『ときめきエムブレム』とは、ファイアーエムブレム 覚醒、ファイアーエムブレム ifのことである。
別名手ごわい恋愛シミュレーション。
概要
2012年4月19日発売の「ファイアーエムブレム 覚醒」における、『結婚システム』から浸透し始めた言葉である。
「ファイアーエムブレムシリーズ」はシンプルで硬派なシミュレーションである一方、ストーリーやキャラにも力を入れている(いわゆるシミュレーションRPG。FEはその中でも特に古いシリーズでもある)。それを象徴するシステムとして「支援」というものがある。これは仲の良いユニット同士がマップ上で近くにいると、数値に補正がかかるというもので、古くはFE外伝でその元となる要素が導入され、その後のシリーズ作品でも様々な形で導入されている。
例えば、「聖戦の系譜」では好感度によってユニット同士が『恋人』となり、攻撃力の高い支援攻撃が行えたり、二人の間に子供が生まれたりした。
封印の剣以降は、特定のユニット同士を隣接させることで特別な会話が発生し、その回数に応じて能力値に補正がかかる「支援会話」が導入された。これによって戦術的に優位に立てるほか、キャラクターの掘り下げも行われ、ユニット一人一人の個性が更に強くなった。そしてこの支援会話でも、異性同士で最大まで支援関係を結ぶことでキャラクター同士がエンディングで結婚する(子供がゲーム中に登場することはない)。
FE覚醒においては、上記の両者を複合したようなシステムが採用されている。
支援会話がSになった異性ユニット同士が物語の途中で結婚し、その子供が登場するというものである。詳細は関連動画にあるFE覚醒 仲間同士の絆を閲覧いただけるとよくわかるだろう。
この結婚システムにおいて、マイユニット(自分で作成する、プレイヤーの分身ともいえるキャラクター)が他のキャラクターと結婚した場合のみ、特別な演出が用意されている。会話の最後で相手キャラクターの一枚絵が登場し(しかもすごくキラキラしたエフェクト付)、それをバックに甘~い台詞を吐いてくれるのだ。その様はギャルゲーのようにしか見えない。またマイユニットは初めに男性か女性かを選べ、DLCキャラと自身の子以外の異性キャラとは全て支援Sになることが出来る。
男性マイユニの場合がギャルゲーなのだから、女性マイユニにした場合は無論乙女ゲーと化す。ときめきエムブレム~Girl'sSide。
覚醒の続編であるifでは、このシステムが更なる進化を果たす。
マイルーム(つまり自分の部屋)に仲間を招待し、相手を老若男女問わず(マイユニットの性別も関係なく)撫でる事ができるのだ。そのシステムは任天堂繋がりでポケットモンスターXYから導入されたポケパルレと酷似しており、ifパルレと呼ばれる事も。告白も覚醒の1枚絵から進化し、キャラが3Dで動きながら告白してくれる。また、覚醒と同様に子供ユニットの参戦もある。
しかし進化はそれだけに留まらない。
結婚後はマイルームで常に相手が「おかえり」をしてくれたり、パルレではそれはそれは甘い台詞を言ってくれる新婚さんプレイも可能。キスは勿論のこと、3DSのマイク機能を使用し、温泉でのぼせた相手に息を吹きかけて冷ますなんてこともできる。どんなプレイだよもっとやれ。
余談だが、撫でる時等のモデルは実際には3Dではなく2D。
1枚絵を動かして疑似的に3Dに見せる、Live2Dというソフトを使用している。ちなみに筆者は完全に3Dモデルだと勘違いしていた。
ガロン王「ここまで技術が進化するとは、いい時代になったものだな」
結婚相手
覚醒では、隠しユニットを除き41人仲間に出来る。そして、男性マイユニットは最低21キャラと結婚でき、女性マイユニットは最低20キャラと結婚できる。ルート数は隠しユニットを入れないで41ルートあるという鬼畜仕様である。隠しユニットも6名おり、女マイユニと結婚できるのが4キャラ、男マイユニと結婚できるのが2キャラといった構成となっている(この隠しユニットにあたるキャラは、マイユニット以外とは結婚できない)。
キャラも妹、ドジっ子、お嬢様、クール、根暗、人外、合法ロリ、恥ずかしがり屋、ファザコン、英雄、脳筋、ナルシスト、ショタ、美男子、田舎者、\アッカリ~ン/、おっさん、サイコパス等々より取り見取り。
ifではルート毎に差はあるが、(主人公の実子含めて)総勢68人が仲間になり、男性マイユニットで34キャラ、女性マイユニットで35キャラと結婚が可能である。
……お気づきだろうか、数が合わないのだ。そう、なんとifでは同性婚が可能なのだ。
白夜王国編ではある女性キャラと、暗夜王国編ではある男性キャラと、インビジブルキングダム編ではその両者と同性婚が出来る。ただしこの場合は子供が生まれないので要注意。
キャラは兄×2、弟×2、姉×2、妹×2、歌姫、幼馴染、メイド、執事、おじいちゃん、狼、狐、厨二病、男の娘、ケツアゴ、ショタ、ロリ、大食い、熟女、ハゲ、毒舌、サイコパス、チャラ王、イヤらしいしいたけ、ある人物の前世etc…
このようにシリーズ通して下手なギャルゲーでは太刀打ちできないようなキャラの濃い連中が揃っている。
ゲーム内で実際に死線を潜り抜けたり、支援会話で様々なキャラ同士の絡みが見られるという点でのキャラの掘り下げは、ギャルゲー的でありながらギャルゲーではマネできない要素である。
支援会話Sは1周で1人としかできないので普通にプレイするなら数十周しなければならない。対応策としてセーブデータコピー(詳細は↓)を使えば1周で全ユニット最大支援Lvにすることもできるので2周すれば男女両方の支援を埋めることができる。
余談だが、マイユニットを絡めない支援も含めた、本当の意味での全ユニット全支援コンプリートを目指す場合、この方法を使っても尋常ではない努力が必要。
また、これは覚醒とif共通で、マイユニットは別ユニットの子供とも結婚できる。
そしてその子供も登場するため、嫁(旦那)の親御さんに孫の顔を見せることが可能である。
シミュレーションとしての意義
しかし、果てしなくはっちゃけていてもこのゲームはやはり任天堂のゲーム、戦略性も高い。
覚醒ではFEの超集大成を作るにあたり、「キャラが好きになれるシステム」というコンセプトでシステムの取捨選択を行ったそうで、隣のマスの味方ユニットが戦闘で追撃や防御をしてくれる「デュアル」や、2名のユニットを連携させて1ユニットとして使用する「ダブル」などユニット同士の絆に関するシステムが多く入っており、支援の効果が非常に大きい。そのため、絆を生かして戦略を組むことが重要になる。
また、ifで「デュアル」は攻陣、「ダブル」は防陣と、名前とシステムを変えて続投。事実上の弱体化ではあるが、まあ「ダブル」強すぎたから仕方ないね……
子供については、覚醒では母親でベースのキャラが決まり、父親で髪の色が変化する。
そして両親の装備スキルの最後の一つ、ステータスの傾向、なれるクラスなどを継承して生まれてくる。
ifではベースキャラが父親に、髪の色が母親に依存と、覚醒とは逆になっている。
育っている親同士の子供はとてつもなく強いため、手ごわいシミュレーション攻略の心強い味方として大活躍してくれることだろう。
そんなわけで、誰にどのスキルを覚えさせて誰と結婚させるかという、さながらポケ廃のような楽しみ方も可能で、軟派なギャルゲーじみた要素でありながら、間違いなくゲーム性の拡張にも貢献している。
セーブデータコピー
支援会話をAにとどめておき、支援をSにしたデータを別の空きセーブデータに保存し、再び支援Aの方をロードする、という方法。これにより支援会話の発生をシステムデータに記録しつつ、やり直しが出来る。
というか、真面目に数十周する人なんて多分ほとんどいないだろう……
小ネタ(注意事項)
- 自分(プレイヤー本人)と違う性別のマイユニットを作成してプレイする際は注意(特に男プレイヤーが女マイユニでプレイする場合)。告白やナデナデの際に飲み物を口に含んでいようものなら、任天堂サポートセンターのお世話になることになる……かもしれない。
- 覚醒で一部キャラと結婚した際の子供の発言には注意。もれなくハートブレイクの可能性アリ。
FE恒例のアレ
ファイアーエムブレムシリーズでは伝統的にブラコンの妹や、実は生き別れた兄妹という設定などがあり、その結果兄妹による近親相姦ネタが仕込まれているのが半ばお約束の一つになっていた。
なのだが、覚醒の妹枠であるクロムの妹のリズは、何故か兄妹としての関係、設定、そして血の繋がりの結末に至るまで、そのような要素が塵も残さぬほどに徹底的に取り除かれており、がっかりしたプレイヤーも多いかもしれない。
しかし、兄妹ではないが本作にも抜け穴がある。
それは、“マイユニットが『クロムの子供』と結婚した際に生まれるマーク”דクロムのもう一方の子供”という組み合わせの場合で、こうなると遺伝上3親等になり近親相姦が成立する。更に、この組み合わせの場合支援Sに達しても「妻(夫)」とはならず「伴侶」と記載されるという配慮がされている。
逆に言うと把握していながら支援S自体は残したわけで…ロプトウスが復活してしまわないが非常に気がかりである。
ちなみにifでは一番近くても4親等のいとこ同士が限界であり非常に残念である。
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