Xbox 360(エックスボックス さんろくまる)とは、マイクロソフトが開発した家庭用ゲーム機である。略称は「360」「箱○」。
Wii・PS3と並ぶ「第7世代」ゲームハードである。世界初のハイビジョン(HD, ハイデフィニション)対応家庭用ゲーム機でもある。
2005年12月にMicrosoftのXboxの後継機として発売された。1080p Full HD対応。2010年6月よりWi-Fi(無線LAN)内蔵、USB端子を3基から5基に増設、本体筐体デザインを一新し、筐体色をピアノブラック(光沢仕上げの黒)に変更した新型機(二代目筐体機)が登場した。[1]
2016年4月21日に生産中止が発表され、発売から約10年の歴史に幕を閉じる事になった。
なお、2022年現在では、日本国内において一番売れたXboxシリーズのハードはこの360で、中古ショップなどでも360のソフトは比較的容易に入手可能である。
2024年7月にXbox360ストアが終了する予定になっている。[2]
Xbox360に同梱・標準添付の赤白黄色で色分けのされた端子の「コンポジット AV ケーブル」で接続すると、たとえハイビジョンテレビでもハイビジョン映像は表示出来ない。Xbox360のハイビジョン映像を見るにはHDMI端子もしくはD5・D4・D3端子装備ハイビジョンテレビに別途HDMIケーブルもしくはD端子ケーブルを購入して接続する必要がある。
HDMI接続の場合は3D立体視対応のHDMI Ver.1.4 タイプA、3D立体視環境でない場合は、Ver.1.3以上が望ましい。
有線LAN接続のLANケーブルはカテゴリー5(Category5)以上の物が望ましい。
非公式愛称は「360(さんろくまる)」「箱○(はこまる)」。「箱○」は英語圏では通じない事を逆手に取って、blogやTwitter等での英語SPAM避けに使う場合に便利である。海外での愛称は「スリーシックスティー(three sixty)」。
オンラインコンテンツ"Xbox LIVE"やサポート体制などのインフラ整備がかなり整っているという長所を持つ。
ソフト開発環境にWindows用ゲームで用いられるDirectXを採用しているため、ソフト開発が行いやすい・移植が比較的行いやすいというメリットがある。またXNA Game Studio Expressを利用して個人レベルでのゲーム制作も可能、インディーズゲーム(海外での名称はコミュニティーゲーム)としてダウンロード販売できるサービスが日本でも2009年に開始された。[6]
米国ではPS3を抑えて1000万台を売り上げ、Wiiと市場を二分する人気ハードであるが、日本国内ではかつてのセガハードと似たポジションの機種であるといえる。2009年3月31日にやっとというべきか販売台数100万台を突破し、実に3年4ヶ月の長期間をかけて大台に乗った。
日本市場では、前機種である「Xbox」があまりよいイメージで市場に受け入れられなかったことや欧米向けソフトが主力のソフトラインナップにより、WiiやPS3に水を開けられている。が、『テイルズ オブ ヴェスペリア』発売以後日本における週間発売台数が以前と比べてほぼ十倍で定着したため週間や月間の様な期間集計ではPS3との差は一時期縮まっていた。
初期版は基盤の部品選定と廃熱設計に致命的なミスがあったことが判明しており、非常に故障率が高い事でも有名。電源ボタンの周りにある4つのランプの内3つが赤く点灯する症状と、起動時に"E74"と表示される症状については保証期間が3年に延長されている。新しいモデル(アンペア数14.2A以下)では対策がなされているので、中古を買う際には気をつけるように。
2007年11月1日、2008年9月11日、2009年9月10日に価格改定が行われている。また2010年6月24日より薄型の新型XBOX360(Xbox 360 S)が発売された。
製品名 | 価格(税込) | ||||
---|---|---|---|---|---|
初期 | 2007年11月 | 2008年9月 | 2009年9月 | 2010年6月 | |
Xbox 360 S (250GB) | - | - | - | - | 29,800円*8 |
Xbox 360 S (4GB)*9 | - | - | - | - | 19,800円 |
Xbox 360 エリート (120GB) | - | 47,800円 *2 | 39,800円 | 29,800円*6 | 24,800円 |
Xbox 360 (60GB) | - | - | 29,800円 | オープン | - |
Xbox 360 (20GB・HDMI搭載版) | - | 34,800円 | オープン | - | - |
Xbox 360 (20GB) | 39,795円 | 34,800円 *3 | オープン | - | - |
Xbox 360 アーケード *1 | - | 27,800円 *4 | 19,800円 | 19,800円 | オープン |
Xbox 360 コアシステム(ストレージ無し) | 29,800円 | 27,800円 | - *5 | - | - |
Xbox 360 S HDD (250GB) | - | - | - | 15,540円*9 | |
Xbox 360 HDD (250GB) | - | - | 15,540円*7 | = | |
Xbox 360 HDD (120GB) 転送キット付 | 18,900円 | 15,750円 | 15,750円 | = | |
Xbox 360 HDD (60GB) Liveパック | - | 11,550円 | 9,975円 | = | |
Xbox 360 HDD (20GB) | 9,975円 | オープン | - | - | |
Xbox 360 メモリユニット (512MB) | 5,775円 | 5,250円 | 3,150円 | = | |
Xbox 360 メモリユニット (64MB) | 3,360円 | オープン | - | - |
オープン価格のものは生産終了、在庫がなくなるまでの販売。その他註釈は以下の通り。
一旦は沈静化したと思われた故障問題だが、海外ゲーム情報誌のGame InformerによるとXbox 360の故障率は54.2%でなんと半数以上のユーザーが故障を経験しているということが浮き彫りになった。これはPS3の10.6%、Wiiの6.8%と比較して飛びぬけて高い数値である。
さらに、修理に出したXbox 360で再び何らかの不具合が発生する確率は41.2%。PS3では14.7%、Wiiでは11%である。
ユーザー間ではこのことは認知されており、よく使い込んだ証(通過儀礼)としてネタにされることもある。
尚、2012年6月現在販売されている製品の基盤であるValhallaは発熱、騒音、故障率等が改善されており、以前のような致命的不具合はほとんど起きていない。
珍しいトリプルコアCPUであり、何気にCS機で初めて採用されたホモジニアスマルチコアプロセッサである。IntelのHTT(ハイパースレッディング・テクノロジー)と同様の同時マルチスレッディング(SMT:Simultaneous multithreading)技術により、1コア辺り2スレッド処理、3コアで6スレッド処理を実現している。
性能は"Pentium D 940と同等(≒Core 2 Duo換算で2GHz台前半)"。
CPUの物理コア数は2の乗数(1,2,4,8,…)が一般的だが、"PX"はコストと発熱、性能の兼ね合いからチップを"田"の字状に区切ったうち3つがコア、残り1つが内部キャッシュという変則構成になっている。
コア設計は、PS3で使われたCellのPPE(PowerPC Processor Element)とほぼ同じものを採用しているが、Xbox360ではSIMDレジスタの増強など独自の拡張を施してる。
ATI(現AMD)製のGPUで、世界で初めて統合型シェーダアーキテクチャーを採用している。統合型シェーダの採用により、これまで固定型シェーダを採用していたGPUに比べ汎用性が高く、柔軟なシェーディングが可能になった。従来までの固定シェーダだと頂点、ピクセルはそれぞれ専用のシェーダコアでしか処理できない制限があり、シェーディングによっては一方のシェーダに処理が集中して、もう一方のシェーダコアがうまく活用されてないケースが多かった。
Xbox360では統合型シェーダコアの採用により、シェーディング負荷に応じてシェーダコアを頂点シェーダ、ピクセルシェーダにそれぞれ割り当てることができるようになり、柔軟性が大きく向上した。また頂点処理やピクセル処理、どちらか一方に集中した場合もシェーダコア全体をそれぞれ頂点シェーダやピクセルシェーダとして扱うことも可能になり、GPUの演算スループットを最大限に活用できるようになった。
Xbox360ではGPU専用メモリであるeDRAMが設けられており、バックエンドラスタライズを担当するROPユニットはeDRMAに内蔵されいる。
eDRAMを除いたGPU本体はPC用GPU「RADEON HD 2000」シリーズのプロトタイプというべき設計になっており、その後のATIのDirectX10世代GPUの祖となっている。
因みに、Valhalla基盤ではCPUとGPUは1チップに統合されている。
容量512MBのGDDR3 RAM 700MHz DDR:CPUのためのメインメモリとGPUのためのテクスチャメモリとして共用するUMA(Unified Memory Architecture)と、GPU専用のVRAMである容量10MBのeDRAM。
因みに、GDDR3はCPUとGPUでメモリ領域は共有するがアドレスはCPUとGPU間で共有されない。そのためポインターの受け渡しは直接できないため、一般的にはNUMA(Non-Uniform Memory Access)に分類される。
GPU専用のeDRAMにより、PS3の"RSX"に対して優位なデータ転送速度を持ち(GPU-eDRAM間で32GB/s、ROP-eDRAM間のフレーム書き出しでは256GB/s)、eDRMAの容量で収まる範囲であれば高負荷なx4MSAAなど高負荷なエフェクトをペナルティなしで実装できた。
「2008年11月19日に、わたしたちのXbox360が変わる」
中でもゲームソフトをHDDに任意でインストールできる機能の注目度が高い。
インストールすることでxbox360最大のデメリットといわれた本体から出る「音」と「熱」を改善することができ、それに加え振動も抑えられるので故障もしにくくなるらしい。
なおこの機能を利用している場合、ディスクのチェック時にはディスクドライブが回るが、その後はドライブの回転が止まりハードディスクに保存されたディスクイメージからの読み込みとなる。このためほとんどのソフトでは(程度の差こそあれ)読み込み時間が短縮されるが、Halo3のみ若干遅くなるという現象が確認されている(元々ゲーム自体がハードディスクのキャッシュ領域にゲームデータをコピーしてプレイ中はキャッシュ領域上のデータを利用するメカニズムになっていたのだが、インストール機能を利用するとユーザー領域上のディスクイメージからキャッシュ領域へコピーすることになるため)。
ディスク1枚で3.4GB~6.8GBの容量を消費するため、この機能を多用するのであれば120Gのハードディスクが必須といえる(枚数が少なければ60Gでも運用は可能)。なおこのアップデートは2段階で行われ、2段階目で128Mの空き領域を要求される。
余談だが、このアップデートでVGA出力の対応解像度に1440×900と1680×1050が追加されている(上下に黒い帯状の枠を付けての16:9表示)。
2009年8月のアップデートにより、ソフトによってはHDDインストールの容量が大幅に小さくなった(例:地球防衛軍3 3.4GB→1.6GB)。その他、主に以下の機能が追加された。
とかくいろんなネタにつきない機体である。
とにかく色々と改修、拡張が行われてきた。
日本市場での売り上げはあまり芳しくないとされるが、 ニコニコ動画上ではアイドルマスターや他ゲームのプレイ動画などによりWii・PS3を抑え一大勢力を誇っており、ニコニコ市場においては「WiiよりXbox360が売れるニコニコ市場」とITmediaに取り上げられるほど。
そういった事象からもニコ厨ニコニコ動画のユーザー層の内訳が如実に現れる結果となっている。
掲示板
1404 ななしのよっしん
2024/01/08(月) 02:28:55 ID: 9ByFdskypp
ハードの世代は大体6~7年周期くらいで世代交代してたが
360の世代だと2009~2010年くらいかな
丁度PS3が薄型になった+完全版商法で360のゲームがPS3に流れだした
この辺が流れを決定づけたと個人的には感じてる。
360の魅力は所持してみないとわからんからな…。
1405 ななしのよっしん
2024/01/08(月) 04:05:43 ID: rdDpdXb6cL
個人的に360はレッドリング問題も大きかったと思う
他ハード全然壊れた事なかったけど自分の360はすぐにレッドリング出て泣いた思い出
1406 ななしのよっしん
2024/01/11(木) 07:02:26 ID: 88znc5tdIh
俺が2008年の夏に購入した箱○が正にそれだったわ
しかもまだHDDにゲームをインスコできる前だったからめちゃくちゃうるさかったし・・・
その後、壊れにくいと言われていたアーケードの本体を購入をしてそれが今も現役
しかし2008年~2010頃にかけてのダッシュボードが一番好きだったなあ・・・今のはなんか微妙・・・
急上昇ワード改
最終更新:2024/10/12(土) 18:00
最終更新:2024/10/12(土) 18:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。