白菊ほたるは終わらないとは、三つ巴P制作のNovelsM@sterである。
2013年12月22日初投稿、削除の上2017年5月17日再投稿、第一期(無印)は全30話でバッドエンドを迎えた。
本項では続編「白菊ほたるは終わらないR」も記述する。
あらすじ
例のごとく自らの不幸により事務所が潰れたアイドル白菊ほたるであったが、茫然と札幌の街を歩いているうちに連続殺人犯に誘拐されてしまった。
しかしあることからお互いの利害が一致し、殺人犯 蓬莱啓治はプロデューサーに転身、そして白菊ほたるはアイドル業界に戻ることとなる。
はたして連続殺人犯 蓬莱Pの贖罪は叶うのか。そんな爆弾プロデューサーに当たった白菊ほたるの明日はどっちだ…!
この先の項目は、本編のネタバレ成分を含んでいます。 ここから下は自己責任でお願いします。 |
設定年月日は2013年12月22日を基準に合わせられている。
白菊ほたる(しらぎく ほたる)
アイドル事務所が潰れたため、行き場を失っていた不幸なアイドル。札幌の街を茫然と歩いていたところ、上京するため人質を探していた蓬莱啓治に誘拐されてしまう。上京後は後述する紅林の件があり利害が一致し、アイドルとしての復帰を目指すことになる。
ストックホルム症候群を発症している気があり、かつ「一緒にいてくれてうれしい」とまで言ってくれた蓬莱を恋愛的な意味で慕っている。
自らの不幸により自信を失っているものの元々の能力は高く、683プロの運営は彼女が相談役に就いて行っている。また三億円事件編においてはタイムスリップしてしまった自分の状況を理解し、すべき行動をすぐに理解していた。また見た目に反して体力の鬼である。
蓬莱啓治(ほうらい けいじ)
白菊ほたる達のプロデューサー。作中時間の201X年(2013年~2014年)時点で42歳。1969年5月16日生まれ。
元北海道警察巡査長。元捜査四課の刑事(巡査部長)だったが不祥事を起こし巡査へ降格(その後巡査長を拝命)、道内をたらい回しされ最終的に捜査一課へ配置転換された経緯を持つ。2003年、後述する上司、紅林聖警部補主導による熾烈な拷問を伴う違法捜査『北海道紅林事件』に加担し2人を死亡させ、道警による隠蔽により紅林や他の刑事ともども逃亡、発覚後指名手配となった。
身長179cm、若干メタボリックで喫煙者。タバコはセブンスターを愛煙している。
老化と長年の喫煙により持久力は衰えているものの、警察に包囲されたホテルの外壁を登り降りするだけの体力や、拳銃による高い射撃技術、体術を心得ている。また緊急とは言え自動車をよく盗んだり、聞き込みの際などに身分を偽るときは元の配属先を名乗ることが多い。
このように手段を選ばず、かつ激情しやすい気質であるが、ほたるが(直感で)「優しいおじさん」、紅林が「(太宰治の)メロスのような正義感の持ち主」と評するなど、本来は自身の正義感と優しさで行動するまっすぐな性格の男のようだ。
担当アイドル、白菊ほたるとは先のとおり利害関係でつながっているが、ほたるの転校1日目にはクラスメイトにいじめられていないか教室の外で四六時中見張っていたり、行方不明になった時には冷静さを欠くなどみられ、特別な存在として見ている模様。
プロデューサーとしての実力はかなり低い。一応アイドルとして歴の長いほたるに教わったり、勉強している描写はあるものの、その23になるまで営業らしい営業をしていなかった上に、その30の最期にいたるまで仕事は一つもとれていなかった。
名前は検体団体『白菊会』に呼応して、永遠の命を持つ仙人の住まう山『蓬莱』から取られている。
紅林聖(くればやし ひじり)
蓬莱啓治の警察官時代の同期かつ元上司(元北海道警察捜査第一課警部補)で、指名手配のきっかけとなった違法捜査『北海道紅林事件』の中心人物。1969年9月29日生まれ。
性別不明。見た目はアイドルと見間違えん限りの赤毛の美少女。
現在は泊聖人(とまり まさと)という偽名を用いて(P名表記も「トマリP」である)、765プロのプロデューサーとして萩原雪歩と菊地真のプロデュースを行っている。常に金欠で高槻やよいから3万円近くを借りてニゴらせたり、高木順一朗社長によると問題行動がかなり目立つが、アイドル達には呆れられつつも慕われている。
ただし裏の行動を見ると己の「正義」を盲信する危険人物で、1996年から違法捜査により40人以上を殺害した大罪人である。蓬莱Pの目的は紅林の所業を世間に裁かせることにあり、その13で休戦したとはいえ絶対的な敵である。
名前は昭和中期、静岡県警に実在した拷問王『紅林麻雄』警部から取られている。
村上巴(むらかみ ともえ)
ヒロインの一人。蓬莱Pが所属する683プロダクションの代表取締役社長兼アイドル。2000年1月3日生まれ。
父親にアイドルになれと言われて上京してきた広島ヤクザな少女。ほたる達の入社前までにレジュメ10枚に渡って書かれるほどのオーディション乱入歴がある。
蓬莱Pとはその2にて部下のチンピラである桐生が運転する黒塗りの高級車に同乗した際、誤って蓬莱Pの運転する盗難車に突っ込んだことがきっかけで知り合った。親子ほど歳が離れているが上司に当たるため、彼女に対して蓬莱Pは基本的に敬語で話す。
蓬莱Pの最大の理解者であり、姉御である。彼のせいでプロダクションに家宅捜索が入ろうが入居するビルに銃創を開けられようが、「次から事情を話せ」と忠告する程度で済ませるほど度量が広い。
三億円事件編の際には古いお札の大金とおハジキ(S&W M36)を持ち出していて、少しは訓練しているらしい。
片桐早苗(かたぎり さなえ)
警視庁丸の内警察署交通課巡査→警視庁刑事部捜査第一課強行犯11係巡査。
蓬莱Pを逮捕できずほたると共に逃がしたことから自宅謹慎処分を科せられたことをきっかけに紅林事件に関わり始め、違法逮捕した彼への尋問以降、協力者となる。
作中、所轄交通課から本庁捜査一課へ異動になっているが、功労によるものではなく公安部と刑事部の駆け引きの結果であり、本人は相当不満に思っている様子。
池袋晶葉(いけぶくろ あきは)
三億円事件の真相を知るためにタイムマシンを発明したほたるの上級生。
Rでは、家庭崩壊を起こしていることが語られる。諦めないために、ほたると行動を共にしている。
長富蓮実(ながとみ はすみ)
タイムスリップ騒動の際にほたるが出会った、(1968年当時の)961プロに所属していた新人アイドル歌手にして、三億円事件の犯人の一人。
当時の社長で黒井社長の父親である黒井崇文と不倫関係にあり、島根の実家には地元での結婚を迫られていたため、駆け落ちを目的に黒井Pと共に事件を実行した。
蓬莱P達によるほたる救出後、ちゃっかりと201X年の現代までついてきて、現在まで683プロのアイドルとして居座っている。
黒井崇文(くろい たかふみ)
683プロのプロデューサー。1968年における961プロダクション社長。現社長黒井崇男の父親に当たる。公称1922年6月10日生まれ。
961プロなどの会社を複数持っていたがその多角経営に失敗。不倫相手、長富蓮実に駆け落ちを持ち掛けられたこともあり、三億円事件を計画。成功し、蓮実と共に現代にやってきた。息子よりはマシだが伊達男である。
プロデューサーとしては映画の仕事を持ってきたりと優秀なものの、一方で13歳の少女らに裏の撮影を持ってくるなどモラルは欠如しているため、蓮実以外のアイドル達からは軽蔑の目で見られている。
なお戦争中はビルマ戦線に出征した歩兵第111連隊(姫路)の狙撃兵をしており、イギリス兵との戦闘やその後の収容所での虐待の経験から、特に白人に対してトラウマに近い嫌悪感があること、黒井崇文は本名でないことを短編で明かしている。
成宮由愛(なるみや ゆめ)
683プロに応募書類で受かった少女。たぶん683プロでほたるの次に常識を持った一般人である。
先にアイドルをしていたほたるのことを知っていて、初対面の際にはサインを求めている。
長富蓮実に懐いている。
星井優希(ほしい ゆうき)
警視庁公安部管理官(警視)。蓬莱Pと紅林の警察官時代における上司(キャリア組)であり、支援者。2児(星井菜緒、星井美希)の父親。
『紅林事件』発覚以降の蓬莱らの逃亡を支援し、一方で真相を知ろうとする者は殺し屋を使ってでも排除しようとする冷酷な人物である。
八神マキノ(やがみ まきの)
諜報活動に命を懸けている少女。過去に同様の手口で企業恐喝を行ったため補導歴がある。
『紅林事件』を公に晒すため、警察庁へハッキングしたが、それが罠だったために殺し屋を差し向けられたところを、警察を見切った紅林に助けられる。
泊聖人(とまり まさと)
警視庁公安部巡査部長(1968年)→沖縄県警察名護警察署警ら課警部補(1976年)。1944年9月29日生まれ。長崎県にある軍艦島の出身。
三億円事件編では白菊ほたると共にタイムスリップした城ヶ崎莉嘉を保護していた警察官。タイムマシンで三億円事件の発生と迷宮入りを知り、公安刑事として事件そのものを起こさないよう立ち振る舞ったが、ほたるに阻止され緑のカローラに轢かれたまま物語から退場した。
その後の三億円事件におけるローラー作戦において明らかになった有力者の犯罪を元に、『泊機関』を設立。間接的に紅林事件の発端を作り出すことになる。
40年後の現代で、紅林聖の父親であることが明らかになっている。ただし人事記録の照合によれば身体的特徴が紅林と瓜二つ、同じ型の自家用車(トヨペット・コロナ(RT40型))に乗っている、当人も1976年8月3日以降行方不明になっている、同一人物と思しき描写もあり、不可解な点が多い。
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