ニコニコ大百科

そもそも刑事事件に関しては身分の差を考慮しなくてよいとあったり（「汚名」）、フリードリヒ大公やペクニッツ子爵が借金踏み倒せず土下座したり（いや子爵は知らんが）と、「法律上は」そこそこ公正だったのよね、もともと。
軍や官僚にも平民多いし、ラングが次期尚書職噂されるくらいだから、出世に関しても法律上は爵位要件としてない（もしくは必要なら適当に一代叙爵するだけ）って感じで、結局「法律上は」財産保護というか税制くらいなんじゃないか、貴族の特権って。

捜査や起訴不起訴、量刑といった運用上での忖度をやめただけって気もする。

あ、領主的な特権はあるか……とはいえマリーンドルフ伯以外残ってるのか微妙だし、没収か版籍奉還かの違いはあれど、全員知事化かな。

ローエングラム王朝（ラインハルト陣営）最大の強みは国内に抵抗勢力がほぼいない事なんだよな
改革しようとすれば特権階級や既得権益層が反発するものだけど
そういう奴らはリップシュタット戦役で滅んだわけだし

あともう一つの強みというか美点は私欲の薄さだと思う
ラインハルトが物欲や贅沢に関心がない事は作中でも言われてるけど
ラインハルトだけじゃなく彼の部下や彼が登用した人物も奪った貴族財産で贅沢したり権力を傘に着て好き放題振る舞う人間はほとんどいなかった
抵抗勢力が滅んで敵対者の財産を奪ったらそれらを全部私物化して自分達だけ贅沢三昧ってのが普通なのに
ラインハルトやその部下がそういう事をしない人間だったのが帝国にとっての幸運だった

既得権益者層や抵抗勢力の滅亡、多額の貴族財産、それらを私物化せず国のために使う新しい支配者の私欲のなさ
これらの要素が銀河帝国を大きく飛躍させた

確かにラインハルト軍団ってビックリするくらい獲得した権力で羽目を外す奴が見当たらなかった。
というか、ジークマイスターが亡命先で夢想した（かもしれない）「社会を変革できる騎士団」像にピッタリだったなあ。

まあ無欲ってわけでもないんだけど、欲の向くベクトルが…
・メックリンガー：芸人として諸芸百般の文化風流を嗜むが、至高のエンタメ素材が目の前にいる
・ロイエンタール：漁色家だが向こうから寄ってくるのでまったく不自由しない
・和名山田太郎：嫁が全て
・オーベルシュタイン：ゴールデンバウム王朝の抹殺と新銀河帝国の成立がすべて

ある意味でラングとか割と普遍的な欲の持ち主だったような気がしないでもない

>>515
> 和名山田太郎
待ってwwww

そこそこいいワインは飲みたがるんだけど、樽や工場ごと買い占めるのはなんか違うよなぁ、って感性かな。酒池肉林という面では。
(肉の方は姉or嫁が宇宙一だから、それ以下はまあ、大して興味ない、みたいな)

出世欲を出していた面子はそこそこ居たけど、ほぼ全員破滅したから誰もその辺の欲目は出さないようにしたんじゃない？

>>517
銀河帝国貴族がワインマニアならワインのブドウ栽培用に気候のいい惑星用意してそこの管理を地方領主に任せるって感じかな
別のワイン飲みたくなったらまた惑星ごと用意する

皇帝になってからのラインハルトは今で言うとラスボス系主人公になるのかな
ヤンが凶弾に倒れ、同盟側の主人公がユリアンに交代してからは特に

身の丈に合わない出世したり野心抱えてた各組織の上位者連中は、本伝の登山中にほぼ軒並み脱落してるしな
能力と野心の方向が相応に釣り合ってて非業に斃れたのはシルヴァーベルヒとかあの辺くらいでは

「銀英伝は実は後世の歴史家の物語で、あの世界には別の正史が有った」と言う前提で。

実はラインハルトの皇帝病は、劇中より遥かに早く発覚していたのではないか。
そして皇帝病は遺伝病で、「劣悪遺伝子排除法」の影響が残っているゴールデンバウム王朝では大きな障害だったのではないか。
つまりラインハルトはシスコンこじらせたからではなく、「ゴールデンバウム王朝がある限り、遺伝子が劣等である自分に未来はない」と考えたからではないだろうか。

ラインハルトがやたらと戦争を起こすのも、単純に戦が好きなのではなく「自分は長く生きられない可能性があるから、その前に性急に敵を排除しなくてはならない」と考えたのではないか。
その割にユリアンに譲歩して民主主義の萌芽を残したのは、「もうすぐ死ぬから恩を売って息子を助けさせようとした」のではないだろうか。
オーベルシュタインを徴用するのも同じ法を憎むがゆえの連帯感、そしてNo.2不要論が早逝するから後継者争いが生じる可能性が高い自分にとって都合が良かったからではないか。

と言う説。

>>520
ユリアンを「主人公」と認識するなら、バーラトの和約後に退役して、地球へ潜入したりオーディン観光したり、途中どんなルート取ったんだか知らないけどエル・ファシルに到着して、蕩児たちの帰宅作戦に参加してた頃かな。
その意味で、「同盟」という枠組みから解放されてからが、「主人公ユリアン」の見せ場かもしれない。

で、この話の中での「ラスボス」ラインハルトは、オーディン観光編で正体を隠してユリアンたちと会っていた、みたいなエピソードを挿入されるタイプかもしれない。
例えば、ホテルの排水管を直しにきたオーバーオール姿の業者に化けるとか。

>>522
その説は面白いな。
もっと想像すると、父親の早逝の原因となった酒の飲み過ぎも、実は皇帝病（変異性劇症膠原病）の症状を周囲や自分自身に対して隠すためだった、またラインハルトの父親への憎悪も、実はこの遺伝こそが真の理由だったとすることもできるな。

少なくとも原作を見る限り、シヴァ星域会戦や第二次ラグナロック作戦などは必ずしもラインハルト自身が積極的に仕掛けたわけではありませんし、バーラトの和約の後はむしろ数年は内政重視の方針だったことも記されていますし。

父親に至ってはそもそも母親の死以降は親らしいことをせずに飲んだくれていた人物で嫌うのは当然でしかないですし、私としてはやや疑問ですね。

史実に反して、となると、侍医団や侍医に八つ当たりしたメックリンガーとかの株を下げてまで発覚をシヴァ会戦迄遅らせる創作上の効果は薄い気がする。
ラインハルトやその周辺が無意識にせよ自覚してて、結果として理性的には内政重視を志すも最終的には武断に傾いた、ってのはまああるかもしれない。

どちらかというと>>523が「面白い」というように、さらに後世の作家が好戦的って批判への対応とゴールデンバウム王朝との運命論的な因縁付けに、「皇帝（とキルヒアイス）だけは自分の遺伝病の正確な状況を把握していた」って設定を付け加える、とかのほうがありえそう。
最後の戦いで発覚ってのができすぎてる感あるのも事実だし
（まあこれは結果からの逆算でそう感じるだけで、発覚したからこそ最後の戦いになったんだし、歴史上よくあることでもあるけど）

彼が変異性劇症膠原病を患わなかった場合、
もしかするとキューバのフィデル・カストロみたいな指導者として国を導き、または氏の様な人生を全うしていたのではかなろうか？

ある意味でラインハルトも革命家みたいなもんだし。

なるほどなるほど
「皇帝病の発覚は実際は割と早い段階だったのでは？」っていうのは面白い見方だなあ
>>523
オーバーオール…？って一瞬思ったけど中の人（ノイエ）同じだったね…

△皇帝に即位してからも生活は質素であった
〇彼にとっては姉の手料理が最高の贅沢なのでそれ以上のものは求めていない

姉上は料理上手＆ラインハルトにとっては姉上料理は宇宙一

なのにチシャだけはダメだったのはなんでなんだろう
ラインハルトの好みだけではなくキルヒアイスも食べられなかったようだし

映像作品では劣等生のお兄様ぐらい原作中での内心の愚痴が省かれている御仁

キルヒアイスやヤンの死は正直有名すぎて知ってたから、あっけなさには驚いたけどそこまでショックを受けなかったんだが
ラインハルトには勇ましく戦った末に戦死するってイメージは多少あれども、ベッドの上で衰弱して若くして病死するなんてイメージはカケラも持ってなかったから本当に驚いたし悲しくなった
最終巻の『落日篇』ってタイトルも合わせて、銀英伝終盤の寂寥感ある雰囲気は本当に印象に残ってる

>>529
食材の品質がドレッシング等でどうにもなりようのないモノだったのでは？　帝国には「美味しいレタスを栽培する」という発想が無かったのかも知れない。

どっかで銀英伝世界の人口が激減してるのはハーバーボッシュ法が戦争でロステク化したからだ、って説を聞いたことあるなぁ
まぁそれでなくても機械はダメ！人力が尊い！なんて家風の王朝だし、農薬なんてもってのほか！天然育成の野菜がブランド！なんて世界で食事落差が激しかったりして

OVAだけどシューマッハ隊が人力で畑を耕すくらいだし

「姉を奪ったのが商人だったら『銀河商人伝説』が始まってたかもしれない」
「ラインハルトは『相手が自他共に認める最も得意な分野で完全に上回り相手に否定のしようがない完敗を叩き付ける』ことこそを復讐とする」
というような言葉なんだろうけれど、もし相手がコメディアンだったり娼館の経営主（アンネローゼには自身の正妻となることを強いたという意味で）だったりしようものならどうしてたんだろうか……？
作中の描写や評からしてラインハルトには向いてなさそうな職だけど……。

それとも姉を奪った者が明らかに法に背く生業だったら、警察官を目指していたんだろうか……？