電脳戦機バーチャロンとは、セガが発売したビデオゲーム、または当作品を第1作とするゲームのシリーズ。この項目では前者(設定上の舞台となる作戦『オペレーション・ムーンゲート』にちなんでOMGとも呼ばれる)について述べる。後者についてはバーチャロンの項目を参照。
ロボット(設定上『バーチャロイド』と呼ばれる巨大人型機動兵器)1体を操作し、対戦相手(又はCPU)が操るロボットと、互いの破壊(いわゆる残り体力を表すシールドゲージを0にすること)を目標に、フィールド上にて1対1で戦う3Dアクションシューティングゲームである。
セガの発売している「電脳戦機バーチャロン」シリーズのうちの1作であり
1作目から順に
「電脳戦機バーチャロン」
「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム」
「電脳戦機バーチャロン フォース」
「電脳戦機バーチャロンマーズ」
となる4作品のうちの記念すべき最初の作品にあたる。
1995年登場のアーケード版をはじめとして、セガサターン版、Windows版、PS2版、ケータイアプリ版、PS3版、XBOX360と移植されてきた。移植回数はシリーズ中最多。それぞれに仕様面での相違点があり、またアーケード版で特徴的だったインターフェース『ツインスティック』がコントローラーとして利用困難だったりする結果、ゲームバランスも互いに異なるものとなっている。それぞれの特徴は下の当該項目を参照。
シリーズ通してのストーリー、世界観は「バーチャロン」と「バーチャロイド」の項目参照。
電脳暦84年。
企業国家DN社は月の地下で超文明の遺跡『ムーンゲート』を発見するもこれを秘匿。
そこで得られた超技術『V.コンバータ』を独占研究し、
電脳暦96年には限定戦争向けの巨大人型新兵器『バーチャロイド』を産み出した。
当初極秘に開発された第一世代型と呼ばれるVRは、
機動性を重視しした汎用タイプである『MBV-04 TEMJIN(テムジン)』と
重装甲、重武装の支援タイプである『HBV-05 RAIDEN(ライデン)』の2機種を基幹モデルとして
合計6機種が実用化、順次DN社直轄の軍事組織である『DNA』へと配属されていった。
また、このVRを操縦するためには『VRポジティブ値』と呼ばれる数値が高い必要があり、
適正判断用のビデオゲーム『バーチャロン』で優秀な成績を収めたプレイヤーがパイロットとしてスカウトされていた。
電脳暦a0年(電脳暦は16進法)。
DN社は幹部の造反から混乱に陥り崩壊の危機に。
さらにこれまで沈黙をしていたムーンゲートが突如覚醒し原因不明の暴走し、『太陽砲』起動の覚醒が示唆された。
これは、月面遺跡発見当初から地球圏に対して未曽有の危機をもたらすであろうと予測されていたものであり、
同社はDNAのバーチャロイドを大量投入しての
遺跡、および太陽砲の破壊作戦『オペレーション・ムーンゲート(OMG:Operation MoonGate)』を発動する。
しかしながらムーンゲートの暴走により遺跡内部では機体制御を乗っ取られたVRが多数徘徊している上に
ある事情でOMGに参戦可能なのは『バーチャロン』用の機体に限定されており、
軍事作戦のためにビデオゲームをプレイしなくてはならないという笑うに笑えない事態となっている。
プレイヤーはこのゲームが実戦とは知らされておらず、気がつけば実戦の中に放りこまれているのである。
前半の地上ステージはシミュレーションによる適性検査であり、
クリアすると遠隔操作用バーチャロイドへと転換し、月での実戦へと突入する。
適性検査クリアに時間が掛かると、実戦の前にシミュレーターのバグで
ゲーム中に事故でV-クリスタルへと閉じ込められた意識の結晶体、ヤガランデと闘う事になる。
このようなストーリー上の展開から
前半5ステージは地上で、後半3ステージ(+ラスボス)は月と月周辺で戦うこととなる。
なお、地上と宇宙でのステージ間に一見何のことかわからないが
以下のような文面付きで戦闘データの保管、展開と
宇宙用にシステムを変更しているデモ画面が挿入される。
THIS VERSION IS NOT A SIMULATORY SYSTEM. ALL REGISTERED USER DATA WILL BE TRANSFERRED TO THE DEPLOED VIRTUAROID SYSTEM MEMORY BANK. |
PLAYER DATA EXPORT |
この時にこれまでの各ステージのクリアタイム、トータルクリアタイムが表示され、
その時間にしたがってランクも表示される。
また、クリア後はシステム画面をフリーズ(凍結)するデモが流れ、
MISSION COMPLETE VR-OPERATION SYSTEM INTERRUPTION PLAYER DATA FREEZE |
エンディング中はラスボス撃破後の自機の様子がスタッフロールと共に流れる。
ストーリーモードの機体選択時のみ、最初のステージが始まる前に出撃シーンのデモが流れる。
これは通常地上の基地からの出撃シーンであり、
出撃後に海面スレスレを水しぶきをあげながら出撃する自機を見ることが出来るが
宇宙ステージでコンテニューした時は出撃シーンが宇宙に切り替わっていると言う小ネタが織り込まれている。
細部にまでこだわった作り方がされている。
以下8種類。プレーヤーはゲーム開始時にこの中から1つを選択。
ストーリーモード時は上述の設定上、ステージと敵キャラクターの順番は固定であり、
対戦時はこれらの中のステージ(中ボス、ラスボスステージを除く)からランダムで選択される。
建物や坂、広さなどに違いはあるがステージによって武器特性や機体特性が変わることは無い。
ちなみに聞き取りづらいものの対戦前のアドバタイズ画面でステージ名をアナウンスしてくれている。
この項目ではストーリーで出てくる順に説明する。
設定の通りに、地上ステージの間は「mission」であり、後半の宇宙ステージに移ると「AREA」に
アドバタイズ画面での紹介が変わるのも特徴の一つ。
CPU戦での順番と呼称 | ステージ名 | 敵機体 | 特徴 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1st. mission | -FLOODED CITY- | テムジン | 自機が出撃した(?)基地。 四方を海に囲まれたプラント |
昼間 |
2nd mission | -AIR PORT- | バイパーⅡ | 空軍基地。 周りは荒涼な大地 |
夕方 |
3rd mission | -WATER FRONT- | ドルカス | 海辺にビルが乱立している 文字通りウォーターフロント |
夜 |
4th mission | -GREEN HILLS- | ベルグドル | ステージの3分の1程度が 丘になっている緑の台地 |
昼間 |
5th mission | -RUINS- | バル・バス・バウ | バル・バス・バウユニットが 発見された(?)遺跡跡 |
昼間 |
WARNING!! | -SECRET BASE- | ヤガランデ | 不明 |
CPU戦での順番と呼称 | ステージ名 | 敵機体 | 特徴 |
---|---|---|---|
1st. AREA | -SPACE DOCK- | アファームド | LUNAR ORBITAL STATIONと 名称から見るに宇宙港。 |
2nd. AREA | -MOON BASE- | フェイ・イェン | 月面基地。中央には地下へと降りる エレベーターシャフトがある。 |
3rd. AREA | -DEATH TRAP- | ライデン | 月面基地から月地下遺跡へと降りる エレベーターシャフト内部 |
FINAL AREA | -NIRVANA- | ジグラット | 月地下遺跡前に浮いている 広大なステージ。 |
1996年1月頃稼働開始。操縦席型の大型筐体(DX筐体)とアップライト筐体がある。
操縦桿型スティック2本から成るインターフェース(ツインスティック)による操作で、3D描画された広々としたフィールドを自在に駆け巡ることによる操縦感覚と、高速・多彩なアクションを駆使しつつフィールド上の障害物・起伏等地形も利用して戦略的に戦う対戦アクションゲームとしての面白さとの両立を特長として多くのファンを獲得。対戦人口を増やした。ゲームセンターでの対戦大会もしばしば開催されていた。
2年以上に渡り人気を維持したが、1998年3月頃に続編『電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム』(通称オラタン)が稼働開始。本作との入れ換えが進み、プレーヤー達も多くがオラタンに移行していった。
しかし現在でもプレーされており、次の動画は比較的近年の大会での対戦の様子である。
1996年11月29日発売。同年12月31日発売『電脳戦機バーチャロン for SEGANET』では通信対戦サービス『X-BAND』によるオンライン対戦が可能だった。X-BANDは1999年7月にサービス終了。
1997年6月13日発売。現在、メディアカイトから再発売中。オンライン対戦可能。
2007年10月25日発売。SEGA AGES 2500シリーズ Vol.31。非公式ながらXlink Kaiによるオンライン対戦が可能。
2008年12月24日配信開始。
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最終更新:2024/12/21(土) 21:00
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