八男って、それはないでしょう!とは、Y.AによるWeb小説およびライトノベル作品である。
イラストは藤ちょこが担当。
概要
2013年6月より、小説投稿サイト「小説家になろう」にて2017年3月まで連載。(2020年6月現在は外伝及びあふたー篇「八男って、それはないでしょう!みそっかす」が連載中)
2015年12月現在、同サイトにおいて累計ランキング3位、累計アクセスは1億7千万を突破している。
2014年4月にはMFブックスより書籍版第一巻が発売された。
2019年3月にはTVアニメ化が告知された。2020年を予定。
2019年12月8日、アニメ公式サイトにて2020年4月よりTVアニメ放送開始されることが発表された。
あらすじ
ある日の朝、平凡な商社マンだった一宮信吾が目を覚ますと、見知らぬ世界の貧乏貴族・バウマイスター家の八男ヴェンデリンの体に憑依(転生)していた。八男である彼は、ただでさえ貧乏な領地を継げないどころか、15歳になると自立して屋敷を出て行かなければならないという厳しい環境に立たされていた。
しかし幸いなことにヴェンデリンは魔法の才能に恵まれており、冒険者になる為に修行を積んだ結果、魔法使いとして類稀なる力を持つようになった。その後成り行きでドラゴンを倒し、国王から準男爵の爵位と莫大な褒賞を授かったが、そんな彼の力に目を付けた貴族たちの謀略に否応なしに巻き込まれていくことになる――。
登場人物
※ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスターの記事にも登場人物は記載。(アニメ化範囲外にも触れているので閲覧時はネタバレ注意)
主人公(ヴェンデリン)とヒロインたち
- ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスター CV:榎木淳弥
- 本作の主人公。一宮信吾が憑依(転生)した少年。愛称は“ヴェル”。
僻地の貧乏貴族の出だが、魔法の才能に恵まれた為冒険者を志すようになる。
トラブルに見舞われやすい体質なのか、次々と振りかかってくる厄介事を魔法の力で解決していく内に、強力な力を持つ大貴族として名を馳せるようになった。
- エリーゼ・カタリーナ・フォン・ホーエンハイム CV:西明日香
- 本作のメインヒロイン。金色の髪とアメジスト色の瞳を持つ、聡明で心優しい少女。
- 治癒魔法の扱いに特化しており、その美貌と相まって“ホーエンハイムの聖女”という二つ名で呼ばれている。
- 彼女の祖父であり、教会の重役でもあるホーエンハイム枢機卿からヴェルの正室候補として宛がわれることとなった。政略結婚という形ではあるものの、貴族らしからぬヴェルの人柄に次第に惹かれていくようになる。
- 胸はヒロインの中では一番大きい
- イーナ・ズザネ・ヒレンブラント CV:小松未可子
- 本作のヒロインの一人。燃えるような赤い髪が特徴の少女。
槍術の使い手で、ヴェルやエル、ルイーゼと同じ冒険者予備校の特待生クラスに所属していた。
幼馴染のルイーゼと狩猟の最中に狼の群れに襲われてしまい、危機に陥っているところをヴェル達に救われた。
ヴェルに対して明確な恋愛感情は抱いていないものの、優良物件と判断し妻になることを狙っている。
- 容姿から強気な印象を持たれやすいが、根は真面目で恋愛小説を読むことが趣味。
- (以下ネタバレ)
- 数百年後の同名のキャラ(遠い子孫)はなんと王女様になっている
- ルイーゼ・ヨランデ・アウレリア・オーフェルヴェーク CV:三村ゆうな
- 本作のヒロインの一人。水色のショートカットで、小柄な体と幼い容姿が特徴の少女。
「魔闘流」という近接格闘術を教える道場の娘で、本人もその使い手。
ヴェルに助けられたことがきっかけで、彼のパーティーに半ば強引に参加した。こちらははっきりとヴェルに惚れており、イーナと共に妻(妾)にしてもらうべく、ヴェルに日々アプローチしている。
- ヴィルマ・エトル・フォン・アスガハン CV:M・A・O
- 本作のヒロインの一人。ピンク色の髪をお団子ヘアに纏めている。ルイーゼといい勝負の背丈だが、胸はイーナと同じぐらいあるというトランジスターグラマー。
巨大な戦斧をブン回して戦うパワフルな戦士で、「英雄症候群」という魔力が筋組織を強化することで超人的な力を発揮できる体質の持ち主。その代償としてカロリー消費が激しく、いつも何か食べていないとすぐにお腹が減ってしまう。
ヘルムート王国の軍務卿エドガーの姪(後に義理の娘)である。「英雄症候群」ゆえにまともな嫁入り先が期待できないのと、ヴェルと縁戚関係を結びたいエドガーの狙いにより、ヴェルの護衛役兼側室候補として送り込まれる。
ヴェンデリン(バウマイスター家)の家臣たち
- エルヴィン・フォン・アルニム CV:下野紘
- 冒険者予備校で出会ったヴェルの友人で、愛称は“エル”。
騎士爵家の五男坊で実家からは味噌っかす扱いという、ヴェルと似たような境遇にあったことから彼と意気投合し、親友になった。剣の才能に秀でており、パーティーではイーナ・ルイーゼと共に前衛を担当している。従士長という扱いでヴェルの家臣第一号となる。
- ローデリヒ CV:高塚智人
- ヴェルが「竜殺しの英雄」として名を馳せたときから、士官を目指すべくヴェルの眼前に現れては槍術のパフォーマンスをするどこかズレた青年。実は就職先の縁に恵まれず、これまで二百を超える面接に落ちてしまっている。
武芸大会でイーナと対戦したことをきっかけに槍術がただの大道芸ではないことがわかり、ヴェルに家宰として採用された。
実は文官としてとても優秀で登用後は主にそちらで力を発揮している
ヴェンデリンの師匠たち
- アルフレッド・レインフォード CV:浪川大輔
- 元・ブライヒレーダー辺境伯家の筆頭お抱え魔法使い。
先代のブライヒレーター辺境伯が薬の素材目当てにバウマイスター騎士爵家領内にある「魔の森」に突入した際に随伴、多くの兵たちと共に命を落とした。
優秀な魔法使いでありながら30歳の若さで死んだため自身の技を次代に受け継がせることが出来ず、それが心残りとなって「語り死人」というアンデッドとなり魔の森を彷徨っていた。
高い魔法の才能を持つ幼少期のヴェルに出会い、彼を弟子として多くの技を伝えることで無念を晴らす。
最期は卒業試験として自身をヴェルに聖魔法で浄化させ、天へと昇った。
- (以下ネタバレ)
- 帝国のクーデター時に敵に憑依する形で再登場し、ヴェル、ブランターク、アームストロングと死闘を繰り広げた(なお彼はあくまで呼ばれた側で自分の意思で憑依したわけではない)。最終的には憑依している人間が討ち取られた事で再び天に昇ったがそれでも奇策を用いての勝利であり、ヴェル達が真っ正面からアルフレッドに勝ったわけではない。書籍版ではアルフレッドが一度撤退し、改めてリターンマッチの上でヴェルが実力でアルフレッドを打ち破っている。
- ブランターク・リングスタット CV:屋良有作
- ブライヒレーダー辺境伯の下で筆頭お抱え魔法使いをやっている中年男性。
元一流の冒険者で、ヴェルの亡き師匠であるアルフレッドの師でもあった。その縁でヴェルの面倒を見ることとなり、魔法の精密なコントロールなどを教えている。ヴェルの第二の師匠と言うべき存在。大の酒好き。
- クリムト・クリストフ・フォン・アームストロング CV:山根雅史
- ヘルムート王国の王宮筆頭魔導士で、通称“導師”。
武人の家系であるアームストロング伯爵家の出身で、身長2m10㎝、体重130㎏の筋肉に覆われた大柄な体と、パイナップルヘアーにカイゼル髭で飾られた強面な顔付きが特徴。
“王国の最終兵器”とも謳われる、王国最強の魔法使い。ただし魔法を身に纏っての近接戦闘に特化しているため、外見も相まって全く魔法使いらしくない。
見た目通り、豪放磊落で些事を気にしない脳筋な性格。「某(それがし)」「~である」という独特の喋り方が特徴。
ヴェルの亡き師匠であるアルフレッドの友人で、ブランタークとも知己の間柄。
ヴェル、ブランタークと共に巨大老竜の討伐に成功しており、その後ヴェルとルイーゼに身体強化等の魔法を使った魔法格闘術の稽古をつけることとなった。ヴェルの第三の師匠と言うべき存在。
ちなみにとてもそうは見えないが、エリーゼの叔父でもある。
- 一応聖魔法も使えないことは無いがやはり身に纏う形でしか使えないため治癒の際には患者に抱きつく事になる
バウマイスター騎士爵家(ヴェンデリンの実家)
- クルト CV:杉田智和
- バウマイスター家の長男で、次期当主。まったくの無能というわけではないが、現当主である父から家を継ぐことのみしか目指していない。エーリッヒやヴェルといった才能のある弟たちに、当主の座を奪われるのでないかという恐れを抱いてしまうような小人物。
- ヴェル達が魔の森のアンデッド討伐を依頼されてやってきた時も当主である父を差し置いて一方的に条件を突きつけたが、ヴェルはクルトを無視して当主である父と条件を合わせた(そもそも次期当主にすぎないクルトにそこまでの権限はない)
- (以下ネタバレ)
- 最終的には暴走する形で自滅し死亡する。ちなみに暴走する事自体はヴェル達がそうするように行動したのもある
- アマーリエ CV:ゆかな
- クルトの妻。ヴェルにとっては、エーリッヒたちが去った後の「ぼっち」時代に唯一親しくしてもらった存在である。
- (以下ネタバレ)
- クルトの死後、2人の息子を守るためにヴェルの「あてがい女」(=貴族の跡取りなどが結婚をする前に、『そういう事』を教える女性の事)になる。しかし、用が終わった後もヴェルはこっそり会っている(エリーゼ達は黙認している)。後にメイド長として登用され、エリーゼ達の子供の面倒をみたりしている。アニメ版では、ヴェルが爵位任命権を王から得ることで息子2人の将来を担保したため、彼女があてがい女になることは無かった。ただ、ヴェルに感謝するとともに深い好意を持った様子が描写された。
- エーリッヒ CV:松岡洋平
- ヴェルの兄で五男。聡明な美男子で、弓の腕前も兄弟一。ヴェルにとってはアマーリエと並んで心を許せる本家の人間では貴重な人物。王都で官吏登用試験に合格し、仕事先の上司の家系であるブラント騎士爵の娘と結婚して婿入りした。
関連動画
関連静画
テレビアニメ
2020年4月2日から6月19日まで放送。全12話。アニメーション制作はシンエイ動画、SynergySPが担当する。
スタッフ
放送局・配信サイト
※その他配信サイト:dアニメストア\U-NEXT\アニメ放題\Netflix\Amazon Prime\J:COMオンデマンド\ビデオパス\みるプラス\auスマートパスプレミアム\ひかりTV\アニマックスオンデマンド\GYAO!\FOD\Hulu\バンダイチャンネル\ビデオマーケット\music.jp\DMM.com\ココロビデオ\ムービーフルPlus\TSUTAYA TV\Paravi\Rakuten TV\HAPPY!動画\PS Store\ふらっと動画\Google Play\ビデックスJP\あにてれ
各話リスト
話数 |
サブタイトル |
配信日 |
動画
(ニコニコ) |
動画
(dアニメ) |
第1話 |
八男って、それはないでしょう! |
2020
4/7 |
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第2話 |
お家騒動って、それはないでしょう! |
4/14 |
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第3話 |
ボッチって、それはないでしょう! |
4/21 |
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第4話 |
しがらみって、それはないでしょう! |
4/28 |
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第5話 |
政略結婚って、それはないでしょう! |
5/5 |
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第6話 |
弾丸出張って、それはないでしょう! |
5/12 |
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第7話 |
魔法禁止って、それはないでしょう! |
5/19 |
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第8話 |
死亡説って、それはないでしょう! |
5/26 |
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第9話 |
嫌われ者って、それはないでしょう! |
6/2 |
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|
第10話 |
クレーマーって、それはないでしょう! |
6/9 |
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第11話 |
板挟みって、それはないでしょう! |
6/16 |
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第12話 |
八男って、それもありでしょう! |
6/23 |
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主題歌
- オープニングテーマ「時空の迷い人」
- 歌:デーモン閣下×宝野アリカ(ALI PROJECT)
- 作詞:デーモン閣下/宝野アリカ 作曲:デーモン閣下 編曲:Anders Rydholm
- エンディングテーマ「月明りのMonologue」
- 歌:AKINO arai×AKINO from bless4
- 作詞・作曲・編曲:Motokiyo ストリングスアレンジ:菊谷知樹
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関連項目
外部リンク