Nirvana (US)とは、グランジ・ムーブメントを代表するアメリカのロックバンドである。英国にも同名のロックバンドが存在する。
概要
ギタリスト兼ボーカリストのカート・コバーン(本名Kurt Donald Cobain、発音は本来コバーンではなくコベインが正しい)とベーシストのクリス・ノヴォセリックが88年頃のシアトルで出会い結成される。当時のカートは既に優れたミュージシャンの片鱗を見せ始めていたが、周囲のメタルブームに反撥してパンクロックを志向していた事から高校時代のバンド仲間との付き合いが悪くなり、学校をドロップアウトしていた。同じパンク好きのクリスと出会いNirvanaを結成したことは彼にとって幸運な出来事だったと言える。
その後ドラマーにチャド・チャニングを加えデビューアルバム「Bleach」をリリース、インディーズレーベルゆえにレコーディングにかかった費用はわずか606ドル17セント(約7万~8万円)で売り上げもそれほどではなかったが、後のグランジを予見させるバンドのスタイルはこの時既に完成されていたとされる。
「Bleach」リリース後、チャドは彼のプレイを気に入らなかったカートによって解雇されてしまい、代わりのドラマーを探していた二人がデイヴ・グロールと出会ったことで、世間的に知られるNirvanaの3ピースは完成した。
メジャーレーベルであるゲフィン・レコードに移った3人は、91年にメジャー1stアルバム「Nevermind」をリリース。後に全世界で2000万枚以上を売り上げ、ローリングストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500において17位(90年代のアルバムとしては他を大きく引き離し1位)を記録するこの作品はしかし、彼らの最も有名な楽曲であるシングル「Smells Like Teen Spirit」を含めてカートの意向に沿わないコマーシャルな作品として売り出されることになったため、本来のNirvanaの音とかけ離れたミキシングがされていた。
「Nevermind」の大成功によりバンドは一躍時代の寵児となり、HR/HMの影響を受けた新たなるパンクロックの潮流である「グランジ」の流れを決定付けた。だが、商業的成功にかこつけたメディアからのロックスターとしての扱いや、ジェネレーションXを中心とする若年世代の盲目的な崇拝を一身に浴びたカートの精神は次第に疲弊していくことになる。92年、カートは歌手・女優のコートニー・ラヴと結婚したが、彼女もまたカートと同じくドラッグ中毒の噂の絶えない人物だったため、かえって世間やマスコミの注目と批判を浴びることとなってしまった。
メジャー志向の作品を作ったことで、アングラを目指していた自分の信念を裏切ってしまったと考えたカートは、プロデューサーに米インディーの名サウンドエンジニアであるスティーヴ・アルビニを迎え、93年メジャー2枚目のオリジナルアルバム「In Utero」を完成。従来のNirvanaのサウンドに回帰した重厚かつノイジーなサウンドは賛否両論を呼んだが、こちらこそ本来のNirvanaの姿が現れた最高傑作であるとする声も高い。
だが、カートはその後も自身のイメージ通りに曲が作れない苛立ち、少年時代からのうつ病、さらにはドラッグ依存症に苦しめられ続けることとなり、元々繊細すぎた彼の心は加速度的に崩壊していった。
1994年4月5日、カートは自宅で猟銃を自身の頭部に向け発砲し、27歳の若さで自ら命を絶った。遺書にはニール・ヤングの「ヘイ・ヘイ・マイ・マイ」の歌詞の一部「It's better to burn out than to fade away」(衰え消えて行くより今燃え尽きる方がいい)が引用されていたとされる。カートは自らの死によりバンドの活動とグランジ・ムーブメントに引導を渡したわけだが、皮肉にもこの事が彼を「伝説のロックスター」として祭り上げる原因となってしまった。
その後クリスはいくつかのバンドで活動した後音楽業界を引退。デイヴはボーカル・ギターに転向しロックバンド「Foo Fighters」を結成、現在もアメリカのロックシーンを牽引し続けている。
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関連項目
- Nirvana
- カート・コバーン
- BLEACH(週刊少年ジャンプ連載の人気コミック。作者の久保帯人がNirvanaのファンであり、題名が1stアルバムのタイトルに由来している)
- ニルヴァーナ (バンド)
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