単語記事: 核融合

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核融合とは、軽い原子核が融合して重い原子核になる反応である。

今週のおすすめ この記事は第31今週のオススメ記事に選ばれました!
よりニコニコできるような記事に編集していきましょう。

概要

原子核には、原子核同士が引き合う(核)と反発するクーロン)がある。
距離が離れるほど弱くなるため、通常はクーロンの方が勝り、原子核同士が接触する事はない。しかし何らかの手段によって核クーロンとなる距離まで原子核同士を接近させてやると、2つの原子核が融合し別の原子核に変化する。
この反応が核融合である。

クーロンとだけ言うと広義には引と斥の両方を意味するが、この場合は原子核同士の話であり、同じ電荷(+)を持つもの同士なので、クーロンと言えば斥を意味する。

核融合反応が起こると、反応の前後で質量が変化する。
ここで、軽い原子同士の核融合ならば、質量の差分がアインシュタインの特殊相対性理論質量とエネルギーの等価性(E=mc2に従って、エネルギーとなって放出される。核融合の結果発生するエネルギーは、高エネルギーの粒子(陽子、中性子など)やガンマ線、ニュートリノなどの形で放出される。
これを発電に利用する方法が現在研究されている。

一般的に「核融合核分裂と違って放射性廃棄物を排出しないのでクリーンかつ有用な夢のエネルギーである」というようなイメージを持たれることがあるが、現在存在するほとんどのコンセプト核融合炉では放射線・放射性廃棄物が生成され、また燃料として放射性物質(トリチウム)を使うものも多い。そのため、上記のようなイメージは誤りである。
また、発電炉を考える場合には核融合反応の連続的・効率的な維持や、中性子線の照射による炉材料やコイル超電導導体などの劣化・放射化など、多くの問題が残っており、核融合炉実現のためにはこのような工学的な障を乗り越える必要がある。

何の原子核を反応させて何の原子核に変えるのかと言う分類と、どのような手段によって反応を起こすのかと言う分類が存在する。

・・・もうちょっと分かりやすく頼む

そもそも核融合ってナニ?

私たちの身のまわりの物質は、全て「原子」でできていることはご存じの通りである。
この「原子」の中心には「原子核」があるが、2つの原子核をぶつけると勢いで1つに融合することがある。
原子核が融合するから核融合
核融合反応が起きると膨大なエネルギーが発生する(組み合わせがある)ので、これをエネルギーに利用しようというわけである。

実用化されている核融合技術として、水素爆弾がある。

原子力と核分裂と核融合

原子力」には大きく分けて「核融合反応」を利用するものと「核分裂反応」を利用するものがあるのだが、現在原子力発電」として運用されているのは全て、核分裂反応を使った原子力である。
核分裂反応を利用した原子力は、テレビなんかでさんざん言われている通り燃料の燃えカスとして高レベル放射性廃棄物が出るのが欠点。原理上、核燃料を燃やす限り高レベル放射性廃棄物は発生してしまうのである。

しかし、核融合反応では燃料・材料の放射化共に高レベルには至らないように運転することが十分可であるとされている。その上、制御不に陥っても性質上暴走爆発等を起こさない。あれ?核融合炉が実用化されればエネルギー問題解決じゃね?というのが世間一般の核融合に対するイメージである。
(ただし、現在最も実用化に近いD-T反応(下で紹介)では燃えた後の物質こそなものの、反応中に中性子線が生成され、炉や建屋材料を放射化(放射性物質化)するため、高レベルではないものの核分裂炉よりも量の多い低レベル放射性廃棄物が出ることが予想されている。)

じゃあなんで核融合反応式の原子力発電所が無いの?

単純に、核融合反応を維持するのが技術的に非常に難しいのである。
極端な話、核燃料をテキトーに一箇所に集めれば始まってしまう(本当にテキトーに集めると爆発しちゃうけど)核分裂反応に対し、核融合反応は高温・高圧状態を保ってやらないと反応が即座に止まってしまう(これは「暴走の危険がい」という利点でもある)。現在日本を含む世界中の科学者・技術者達が実用化に向けて努しているが、商業利用できるレベルの炉が完成するのは当分先だろう、というのが実状である。

あと、一口に核融合と言っても、燃料や手法により様々な種類がある。下で紹介されているが、どれも一長一短。

手段による分類

重力閉じ込め式核融合

熱とはすなわち原子ないし分子の運動が活発さを示す数値であり、温度が上昇すればするほど活発になる。
つまり、一定の間に閉じ込めた原子の運動を活発にしてやればその分原子同士が衝突を起こす確率が高くなるため、これを利用して核融合反応を起こす事が可である。
もちろん温度が上昇し運動が活発になれば膨しようとするが働くため、それを閉じ込めておくだけの圧も必要である。逆に言えば、圧によってどんどん圧縮していけばそれだけ温度が上昇する。

太陽を初めとした一般的な恒星は質量が非常に大きいため、中心部には自身の重力により強な圧がかかる。その圧により条件がい、核融合反応が発生している。

熱核融合

磁場閉じ込め式核融合

核融合を起こすためには1億℃と言った高温が必要であるが、こんな高温ではあらゆる物質がプラズマ化してしまうため、物体による容器で閉じ込めることが出来ない(固体・液体の容器を利用すると、ある程度プラズマ温度が上がると容器が溶解・蒸発してプラズマを希釈し、温度を下げてしまうため、ある程度以上の温度に出来ない)。しかし、プラズマは導電体なため、磁場による仮想的な容器を作って閉じ込めることができる。代表的なものが環状のプラズマに沿う方向にコイルを使って磁場を発生させて閉じ込めるトカマク式で、磁場閉じ込め方式の中では構造が単純で大化しやすいため最も研究が進んでいる。他にも螺旋状のコイルプラズマ縛り付けるヘリカル式、湾曲構造を持った環状コイルを用いたステラレーター、向かい合わせたのような磁場でプラズマを“反射”させて閉じ込めるミラー式などがある。

ちなみに、磁場閉じ込め方式の核融合炉で必要とされるのは数億℃・かつ大気の数万分の一程度のイオン密度を持ったプラズマで、密度という意味では実は一般的な感覚で言うと、「」に近い。

レーザー核融合

レーザー融合反応に必要な高温・高圧状態を作り出す方式。まず燃料となる重水素プラスチックの球殻に詰めて凍結し、これに四方八方からレーザーを照射する。プラスチックの殻はレーザーの高熱で爆散し、その反動で燃料は中心に向けて非常に急速に圧縮(爆縮)される。その後のプロセスは点火、つまり融合反応を起こす方式によって二種類に分かれる。圧縮された燃料自体の断熱圧縮による熱で点火する方式(このプロセスディーゼルエンジンに例えられる)を中心点火といい、圧縮された燃料の一部に圧縮用レーザーとは別のかつ間的なレーザーを照射して加熱、点火し(これはレシプロエンジンスパークラグに例えられる)連鎖反応で燃料全体を燃やしつくす方式を高速点火という。中心点火は米国で、高速点火は日本で研究されている。

レーザー核融合において必要とされる温度・密度は、一億度程度・固体密度の数倍以上の密度であり、磁場閉じ込めと較して桁違いに高密度である。しかし、燃料球自体は非常に小さい(mmスケール)なため、爆縮後の反作用で拡散してしまうと極端に低密度になる。

衝突核融合

加速器などによって原子を加速してやり、原子を直接他の原子に衝突させる事で核融合反応を期待する手法。

運動エネルギーによって一時的にクーロンえるという点では熱核融合と同じである。
違うのはそこに至るまでの過程だけで、自然界ではこの手の反応の仕方はあまりい事である。

こちらはに、エネルギーを利用するための核融合炉の研究と言うよりも、原子核そのものの研究において核融合反応を起こさせるために使われる。

フィロ・ファーンズワース フューザー

正式名称を慣性静電閉じ込め核融合という。フィロ・ファーンズワースは発明者の名前。重水素の気体中に二重の球形のかご状の電極を配置し、外側を陽極、内側を陰極にして2万ボルト以上の電圧をかける。すると放電により陽極から重水素イオン、つまり原子核が飛び出して内部に向かって加速し、陰極を通過してその中心で衝突、このとき核融合反応が発生する。核融合といっても、発生するエネルギーは投入するエネルギーよりかに小さいためエネルギーを取り出すことはできない。しかし核融合反応は確実に起きており、反応に伴って中性子も発生する。このため簡易中性子として既に実用化されている。構造がきわめて単純なため小規模なものなら素人でも自作が可で、実際高校生が制作した例がある。米国ではフュージョニアと呼ばれるアマチュア研究の間でこの種の装置を制作するのが流行しており、専門のサイトも存在する。

核融合効率が低いため、に中性子として核物理研究などに用いられている。

ミグマ核融合

物理学者ボグダン・マグリッチ博士によって発明された核融合方式。この方式では燃料は粒子ビームの形で加速器から反応装置に供給される。反応装置内部は特殊な磁場配置になっており、粒子ビームは磁場によって曲げられ装置の中を何度も周回するが、このとき一回の周回ごとに粒子ビームが必ず装置の中心部を通過するようになっている。これにより周回を重ねるごとに粒子ビーム同士が装置の中心部で幾重にも交差するようになり、このときに衝突核融合が発生する。この方式では加速器も含めた装置全体がコンパクトになるという利点があるが、問題が一つあり、それは発生したエネルギー融合反応で生じた荷電粒子を減速器で受け止めることで回収することを前提としているため、反応によって荷電粒子のみを生じる後述のD-3He反応を前提としているということである。そのため発明者はヘリウム3が豊富に存在する面での運用を前提にしているようだ。研究開発にはアメリカ軍が絡んでいるため現在の開発状況など詳細は不明である。

スピン偏極核融合

これは厳密にはこれ単独で核融合を起こすための手法ではないし、また現段階ではあくまで理論上の存在である。

原子核はもとよりその中の陽子や中性子も自転(地球とかの自転と同じようなもの)をしているが、これを何らかの方法によって制御し、一定の方向に偏らせる(偏極させる)と、核融合反応が起き易くなる、と言う理論。
これを利用すれば核融合反応を起こす条件を引き下げる事が出来るのではないかと言われているが、まだ理論研究の段階である。

ミューオン触媒核融合

こちらもスピン偏極核融合と同じく、既存の核融合反応をおきやすくさせるための補助的な技術である。
文字通り、ミューオンと言う物質を触媒とするもの。

ミュー粒子(ミューオン)のうち負の電荷を持ったものを重水素三重水素にぶつけると、それぞれの原子核がミューオンとくっついて一時的に電荷が中性になったかのような状態に陥る。このため他の原子核が接近してもクーロンが働かず、核融合反応が起き易くなると言う現が起こる。

これを利用するとそもそも重水素三重水素プラズマ状態になるまで温度を上昇させてやる必要がなくなるので、トカマク炉のような大規模で大掛かりな炉を必要としないというメリットが存在する。実際、この手法を使って行われている核融合実験では重水素三重水素が液体の状態でも核融合反応を起こしている。

しかしながら、そもそもこの負ミューオン自体が自然界に存在するような物質ではないため、これを生成するための装置・エネルギーが必要になるという欠点を持っている。
ミューオンはくっついた水素原子が核融合反応を起こすと放出されまた別の原子核とくっつくという循環を繰り返すが、ミューオン自体が一定の時間で自然崩壊して消えてしまうため、継続的に負ミューオンを与えてやらないと反応が継続しない。
現段階の技術ではミューオン1個につき最高でも150個程度の原子核を反応させるに留まっている。ミューオンの生成のためのエネルギーを差し引いた上でエネルギー黒字にするためにはミューオン1個あたり500回は反応を起こしてもらわないと採算が取れないが、核融合反応によって生成されるヘリウムは原子核の電荷が水素よりも大きいため、水素よりミューオンとくっつきやすく、そして一旦くっつくとミューオンをまず放出する事がないため、ミューオンによる触媒効果の「限界」を作っているという問題が存在する。

物質による分類

 理論上のものや可性の話を入れると非常に多くのパターンが存在するが、キリがいのでいくつか流のものを記述する。

D-T反応

Dは重水素、Tは三重水素を表す。
それぞれ水素同位体で、重水素は原子核が陽子1個・中性子1個、三重水素は陽子1個・中性子2個で構成される。

核融合反応の中で最も反応の条件が緩く、起き易いため、現在流として研究されている反応である。

重水素三重水素ヘリウム4 + 中性子 + エネルギー

この反応によって放出されるエネルギーは同じ質量のウランによる核分裂反応のおよそ4.5倍、石油を燃やして得られるエネルギー8000万倍に達する。

ここで発生する中性子は、炉の「ブランケット」と呼ばれる領域で受け止め、各種反応によって減速させる。この時中性子の持つエネルギーブランケット部の熱エネルギーになり、核融合炉ではこの熱によって発電を行う。

しかし、この中性子線により炉自体を放射化してしまうと言う問題が存在する。

また、原料となる三重水素自然界にはど存在しない物質であるため、核融合炉内部でリチウムと中性子を核反応(後述)させ、自己生産する必要がある。
さらに、この三重水素はこれ自体が放射性物質であり、扱いが難しいという問題もある。(三重水素半減期はとても短い(12年)ので、核分裂によって生じた放射性廃棄物べて物質量当たりの放射能量は増えるが、管理期間がずっとマシではある。)

現在核融合炉研究などに用いられる三重水素は重炉と呼ばれる核分裂炉(冷却材の重水素からできた「重」である)において、重水素と中性子の融合反応によって作られたものがに用いられている。

将来の核融合炉では、以下のような反応で三重水素が生成されることが計画されている。

  1. リチウム6 + 中性子 = 三重水素 + ヘリウム4 + エネルギー
  2. リチウム7 + 中性子 = 三重水素ヘリウム4 + 中性子 - エネルギー

リチウム6:原子核が陽子3個+中性子3個で構成されるリチウムリチウム7は中性子4個バージョン
  リチウム電池のアレ自然界では92以上がリチウム7として存在する。

1の反応は正のエネルギー放出するため発電効率を上昇させ、2の反応は中性子によって次の三重水素生産の反応に連鎖する。そのためブランケット部での最適なリチウム6とリチウム7の構成割合の模索がなされている。 

D-D反応

先述の通りDは重水素の事。重水素同士の2個を反応させる。
原始的な恒星の内部で初期に起こる反応である。

  1. 重水素重水素三重水素 + 陽子 + エネルギー
  2. 重水素重水素ヘリウム3 + 中性子 + エネルギー

この2つの反応に付随して、生成された三重水素が先述のD-T反応を起こしたり、ヘリウム3が重水素と反応してヘリウム4と水素原子核(陽子)を精製したりする反応が僅かに起こる。

見ての通り三重水素を使わない点が最大のメリットである。
重水素率としては0.015と僅かではあるが自然界に普通に存在し、そしてそもそも水素の存在形態である自体が自然界に尽蔵に近いほど存在するため、重水素もほぼ尽蔵に得られる。

デメリットとしては、この反応で得られるエネルギーはD-T反応のおよそ1/5程度である上に反応を開始するのに要する温度はD-T反応の10倍近くに達するため、現段階ではとても実用化には及ばない技術として考えられている(反応自体は実験的には成功しているが)。

陽子-陽子連鎖反応

普通水素(軽水素)=陽子同士が直接核融合反応を起こすもの。
現在太陽など、明期を脱した若い恒星の内部でに起こっている反応である。

この反応は次の3段階に分かれて起こる。

  1. 陽子 + 陽子 = 重水素 + 陽電子 + ニュートリノ
  2. 重水素 + 陽子 = ヘリウム3 + エネルギー
  3. ヘリウム3 + ヘリウム3 = ヘリウム4 + 陽子2個+エネルギー

ニュートリノ=1の反応において陽子が1つ中性子へと変化しているため、その副産物として放出される物質。
  陽電子=通常の電子と逆の電荷を持つ電子。ニュートリノと同じく中性子変換の副産物だが、
  普通の電子とくっついてすぐ消える。

この反応が上記のD-T反応やD-D反応と大きく異なる点は、複数の反応・粒子種が混在するために各反応の起こる頻度が低く、結果的に反応が進行するスピードが非常に緩やかとなる点である。
1の水素重水素に変わる反応は、1つの反応が了するのに均して10億年もかかる。

水素重水素よりもさらに自然界に大量に存在するため材料の入手性と言う点では申し分がなく、さらにD-D反応よりも放射線に関する危険性が少ない(と言うか、全くない)のだが、この通り反応の回転率が非常に悪いため、人間の尺度で測れる規模の融合炉では実用化は非常に困難というのが現状である。

pB反応

Bはホウ素の事。原子核が陽子5個と中性子5~6個からなる原子である。
(中性子5個のものをホウ素10、6個のものをホウ素11。自然界ではおよそ8割がホウ素11)

ホウ素11 + 陽子 = ヘリウム4 3個 + エネルギー

見ての通り自然界に存在する物質だけで反応が構成されるため非常にクリーンである。
ホウ素自体も水素ほど尽蔵には存在しないもののそれでも入手性は悪くなく、実用化されれば非常に期待ができる。

が、D-D反応と同じく反応を開始するための条件が格段に厳しく、実用化のメドが全く立っていない技術である。

 D-3He反応

重水素ヘリウム3 = ヘリウム4 + 陽子

こちらも放射性物質などを全く生じない反応である。

クリーンさに加えて、D-T反応の5~6倍程度と較的条件が緩く、放出されるエネルギーが荷電粒子である陽子と言う形であるためエネルギー変換が非常に容易と言うメリットを持っている。

ここまでだといい事尽くめの夢のエネルギーに見えるが、原料であるヘリウム3が地球上にど存在しないと言う大きな問題を抱えている。ヘリウム自体が現在既に枯渇が心配されている資である上、ヘリウム3はその中の0.0001程度である。
人工的にヘリウム3を生成する事は出来るが、リチウムに中性子線を当てて三重水素を精製し(D-T反応の下の方参照)、その三重水素ベータ崩壊を起こすのを待つという手法であるためかなり気が長い。

ベータ崩壊:ベータ崩壊とだけ言った場合、中性子が崩壊して陽子とその他に変化する現の事。
  陽子が1個増えるので水素ヘリウムに変わる。
  なお三重水素におけるベータ崩壊は、12.5年かけて三重水素の全体数のうちの半分がヘリウム3に変わる程度の速度

少し前にヘリウム3が面に豊富に存在する事が明らかになり、中国とかがこれを最終的とした面探計画を推し進めているが、からヘリウム3を持って帰ってきて…と言うのは現段階では残念ながら絵事と言っても過言ではないほど、実用レベルには遠い。

常温核融合

上記に列挙した各種核融合反応はいずれも、高温・高圧と言う条件下でのみ発生する現である。
これに対し、室温程度の温度(特に定がい場合、1気圧程度の圧下)で発生する核融合反応の事を一般的に「常温核融合(反応)」と言う。

1989年にある2人の学者(ボンズとフライシュマン)によってこの現が確認されたと発表されたのが始まり。
それまでは全な絵事であり物理的にあり得ないとされていたが、発表の直前に絶対零度近くの極低温でしか起こらないと思われていた超伝導が常温近い温度でも起こる(高温超伝導)事が発見されており、世の中がこの手の「既存の物理法則を覆す現」に対するブーム的な物が起こっていた事もあり、一時的に大きな期待を寄せられ盛んに研究されることになった。

常温核融合は存在するか

上記の二人の学者(ボンズとフライシュマン)が提唱したような重電気分解することによる核融合反応は多くの追試の結果誤りであったとされている。これ以後も重水素水素吸蔵合に吸蔵させる手法などが提唱され研究が行われているが、すでに「唾」とする潮が広まっており近年の研究は広く追試がなされず、コミュニティー内部での検ばかりになってしまい、科学界全体としては視されているのが現状である。

現在では常温核融合(cold fusion)という名前の悪印を避けるためか、low energy nuclear reactionなど、各反応や現ごとに異なった名前をつけて研究が行われているようである。

また、ミューオン触媒核融合は常温で起きるため、常温核融合としてカテゴライズ出来ないわけではないが、ミューオン触媒核融合を学術的な文脈で常温核融合とすることはほぼない。むしろ、「ミューオン核融合は常温核融合とは違う」とされることが多く、ここからも1990年代以降「常温核融合」という言葉に付与された悪印をうかがい知ることができる。

核分裂との違い

放射線を出さないから安全?

概要の項でも書いたとおり、既に実用化が行われている核分裂反応炉と違って「放射線を出さない」と言うイメージが多い。
しかし実際は、少なくとも現在研究の流であるD-T反応は高速中性子を放出するため放射線は出る。ただし、中性子は十分に厚いにより遮蔽が可であるので、放射線の漏洩リスクは低い。

「放射性廃棄物を出さない」という言われ方をする事もあるが、これもD-T反応の項にある通り、直接的な残りカスと言う形でないだけで、放射化された廃棄物は出る。

実用融合炉では放射化しにくい材料を用いた炉設計がなされるとされる。

もちろんD-T反応で核融合反応、例えばpB反応やD-3He反応を使った核融合炉が実現すれば、文字通り放射能を持つ物質を全く生じないでエネルギーを取り出す事が出来るため全くのではないが、少なくとも現段階では絵事である。

臨界事故を起こさない

臨界事故についての詳細は核分裂を参照。

核融合反応は少なくとも地球上の自然ではあり得ない高温高圧が必要であり、偶発的な事故によって反応が始まると言った事が原理上あり得ない。
核分裂べ、現段階で明確に存在するメリットと言える。

炉心溶融が無い

メルトダウンとも言う。
炉心溶融についての詳細は同じく核分裂を参照。

炉心溶融には冷却機異常によるものと反応の暴走によるものの2つがあるが、核融合においては原理上どちらのパターンも起き得ない。
核分裂と違って反応によって生まれるエネルギーと反応を開始するために必要なエネルギーが違うため、制御を誤ったとしてもその時点で反応が停止してしまうだけであり、連鎖反応による暴走を起こす事がい。
また何らかの理由で温度が上昇したとしても、保持するエネルギーの総量自体が低いため炉を溶かしきる反応は起き得ない。

そもそも核融合炉では炉心はプラズマ(電離気体)であり、”溶融”(固体から液体へ)がありえないと言ってしまっても良い。

燃料が安価に手に入る

からの重水素精製、リチウムでの三重水素生産はすでに実用段階だが、現状はコストが高い。核融合炉が十分に普及し、需要が拡大すれば燃料費の低下が見込まれる。

どちらにしろ、D-T反応の項にあるとおり、現在されている核融合炉の燃料は人工的に精製しないと手に入らない。

 

フィクションにおける核融合 

漫画ゲーム・アニメ等にも、何らかの動として核融合の概念が登場する作品が多々ある。

特によく利用されるのが宇宙船の動であり、また、そのための燃料としてヘリウムの塊である木星もよく登場する。

機動戦士ガンダム

ミノフスキー粒子 … きわめて強い電荷を持ち、質量がい粒子。一定の濃度になると電磁作用によって規則正しく整列する性質を持ち、その整列によって構成されたミノフスキー粒子の「」はレーダーの電波はおろか核融合プラズマさえも遮断する。

フルメタル・パニック!

作中の世界観では90年代から2000年代初めの時代設定だが、ウィスパードと呼ばれる本来は知るはずのない技術を知る人間のおかげで特定の分野の技術に関しては現実世界よりも飛び抜けているということになっている。

主人公たちの拠点となる強襲揚陸潜水艦トゥアハー・デ・ダナン」のエンジンパラジウムリアクターを利用した核融合が使われているほか、作中に登場する人兵器アーム・スレイブ』も第三世代以降は同じくパラジウムリアクターによる核融合を動としている。

詳しくは「トゥアハー・デ・ダナン」や「アーム・スレイブ」の記事などを参照のこと。

プラネテス

漫画アニメプラネテス』ではまでを生存圏とした21世紀後半の人類を描いているが、この時代のメインエネルギーから採掘されたヘリウム3による核融合発電である。

また、宇宙船のエンジンとしても核融合エンジンが用いられており、人類初の木星往還船のエンジンに使われているのはタンデム・ミラー式D-3He核融合エンジンとされている。

なお、木星を開発する的はやはり次なる核融合の燃料の供給地としてである。

東方Project 

東方地霊殿

明治時代に外界から隔離され、電をはじめとする近代設備をほとんど持たない幻想郷エネルギー革命を起こすため、八坂神奈子らにより核融合発電計画が実行に移された。

核融合に必要な高温を得るために彼女たちが利用したのは地底深くの旧地の灼熱地跡。そこの管理をしていた地霊烏路空太陽の化身である八咫烏融合させ、「核融合を操る程度の能力」が扱えるようにした。

しかし、を得たお空は増長し、それが幻想郷に新しい異変を引き起こすきっかけとなるのである。

より詳しいことは「霊烏路空」「東方地霊殿」の記事を参照。

異変解決後は一応核融合を利用できるようにはなったものの、科学技術に乏しい幻想郷では核融合エネルギーお湯を沸かしてタービンを回す行為は単なる温泉程度にしか見られていない。

東方茨歌仙

上記の東方地霊殿の後日談。

地底での核融合には不全ながら成功したものの、地底深くから電を運ぶにはコストがかかりすぎると考えた八坂神奈子は次なる手段として地上での常温核融合にチャレンジする。

博麗霊夢金山命(冶神様)のを借りて作り出したパラジウムを使い、上記のミューオン核融合と思われる実験を行った結果、見事に成功した。

しかし、相変わらず幻想郷の住民からはお湯を沸かす技術程度にしか思われていない。

サトラレ

漫画サトラレ』では考えていることが周囲に筒抜けになってしまう「サトラレ」の主人公核融合の研究者となっている。

核融合の理論を打ち立てた主人公エネルギー利権その他を手放したくない石油メジャーに殺され、サトラレを使って同じくサトラレの実のに自らの理論を託した。

核融合の理論を託されたは、その当時3歳だったため核融合の理論は理解できなかったが、ちゃんと記憶の中には残っており、成長してから理論の再構築に期待がかけられている。

第二部では別のサトラレ核融合研究者も登場している。

Vocaloid曲「炉心融解」との関連性

詳細は炉心融解の項参照。

題名の曲では、「核融合炉にさ飛び込んでみたいと思う 包まれて綺麗」というサビ部分があるが、上記の通り炉心熔融が起きない。

炉心熔融が起きない事に関して摘があり、作者はこの曲の解説で、

シーンの多くは精世界での描写です。
矛盾に関しては、曲中では起こるもの、起こり得るものとして認識して下さいませ。

という趣旨の発言をしている。

映画『スパイダーマン2』

サム・ライミ版スパイダーマン2においては2000年代の時代背景核融合発電に挑戦している。

ズコープ社の未来をかけたプロジェクト核融合発電計画はオットー・オクタビアヌス揮のもと行われていたがデモンストレーションに失敗、オクタビアヌスは妻を失い、自らはロボットアームと融合し、ヴィラン『ドック・オク』へと変貌してしまう。

デモ失敗したズコープ社は核融合発電計画を打ち切るが、狂気に取りつかれたドッグ・オクは計画の続行を望み、核融合に絶対欠かせない物質トリチウムを手に入れようとする。

ダークナイト・ライジング

ウェイン財閥はひそかに核融合発電の開発を進めていたが、その危険性が発覚したため計画を凍結していた。

しかし、ヴィラン『ベイン』によって核融合炉は強奪され、核爆弾改造されてしまう。

なお、映画の中では実質的には強時限爆弾としてしか扱われておらず、本当に核融合炉の必要はあったのかは不明である。

PCゲームなどにおいて

その他

人間大のロボットサイボーグの動として使われる場合もある。

サイボーグ009ドラえもん、あるいは鉄腕アトムなども明確な設定としてあるわけではないが、核分裂式よりも核融合式の方がコンパクトにまとめることができると考えられるなどの理由により核融合を利用していると考察されることが多い。

明確に核融合エネルギーとしているサイボーグとしては仮面ライダーZXなどを上げることができる。

関連項目

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読み:カクユウゴウ
初版作成日: 08/08/17 00:30 ◆ 最終更新日: 14/01/23 17:56
編集内容についての説明/コメント: 東方の項に少し加筆
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核融合について語るスレ

523 : ななしのよっしん :2016/04/26(火) 03:42:01 ID: sltYYm2JfK
反原発の人達じゃないけど、確かに核分裂は危ないからね
核融合炉が実現するといいな
524 : ななしのよっしん :2016/05/04(水) 01:21:37 ID: ynxnsXjW4J
核融合だろうが火力発電だろうが、の弾丸はい。
525 : ななしのよっしん :2016/05/31(火) 11:43:25 ID: qoOf1+KIDI
言葉の本質理解できない糖質かな?
同じ言葉をくりかえすのがいかにも・・・
526 : ななしのよっしん :2016/05/31(火) 12:02:34 ID: UnoY7yWWOn
と軽は遠心分離、電気分離、温度管理による分離とか色々と方法があるはずだけど流なのはどれなんだろう
527 : ななしのよっしん :2016/12/26(月) 18:56:52 ID: 9EwA2lB78h
>>509>>511
「反応維持は台風の中でロウソクをし続けるのと同じくらい難しい」
って例え話をどこかで見かけた…
ちょっとした事ですぐ反応停止する割に、発電量が膨大だから停止・停電の影も広範囲
核分裂の逆で、地震が起きる度に「ヤバイ電気止まっちゃう?」みたいな心配が生まれるんだろうか?

実際2030年頃に商用利用が始まっても、何かの不具合で反応停止→再稼働するとして
①何度も事故で停止すると核融合の評判が悪化するから長期間安定発電する様に
 徹底的に原因究明・対策実施して万全に近い状態での再稼働をすのか
メンテ期間が長すぎるとコストばかりかさむ用の長物みたいな評判が広まるので
 万全とは言えない状態かもしれないけど実績を優先して再稼働を急ぐのか

まあ色々大変そうな気はするけど、関係者の方々は頑って下さい
528 : ななしのよっしん :2017/01/26(木) 09:48:36 ID: oWDHZh1XtK
これから太陽風力ハイブリッド世界の潮流になってく勢いだけど、それに伴って産業の中心も各大陸に地の利が生じるんじゃないかな。具体的には中国地とか北アフリカインド亜大陸、豪州アメリカも相変わらずの勢いだろうし日本は前から言われてるけど産業構造の転換図らないとダメよね。
IT…になるかなとも思ったけど結局は人がやるものだからそれはまあ、っていう

529 : ななしのよっしん :2017/02/03(金) 13:37:14 ID: k+1l0Z7Nc6
D-3Heの方にしか直接エネルギー変換について言及されていないが発生した4Heは荷電粒子だからpB反応でも可だぞ
530 : ななしのよっしん :2017/03/15(水) 01:15:02 ID: yeyVa8r2mb
I have a 重水素
I have a 三重水素
アッー!ヘリウム4と中性子とエネルギー
ピュピュピュピュピュピュピュピュン♪
531 : ななしのよっしん :2017/05/07(日) 16:36:38 ID: 3ppaxEsdnM
>>518
でも規模が小さくても凄いとしか言いようがないが
532 : ななしのよっしん :2017/05/07(日) 19:01:55 ID: Glpul+tmSw
仮に商用発電に参入したとしても、
当面は信頼性の点から他の発電方法のバックアップ必須やろなあ
  JASRAC許諾番号: 9011622001Y31015