「かぁー! これで勝つる!」
谷風(たにかぜ)とは、大日本帝国海軍所属の陽炎型駆逐艦14番艦「谷風」をモデルとした、ブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』に登場するブロンティスト艦娘(かんむす)である。
担当声優は小松真奈、キャラクターデザインはパセリ(イラストレーター)。
概要、いっときますか!
2014年4月に行われたイベント「索敵機、発艦始め!」にて実装された駆逐艦娘。陽炎型は全部で19隻いるうちの14番艦である。順番からいえば、13番艦の「浜風」のすぐ下の妹ということになるが、胸部装甲の大きさは全然違(爆雷)
入手方法はイベント2面目以降のボスドロップのみなので、手に入る人は入るが入らない人は入らない、というパターンである。
続く同年8月のイベント「AL/MI作戦」ではE-1海域でのドロップ(ボス・道中共に)が確認されていたが、このイベントはこれまでのイベントと比較すると相対的にかなり高い難易度(海域で艦娘が固定されるので艦隊ローテーションが難しい)なので、イベント1面目にも関わらず、ある程度の資源の消費を強いられるという状況であった。
現在のところ、上記イベント以外ではドロップ・建造ともに実装されていないため、新たな入手は不可能である。お持ちの提督は、是非大事にしてあげて頂きたい。
2014年9月12日のアップデートにて実装された3-5海域「北方海域戦闘哨戒」にて、晴れて通常海域ボスドロップでの入手が可能となった。
その「谷風」は、多士済々の陽炎型でも、ひときわロリっぽい容姿の持ち主である(後日実装された「時津風」と並ぶ陽炎型ロリ)。服装は「浜風」と同じ、薄いブルーのラインの入ったセーラー服に同じく薄いブルーのミニスカートという組み合わせ。白いカチューシャが愛らしく、黒いショートカットは落ち着いた印象を与える感もある。通常絵はこちらに背を向けて振り返っている様子で、艦上構造物や魚雷発射管がよく見える。そして、スカートがミニなので、かなりきわどいところまでみ、みえ……という状況である。
しかし、やはり「谷風」で特筆すべきは中破絵であろう。一見の価値はあるが、くれぐれもその時、背後に家族がいないことを確認されたし。
なお、初期状態で爆雷、改造で爆雷&ソナーを持ってくる珍しい艦娘である……が、貰っておいてなんだが、九四式爆雷と九三式ソナーとどちらも二線級の装備なので、無理に狙う必要はないだろう。史実の項にある通り、特に対潜戦闘で活躍したわけでも無いどころか潜水艦に沈められたのに、なぜ対潜装備に身を固めているのかはわからない[1]が、二度とやられるもんかという心意気であろうか?一応、「島風」らともに対潜警戒活動を行ってはいる。
かぁーっ! なんてこったいー! 丁改だってよー! こいつはぁ、めーでたーいなー!
2018年10月26日のアップデートで、新たなる【改】こと谷風丁改が実装された。丁改としては、「浦風丁改」に続く2隻目となる。また、谷風丁改の実装を持って、開戦時第十七駆の4人全員に追加改装が実装されたことになる(「浦風丁改」「浜風乙改」「磯風乙改」「谷風丁改」)。さらに言えば、艦これ第二期に入って初めての追加改装である(「神鷹改二」は新規実装されると同時に改二まで改装可能だったため、追加改装ではない)。改装レベルは70と、4隻中では最高値であるが、まぁ近年の改装レベルのインフレを考慮すると仕方ないといったところか。
前述の通り既に実装済みの「浦風丁改」と同じく、対潜方面に特化しつつ全体的に強化されている。中でも回避値は数ある駆逐艦でも五本の指に入るレベルとなっている(正確に言えば実装時点で第五位タイ)。
2022年12月28日の更新で谷風丁改に「中型バルジ」「大発動艇」系[2]が搭載可能となるアップデートが行われた。このアップデートでは浦風丁改に「中型バルジ」「特型内火艇」が搭載可能となったほか、浜風乙改・磯風乙改のパラメーター微増の更新も行われている。
駆逐艦、谷風! 史実だよ!
陽炎型駆逐艦14番艦の「谷風」は、1941年4月25日に、大阪の藤永田造船所で竣工した。開戦時は、同じく陽炎型の11番艦「浦風」、12番艦「磯風」、13番艦「浜風」と共に第十七駆逐隊を編成して真珠湾攻撃に参加。以降は南洋で激戦を戦い抜く。
あのミッドウェー海戦では、南雲司令の命令により、最後まで戦い抜き沈んでいった二航戦の正規空母「飛龍」の乗員救助を命じられ、戦場のまっただ中に突入した。
既に4隻の正規空母全てが失われ、制空権なにそれ美味しいの? の状況で突っ込んだ「谷風」は、当然のように敵航空機の猛攻撃を受ける。12機のB-17大型爆撃機と58機の艦載機から、合計137発の爆弾を落とされるが、艦長の勝見基中佐の的確な操船により、その全弾を躱しきり、受けたのは至近弾1発のみ。『爆弾なんて、当たる気がしないね!』(ただ、間が悪く破片が第二砲塔に飛び込んで死者6名を出した)という、姉の異能生存体もびっくりな神業を見せた。 『勝見艦長がずげえんだ、マジで』
ただ、その敵の攻撃によって現場への到着が遅れたため、残念ながら目的の「飛龍」乗組員の救助は果たせなかった。なお、勝見中佐は1943年1月15日、ラエ(パプアニューギニアの都市)での輸送作戦中、戦死してしまう。
43年7月にはクラ湾夜戦に参加。「涼風」と共に米軍のセントルイス級軽巡「ヘレナ」を沈めている。秋月型駆逐艦「新月」も参加したものの「新月」は海戦中に炎上、漂流しやがて沈没するのだが、この間隙を縫って「谷風」は「涼風」と協力し「ヘレナ」を雷撃しこれを撃沈。なお「ヘレナ」側は『やったか!?』状態で慢心していたらしい。
ところで「ヘレナ」は真珠湾攻撃における第一攻撃目標で雷撃機による攻撃で損傷するも、応急修理妖精ダメコンにより復旧し戦列に復帰している。言い換えるなら、「谷風」が関わった真珠湾攻撃、その当初の第一攻撃目標をおよそ2年越しに共同だが自身の手で撃沈せしめたことになる。放置するとやたらと夜戦に行きたがるのはこの関係かも。
(余談だが、この夜戦で「長月」が座礁・放棄されている)
44年3月には陽炎型8番艦「雪風」が第十六駆逐隊から第十七駆逐隊に編入され、第十七駆逐隊は前例のない五隻編成となった。
44年6月、タウイタウイ湾で敵潜水艦の暗躍が伝えられ、第十七駆逐隊は警戒に当たっていた。そんな中の6月9日、午後10時25分。突然「谷風」の横腹に魚雷が2本突き刺さった。当たり所が悪かったのか、「谷風」は轟音を上げて大爆発、あっというまに轟沈した。しかもさらに水中で搭載していた対潜爆雷が誘爆し、脱出した乗組員を巻き込むという惨事に。これで乗員240名中、艦長をはじめ約半数の116名が命を落とした。
その魚雷を放ったのは米潜水艦SS-257「ハーダー」。既に暁型の「雷」、睦月型の「水無月」、夕雲型の「早波」ほか、各種輸送船などを葬ってきた歴戦のハンターであり、あの「アルバコア」と比肩するほどの猛威を振るっていた[3]。「谷風」はその(駆逐艦としては)4隻目の獲物となってしまったのだった。
44年8月10日、除籍。「谷風」は、太平洋戦争の開戦から戦い続けてきた第十七駆逐隊初の喪失艦となった。
谷風と雪風
「雪風」が第十六駆逐隊から第十七駆逐隊に編入された時、「谷風」乗組員の間で「雪風」が十六駆の僚艦全てを食い尽くしてやって来た、と噂され、歓迎するムードでは無かったという話がある。
そのため同じ部隊の仲間でありながら、このふたりのカップリングは腫物触るような扱いで避けられてるとさえ感じるが、この話、実は以下の様にねつ造を含んでいた。
・情報源は「雪風」の元乗組員が戦後に編纂した手記集における元「谷風」乗組員(その後「雪風」に転属)の回想からだが、実際は「雪風」が第十七駆逐隊に編入されたことで駆逐隊として前例のない五隻編成となる(駆逐隊は四隻が上限で、五隻の駆逐隊は隊列の組み方や戦い方など一切決まっていない)ため、あまり歓迎しなかったと言う話。「雪風」側乗組員にも前例がない五隻編成になった事で生じた不便について記述がある。
・この話をWikipediaの「谷風」および「雪風」の記事に、ある編集者が五隻編成に対する不満が書いてある部分をごっそり削除して記入した。
・証言者とされる人物は、この手記集で、「雪風」元乗組員が戦闘で負傷したエピソードを紹介し、「戦争ではセオリーは通じない。運命や宿命など全くわからない」と運命論を否定している。
このWikipediaの編集者は月間賞に選ばれるなど立派な編集者なのだが、どうも「雪風」に関しては何かの感情があるらしく、他にも空母「信濃」、駆逐艦「夕暮」と「清波」の記事で、「雪風」が原因で沈んだと受け取られる様な編集を行っている。困ったもんだ。さすがに「悪意があるだろ」と指摘を受けて、それ以降は「雪風」関係の記事編集から手を引いたが
実際には、「雪風」が第十七駆逐隊に編入されるより一年前、「谷風」と「浜風」はラバウルを拠点としてソロモン諸島戦線へ物資を輸送する任務に就いていた頃、「雪風」と同じ部隊に配属され一緒に出撃している。特に「浜風」は「雪風」と共に司令部に表彰されるくらい活躍した。
そして「谷風」、「浜風」、「雪風」がこの任務を解かれ日本へ帰国した後、入れ替わるようにソロモン諸島で輸送作戦についたのが第十六駆逐隊の「初風」と第十七駆逐隊の「磯風」、「浦風」だったが、「初風」が沈んだのはこの時だった。 「お前と一緒だったから第十六駆逐隊は全滅したんじゃないか」と因縁つけたら第十七駆逐隊にブーメランが突き刺さるオチが・・・
史実の「谷風」と「雪風」は割と付き合いが多い。
ソロモン諸島の戦いでは一緒に出撃して護衛や輸送作戦を成功させた。「谷風」はクラ湾夜戦で、「雪風」はその3日後のコロンバンガラ島沖海戦で、敵艦隊を撃退して作戦を成功させた。その一方でどちらも旗艦の最期を目の当たりにするなど、酸いも甘いも共にした。
第十七駆逐隊に編入されてからも、「雪風」は触礁してスクリューを破損してしまい、予定されていた護衛任務に出撃できなくなったが、この時「雪風」に代わって護衛任務を果たしたのは「谷風」だった。
「谷風」で軍医が不足したため「雪風」の軍医長が「谷風」に派遣されてもいる。
そしてマリアナ沖海戦前、「雪風」が上記のスクリューの損傷の影響で、先行してタウイタウイ泊地を出発したら、その3日後(6日後説もあり)、タウイタウイ泊地の警戒任務中に「谷風」は沈んでしまった。寧ろ「谷風」は「雪風」が傍にいなくなった途端沈んだ船で、「谷風」は「雪風」と同じ部隊になったから沈んだと言うのは偏見に囚われ過ぎである。
艦隊これくしょんでは周りが巨乳美乳だらけの第十七駆逐隊に囲まれる中小柄ですばしっこい、性格も明るく元気、通常ポーズも似ていると共通点の多いキャラクターなのに、「谷風」と「雪風」を絡ませるネタは非常に少ない。
おかしなしがらみに惑わされず、艦娘として新たな関係を築くことを願いたい。
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関連項目が帰投したよ、お疲れぇい!
- 艦隊これくしょん~艦これ~
- 小松真奈 (小松真奈艦隊) / パセリ(イラストレーター) (パセリ艦隊)
- ちくしょーめ!
- 第一水雷戦隊 - 阿武隈(艦これ) / 第十戦隊 - 長良(艦これ) 阿賀野(艦これ)
- これはペドい
- これで勝つる!
2014年春イベント「索敵機、発艦始め!」新規実装艦娘 | ||
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陽炎型駆逐艦(陽炎型姉妹) |
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1.陽炎 - 2.不知火 - 3.黒潮 - 4.親潮 - 5.早潮 - 6.夏潮 - 7.初風 - 8.雪風 - 9.天津風 - 10.時津風- 11.浦風 - 12.磯風 - 13.浜風 - 14.谷風 - 15.野分 - 16.嵐 - 17.萩風 - 18.舞風 - 19.秋雲 |
脚注
- *谷風以降に実装された駆逐艦娘のうち、史実で潜水艦雷撃に斃れたり僚艦を失った艦娘の持参装備に対潜装備を持たせることが増えつつある。
- *「大発動艇」系が装備可能な陽炎型姉妹はこの時点では他に早潮改・早潮改二のみ。
- *あまりの戦果に、連合艦隊司令部はタウイタウイ付近に大規模な潜水艦隊が潜んでいると判断して、第一機動部隊を早々にタウイタウイから出航させ、結果として新生一航戦は訓練不足のままマリアナ沖海戦に臨む羽目に陥った。
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