FIFAシリーズとは、EA(エレクトロニック・アーツ)で発売されているサッカーゲームである。ヨーロッパを中心にシリーズ世界売り上げ累計が2018年で2億6000万本を超える。
シリーズにはクラブチームが豊富な通常のFIFAワールドクラスサッカー、W杯の時に発売するFIFAワールドカップ、少人数でするフットサル風のゲームのFIFAストリートと多彩なシリーズがある。近年はこれらすべてのモードが統一化されている。
概要
このゲームの大きな特徴の一つは収録リーグ、チーム数にある。プレミアリーグを始め、ラ・リーガ、ブンデスリーガ、リーグ・アンといった人気ヨーロッパクラブを始め、アメリカのMLS、アジアのKリーグ、Aリーグなど約30のリーグ、約600チーム、約15000人余りの選手が実名で収録されており、これは偽名や未収録の多い他社ライバルゲームのウイニングイレブンを圧倒している。
プレミアリーグに関しては特にライセンス契約に力を入れており、プレイ内外や演出でお互いに情報提供を結ぶ完全独占契約を行い、FIFA15ではプレミアリーグの所属クラブの全スタジアムが収録され、FIFA17では監督すべてに固有グラフィックが追加された。
さらにFIFA19ではリーガ・エスパニョーラ(ラ・リーガ)もFCバルセロナのカンプノウを除く所属クラブのスタジアム、監督に固有グラフィックが追加されており、ブンデスリーガはFIFA20で同様の追加が施された。
FIFA16からは女子サッカー代表チームが収録されている。なでしこジャパンこと女子サッカー日本代表はFIFA20から正式に収録された。また倫理上の関係で男女混合戦は出来ない。FIFA23からは女子リーグも追加された。
そしてFIFA19では待望のUEFAチャンピオンズリーグの収録が発表された。
PS3、XBOX360からの簡易沿革
始めの頃のゲーム内容は決して高評価ではなくただ実名だけが取り柄のゲームだったが、本作が劇的に変わったのはPS3、XBOX360といったHD家庭用ゲーム機参入の2008年からである。
その時期にシリーズプロデューサーがDavid Rutter(デビット・ルター)氏となり、次世代機における数々の変更(主にAIの改善、物理計算の見直し)を徹底的に行った。結果としてそれが功をなしてゲーム評価は大きく向上。
リオネル・メッシ、ウェイン・ルーニーといった数多くのプロサッカー選手や海外のゲーマー、海外サッカーファンから多大な支持受け、近年は世界NO.1サッカーゲームの座に輝いている。
日本市場における課題
日本においての知名度は圧倒的に低い。理由としては既にウイニングイレブンが国内でブランド化されているのが一つとEAの日本支部であるEA.Japanが積極的に宣伝を行わないため、未だにサッカーのゲーム=ウイニングイレブンといった状況が一般的であり、FIFAシリーズは現在知る人ぞ知るといった扱いのTVゲームである。
だが2016年2月18日にJリーグトップパートナー契約を締結したことをJリーグのプレスリリースで発表。そして2016年6月24日、FIFA17でJ1リーグ18のクラブチームと所属選手がフルライセンスで収録され、さらにガンバ大阪の新ホームスタジアムの「市立吹田サッカースタジアム」も収録されることが正式に発表された。これは日本におけるFIFAシリーズの知名度上昇に期待のかかる出来事となった。
ただし、あくまでも締結したのはJリーグであってサッカー日本代表の権利管轄であるJFAとは違うという事だけ注意していただきたい。(何が言いたいかと言うと、今後FIFAシリーズにJリーグは収録されるけど日本代表はW杯以外は出ない可能性があるよという事です。ややこしいね。)
もとから海外クラブに所属してる日本人選手は収録されているのだがアジア軽視のためか顔が似ていなかったが、FIFA12からは日本版パッケージに本田圭佑、長谷部誠の両選手を起用し、更に固有フェイスになりと徐々に日本にも力を入れてきている感じではある。FIFA13でも新たに7名の日本人選手を固有化しており、FIFA14では香川真司、長友佑都、内田篤人、川島永嗣といった当時の代表クラスの選手も固有化した。Jリーグ収録時には槙野智章が3Dスキャンでの固有フェイスに選ばれている。FIFA18ではより多くのJリーガーが固有フェイスとなっている。
ただし残念なことに2022年にライセンス契約を終了FIFA23からは再びJ1リーグは未収録となる。
「FIFA」の名称を終了
EAは今年発売する『FIFA 23』を最後に、「FIFA」シリーズの名称を「EA SPORTS FC」に変更することを発表した。FIFAとのおよそ30年にわたるパートナーシップが終了となる。
理由としては報道でFIFAが名称使用料として4年ごとに10億ドル(約1300億円)を支払うことをEAに求めたと言われているが直接の原因は不明。
ただEAのCEOであるアンドリュー・ウィルソンは、ワールドカップの年以外でFIFAの名称がEAにもたらす唯一の価値は、”パッケージの前面に印刷される4文字”だと述べたと伝えられている。また、「これは少し偏った見方かもしれませんが、FIFAのブランドはサッカーの管理機構というよりも、ビデオゲームとしての意味合いの方が大きいと考えています」とも述べていた。
以上によりFIFAシリーズの名前はFIFA23が最後となる。ただし名称は変わってもシステム面が大幅に変わるわけではない。
ライセンス(FIFA23)
収録国際大会
収録リーグ
日本語版搭載要素
日本語版実況解説陣
実況
解説
日本語版カバーパッケージの歴史
シリーズ | カバーパッケージ選手 |
FIFA12 | 本田圭佑、長谷部誠 |
FIFA13 | リオネル・メッシ、本田圭佑、長谷部誠 |
FIFA14 | リオネル・メッシ、長谷部誠、吉田麻也 |
FIFA15 | リオネル・メッシ、内田篤人 |
FIFA16 | リオネル・メッシ、香川真司 |
FIFA17 | マルコ・ロイス(カバー)、槙野智章(スリーブ) |
FIFA18 | クリスティアーノ・ロナウド |
FIFA19 | クリスティアーノ・ロナウド、ネイマール |
FIFA20 | エデン・アザール(通常版)、フィルジル・ファン・ダイク(CL版) |
FIFA21 | キリアン・エムバペ |
FIFA22 | キリアン・エムバペ |
FIFA23 | キリアン・エムバペ、サム・カー |
FIFAの主なシステム、特徴
- PS4、XBOXONEの登場によりさらに細かいアニメーションが追加
- 第2世代プレイヤー・インパクトエンジン搭載
- ストーリーモード(The Journey)の追加(FIFA17~19まで)
- VOLTAモード搭載(FIFA20)
- 公式ライセンスによるTV中継演出の完全再現
- 360°ドリブル
- トリガーラン
- タクティカル・ディフェンス
- オンラインにおける11対11の対戦の実現(現在はPS4、XBOXONEのみ)
- ライブ・シーズン
- アルティメットモード
関連動画
関連項目
関連リンク
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