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世 界 よ 沈 黙 せ よ
《破壊の竜神 ギーゼ》とは、TCG「カードファイト!!ヴァンガード」シリーズに登場するユニット(カード)である。
また、同カードのメディアミックスにおける全ての元凶ともいえる存在だが、アニメにおける出番はG最終期「カードファイト!!ヴァンガードG Z」となる。
ユニットデザインは伊藤彰、イラストレーターは増田幹生。
ギーゼ本人のアニメでの担当声優は速水奨(カズマの肉体で台詞を発する際は、肉体に準じてバトリ勝悟)。
当項目では、カードの表面《ネオンギーゼ》も併せ解説する。
こちらは伊藤彰デザインではないのか、増田幹生氏のみクレジットされている。
概要
創世神メサイアこと《ハーモニクス・メサイア》と対を成す破壊神であり、「破壊神ギーゼ」とも。
過去に惑星クレイにて、メサイアと世界を二分する大戦を巻き起こした存在。
その大戦でメサイアに敗れ、ギーゼは自身の生み出した「ゼロスドラゴン」と共に封印されることとなる。
しかし、自身を信奉するという名目で集まった6名の使徒、「ギーゼの使徒」が、惑星クレイではなく地球に集結。
ゼロスドラゴンの力は、《光輝の剣 フィデス》の使い手により惑星クレイから地球にカードとして持ち出され分散。
それを回収するため、使徒は惑星クレイから地球に、人間の体を奪い現れる必要があった。
「時空間強制憑依」はギーゼの加護を受けて、人間の体を強制的に奪う行為。
ギーゼ自体が時空間強制憑依を行うための器として、当初選定されたのが新導クロノを含む6名。
この中で一番器として近かったのがクロノだったが……使徒の一人《邪神司教 ガスティール》が惑星クレイにて用意していた器《覚醒を待つ竜 ルアード》と結びつきが深いと思われる東海林カズマが、地球側視点では唐突にギーゼの器になってしまう。
ギーゼ完全復活には、6枚のゼロスドラゴンが必要となる。
地球側の最高戦力は、使徒から奪ったゼロスドラゴン2枚を北米に守護しており、地球側の最終防衛ラインを使徒が攻めたことで、滅びが始まる。
使徒最後の一人となった《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》が自らの魂でレリクスを起動したことで、ゼロスドラゴンが全てギーゼ(カズマ)の手に集い、ギーゼの手元には己をカード化した《ネオンギーゼ / 破壊の竜神 ギーゼ》が存在。立ち向かう鬼丸カズミのファイトを受け、己を顕現させて倒したことでギーゼは遂に地球に受肉。
そのギーゼの体内には、取り込まれた東海林カズマの姿があった……。
推測ではあるが、過去のシリーズで「虚無(ヴォイド)」として世界への干渉を狙っていたのがこのギーゼであると思われる。無印2期「アジアサーキット編」で「虚無」に狙われた蒼龍レオンは、ギーゼの使徒《蒼波元帥 ヴァレオス》により暴走したと思われる《蒼嵐覇竜 グローリー・メイルストローム》を使用していたのが理由の一つ。
週刊ヴァンガ情報局の公式発言によれば、ギーゼのネーミング元は「G」「Z」の2文字、即ち最終章のタイトルからとられている。世代を終わらせる者、と意味をとることが可能。
惑星クレイ物語
この項目は、小説「惑星クレイ物語」のネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
アニメ「GNEXT」以降、本格的にアニメのサイドストーリーとなっていた「惑星クレイ物語」においても復活し、ラスボスを務める。器となった《覚醒を待つ竜 ルアード》は元々ギーゼの器としてギーゼから直接生み出された存在の一つであり、ギーゼに組み込まれたのも想定の内であった。
ルアードを拾い育てた兄貴分《竜刻魔剣士 ダグザ》は、《忍竜 シラヌイ》の身を操った《邪神司教 ガスティール》により殺害され、ガスティールの手によりルアードの器化は進行することになった。
しかし、ダグザはルアードの心の中に確かな光を残していた。その身を犠牲にしたシラヌイの手でギーゼから分離したルアードは、僅かな一時のみだがダグザの魂との交流を果たす。これによりルアードは、ギーゼから切り離され再起。心の光により、自身に残ったギーゼの力を使い《深淵を覗く者 ルアード》となり、自身を産んだギーゼに反逆することとなる。
最終的に、メサイアに後を託された戦士たちに敗北することとなる。
ギーゼはそれでも世界を破滅させようと自爆を試みるが、《クロノバイザー・ヘリテージ》が代わりにギーゼとの道連れを果たし、自爆失敗のまま消滅。ギーゼが滅んだことに加え、メサイアが残る力を与えていたクロノバイザーも消滅したことで、反存在のメサイアも消滅を開始。二柱の神は役目を終え、クレイは残る者たちの手で新たな未来を紡ぐこととなった。
カード解説
カードとしては、ブースターパックG最終弾「竜神烈伝」にて収録される特殊レアリティ「ZR(ゼットレア)」のカード。
特殊仕様としてごくごく稀に、ゼロスドラゴンとギーゼが全て封入される「ギーゼパック」が同ブースターに存在する。
ヴァンガードとしては史上初の、表と裏でそれぞれ違うカードが描かれているリバーシブル仕様のカード。
表面はグレード0のノーマルユニット《ネオンギーゼ》、裏面はグレード4のGユニット《破壊の竜神 ギーゼ》となっており、表面の条件を満たすことによりこのカードが裏返り、《破壊の竜神 ギーゼ》が登場する。
その特例のため、他のGユニットと比較すると無数の例外が存在する。
レアリティ「SGR」のカード達と同様の字入り加工は裏面にのみ施されている。冒頭の文章は、英字を含め実際のカードに刻印された文字である。
ちなみに、アニメでは裏面は描写されず、盤面の《ネオンギーゼ》が直接《破壊の竜神 ギーゼ》に書き変わった。
最初は表面で使用するため、メインデッキ、それもファーストヴァンガードとしての使用がほぼ絶対条件となる。
クランは両者ともにクレイエレメンタルであるため、登場に必要なゼロスドラゴンさえ集めていれば全クランで使用可能。また特例として、このカードが投入されている場合、通常使用できない範囲のゼロスドラゴンも投入できる。
この二つの特例により、ゼロスドラゴンの一切を通常の方法で使用できなかった「クラン:刀剣乱舞」のデッキにもギーゼとセットであればゼロスドラゴンが投入可能。
公式に特設ページが存在するため、細部のQ&Aなどはそちらを参照されたし。
以下に、それぞれの面について解説する。
表面《ネオンギーゼ》
ノーマルユニット
クラン:クレイエレメンタル 種族:ギーゼ
グレード:0 パワー:5000 クリティカル:1 シールド:10000
効果:自:このカードがライドされた時、このカードをGゾーンに置く。(【GB】に数えない)
永【Gゾーン】:あなたのトリガー効果のうち、パワー増加を『あなたのGゾーンから<ゼロスドラゴン>を1枚まで選び、表でバインドする』に変更する。
永【Gゾーン】:あなたのバインドゾーンの<ゼロスドラゴン>は他の領域に移動できない。
【究極超越】 - 「破壊の竜神 ギーゼ」(あなたの、ヴァンガードがグレード3でバインドゾーンに<ゼロスドラゴン>が5種類以上なら解放!) - ストライドステップ - [あなたのヴァンガードと同名のカードを手札から1枚選び、捨てる]あなたの、他のサークルとソウルとGゾーンのカードすべてを除外し、このカードを裏返し、(V)に【超越】する。
表面のファーストヴァンガード。メインデッキにも投入は可能であり、このカードの効果以外で裏側になった場合は「破壊の竜神 ギーゼ」ではなくノーマルユニット「ネオンギーゼ」として扱う。
ライドに成功すると即座にGゾーンに移動するため、除去を心配する必要なくギーゼの降臨を狙える(逆に言えば、このカードが見えた時点でギーゼ狙いというのが相手にバレてしまうが)。
ちなみに、ギーゼになるまでは扱いはノーマルユニットのため、ジェネレーションブレイクの早期発動は不可能。
条件は「自分のゼロスドラゴン5種類をGゾーンからバインドする」こと。
このカードの効果で、トリガーが発動するとパワー上昇の代わりにゼロスドラゴンを1枚バインドできるため、実質5回のトリガー発動で条件を満たせる。
この条件に加え、自分ヴァンガードがグレード3、と全ての要件を満たした上でヴァンガードと同名のカード1枚をコストにすることでギーゼは降臨する。降臨の際、Gゾーンと盤面のカードは、既に存在しているヴァンガードやソウル、呪縛カードも含めて全て除外される。
ちなみに、この効果でバインドされたゼロスドラゴンはバインドゾーンから動かないため、ぬばたまデッキを相手にした場合でも安心してバインドできる。雷激軸なるかみ相手には塩を送ることになるが……。
ゼロスドラゴンの「究極超越」との違いは、自分ヴァンガードが必ずグレード3になっていること、Gゾーンの表側のカード枚数を問わないこと、の2種。
相手の状況は問わないため、相手が超越を嫌ってグレード2でライドを止めていても究極超越可能。
しかし、トリガーの回数に依存するため、トリガーがめくれないといつまでたってもギーゼが降臨できない、という事態も非常に多発する。あくまでトリガー依存の運次第であるカード、というのは覚えておきたい。
ちなみに、グレード4のノーマルユニットにライドしている状態だとギーゼになれない。
デメリットとして、このカードを使用する場合、グレード0からライドできない事故を除いて、トリガーでパワーが一切上昇しない。
そのためトリガーによる防御力上昇が期待できなくなるほか、その気になれば相手はダメージを0に抑え、後の猛攻から1回生き延びることも不可能ではない。
最大の問題は、ギーゼ収録パック時点で、ギーゼフルセットだけでも6万円は普通に飛びそうなところである。
仕様自体は分かるがさすがにどうにかしてくれ。
なお、このカードが複数枚Gゾーンにあっても、ゼロスドラゴンをバインドできるのは1枚ずつ。
これはトリガー効果の該当部分を変更する効果のためである。
裏面《破壊の竜神 ギーゼ》
Gユニット
クラン:クレイエレメンタル 種族:ギーゼ
グレード:4 パワー:30000 クリティカル:1 シールド:なし
効果:自:このユニットが(V)に登場した時、あなたのバインドゾーンから<ゼロスドラゴン>を5枚選び、別々の(R)にコールする。
永【V】:あなたはライドと<ゼロスドラゴン>以外のリアガードのコールができない。あなたのユニットすべてはGゾーンに戻らず、このカードとあなたのガーディアン以外の影響を受けない。あなたのリアガードはアタックされない。
自【V】:あなたのターン開始時、あなたの(R)の<ゼロスドラゴン>1枚につき、相手のヴァンガードに1ダメージ。
表面の条件を満たすとこの姿となる。
Gユニット特有の「ターン終了時にGゾーンに戻る」デメリットがなく、ハーツも存在せず、ライドもコールもできない、というカードであるため、降臨後はずっとギーゼが単独でヴァンガードとして居座ることとなる。
常時パワー30000かつ、自身と自分ガーディアン以外の一切の効果を受け付けない、条件相応の理不尽なユニットであり、小さな攻撃を繰り返すデッキでは降臨時点でほぼ勝ち目がなくなる。
特に過去描写で圧倒的な力に屈したギーゼの使徒《蒼波元帥 ヴァレオス》に関しては、効果が効かない相手かつ自軍リアガードのパワーが低いため、降臨されると本当に手も足も出ない。
防御力も相応だが、自身同様ガーディアン以外の一切の効果を受けないリアガードとして、条件でバインドしたゼロスドラゴン5体を、ギーゼ登場時にスペリオルコール可能。
ギーゼもゼロスドラゴンも使用者のトリガーすら受け付けず、ブーストできないため後列のゼロスドラゴンが丸々置物になるが、ギーゼが30000、前列ゼロスドラゴンが25000。パワーとしてはそこそこ頼れる数値である。
ただし、これはあくまで単純に数値だけを見た時の話。そもそも自分のターン開始時、リアガードのゼロスドラゴンの数だけ相手に直接確定ダメージを与えられるため、実際は殆どのケースで「降臨後、次のターンで倒せなければ5ダメージ」となり、通常のアタックが当たらない場合でも多くのケースで勝利確定となる。
これを回避するには、一般のデッキであれば「効果ダメージが入るまで自分のダメージを0で止め続ける」「有効ヒールトリガーによる回避」の二択しか道がない。
逆に言えば、序盤で1~2ダメージを与えられ、究極超越がある程度安定するデッキならば、このカードを最大限に活かせる。ギーゼ降臨後はカウンター・ソウルをガード以外で使用できず、究極超越できるならコストの温存は考えなくていいため、降臨前に全て使い切ってしまっても差し支えない。
そのため、ファーストヴァンガードを抜きで考えた上で、早期にドライブチェックを増やせるデッキやグレード3に早期ライドできるデッキならば、このカードを活かしやすくなる。
或いはトリガーをめくりやすくなる山札操作・デッキ圧縮ギミックのあるデッキでも同様。
ギーゼ登場弾時点で、唯一究極超越のコスト踏み倒しが可能な《闇に堕ちた竜 ルアード》軸のデッキは、デッキからノーマルユニットを引き抜くことが多いこともあり比較的相性がいい。それ以外にもドライブチェック回数を水増しできるエンジェルフェザー、(原作愛もキャラ愛もへったくれもなくなってしまうが)山札操作などでトリガーを比較的めくりやすい「刀剣乱舞 -花丸-」デッキなど、クレイエレメンタル故に無数のデッキに可能性がある。
ギーゼの効果で呼び出したゼロスドラゴンは、一切の効果を受けず、ギーゼの効果でアタックすらされない。
また、ギーゼのデメリットにより、強制的にコールさせて押しつぶす手段も使えない。
ピンポイントの対処法は二つあり、《無法怪神 オブティランドス》による「プレイヤーにコール制限を課す」効果か、《滅星輝兵 カオスブレイカー・デリュージ》に代表される「手札からの呪縛カード強制セット(以後ハンデス呪縛)」。
プレイヤーに制限を課す場合、効果を受けないギーゼであっても使用者自身は制限を無視できないため、ギーゼ降臨直前に撃たれるとゼロスドラゴンをリアガードにできなくなるため、事実上防御能力だけしか持たなくなる。
「カオス」の得意技であるハンデス呪縛の場合、コールではない手段でリアガードサークルを埋める。そのためゼロスドラゴンを上から押しつぶして呪縛カードを置かせることができる。手札から以外でも、呪縛カードを盤面外からリアガードサークルに置かせればいいため、「星輝兵」デッキならばドロップから呪縛カードを置かせる《星輝兵 グロビュラディア》が刺さる。
これらの対処法が使えない場合、ギーゼ降臨=死の秒読み、と思って構わない。
また、先述の通り「プレイヤー自身」は効果を受けるため、プレイヤーに制約を課す「ガード制限」は普通に刺さり、条件の関係上ギーゼ側はGガーディアンを一切使用できないこともあり、ギーゼに乗られたターンの返しには有効。
特にシャドウパラディンの場合、相手は条件を満たさないと手札からガードができなくなる《暗黒竜 ファントム・ブラスター“Diablo”》を抱えており、その条件はリアガードを退却させる=ギーゼでは耐性のため逆に達成できない条件のため、一切ガードできない攻撃が直撃することになる。
対処法とは言い難いが、効果を受けないユニットのアタックを、効果により対象変更させることは可能。
アタック対象の変更も、プレイヤーの行為を変更するものであるため、ギーゼに対しての直接の干渉ではなく、結果として《禁忌の星輝兵 ルビジウム》の効果は有効となる。まあ、使用可能な「グレンディオス」デッキであれば、カオスと似たようにゼロスドラゴンを押しつぶす呪縛行為ができるカードも存在するのだが……。
なお、相手に直接ダメージを与える効果は、相手ヴァンガードに作用する効果。ギーゼ自身も例外ではない。
そして、ギーゼに乗っている状態ではその一切を受け付けない。
ギーゼ同士が対面した場合、お互いにダメージも受けず、トリガーでパワーが上がらないこともあって、ヴァンガードのみで殴りあう不毛な戦いとなる。
ちなみに、ギーゼやゼロスドラゴンは自分ガーディアンの効果は受ける。
ガーディアンとしての性能を損なわないための措置だが、自分ガーディアンがギーゼに効果を付与する系のカードは使用可能である。
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関連項目
- カードファイト!! ヴァンガード
- カードファイト!!ヴァンガードG Z
- 速水奨 - アニメでの担当声優。
- クレイエレメンタル - 所属。エレメンタルではないため、特例による措置と思われる。
- ゼロスドラゴン - ギーゼの生み出した災厄兵器。設定を反映してか、種族<ゼロスドラゴン>をサポートする。
- 覚醒を待つ竜 ルアード - 惑星クレイにおける器。
- ギーゼの使徒 - 破壊神を信奉する、という名目で集まった危険因子。
- 東海林カズマ - 彼の身を乗っ取り、地球に顕現する。
- 新導クロノ - 当初はギーゼの器最有力候補として見定められていた。
- ハーモニクス・メサイア - 対存在。
- 神 / 破壊神
- カードファイト!! ヴァンガードのユニット一覧
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