岡山市とは、岡山県の県庁所在地である。4区から成る政令指定都市。
概要
山陽新幹線のひかり停車駅であり、中四国地方最大の鉄道ターミナルとして機能する。西は福山、広島方面、東は姫路、神戸方面、北は津山、山陰方面、南は瀬戸大橋を隔てて四国方面に連絡、接続しているなど四方の交通結節点となっている。
また、県の商業と行政の中心地にもなっている。
カバヤ食品、ベネッセ、林原グループ、菅公学生服、トンボ学生服、ボブソン、はるやま商事、天満屋、ザグザグ、トマト銀行、英会話のイーオン、サンマルク、天満屋など企業本社も多い。
中心地の商業地復活にも注力しており、駅前~表町に至る繁華街は、地方都市としては十分大健闘ともいえる殷賑ぶりを見せており、新規出店の店も多い。ここは公害型郊外型店舗に中心地を空洞化させられた倉敷市とは対照的で、人口の都心回帰も進んでいる。
市内交通では岡山電気軌道による路面電車が運行しており、これも市街地空洞化を防止している(実際、路面電車が残っている都市は空洞化が食い止められているケースが多い)。
大都会岡山とかあらぬネタにされることが多いが、実際そこそこの都市規模を誇り、中四国では広島市に次ぐ規模。また、桃太郎電鉄シリーズでは桃太郎ランドという事実上のゴール物件が存在することでも知られ、これが件の大都会岡山のネタにされている遠因とも。
岡山市の名物といえば、そんな桃太郎の伝説に因むきびだんごと桃である。特に白桃が名産であり、高級品として知られ、かつては本当に全国1位だった時代もあった。ピオーネやマスカットといったブドウも盛んで他に梨なども。また、ばらずしやママカリも有名。山田錦に次ぐ人気酒米、雄町の産地でも知られる。かつては日本一のイグサ産地でもあったが、主産地は熊本の八代平野に移り、その八代も安価な輸入品に圧されている。
工業は倉敷市とは大きく水を開けられている。というのも児島湾が浅くて土砂の流入も多いため、大型船が寄港できるような港を作れないから。代わりに内陸型の工業に注力しており、食品、出版印刷工業が多い。
観光地では日本三名園の一つ、後楽園や烏城と呼ばれる岡山城、国宝の太刀などを所蔵する林原美術館などが著名である。西大寺地区にある西大寺会陽は勇壮なはだか祭として知られ、国宝の吉備津神社もある。
余談だが、城下町和歌山は下手したら岡山市になる可能性があった(和歌山市の歴史参照)。
動静
1889年市制。1996年に中核市に指定される。昭和30年代に、倉敷市をはじめとする市町村と大規模な合併を試みるも頓挫。その後、平成の大合併の際に当初合併予定だった玉野市が抜けるなどの紆余曲折を経て、2005年に旧灘崎町と御津町が。2007年には旧瀬戸町と建部町が合併。その後人口が推計人口で70万人を突破したため、2009年4月1日政令指定都市へと移行した。
都市圏人口は約150万人であり、広島都市圏より多かった…のだが、これは統計上のトリックもある。というのも、もともと岡山市の雇用人口などを含んだ都市圏人口は約95万人であり、戦略的理由も含め倉敷市の都市圏人口と合算した結果である。逆に広島都市圏は130万弱であり、呉都市圏(約30万)とは独立していた。しかし、後にそれはおかしいんじゃねとばかり広島市は5%都市圏を提唱し再計算した結果、広島市の都市圏人口は185万人となっている。
ちなみに岡山市と倉敷市は隣接しているが、かたや城下町、かたや天領の商家町という歴史的な経緯もあってか仲が非常に悪く、前述の通り両市合併構想も破談となっている(尤も、それが実現していたら、人口約120万人となり、京都府以上の一極集中県となってしまっていたところである。津山市が息してへん)。
詳細
行政区
岡山らしい地名にと銘打って区名を公募したものの、公募の結果ほかの政令市にもある区名ばかりになってしまった事実がある。
北区
岡山市の中心部から旧御津町・旧建部町までの広い範囲にわたる区。
面積、人口ともに最大。旧備前、備中、美作の3国にまたがる。市役所内に区役所がある。
中区
中区という名前だが、町の中心部ではない。ただ4つに分けたときに真ん中だからという理由で中区になった。
似たように中区なのに中心部でないのは堺市くらいのもの。
本来ならばここもあわせて東区になる予定だったが、住民の反対意見や岡山市議会からも異論が多かったため無理やり2つの区にしてしまった。
そのため面積は4区の中で最小で人口密度は最大となっている。
区役所はRSKメディアコムという民間の施設内にある。
東区
日本三大奇祭として有名な西大寺会陽の開かれる、西大寺地区(1967年までは西大寺市だった)や旧瀬戸町に当たる区。
区役所は2014年末に同じ西大寺地区内に新設された。それまでは旧西大寺支所に置かれていた。
南区
岡山市南部の副都心岡南地区や南部の交通拠点である妹尾地区(と言っても、妹尾地区と岡南地区を結ぶ公共交通は皆無)などと旧灘崎町を範囲とする区。
上記の公募で「南区」と並んで「岡南区」という案も人気が高かったが、北、中、東ときたら「南」だろ?という理由で面白みのない区名になった。
20~30代の人口比率が高いが、岡山市の行政区4区の中で唯一大学、短大といった高等教育機関のない区でもある。
区役所は2013年末に岡南地区に新設された。それまでは岡山市の南の端にある灘崎支所に置かれていた。
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関連項目
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