ダメージ(Damage) とは、ラテン語の「damnum」という単語が語源となっておりそれを活用させて「傷を負わせる」のような意味でも使われていた単語である。
英単語としては「傷を負った状態」「痛手を受けた状態」などを意味する。
その他の単語
概要
日本で「ダメージ」と言った場合は「損傷」などと訳されることが多い。
- 人間や動物以外にも、機械や乗り物、家屋といった非生物に対しても用いられる。
- 物理的なダメージと、心理的/精神的なダメージがある。
- 時間経過で治癒するものから、トラウマのような不可逆的な傷跡として残るものがある。
- 特に大きなものは致命傷と呼ばれる。
- 戦闘や格闘技の試合から、運動・労働・日常生活の不注意といった様々な事象が原因となりうる。
- 多種多様なダメージによって人手不足や機材不足となれば持続的な活動能力・継戦能力に大きな支障が出るため、一般企業から軍隊、オンラインゲームに至るまで無視できない問題である。
- 止血など、応急処置のひとつでも知っておくと相手の生存性は大きく変化する。
- 戦車など強固な目標に対する対戦車兵器、上空目標に対する対空ミサイルなどなど、それ以外ではダメージを与える手段や確実性が乏しい場合もある。
生物・非生物に限らず、ダメージが蓄積すればいずれ使用不能になってしまうため、設備・装備、防護体制、構造の強化、点検や補給整備、二重化、備蓄、想定訓練といった様々な危機管理、後方支援体制も必要となる。またセキュリティや異常の早期警戒、監視体制も必要。[1]
精神的なダメージ
相手にダメージを与えるのに、必ずしも拳や武器を使う必要はない。
「精神攻撃は基本」とも呼ばれる。
- 黒歴史やトラウマな過去を弄るだけでも大ダメージを与える事が可能である。
- 混乱やショックを与えられなくとも、相手が怒ればペースを大きく乱すことが可能。(挑発・煽りなど)
- 豆腐メンタルにはよく効くものの、鋼メンタルにはほとんど通用しない。
- 恐怖や絶望、グロテスクな事象などは汎用性が高くホラー映画やホラーゲーム等では逆に活用される。[2]
→ 精神攻撃
フィクション作品において
強大な敵や怪物、種族においては不死身と並んでダメージが通らなかったり、通常の攻撃では無効化されてしまうといった設定・演出は多い。常人では致命傷となる傷も速やかに回復してしまい元通りになる、そもそも痛みすら感じていないといった絶望的な設定も定番である。勝てる気がしない。
ギャグ漫画においては、致命的なダメージを受けても痛いで済んだり、次のページや話では元通りといったシュールな展開もあるある。(→ギャグ補正)
ゲーム作品におけるダメージ
日本のコンピューターRPGの9割ぐらいにこの単語がでてくる。なお、日本で「ノーダメージ」と言えば「攻撃を受けないこと」「無傷」を意味する。
武器の性能を除いてもステータスのやスキル、装備品によって増減できる場合が多い。対戦ゲームにおいては極論、いかに相手に効率よくダメージを与え、敵からのダメージを避ける/軽減するといった点が重要なポイントとなり、チームワークが必要な作品では回復・蘇生役も重宝される。(→協力プレイ)
特に高威力なものは連発されないよう癖が強かったり、発動や発動前後の隙が大きい、体力や魔力・スタミナを多く消費するなどの一定の制限が掛けられているものも多いが、見事に命中した際の快感も大きい。
- 打撃・斬撃・銃撃・爆発といった物理的な定番のダメージ。
- ダメージ床、毒ガス、高温/低温、水中における酸欠といった環境要素。
- 状態異常や、満腹値などがゼロになった際、ダメージとして体力が減っていく場合もある。
- 活動エリア外で徐々にダメージを受けるなど、ペナルティとしてのダメージ。
- 高所からの落下や衝突による事故を含む、物理法則に準拠したダメージ。
- 属性(タイプ)によって相互にダメージが増減し、戦略性を高めるものもある。(→三すくみ)
- 与えたダメージ値を親切に表示してくれる作品もある。
- フレンドリーファイア(誤射)のダメージを自身が受ける特殊なものもある。
- 部位ごとにダメージが蓄積し、部位破壊のあるゲームも。(モンハン等)
- 部位破壊によって攻撃手段や防御力に変化が生じる、出血などの状態異常を併発する場合も。
- ダメージ直後の無敵時間を利用し強行突破するゴリ押しも一種のプレイスタイルである。
- ゴリ押しされないよう、ダメージと同時に大きく怯むといった対策がなされる場合も多い。
ちなみにゲームにおいてダメージ直後に一定の無敵時間が設けられている場合が多いのは、死ぬまで連続ダメージを受け続けるといった事態を防ぐといった理由がある。[3]
特定の部位や攻撃に対してのダメージを軽減・無効化する防具や道具も多いが、イベント期間中や課金がなければ購入しづらい価格帯であったり、単純にガチャや課金のほうが防御力が高いものも多い。
逆に残りHPに関係なく死に至らしめる一撃死、一撃必殺、自爆などの桁外れの威力の攻撃は多くのプレイヤーに阿鼻叫喚のトラウマを植え付けることも。
ダメージを蓄積した結果
体力(→ヒットポイント)が無くなれば負けや死亡、ゲームオーバー、ワンミスとなる作品も多い。
- ダメージ量の蓄積によって特殊能力を発揮するものもある。(ポケモンの特性等)
- ダメージ蓄積量によって不利になるものもある。
- アイテムや呪文によって蘇生できるものや、FPS等は一定時間内に蘇生可能なものがある。
- 消費と引き換えに身代わりで死亡を防いでくれるアイテムがある場合も。
- ダメージを蓄積してもなお試合時間が経過した場合、サドンデスに持ち込まれる場合もある。
- ダメージを蓄積したオブジェクトや兵器等が爆発し、搭乗員や周囲のキャラクターに致命的なダメージを与えるものも多い。
- 美少女やお色気を売りにしたゲームにおいては、服が破け素肌が露出するなどのサービスシーン。
オンラインゲーム等、大人数での攻略を目的とし敵側が準じた性能(攻撃力や体力値)になっていた場合、ダメージによる死亡で仲間が減ることで継戦能力に大きな穴が開くといった副次的なデメリットもある。
よくある(?)ツッコミどころ
斧の斬撃を受けたり銃で撃たれるなど、明らかに致命的なダメージを受けた・死亡したにもかかわらず…
- 宿屋で一泊する
- 教会で蘇生してもらう
- 鉢植えのハーブを摂取する
- フリスク(状のハーブ)を食べる
- AEDでビビッと電撃を流す
- 本人が手際よく薬品や包帯で手当てする
- 相方が身近で励ます、喝を入れる
- 単純に時間経過を待つ
…だけで元通りに動き回る姿はよくツッコミが入る。作中で死にそうな人物にもそれ使えよ。
ダメージと体力値を現実的にしてしまうとほぼオワタ式になってしまうため、苦肉の策なのかもしれない。ただし、ムービー銃のみ例外で割と現実的なダメージが入ってしまい、あっさり死亡してしまうケースも多い。この辺りはご都合主義や主人公補正とも共通点がある。
もちろん蘇生/回復さえすれば死に放題…とは限らず、蘇生/回復自体に大きな隙ができたり、アイテムが高額、多くの魔力を必要とする、成功確率が設定されている、減点、一時的に最大HPが減少するといった一定のペナルティが与えられる場合は珍しくない。
関連動画
関連商品
関連項目
脚注
- *機材の増築、巨大なシステムや構造の二重化は多額のコストが掛かるが、「うちは大丈夫」と死亡フラグを立てる老害経営者は未だに多い。さらに拡大すれば盗難や犯罪(不正アクセス・ランサムウェア等)に対する被害や対策も想定しなければならない。
- *没入しやすいよう、暗闇や不安を掻き立てる構図や音楽など、様々な要素が盛り込まれている。
- *さらに言えばコンピュータの高速な計算速度で連続ダメージを受ければ瞬間的に即死である。ただし完全に敵に囲まれていたり、隅に追いやられて逃げ場がない場合はこの限りではない。
- 7
- 0pt