」というわけで、エセックス級の設計が終わるまでの間に建造されたのが3番艦〈ホーネット〉である。
閑話休題。1937年9月30日にCV-5〈USSヨークタウン〉は就役した。なお、艦名の「ヨークタウン」はアメリカ独立戦争の「ヨークタウンの戦い」から取られている。
1941年12月8日、日本による真珠湾攻撃によって、太平洋戦争が勃発した頃、〈ヨークタウン〉は大西洋側のノーフォーク基地にいた。太平洋にいた空母は〈レキシントン〉〈サラトガ〉〈エンタープライズ〉の僅か3隻のみ。一方の日本側は当然ながら全て太平洋側におり、〈赤城〉〈加賀〉を始め全てが精鋭である。
妹の危機に、〈ヨークタウン〉は全速で太平洋に向かった。年末の30日には太平洋岸のサンディエゴ基地に到着、そこで第17任務部隊旗艦を拝命する。第17任務部隊はオーストラリア方面の防衛を、空母〈レキシントン〉を旗艦とする第11任務部隊と共に担うことになり、忙しく働いた。
1942年5月、日本はパプアニューギニアのポートモレスビー攻略作戦に動いた。それを知ったアメリカ軍は、第11任務部隊と第17任務部隊を防衛に回し、一方の日本軍は当初は第三航空戦隊(〈祥鳳〉)で攻略を行う予定だったが、アメリカ側の戦力増強を知り、最初は一航戦の〈加賀〉を回そうとしたが、さらに戦力増強を希望する声に、それを取りやめ、改めて第五航空戦隊の〈翔鶴〉〈瑞鶴〉を派遣した。
こうして、日米初の機動艦隊同士の戦い、珊瑚海海戦が起こった。その結果、日本は〈祥鳳〉を失い〈翔鶴〉が大破、〈瑞鶴〉も艦はほぼ無傷ながら艦載機を消耗した。
一方のアメリカは〈レキシントン〉を失い、〈ヨークタウン〉も大破させられたが、それでも最終的に日本のポートモレスビー攻略を断念させ、戦略的には勝利をもぎ取った。
〈ヨークタウン〉は大破して真珠湾のドックにたどり着いた。修理にかかるとして見積もられた日数は90日。
しかし、それを悠長に待っていられない事情がアメリカ軍にはあった。この時、〈サラトガ〉は日本潜水艦〈伊6〉の雷撃で大破し修理中であり、〈レキシントン〉が失われた今、まともに動ける空母が〈エンタープライズ〉と〈ホーネット〉の2隻しかいない状況だったのだ。
妹達の危機を見過ごすオールド・ヨーキィではない、とばかりに、ドックでの修理を突貫作業で僅か3日で終わらせ、珊瑚海で消耗した自身の航空隊の代わりに〈サラトガ〉の航空隊を載せ、〈ヨークタウン〉は再び戦場に戻った。その場所はミッドウェー。
こうして、日米機動部隊対決第二幕、ミッドウェー海戦が開幕となった。日本は海軍の誇る一航戦、二航戦の〈赤城〉〈加賀〉〈蒼龍〉〈飛龍〉、対するアメリカはヨークタウン三姉妹〈ヨークタウン〉〈エンタープライズ〉〈ホーネット〉。
そして勝利の女神は、アメリカに微笑んだ。日本の4空母は全て撃沈され、アメリカの一方的な大勝利となったのだ。
しかし、〈ヨークタウン〉は〈飛龍〉航空隊の二度にわたる猛攻撃を受け、大破炎上。一時は艦が傾斜して総員退艦が命じられるほどであった。しかし懸命のダメコン、そして護衛をしていた駆逐艦〈ハムマン〉の助力によってなんとか持ち直し、真珠湾へと戻ることになった。その護衛には〈ハムマン〉をはじめ駆逐艦5隻が周囲を固める。
だが、6月7日午後1時。突然4発の魚雷が〈ヨークタウン〉を襲った。2発は外れたが、1発が横付けして修理を支援していた〈ハムマン〉を直撃、そしてもう1発が〈ヨークタウン〉の船腹に大きな孔を穿った。一方、一撃で竜骨をへし折られた〈ハムマン〉はそのまま轟沈した。
さらに運悪く、〈ハムマン〉は魚雷を発見して対潜戦闘を準備しており、起爆状態になっていた爆雷が水中で爆発し、衝撃波が〈ヨークタウン〉の傷ついた船腹をさらに揺さぶり、孔を大きく広げた(一説では〈ハムマン〉のボイラーが爆発し、爆雷が誘爆したとも)。
翌6月8日午前5時、ついに〈ヨークタウン〉は浸水に耐えきれずに左に横転し、水中に没した。
なお、〈ヨークタウン〉と〈ハムマン〉を葬ったのは日本潜水艦〈伊168〉だった。アメリカ軍がミッドウェー海戦で失った艦艇はこの2隻のみである。
〈ヨークタウン〉は3つのバトルスターを受賞した。そして、その偉大な武勲を記念し、建造中だったエセックス級2番艦に名前が受け継がれた。それがCV-10〈USSヨークタウン〉であり、1943年4月に就役したCV-10は無事に終戦を迎え、1970年に除籍した後は、博物館となって余生を送っている。
1998年5月19日、海底探査にて海底に眠る〈ヨークタウン〉が発見された。彼女は今も、そこに眠り続けている。
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