go homeとは、以下の意味がある。
- 英語の表現として以下の意味がある
- フォークデュオ・ゆずが2005年に横浜国際総合競技場で開催したライブ『NISSAN OTTI Presents YUZU STADIUM 2005 "GO HOME"』の事
- 日本のホラーゲーム
本稿では3を取り扱う。
『GO HOME』とはバーチャルYouTuberの市松寿ゞ謡が手掛けたホラーゲーム。
概要
ジャンルはノスタルジックホラーアクションゲーム。デビュー当初よりホラーゲーム制作を目標に掲げていた市松寿ゞ謡にとっては処女作となるホラーゲームであり、一部音声などを除いて殆どを自らが手掛けているインディーズゲーム。
2019年秋にフリー頒布されているβ版をリリースしたところ、怖くもサイケでポップな世界観と敵が大音量のクシコス・ポストをバックに高速で追いかけ回す光景が刺さったのか、著名実況者であるガッチマン、レトルト、ポッキーらがこぞって取り上げたことで話題となり、特にポッキー氏による「狂ってるとかのレベルじゃない。日本の底力感。」という発言からも分かる通り、YouTubeやTwitterを通じて怖くもユーモアな世界観に魅了される人が続出した。
2020年6月、ついに有料ではあるが完全版がSteamで配信。拡大されたマップと新たに追加されたキャラクター、β版では作者の配信でしか知らされていない匂わせもある程度わかりやすくなり、作者による裏話などと合わせる等してより考察しがいのある作品に仕上がっている。後に2021年2月22日にAndroid版が、2021年7月15日にはNintendo Switch版(以下Switch版)が配信された。
なお、舞台の一部は意図的に照明を落としたり、完全版では夜を町中をさまようマップが追加されているのでブルーライトカットなどを行っていると操作しにくくなる可能性があるので注意。
公式では各種音楽配信サイトで同ゲームのサウンドトラックが配信されている他、一部楽曲はYouTubeで公開されている作者オリジナル歌唱曲とともに高音質音源として公式グッズとともにBOOTHで販売されているので気に入った人は購入を検討してみるといいだろう。2021年1月28からは『Shadow Corridor』とのコラボレーションを開始。Switch版、及びPlaystation4版『Shadow Corridor』で配布されたDLCマップにて音割れクシコス・ポストと共に一部出演キャラクターが登場する。その逆も実現しており、Swtch版の本作ではクリア後、あるオブジェクトを破壊すると序盤マップが『Shadow Corridor』に切り替わり、一部徘徊者が追加された。
作者である市松寿ゞ謡の公式チャンネルでは本作の設定や攻略法、裏話などを語る配信アーカイブがあるので、気になる人はぜひとも確認してみてほしい。また、後にSwitch版のデバッグに参加したサンキュームービーでは様々なバグ技が拝む事ができる(もしかしたらこれを見た作者が修正するかもしれないが)。
あらすじ
β版では「主人公の鈴木モザイ子が家に帰るだけのゲームです。」と簡潔に説明されているが、完全版では少し詳細なあらすじが追加された。Steamで掲載されているのは以下の通り。
鈴木モザイ子、7歳。
両親とはぐれてしまったので一人で家に帰ります。
神社、タコの公園、夕日、家、どこかでカラスが鳴いてる。
帰ったらピアノの練習をしなくちゃ。
見慣れた街なのに何かおかしい...。
現実なのか夢なのか曖昧な中、はたして主人公は家に帰ることができるのだろうか...?
登場人物
- 鈴木モザイ子(CV:市松寿ゞ謡)
主人公で7歳。ある日、迎えに来るはずの両親が神社に来ないため、帰宅することになるが...。作中に流れる情報で勘がいいプレイヤーならある事実に気がつくかも知れない。β版、及び序盤ではただ逃げ回るだけだったが、完全版ではストーリー中盤より千歳飴(通称:千歳ソード、チトセイバー)で泣き虫相手なら倒すことができるようになる(除霊できる千歳飴 #とは)。
『Shadow Corridor』ではある場面で登場するので、ぜひプレイして確かめてほしい。 - クラウディア(CV:DAWかなんかの機械)
本作のマスコットガール。大音量の(もしくは音割れしてる)クシコス・ポストをバックに主人公を追いかけ回す。顔が変形していて不気味ではあるのだが、変形していない状態で見ると比較的顔が整っていることがわかる。なお、作者の配信にて生と死を繋ぐ存在であることが明かされた。名前の由来は雲(クラウド)を女性名詞に置き換えたもの。
コラボ先である『Shadow Corridor』では流石に動きこそ遅いが強烈なインパクトを放っている。 - 人面犬
通称:クラウディーヌ(クラウディ・イヌ)。作者がさらなるインパクトを求めて作り上げたクリーチャーで、こちらのクシコス・ポストは全て犬の音声で奏でられているので犬恐怖症にとっては最も恐ろしいクリーチャーなのかも知れない。しかも見つかったときはクラウディア以上の爆速で迫ってくる。 - 泣き虫(CV:市松寿ゞ謡)
ムービーイベント以外のトイピアノに触れると出現する主人公の負の権化。泣き叫んで縄跳びをしながら主人公に迫るグロテスクなクリーチャーなのだが、千歳飴で撃退できるので、慌ててはいけない。余談だが、彼女の声を使い、血涙を流す市松寿ゞ謡の動画も公式で存在する。
『Shadow Corridor』にもクラウディアとともに出演。(音楽以外は)コラボ先に馴染んでいる模様。 - 般若ママ(CV:人生つみこ)
台所でつまみ食いしようとしたり、赤く光るマンホールに入ろうとすると叱ってくる怖いお母さん。とはいってもそれだけなので決して怖い鬼ババアではない。 - ピアノさん
主人公の憧れをモチーフにしたクリーチャー。襲ってくる前は密かにトイピアノを弾いている主人公の様子を覗いたり、自らもピアノを演奏しているが...夜の街では背中を180度折り曲げてピアノを弾きながら襲ってくるので、ある実況配信者から「ピアノごと追ってくる幽霊」と恐れられた。なお、彼女のクシコス・ポストは音割れしたピアノバージョンである。 - 首ちょんパパ(CV:ミミカ・モーフ)
1つ目のサイケデリックな象に乗って街を徘徊する男性の幽霊。首から血がスプリンクラーのように吹き出しており、なぜかコーヒーを持っている。見つかる前にしゃがめば襲われることはないが、しゃがまずに近づくと巨象が襲ってくる。そして、しゃがんでいても当たったら死ぬ。モチーフは事故にあった父親。 - 巨鳥
ある方法で出現する隠しお助けキャラ。カラスではないのに烏天狗の仮面をかぶっている。この鳥は主人公をマンションまで送り届けてくれるのでRTA御用達キャラとなっている。 - タコ
アップデートにより新たに追加されたボスキャラ。高速で蠢く触手と共に主人公に襲いかかる。が、一定時間が経過すると少しの間泣き崩れてしまう。苦戦する人はタコとの戦いで流れるBGMを意識てみるといいだろう。余談だが、バトル中に流れるBGMのボーカル版『はい、そうです。』のMVが作者YouTubeで公開されている。 - 神楽鈴の徘徊者
『Shadow Corridor』コラボマップで登場。基本的な動きは『Shadow Corridor』と同じだが、主人公を見つけた時の追跡スピードがアップしているため、下手したら本家よりトラウマになる可能性がある。 - 走り廻る徘徊者
『Shadow Corridor』コラボマップで登場。こちらも基本的な動きは『Shadow Corridor』と同じだが、本作ではそのデカさ故に遠くからでもわかるのでプレイヤーの不注意で警戒を怠らない限りは爆速で近づいてくることはない。 - 泣き声の主
『Shadow Corridor』コラボマップで登場。こちらも行動パターンは『Shadow Corridor』と同じ。感知範囲内に入る前にしゃがみ、そのまま移動すれば「どこにいるの?」と探し回ったり、爆速で近づいて来ることはない。
小ネタ
- 般若ママの声優を務めた人生つみこ嬢は本作のデバッグに参加しており、自身もデバッガー特権でいち早く完全版の実況プレイ配信を行ったのだが...そこで致命的になりかねないバグを発見してしまい、急ぎ市松を呼び出して報告するハメになった。
- 隠しキャラである巨鳥の存在は市松の予想だと見つかるまでに1年かかると思っていたのだが、わずか1週間でバレた。こんなところにデバッガーが。短期間でバレたことにはさすがに驚きを隠せなかった模様。
- 完全版リリース当初のエンディングはメントスコーラなのだが、これは市松の中では「YouTuberといえばメントスコーラ」というイメージがあり、バーチャルな自分でもメントスコーラを実行する手段として、ゲームのエンディングに組み込むことで敢えて他チャンネルでメントスコーラを実行するという絵面にするという野望を達成するために入れたもの。その考えは見事に的中し、あちこちの配信でメントスコーラが映り込むことになった。この事に満足した市松は修正時にエンドクレジット入りの『I just wanna GO HOME』のMVに差し替えた。
- 首ちょんパパが乗っている象の名前はオアサといい、市松の夢に出てきた象が元ネタ。
- 当初、街パートでは追跡タイプのクラウディアと徘徊タイプのクラウディアを用意する予定だったが、ただ徘徊するだけのクラウディアではインパクトに欠けるため、人面犬に変更したという経緯がある。
- 終盤に流れる楽曲『夢のケロイド』の歌パートは市松のオリジナル曲『花嵐』の一節を引用している。
- 仏壇がある部屋の中にひっそりと市松寿ゞ謡本人が主人公宅にある人形としてちゃっかり飾られている。魂が宿ってるけど市松人形だからね。仕方ないね。なお、中ボス追加バージョンにアップデートすると黄金の市松寿ゞ謡が仏間に飾られることに(Steam版限定)。
- クラウディアやピアノさんといった一部キャラは本ゲームが制作される前から市松の動画に出演しているキャラクターである。
- 2周目からは自室にゲーム機が置かれ、ゲーム機に触れるとミニゲームで遊べるようになる。ミニゲーム実装当初は制作ツールとの愛称が原因でランダムでゲームが落ちる仕様になっていたが、後に解消された。
関連動画
関連商品
関連リンク
関連項目
- ホラーゲーム
- 市松寿ゞ謡(製作者)
- 人生つみ子(デバッグ、般若ママの声優)
- ミミカ・モーフ(首チョンパパの声優)
- サンキュームービー(バグ技発見が縁でSwtch版デバッガーとして参加)
- 七五三
- 七夕
- クシコス・ポスト
- メントスコーラ
- Shadow Corridor
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