ブレイヴェストローマン(Bravest Roman) とは、アメリカ生まれの競走馬・種牡馬である。牡の鹿毛。
種牡馬として日本へ輸出されて多くの活躍馬を輩出し、*ミルジョージとともに日本におけるネヴァーベンド系種牡馬の先駆けとなった。
概要
父Never Bend(ネヴァーベンド)、母Roman Song(ローマンソング)、母父Roman(ローマン)という血統。
父ネヴァーベンドは大種牡馬で、日本でも*ミルリーフから*ミルジョージや*マグニテュードなど活躍馬も多い。
競走馬として
生涯成績は25戦9勝。重賞勝ちはあるが、正直なところ戦績はパッとしない。
ただ、2歳時は4戦1勝2着1回、3歳時は21戦8勝とタフに走り続けた。
3歳時を最後に競走馬を引退。勝ち鞍の全てがマイル戦以下のマイラーであった。
種牡馬として
4年間アメリカで種牡馬供用された後に、1979年に日本に輸入。1980年からイーストスタッドで供用。
初年度は61頭、以後も毎年50~60頭前後の牝馬を集めた人気種牡馬だった。
種牡馬リーディングでは1988年の2位が最高で、1985~92年までトップテン入りと種牡馬として大成功と言える。
生まれてきた産駒は総じてタフで、子の体質改善を目的として体質が弱かった牝馬に宛がわれることも多かった。
産駒は自身同様ダートに強く、中央・地方共にダート短距離・マイルを中心に活躍馬が多かった。
ただし芝では中距離でも活躍した産駒がおり、全くスタミナが無かった訳ではない。
芝での活躍馬は牝馬が多く、日本での初年度産駒からオークス馬トウカイローマンを、以後もマックスビューティやオグリローマンなどのクラシックホースを送り出した。
牡馬はランドヒリュウの様に終いに長く伸びてくる産駒が多く(ジリ脚とか言うな)、牝馬はコーナーから鋭く伸びる末脚勝負のキレのある産駒が多かった。
牝馬の活躍が多かった事もあり後継種牡馬はあまり多くはないが、カリスタグローリがサチノスイーティーを、メイショウホムラがメイショウバトラーを輩出し、決して多くはない産駒数の中から重賞勝ち馬を送り出している。
ブルードメアサイアーとしてもキョウエイマーチ、ニホンピロジュピタ、トーシンブリザード等、多くの活躍馬を輩出している。
近年は新進の輸入種牡馬の台頭も有り、直系こそ衰退してしまったが、キョウエイマーチからマルシュロレーヌ、ナミュール等、母系の奥で今もなお強い影響を与え続けている。
1994年7月4日、心臓麻痺により死去。22歳(旧23歳)。
血統表
| Never Bend 1960 鹿毛 |
Nasrullah 1940 鹿毛 |
Nearco | Pharos |
| Nogara | |||
| Mumtaz Begum | Blenheim | ||
| Mumtaz Mahal | |||
| Lalun 1952 鹿毛 |
Djeddah | Djebel | |
| Djezima | |||
| Be Faithful | Bimelech | ||
| Bloodroot | |||
| Roman Song 1955 鹿毛 FNo.20-b |
Roman 1937 鹿毛 |
Sir Gallahad | Teddy |
| Plucky Liege | |||
| Buckup | Buchan | ||
| Look Up | |||
| Quiz Song 1948 栗毛 |
Sun Again | Sun Teddy | |
| Hug Again | |||
| Clever Song | Jacopo | ||
| Flying Song | |||
| 競走馬の4代血統表 | |||
クロス:Sir Gallahad 3×5(15.63%)、Teddy 4×5(9.38%)
- 父ネヴァーベンドは当該記事を参照。
- 母ローマンソングは現役成績21戦3勝。本馬の全兄プラウディストローマンは、米ホープフルS(米GI)勝ち馬、半弟に豪州で種牡馬入りしたローマンプリンス(父コーニッシュプリンス)等。
- 半姉アイオルソー(I Also)(父スカイハイ)の曾孫に、ロリコンウォーエンブレムがいる。
主な産駒
1980年産
1981年産
1982年産
1983年産
1984年産
- マックスビューティ(牝 母フジタカレディ 母父*バーバー)
- オサイチブレベスト(牡 母ホクチクスター 母父*シャトーゲイ)
- ソダカザン(牡 母イコマフレンド 母父シンザン)
- マルブツロンリー(牝 母マルブツドーター 母父*バウンドレス)
1985年産
1986年産
1988年産
1990年産
1991年産
1993年産
1994年産
母の父としての主な産駒
1988年産
1989年産
1990年産
1991年産
1992年産
1993年産
1994年産
1995年産
1996年産
1998年産
2000年産
2001年産
2003年産
2005年産
2009年産
余談
産駒フジノマッケンオーは、現役引退後に種牡馬入りしたものの、牝馬に全く興味を示さずに種牡馬登録を抹消された。また、キャニオンロマンも種牡馬登録されたが精虫不足のため種牡馬失格となっている。
もしかしたら、近親のウォーエンブレムが牝馬を選り好みしていたのも、この牝系からの影響だったのかもしれない(?)。
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 1
- 0pt

