Bon Jovi(ボン・ジョヴィ)とは、アメリカ合衆国ニュージャージー州出身のロックバンドである。
概要
ハードロックを耳当たり良く聞き易くし、レッド・ツェッペリンなどのブリティッシュ・ハードロックに一歩劣っていた1980年代のアメリカン・ハードロックの裾野を広げることに成功したバンド。現在でも世界的な人気を誇る。
従兄弟が経営するニューヨークの収録スタジオでアルバイトをしていたジョンが『夜明けのランナウェイ』という曲をレコーディングし、そのデモテープが採用されてレコード会社とソロアーティストとして契約する。だが本人は「音楽活動にはバンドが必要不可欠だ!」という考えを持ち、同時にデイヴィッド、ティコ、アレック、デイヴとザ・ワイルド・ワンズというバンドも組んでいた。
ある時、アレックの知り合いでバンドのライブをたまたま見に来ていた少年が「俺のほうがもっと上手くギターを弾ける」と楽屋で言い放つ。演奏を始めるとあまりの上手さに、メンバーは即座にデイヴとその少年のメンバーチェンジを決定する。これがザ・ワイルド・ワンズとリッチー・サンボラの出会いであり、ボン・ジョヴィ結成の瞬間であった。
アルバム『BON JOVI』(邦題:夜明けのランナウェイ)でデビュー。この時本国よりも日本や欧州で大ヒットし、現在まで続く日本贔屓の始まりとなった。
日本への感謝の気持ちからか2ndアルバムには『TOKYO ROAD』という日本のファンへ向けた曲が収録されている。この曲は来日公演の際にはほぼ必ず歌われるようになる。
日本でのブレイクから遅れること2年、3rdアルバム『Slippery When Wet』(邦題:ワイルド・イン・ザ・ストリーツ)がアメリカで全米一位を獲得。世界的なバンドとなる。
しかし売れすぎたことの代償としてメンバーにはかなりの疲労が蓄積し、90年代には解散一歩手前まで行ってしまう。
奇しくも音楽シーンは80年代のハードロックからアイドル系のポップミュージックやオルタナティヴ、グランジへと移り変わってゆき、バンド自体も苦しい思いをすることになる。
そんな危機を長期休暇と言う手で乗り越え見事復活。ベーシストのアレックが脱退することになってしまうが(揉め事が原因ではない。詳細は後述)、スウェーデンのヒットクリエイターであるマックス・マーティンをプロデューサーに迎えて7thアルバム『Crush』(邦題:クラッシュ)を制作。
日本でも有名な『It's My Life』が収められたこのアルバムは、前作に比べ明るい曲が多く世界中で大ヒットする。
最近はメンバーの年齢もあってかロックテイストの曲よりはカントリーテイストの曲が多い。
また主要メンバーであるギタリスト、リッチーの私生活がゴタゴタしているせいかバンドとしても少し落ち着かない感じではある。
2011年7月から2年間の活動休止に入ることが発表されている。あくまで一時的なものとバンドは明言している。
メンバー
- ジョン・ボン・ジョヴィ:ボーカル、ギター他
ボン・ジョヴィのリーダーでありシンガーソングライター、俳優。本名は“ジョン・フランシス・ボンジオヴィ・ジュニア”というとても発音しにくいもので、イタリア系アメリカ人である。
デビュー当時には甘いハスキーヴォイスと女性の様な高音で歌うスタイルで人気を博す。現在は年齢の所為もあってかキーを低くするなどして高音で歌うことは減っている(昔からライブではLivin' On A Prayer等の高音がキツい曲はキーを低くしている)が、ハスキーな声は健在。
今でもデビュー当時と殆ど変わらない容貌とスタイルを保ち、『U-571』や『アリーmyラブ』などの映画やドラマに出演している。またニコニコでもPVでジョンが笑顔を見せると弾幕が出来るほど。
奥さんと4人の子供を愛するよきパパ。ちなみに奥さんは空手の黒帯所持者。娘のステファニー・ローズが凄く可愛い。
- リッチー・サンボラ:リードギター
曲に応じてタンバリンやトランペットまで操る、Voより歌の上手いギタリスト。『Livin' On A Prayer』や『It's My Life』などで聞くことが出来る、歌声がギターのように歪んだ音は「トーキングモジュレーター」と呼ばれる機材を用いてリッチーが出している。バンド初期は美しいルックスから「王子様」と呼ばれ、ジョンよりも人気が高かった。
また歌も上手く、サビ部分のリードヴォーカルを務めている曲も多い。
ロックスター憧れの女優ヘザー・ロックリアと結婚、おしどりカップルとして名高かったがリッチーの不倫により13年の結婚生活にピリオド。またアルコール依存症であることも分かり、娘を同乗した状態で飲酒運転をし逮捕される。現在も保護観察期間中で、リハビリ施設に入ったせいでツアー帯同も出来なくなっている。
逮捕時に撮られた写真に写るその姿は、その2年前に発売された『Have A Nice Day』のPVに出ている姿の面影が全く見られないほど衰えていた。が、現在ではその容姿は『We Weren't Born to Follow』のPVを見る限り回復しつつある。
- デヴィッド・ブライアン:キーボード
本名“デイヴィッド・ブライアン・ラシュバウム”。この珍しい苗字はユダヤ系のものである。
レコード会社との契約が決まった時には名門であるジュリアード音楽院への入学が決まっていたが、「ピアノを生かすのなら、名手の多いクラシックよりも新たな環境であるロックへ」とそれを辞退してバンド活動をしていく。
デビュー当時メンバー全員が「ハードロックバンドと言えば」とも言われたウェーブのかかった長髪にしていたが、デイヴィッドだけは現在でもその髪型のままである。
最近はミュージカルの音楽を手掛けることも多く、担当した「メンフィス」は2010年トニー賞で四冠に輝いた。授賞式はツアー日程と被っていたため、この日はデイヴィッドだけ欠けるライブとなった。
- ティコ・トーレス:ドラムス
本名“ヘクター・サミュエル・ホァン・トーレス”。芸術家肌であり、本国では画家やデザイナーとしても評価されている。最年長メンバーながら女性の扱い方から「ザ・ヒットマン」と呼ばれる色男。
元はDJだったが、ライブ中にスティックが折れてしまったドラマーの代わりに演奏したところ妙にしっくりきてしまい、そのままドラマーに転向している。
ドラマーとしての技術力は高いものであるが、某バンドのように派手なスティック裁きにドラムごと回転したりなどの演出とは無縁のプレイをデビュー時から保っている。また滅多に歌うことはないがセクシーな歌声には定評がある。
「Rock Star Baby」というベビー・子供服ブランドを手掛けており、クールなデザインが人気である。日本ではネット通販のみでしか買うことが出来ない。
サポートメンバー
- ヒュー・マクドナルド:ベース
通称“第5のメンバー”。長年サポートメンバーとしてバンドを支えている。
アレックが抜けた後ティコの推薦によりバンド入りしたが、「売れなかった時代を共に乗り越えたアレックへの友情がある」というジョンの方針によりサポートという扱いになる。
その為、雑誌に載ることもCDのブックレットにスチールが載ることはほぼ皆無である。PVでも誰かの隣にいるとかの所謂「映り込み」のみでしかその姿を見ることは出来ないので、ファンでなければ「誰これ?」状態になる。
メンバーからの信頼は厚く、曲中のコーラスを任されることもある。
PVやライブ映像で時折現れる、白髪の嘉門達夫のようなベーシストが彼。
旧メンバー
- アレック・ジョン・サッチ:ベース
1994年脱退。理由はトラブルではなく「疲れたから」。あくまで円満脱退である。
現在はニューヨークでバイク店を経営。
『CROSS ROAD』以前のブックレットに居る見慣れない黒髪のベーシストが彼である。 - デイヴ・セイボ:ギター
ファーストアルバムを出す前までのギタリスト。ジョンの幼馴染。上記の理由で脱退しており、ちょっと可哀想でもある。
現在はスキッド・ロウにいる。
ディスコグラフィー
※表記は 原題 (邦題:発売年) とする。
また、オリジナルアルバムのみとします。
アルバムの特徴としては、日本のみのボーナストラックが非常に多いことがある。
- Bon Jovi (夜明けのランナウェイ:1984年)
『夜明けのランナウェイ』というのは一曲目の『Runaway』の邦題のことである。この曲は元々ジョンのソロ曲だったため、演奏をしているのはボン・ジョヴィのメンバーではない。そして演奏メンバーの中には何とヒューがいる。
- Slippery When Wet (ワイルド・イン・ザ・ストリーツ:1986年)
邦題は10曲目のタイトルである。
代表曲とされる『You Give Love A Bad Name』や『Livin' On A Prayer』などが収録されている。
女性の胸が強調されたアルバムジャケットは大手レコード販売会社が気に入らず、本国や多くの国で別のものに差し替えられている。オリジナルのままなのは日本とフランスのみ。
- New Jersey (ニュージャージー:1988年)
アルバムタイトル曲は無し。
『Lay Your Hands on Me』、『Born to Be My Baby』といった馴染み深い曲が収録されている。
- These Days (ジーズ・デイズ:1995年)
アレックが抜けヒューが加わった最初のアルバム。グランジブームの中バンドは音楽シーンから取り残されかけており、そのことに対する苦しみやアレックへの想いなどを含み、全体的に曲調は暗い。
- Crush (クラッシュ:2000年)
知名度が高くニコニコでの再生数も高い『It's My Life』が収められたアルバム。歌詞は『Livin' On A Prayer』と繋がっており、愛し合う男女の生き方に一つの回答を提示している。
ちなみに『Say Isn't So』のPVにはコマンドーなあの人が出ている。
- Bounce (バウンス:2002年)
発売日は9月11日であり、アルバムの内容も9.11についての曲が多い。また12曲目と13曲目の間には約16分のブランクが開いている。これは2つのデモ曲がアルバムの雰囲気をぶち壊してしまうため、気持ちの切り替えと祈りの時間として設けられている。
ジョンはニュージャージーでもニューヨークとの境界近くに住んでおり、9.11を実際に見ている。またジョンの自宅にあるスタジオにリッチーもアルバム製作の為来ており、彼もまた目撃者となった。
- Have a Nice Day (ハヴ・ア・ナイス・デイ:2005年)
表題曲のPVは混ざりたくなる奴続出。“Have a Nice Day”とは「良い一日を」という意味ではあるが暴力性などを含んだ皮肉っぽい言い方である。詳しくは英語版Wikipedia参照。
カントリー調の『Who Says You Can't Go Home』はアメリカで人気が高く、グラミー賞のベスト・カントリー・コラボレーションを受賞している。
ちなみに、ジャケットの[`・ω・´]はヒューの顔をティコがスケッチしたもの。
- The Circle (ザ・サークル:2009年)
前作と違い、ロックンロールを基調としたアルバムになっている。
シングルカットされた『We Weren't Born to Follow』は「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー」のCM曲として使用された。
またNew Jerseyから数えて21年ぶりにアルバムタイトルと同じタイトルの曲が収録されていない。
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