木精リトの大樹錬世記とは、フリーゲームのシミュレーションRPGである。公開終了している。
概要
木精リトの大樹錬世記とは、SRPGコンバータMVの作者、神鏡 学斗氏による「お手軽“1本道”SRPG」である。下記ゲームアツマールの他、ダウンロード版がふりーむでも公開されていた。2020年1月25日に第1章を公開。その後の章も順次公開され、2020年12月6日に完結。2021年5月16日にはEXクエストの追加も出揃った。
しかし、2021年10月31日をもってゲームアツマールでもふりーむでも公開終了になった。木精リトシリーズ以外の公開は続けていたが、それらも2021年末をもって公開終了となり、作者自身もホームページを閉鎖して活動を終了した。
イントロダクション
マナから様々なものを作り出す錬世術。それを扱う錬世術師を目指す少女リトは錬世術師試験の当日、突然そこら中の空間に出現した「世界樹の裂け目」の一つに落ちてしまう。
目が覚めると、そこは錬世術が存在しない異世界だった。リトの錬世術が、生き様が、村を、国を、世界を変えていく…
難易度
敵の攻撃力がそれほど高くないので、難易度アドバンスでも、レベル上げのための戦闘なしでほぼ進行可能(※個人の感想です)。
全10章からなる大作であり、おまけ要素も含めてそれなりのプレイ時間は確保しておいた方がよいであろう。
他の作品との関連
木精リトの魔王討伐記(ダウンロード版のみ)の続編にあたるとのことだが、特に前作を知らなくてもプレイに支障はない。
同じ作者の作品Rito Little Talesでリト村という村が舞台になり、RPGツクールの素材なので同じキャラクターが登場するが、本作とは特に関係がない模様。
当然のことながらSRPGコンバータMVを利用している。
システム
ストーリーはクエスト戦闘をクリアしていくことで進行する。ちなみにストーリーも“1本道”で分岐はない。
あなたの名前を聞かれるが、ほとんどプレイに影響しないので悩まずにつけてよい。
クエスト
“1本道”SRPGという触れ込みに違わず、マップは幅1の道で構成されている。SRPG経験者なら、1本道では敵と正面衝突するだけで戦略も戦術もないのではと思うかも知れないが、“1本道”といいつつ道が枝分かれしたり、隣の道の敵を長距離攻撃できたり、飛行ユニットがいたりと、戦術の工夫のしどころはある。
クエストごとに敵レベルが表示されているので初見殺しに会う危険は少ないが、それでも厳しければ一部の場合を除き「撤退」が可能。
クリアしたクエストの大半は再訪可能。倒したはずのボスが何食わぬ顔で出てくるが考えたら負けである。
属性
敵味方全てにそれぞれの属性が設定されている。物理系攻撃には攻撃キャラの属性が自動的に付与される。
親切にもクエスト画面の右下に属性の関係図が常時表示されている。覚える必要がないが覚え方としては
防御側の弱点属性による攻撃はダメージが増加。防御側と同じ属性による攻撃はダメージが減少する。
マナスポット
クエストのマップ上にある赤い魔法陣は未浄化のマナスポットで、主人公のみが浄化できる。APの回復に関係しており、各ターンに赤い魔法陣の数+1だけ敵のAPが自然回復し、浄化済み魔法陣の数+1だけ味方のAPが自然回復する。
浄化したマナスポットに敵が乗るとまた赤くなるので、敵が攻撃のために浄化済みマナスポットで立ち止まらないように味方の位置を調整しておく必要がある。
アーツ
アーツ(魔法・技など)を使用しても(一部例外を除き)行動終了にならず、追加で攻撃することが可能。難易度アドバンスでは敵も1ターンに複数回のアーツと1回の攻撃を使用してくるので注意。
アーツ発動に必要なAPは最大値が低い上、初見のクエスト開始時は装備などの補正がなければ1APしかない。
装備
クエスト中に装備をターン消費なしで変更できるので、強力な装備をメンバーで共有することも可能。
クオーツ
対応するアーツが使用可能になったり、パッシブ(持続性の)効果がついたりする装備品。パッシブ系のクオーツは最大APが下がるので付け過ぎに注意。
錬世術
武器や防具の錬世には各武器・防具ごとに熟練度が設定されており、100個錬世するとMasterになる。
茂吉商会
通常、ショップというと物を買う所だが、本作では錬世術で作った物を売る所である。中盤以降で可能になるインゴットをクエスト中に使用する以外では、ここでの売却代金が唯一の資金獲得ルートである。
師匠の魔法屋
序盤の唯一のお金の使い道。名前は魔法屋だが、売っているのは魔法ではなく錬世のレシピ本。全部買い尽くすと用がなくなるが、シナリオの進行でときどきセリフは変化している。
冒険者ギルド
冒険者ギルドが開くと、依頼した冒険者が持ち帰る素材からマナが大量に入手可能になる。ただし、実時間の経過が必要。PCの時計をいじると…
教会
費用がかさむのでクリア後のお金の使い道とされる。装備品に付けるスキルが買えるが、★付きのレアスキルは売っていない(対〇〇攻撃を除く)。
このゲームではお金の使い道は魔法屋・教会・冒険者ギルドの依頼・アイテム分解の4つのみ。
クリア後要素
クリア後はそのまま2周目に入ることも、引き続きプレイして気が向いた時に2周目に進むことも可能。
2周目にはレベル・アイテム・装備・おまけ衣装などが引き継がれるが、マナスポットの浄化状態はリセットされる。
リトのおまけ衣装が入手できるEXクエストは2周目でしか挑戦できない。これが2周目でしかできない唯一のイベントである。
オプション
オプションにある「マップバトル」というのは、クエストでの攻撃時のアニメーションをなしにしてマップ画面上でバトルが完了するモードのこと。つまり、「マップバトル」をオンにすると攻撃時のアニメーションはオフになる。
攻撃時のアニメーションがオンだと、範囲攻撃の時にAGIが高くても2回攻撃が発動しない。
攻略メモ
クエスト
原則として敵とすれ違うことができないので、盾役に足止めさせて長距離攻撃で倒す、もしくは長距離攻撃でHPを削って近接攻撃でとどめを刺すのが安全。
装備変更にターン消費がないことを利用して、APを回復させる装備・アーツ使用のための装備・敵からの攻撃を受けるための装備と使い分けることもできる。その代わりクエストクリア時間は延びる。
行動回数+1は2つついていると3回行動できる。ターン開始後装備を外しても、ターン終了まで効果は無くならない。
マナスポット浄化
主人公の特性と相まって、マナスポット浄化は戦闘以外でのもう一つの工夫のしどころとなっている。
- 主人公の武器は攻撃ができない設定になっており、後方でマナスポット浄化をして回るのと終盤に覚える全体補助魔法を使うのが役割。
- 主人公が死ぬとゲームオーバーになるし、HPも低めなので敵の攻撃範囲内には入れないのが原則。
- マナスポット浄化完了前にクエストクリアしないように注意が必要。
- マナスポットが敵陣深くにある時は、敵を誘導したりする必要がある。
マナ
- 地・水・風・火: ふんだんに手に入る。
- 鋼: 序盤は1-2個単位でしか入手できず貴重に感じるが、3-4章以降は安定して手に入る。地・水・風・火よりは入手量が少ないが、大量消費する錬世が少ないので最終的には余るかも。
- 星・月: そこそこ貴重だが、錬世で大量に消費しなければ冒険者が持ち帰る素材でカンストを目指せる。
- 竜: かなり貴重で、冒険者に依頼した分を含めても月のマナの1/3くらいしか手に入らない。
- 樹: 大変貴重。どの手段でも数個単位でしか手に入らない。手に入るのも終盤以降。
竜・樹についてはアイテム分解でリサイクルすることになるだろう。
錬世
最弱の武器でも熟練度Masterになって錬世したものは、最強の武器を熟練度1で錬成したものより強力である。
熟練度の関係で、同じものを集中して錬世した方が強力な装備が手に入る。付加されるスキルはランダムだが、武器・防具ごとに傾向があるような気もする(※個人の感想です)。大量に錬世して、有用なスキルのついた装備だけを残して売り払い資金源にする。残す装備はアイテムの名前を変更する機能で付いたスキルの種類が分かる名前に変えておいた方が良い。
最弱装備は少ないマナで錬世でき、錬世熟練度が速く上がることに加え、マナ1つあたりの換金効率もやや良い。
主人公の錬世レベルが(武器・防具ごとの熟練度とは別にあり、)上がると付加されるスキルの期待値が増えたり質が良くなったりする。売値は付加されるスキルにも大きく影響されるので錬世レベルを上げるためにも、新しいレシピは出来るだけ試していきたいところ。
強化
- 全員出撃のマップもあるし、一部メンバーが固定されるクエストもあるので、基本的には全員をレベル上げするのが原則。
- 無駄なアーツ使用でも経験値が入る。APは次のクエストに持ち越せないので、経験値稼ぎに活用できる。
- レベル上げも必要だが、有用なスキルが付加された武器や防具を錬世で引き当てることが強化のポイントとなる。ガチャじゃないよ。ATKやMAT上昇が2重についた装備品はかなり貴重な強化装備となるだろう。
- 最強の装備品を目指すなら、有用でレアな固有スキルを持つ装備に狙いを定め、Masterまで錬世熟練度を上げてから、欲しいレアスキルを複数持つ装備が錬世できるまで錬世を繰り返し、足りない分を教会から購入したスキルで補う。
- 属性無効の装備を付けると、その属性の敵からの属性攻撃(物理攻撃にも属性が付く)によるダメージがほぼゼロになる。
- 「画竜点睛」というアーツがあるが、竜のマナの数に応じて威力が上がるので、竜のマナが300を超えるくらいまで集めると装備品による効果との組み合わせによってはダメージが1万を超えてくる。
オートセーブ
このゲームはオートセーブ方式なので基本的にリセマラなどはできない。
オートセーブのタイミングはメイン画面に戻った後なので、間違って貴重品を売るようなミスをした場合でも、メイン画面に戻る前ならリセットでやり直せるはず。データを壊さないように注意。
関連動画
関連リンク
- Lemon slice: 作者のページ
- 木精リトの大樹錬世記: 作者の本作紹介ページ
- 木精リトの大樹錬世記トップ: 攻略サイト。前作「木精リトの魔王討伐記攻略」のサイトの一部という扱いになっている。
関連項目
- 0
- 0pt