アイデンティティーとは、2003年のアメリカ映画である。監督はジェームズ・マンゴールド。
概要
『LOGAN/ローガン』や『フォードvsフェラーリ』などのマンゴールド監督がメガホンを取った、悪天候により一つの場所に集められた11人が一人また一人と姿を消していくソリッド・シチュエーションスリラーと猟奇殺人犯の再審理というリーガル・サスペンス、二つのストーリーで進行する、人格を主題としたサイコロジカルホラー。
妻が格安で購入してきた脚本を監督が気に入ったことで製作された。
ミスリードを多用した斬新な展開と衝撃の結末が話題を呼んで全米週末興行成績で初登場一位となり、その後もトップ10内に5週間ランクインし続けた。
あらすじ
自らの誕生日にアパートの住民6名を殺傷した罪で死刑を言い渡されたマルコム・リバースについて、処刑が明日に迫った今となって死刑は妥当か議論が巻き起こっていた。
時を同じくして嵐で人里離れたモーテルに性別も年齢もバラバラの11人が閉じ込められていた。
そんな折、とある人物が生首となって見つかりパニックに。
その後も連続して殺人が起こる中、情報を整理するため話し合いが行われると、一見無関係に思えた彼らにはとある共通点があり、集まったのではなく集められたことを知る。
登場人物
マルコム・リバース
4年前、6人を惨殺して捕まり死刑執行を待つ身となっている死刑囚。幼少期、売春婦の母親にモーテルに置き去りにされた過去を持つ。
パリス・ネバダ
故郷のフロリダに帰る途中、大雨でオープンカーが壊れ途方に暮れていた29歳の娼婦。果樹園を開くのが夢。
エド・ダコタ
ロサンゼルス市警として働いていたがメキシコ人女性の自殺を防げなかったことに気を病み療養中の元刑事。その後、カロラインの専属ドライバーとなるも彼女の我儘に振り回されている隙にアリスを轢いてしまう。
カロライン・スザンヌ
落ち目の女優。用意されたホテルが気に入らなかっため撮影をすっぽかすなど身勝手。
サミュエル・ロード
囚人を移送するためネバダ州刑務所に向かっていた強面の刑事。何故か背中に血が付いたシャツを着ている。
アリス・ヨーク
ジョージの妻。ティミーと心を通わしている最中に轢かれてしまう。
ティミー・ヨーク
ヨーク夫妻の子供。アリスの連れ子で、実父からは暴力を振るわれていた。その影響か無口で他人に対し心を塞ぎこんでいる。
ラリー・ワシントン
モーテルの支配人。職業上いい思い出が無いのか娼婦が嫌いでパリスに冷たく当たる。隠し事があるのか忙しない。
ルー・ルイジアナ
小ぶりのティアドロップサングラスとヒゲが特徴的なプレイボーイ。ジニーから妊娠を告げられことを機に、数時間前結婚した。
ロバート・メイン
ロードに移送されていた囚人。トイレに監禁されるも自力で脱出し、モーテルから遠くへ離れようとするが……
ゲリー
寝ている所を叩き起こされた地区検事。
テイラー
不機嫌な判事。
マリック
マルコムの担当医。意図的に隠蔽されたとされる日記を根拠にマルコムには責任能力がなかったとして彼の死刑執行に反対している。
関連項目
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