アルバート・ウェスカー(Albert Wesker)とは、サバイバルホラー『バイオハザード』シリーズに登場する悪役である。
通称ウェスカー。ラクーンシティのR.P.D警察署特殊部隊「S.T.A.R.S.」隊長で、アルファチームのリーダー。
金髪オールバックにサングラスが特徴で、シリーズを通して真っ黒な服を着ている。
プレイヤーキャラとして使える作品もあり、バイオシリーズのダークヒーロー的存在である。
誕生から青年期にかけては不明だったが、「5」にて「ウェスカー計画」なるプロジェクト下で育てられた事が判明している。
アンブレラ創設者、オズウェル・E・スペンサーが「新人類の創造主」となる野望を果たす為、完璧な肉体・頭脳を持つ従順な人間を育成する事を計画。世界各地から才能ある子供を集めて「ウェスカー」の名を与え、アンブレラによる庇護下で英才教育を施された。
更に全員に様々な形で始祖ウィルスの改良版を投与し、生き残った者を後継者にしようと画策する。しかしこれにより大半の「ウェスカー」は死亡、計画は頓挫した。
生物工学を専門とする科学者として、アンブレラに所属。
1978年頃、同期で友人のウィリアム・バーキンと共にアークレイ研究所の主任研究員となる。
1988年、ウィリアムと共謀し、幹部養成所の所長であるジェームズ・マーカスを殺害。マーカスと敵対していたオズウェル・E・スペンサーの下で地位を固めた。その後マーカスの研究をウィリアムが引き継ぐが、この頃研究者としての限界を感じたウェスカーは諜報部に転属。同時にアンブレラを裏切ってライバル企業に寝返る機会をうかがうようになる。
1996年、アンブレラによる根回しの結果、S.T.A.R.S.隊長に就任。その2年後にアークレイ研究所でバイオハザードが発生したのを好機と見なし、ライバル企業への手土産としてt-ウィルスおよびB.O.W.(バイオ・オーガニック・ウェポン)とS.T.A.R.S.の実戦データの回収を画策する。
ゲーム開始直後、プレイヤーともう一人(ジル編=バリー、クリス編=ジル)の隊員と共に洋館に逃げ込む。
不審な物音を聞きつけたプレイヤーが調査に向かい、本人はエントランスで現場を確保したが、戻ってきた時には姿を消していた。後に寄宿舎で再会できるが、ゾンビに襲撃されて退避せざるを得なかったと語っている。
先遣隊であるブラヴォーチームのヘリコプターが墜落するように細工した上で自らアルファチームを率いて現場に向かい、次々と隊員が犠牲になっていく中で実戦データを回収する。この計画に気づいたエンリコ・マリーニが「裏切者」として告発しようとした瞬間に自身の手で射殺し、バリー・バートンには「お前の家族が人質になっている」とブラフで脅迫、手駒として利用した。
研究所最奥にてt-ウィルスによる究極兵器「タイラント」を利用してクリスやジルを葬ろうとするが、タイラントに攻撃されて死亡(ジルルートでは選択により一部描写が異なる)。
しかし事前にウィリアムから譲り受けた試作段階のウィルス(ウェスカー計画に用いられた始祖ウィルスの改良版)を自身に投与しており、後に蘇生。自爆装置が作動した研究所から脱出する事に成功した。
ゲーム中には登場しないが、ラクーン市警のS.T.A.R.S.オフィスにてデスクが確認できる。とある写真のフィルムに「期待のニューフェイス」とタイトルをつけた上で隠しており、リメイクにもしっかり登場している。
『UC』で描かれるが、蘇生したウェスカーはアンブレラのライバル組織である「H.C.F.」のメンバーとなるも、アンブレラ幹部であるセルゲイ・ウラジミールの妨害により十分なサンプルを持ち帰れなかった事から「無能」のレッテルを貼られる羽目になった。
名誉挽回の為にG-ウィルスの奪還に臨み、その過程においてウィリアムを自分の仲間に引き入れようとしたが、アンブレラの特殊工作部隊によってウィリアムが殺害された為頓挫。最終的にレオンとクレアが撃破したG生物からサンプルの回収に成功する。
H.C.F.のエージェントとして暗躍し、政府により保護されているシェリー・バーキンの身柄確保に成功。しかし後にこの設定はオミットされている。
これと並行し、アレクシア・アシュフォードが開発した「t-veronica」ウィルスを入手する為にロックフォート島に侵入、捕らわれていたクレアと遭遇し、彼女を痛めつけながら自分の野望を打ち砕いたクリスへの憎悪を吐露する。
南極基地にて蘇生したアレクシアと対峙し、その身柄を確保しようとするが、彼女もまた投与したウィルスにより人間を辞めていた。勝負は痛み分けに終わり(DC版ではアレクシアに押される)一時撤退するも、「t-veronica」ウィルスを投与されて怪物化したスティーブ・バーンサイドの遺体を収容、ウィルスの入手に成功する。
またクレアの救助に来たクリスとは2度会敵し、人の領域を逸脱した身体能力で圧倒するも、建物の崩壊に阻まれて決着をつけられないままに脱出した。
本作開始1年前の2001年頃に南米の麻薬王、ハヴィエ・ヒダルゴに接触。
ハヴィエにはウィルスやB.O.W.を売り渡しており、終盤に怪物化したハヴィエとレオン・S・ケネディ、ジャック・クラウザーの戦いを離れた場所から観測した。その後クラウザーはウェスカーに接触、H.C.F.に加わる。
DCから1年後、アンブレラ・ロシア支部に集中している機密データの存在を知り、奪取する計画を立てる。陽動としてロシア政府に情報を流してクリス達をおびき寄せると同時に、ロシア支部の研究員にt-ウィルスを漏洩させて施設内にバイオハザードを発生させた。
ロシア支部コーカサス研究所では因縁あるセルゲイと対峙し、怪物化した彼を倒す。更に制御コンピュータ『レッド・クイーン』からデータを奪い消去した上で、クリス達と出会わないまま姿を消した。このデータによってアンブレラは全面敗訴し、完全に崩壊する。
H.C.F.に在籍しつつ、自身の野望を叶える為にアンブレラを復活させようと動き出す。
ロス・イルミナドス教団が使役する寄生体「プラーガ」を狙い、エイダ・ウォンとクラウザーを現地に派遣。このうちエイダが回収に成功するが、『エイダズレポート』によると「H.C.F.の意向により、別の物をプレゼントした」とあり、支配種プラーガの入手は失敗に終わった。しかしその後も手を回し、支配種プラーガを入手。応用実験を成功させている。
その後2006年、アンブレラ崩壊以後行方不明になっていたスペンサーの所在を突き止めて訪問。スペンサーの野望と「ウェスカー計画」を知らされ、自身もスペンサーの手駒だった事を理解する。その野望を引き継ぐと宣言してスペンサーを殺害するが、直後にスペンサー捜索に訪れていたクリスとジルと交戦する。
窮地に陥ったクリスを助ける為にジルが捨て身で攻撃、二人は谷に落下して行方不明となる。この時ジルは死亡したものと見なされたが実は生存しており、ウェスカーは彼女をトライセル社に運び込み、自身の手駒とすべく洗脳装置を取りつける。
トライセル社アフリカ支社長のエクセラ・ギオネと手を結び、彼女からは全幅の信頼と愛情を持たれたが、当の本人は利用するだけして捨てる非情さを見せる。また彼を超人たらしめているウィルスが不安定になっており、専用の安定剤「PG67A/W」で抑制する必要が生じている。
t-ウィルス、G-ウィルス、t-Veronicaウィルスを研究、実験を繰り返した結果、これらを凌駕する「ウロボロス・ウィルス」を完成。これを世界中に拡散させて人間を淘汰し、選ばれた人間のみによる新世界の王たらんとする。またこの計画に際して洗脳装置を取り付けたジルにバイオテロの片棒を担がせており、意識はあるものの身動きが取れないジルを苦しめ続ける事で報復している。
クリスと新たな相棒、シェバ・アローマの活躍によりジルは救出され、計画も頓挫。ウロボロス・ウィルスを搭載したミサイルごと火山に墜落し、クリス達への憎悪を露わにして自らウロボロス・ウィルスを取り込み、怪物化する。しかし交戦の最中に足場の岩が崩れて溶岩流に落下、生きたまま焼かれながらも、脱出しようとするクリス達のヘリコプターを道連れにしようと足掻く。しかしクリスとシェバによるRPG-7の直撃を食らい、遂にとどめを刺された。
「リベレーションズ2」ではウェスカー計画の生き残り、アレックス・ウェスカーが登場。血の繋がりがあるかどうかは不明だが、アレックスはウェスカーの事を兄のように捕らえており、彼女と共に並んで描かれた肖像画が登場している。
「6」ではウィルス投与以前に関係を持った女性との間に生まれた息子、ジェイク・ミューラーが登場している。ただしジェイクに父親の面識はなく、ウェスカーも息子の存在を認識していたかどうかは不明。ただしジェイクの母は父親の悪口を言うジェイクを叱っていた事から、彼女自身はウェスカーに愛情を抱いていた事が伺える。
「7」の主人公、イーサン・ウィンターズについては、ウェスカー計画に関わった幹部に「イーサン・W」なる人物の存在があるが、関連があるかどうかは不明。
また彼の名を冠した武器「アルバート-01」とそのレプリカが登場。クリスが所持しており、最終決戦において血清弾を撃ち込む際に使用された。
Ⅲより登場し、アンブレラ社東京支部を統括する幹部として描かれた。姿はゲームに準じており、金髪にサングラスである。地下へと退避したアンブレラ社各支部の責任者で構成される委員会の議長を務め、かなりの権限を持っていた。
ちなみにⅢではホログラムでの登場のみで、それほど出番は無かった。
Ⅳでは俳優がショーン・ロバーツ氏に変更された。Ⅲ同様にアンブレラ社東京支部の統括者として指揮を執っていたが、アリスとそのクローンの襲撃により支部は壊滅。ウェスカーは脱出用のオスプレイに乗り込み、特殊爆弾を起動。クローンごと支部を爆破した。その後、オスプレイ機内でオリジナルアリスと戦闘。Tウイルス中和剤をアリスに打ち込み優位に立つが、戦闘に気を取られたせいでオスプレイは富士山に墜落、ウェスカーも重傷を負う。
体内にTウイルスを投与する事で何とか助かったウェスカーであったが代償として新鮮なDNAを摂取し続けなければならなくなった。そのため無線通信でアルカディアが安全な地だと情報を流し、それに釣られてきた生存者を食い殺していた。Tウイルスの影響か超人的な力を手に入れ(銃弾を目視で回避する等)、眼も赤く発光するようになった。不安定な体を制御すべくオリジナルアリスを捕食しようとしたが、レッドフィールド兄妹やアリスの抵抗で失敗。銃弾を何十発も体に撃ち込まれた挙句、逃亡に使ったオスプレイもろとも爆破されたが何と生きていた。
Ⅴではアンブレラ社から部隊を率いて離反。これまで敵だったがⅤでついにアリスの味方となった。アンブレラの施設に囚われていたオリジナルアリスを脱走させる手引きをし、救助チームを派遣した。
ザ・ファイナルではアリスと共闘すると見せかけて結局はアンブレラ側の人間だった事が判明。彼女の抹殺に当たるが失敗、更にアンブレラ幹部のアリシア・マーカスに解雇され、レッドクイーンによる攻撃で足を切断された挙句、アリスからは爆弾の起爆装置を握らされて放置。失血死した事で爆弾が起爆し、コールドスリープ下にあったアンブレラ上級幹部ともども爆発四散した。
掲示板
224 ななしのよっしん
2024/04/19(金) 14:42:59 ID: bTBAgQgY0e
さっきYouTubeでRE4のマーセをウェスカーでプレイしてる動画を観たけど他のキャラはまだバイオならではのアクションって感じがしてたけどこの人だけ「最早別ゲーのキャラなんじゃないか?」と思うくらい凄かったわ
しかもこれでも原作崩壊どころか寧ろ原作準拠の性能なんだから本当驚きだよ
225 ななしのよっしん
2024/05/20(月) 23:03:57 ID: nGdj8G7LmX
バイオ1でウェスカーがなぜかワスプ(ハチ)と戦ってる謎のシーンがあったけど
今思うと狙撃能力が高い=エンリコを狙撃した犯人って伏線だったんだな
226 ななしのよっしん
2024/06/05(水) 04:05:03 ID: 9klNdNZHDM
(色んな意味で)人間離れした部下達に振り回されたりレベッカの写真愛でたりしつつなんだかんだ良い上司を演じる中間管理職ウェスカーとかいう電波を受信した
スピンオフ出ないかなあ
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/22(日) 15:00
最終更新:2024/12/22(日) 15:00
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