初代・シリーズ名同一症候群(しょだい・しりーずめいどういつしょうこうぐん)とは、初代とそれに系譜するシリーズが同名であることにより発生する、面倒くさい事態となる症状である。
概要
商品や作品・サービスなどにおいて続編/後続型/派生型を誕生させる場合、ついつい初代と同じ名前に番号やら形容詞などを付けてしまうことがある。そして後々シリーズが有名化したときに説明・記述が面倒なことになる事例が顕在化してくる。これが初代・シリーズ名同一症候群である。
具体事例
初代・シリーズ名同一症候群発症を発症している内容をWikipediaなどで語る場合、例えば以下のような記述をしなければならない。例は「ファイナルファンタジー」シリーズ。
- ここでは1987年発売のファイナルファンタジーシリーズの第1作目について説明しています。
- 後継作については「ファイナルファンタジーシリーズ」をご覧ください。
- その他の用法については「ファイナルファンタジー (曖昧さ回避)」をご覧ください。
近年では最新作に初代と同じタイトルを付ける事も多くなり、より悪化した症例も増えている。例は「リッジレーサー」シリーズ。
この項目では、リッジレーサーシリーズ第1作について説明しています。プレイステーション・ヴィータの同名タイトル作品については「リッジレーサー (プレイステーション・ヴィータ)」を、シリーズ全体については「リッジレーサーシリーズ」をご覧ください。
対処法
予防としては、初代からきちんとサブタイトルを付ける方法がある。例は「ファイアーエムブレム」シリーズ。
こうすれば、初代は「暗黒竜」、2代目は「外伝」、シリーズは「ファイアーエムブレム(シリーズ)」と区別しやすくなる。
- 第1作目 ファイアーエムブレム暗黒竜と光の剣
- 第2作目 ファイアーエムブレム外伝
- 第3作目 (以下略)
他の対処としては、シリーズ名にとらわれずに違う名前を後継に付ける方法もある。例は任天堂の据置型ゲーム機。ファミコン→スーパーファミコンで発症していると言われるが、ファミコンは略称である為正式名では全く発症していない。
こぼれ話
発症例は大手や有名・無名問わず見られる。かのスティーブ・ジョブス尊師も、2007年発売の第6世代iPodを ”iPod classic” と名付けたことについて問われ、「オリジナルのモデルには説明するための名前をつけていなかった」と、自身も発症したことを認めている。
症例
発症した例
- iPad
- iPhone
- iPod
- エースコンバット
- Xbox
- オーバードライビン
- 機動戦士ガンダム
- グランド・セフト・オート
- スターフォックス
- 世界樹の迷宮
- ゼルダの伝説
- ドラゴンクエスト
- ドンキーコング
- パワプロクンポケット
- ファイナルファンタジー
- プレイステーション
- Paper Mario(同シリーズの第一作『マリオストーリー』の海外版タイトル)
- マケナミア
- マリオ&ルイージRPG
- メタルギア
- モンスターハンター
- ロックマン
発症した上で悪化させた例
初代がシリーズ名と違う場合は「予防したけど発症した例」に記載。
- THE IDOLM@STER(初代と同名の作品が3つ)
- 悪魔城ドラキュラ(初代と同名の作品が6つ)
- エアーコンバット(初代と同名の作品が海外含め2つ)
- カードファイト!! ヴァンガード(アニメ)(初代と同名の作品が1つ)
- 仮面ライダー(初代とスカイライダー)
- グランツーリスモ(初代と同名の作品が2つ)
- ゴジラ(初代と同名の作品が海外含め3つ)
- シムシティ(初代と同名の作品が2つ)
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ(初代と同名の作品が海外含め3つ)
- 東方幻想麻雀(初代と同名の作品が1つ)
- ぷよぷよ(初代と同名の作品が3つ)
- ポケットモンスター(アニメ)(初代と同名の作品が1つ)
- リッジレーサー(初代と同名の作品が海外含めて4つ)
予防した例
- SOUND VOLTEXシリーズ(SOUND VOLTEX BOOTH)
- スーパー戦隊シリーズ(秘密戦隊ゴレンジャー)
- スターウォーズシリーズ(スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望)
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ(ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ)
- テイルズオブシリーズ(テイルズ オブ ファンタジア)
- 東方シリーズ(東方靈異伝 〜 Highly Responsive to Prayers)
- ニード・フォー・スピードシリーズ(Road & Track Presents: The Need for Speed)
- プリキュアシリーズ(ふたりはプリキュア)
- ポケットモンスターシリーズ(ポケットモンスター 赤・緑)
- マリオカートシリーズ(スーパーマリオカート)
予防したけど発症した例
- RPGツクールシリーズ:初代(コンストラクションツール3作目)が『Dante98RPGツクール』、その後『RPGツクール(PS2)』が発売。
- ウルトラ(マン)シリーズ:『ウルトラQ』から続くシリーズ。ウルトラマンセブンなんていない
- (実況)パワフルプロ野球シリーズ:初代は『実況パワフルプロ野球'94』だが、スマートフォンアプリ版とNintendo Switch版(2019年発売)はシリーズ名と同じ名称。
- HITMANシリーズ:初代は『Hitman: Codename 47』だが、6作目はシリーズ名と同じ名称。
関連項目
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