空戦魔導師、高町なのは25歳。
不屈の魂(エース・オブ・エース)――いまだ、健在。
魔法戦記リリカルなのはForceとは、娘TYPEで毎月連載中のリリカルなのはシリーズ第四作である。
原作:都築真紀、作画:緋賀ゆかり。
同時展開している第四期シリーズとして、月刊コンプエースで『魔法少女リリカルなのはViVid』(漫画:藤真拓哉)も連載中。
しかし、もともと隔月連載という形式を取っていたのだが、それでも次第に休載が続くようになり、とうとう2013年9月発売の『娘TYPE』11月号を持って再開時期未定の長期連載休止という事になってしまった。
(やっぱり男が主人公だから人気が出なかったのか、それとも製作者側に何か問題が発生したのかは定かではない)
概要
今までのなのはシリーズとは雰囲気を一新し、メインキャラは完全新規。
タイトルも「魔法少女」から「魔法戦記」に変更、しかも主人公は男性と、これまでの法則を打ち壊す大きな挑戦に出ている。
上記に加え、メインの女性キャラ二人がダブルヒロインであるところから、『とらいあんぐるハート』シリーズにも雰囲気が近い。
ピュアスポーツをテーマにしたViVidとは違い、『魔導の力による戦いや恐怖』をテーマとし、完全にシリアスな路線を突き進む第四期シリーズとなっている。
あらすじ
新暦81年、少年トーマは、相棒のデバイス『スティード』と共に世界を見て回る一人旅を続けていた。
第23管理世界『ルヴェラ』の鉱山遺跡に辿り着いた彼は、そこで物々しい集団を目撃し、同時に、彼の頭に念話が響く――『助けて』という呼び声が。声に導かれ遺跡を探索するトーマは、その奥で一人の磔にされた少女と出会い、救出に成功する。
しかしその束の間、対感染災害用の焼却装置に灼かれそうになった時、少女が与えた力『ディバイダー』により、窮地を脱することに。
リリィ・シュトロゼック、と精神感応で名乗った少女を保護したトーマは遺跡を後にする。
その後、ふとした縁で少女アイシスもトーマ達に加わり、リリィ保護のために次元通信可能な教会に立ち寄るが、そこには惨殺されたシスター達と、トーマと同じ『ディバイダー』を持つ男、ヴェイロンがいた。トーマと交戦の後、彼は言う。「鉱山遺跡のことを知りたきゃ、俺達フッケバイン一家に来い」と。
同時期、主要管理世界各地で発生した大規模破壊・殺戮事件。
犯罪一家・フッケバインによるものと思われるこの案件に、八神はやては元機動六課のメンバーを招集し、『管理局特務六課』として再編成。高町なのは、スバル・ナカジマといったエース達が、再びクラナガンへと集うことになる。
暗躍するフッケバイン、集結する特務六課、そしてトーマ達一行。
次元世界の平穏は、今静かに打ち破られようとしていた――。
主要人物紹介
現在まで『force』自体の映像化はされていないため、一部キャラのCVはゲーム版および劇場版特別鑑賞券に付属したドラマCDなどで付けられたものである。
- トーマ・アヴェニール(CV:梶裕貴)
- 本編の主人公。第3管理世界ヴァイゼン出身の15歳。
7年前に、故郷で起きた鉱山遺跡事故で全てを失った彼は、その真相を知る(または、それを忘れるきっかけが欲しい)ために旅をしていた。相棒・スティードと共に一人旅を続ける中、リリィとの出逢いを果たした事で、『エクリプスドライバー(EC因子適合者)』となってしまう。 - 恩人である「スゥちゃん」には心配されながらも、定期的手紙のやり取りをしている。
- リリィ・シュトロゼック(CV:戸松遥)
- 『シュトロゼック-4th』のコードネームを持つ、本編のヒロイン。
- ルヴェラの遺跡奥に囚われていたところをトーマに救出され、彼と誓約(エンゲージ)を交わし、運命を共にした彼と旅を続けることに。
- 喋ることが出来ないため、主に精神感応で意思疎通を行う。
触れた者や周囲を殺す『毒』と自身を認識し、フッケバインからは『リアクトプラグ』と呼称される。 - アイシス・イーグレット(CV:阿澄佳奈)
- 本編のもう一人のヒロイン。ミッドチルダ北東部リガーテ出身の15歳。
ルヴェラの港町で露店を出していた際にトーマ達と遭遇、リリィの服を見立てる中で、二人の腕に付けられていた『誓約の輪(エンゲージ・リング)』に興味を持ち、彼らを訳ありと見る。
主に厄介ごとに首を突っ込みたがる性質のため、その後も盗掘や殺害容疑を掛けられたトーマ達と行動を共にすることに。
実は人材派遣会社イーグレット・セキュリティー・サービス社の令嬢である事が判明する。 - スティード
- トーマの相棒を務める、小型カメラ型インテリジェントデバイス。
自立浮遊したり、チューブ部分で手の動きを表現したりと、愛嬌たっぷりである。 - 高町なのは
- 元機動六課スターズ分隊隊長にして、時空管理局戦技教導官。25歳。
『フッケバイン』による事件に対しての切り札の一人で、未だ健在のエース・オブ・エース。 - スバル・ナカジマ
- 元機動六課フォワードにして、現港湾特別救助隊防災士長。
なのはと同じく切り札の一人で、はやての要請により特務六課に合流する。
また、彼女こそがトーマの恩人『スゥちゃん』その人である。
フッケバインファミリー
現在、次元世界で多くの殺戮や破壊活動を行っている犯罪一家。
以下の構成員、その全てがエクリプスドライバー(EC感染者)である。
真意は不明だが、仲間を集めて「世界を殺せる猛毒」になる事を目的にしている。
- ヴェイロン
- 好戦的で口調が粗野な青年。トーマと最初に接触したエクリプスドライバーであり、彼をフッケバインに誘う。所持ディバイダーはショットガン型の『928』。
- アルナージ
- 大食漢の少女で、愛称はアル。陽気で快活だが、ヴェイロン同様口悪し。所持ディバイダーはグリップナイフ型の『718』。リアクト形態ではプラズマキャノンやガトリング砲と言った多数の銃火器を展開する。
- サイファー
- 眼帯と褐色の肌が特徴の女剣士。冷静沈着な性格の持ち主。所持ディバイダーは刀剣と短剣の『944』。
- ドゥビル
- 筋骨隆々の男。アルからはビル兄と呼ばれている。所持ディバイダーは戦斧型の『695』。リアクト形態では全身を装甲を纏い、肉体そのものも大きく強化される。
- フォルティス
- 一件優男に見えるが、空き缶を丸め潰すほどの力がある。慇懃で礼儀正しく見えるものの、他人に物事を説明する時は虚実織り交ぜて喋るため信用ならない所もあるという。
- ステラ・アーバイン
- 笑顔が明るい少女。所持ディバイダーは彼等の住処である飛翔戦艇『フッケバイン』そのもので、リアクトすることによって操舵を行う。普段はあまり喋らないが、リアクト時は非常に口数が多い(リアクト時が本来の性格)。
- ソニカ・リーリャン
- フッケバイン傘下の占い師。金にがめつい守銭奴。EC感染者ながらディバイダーも持たない非戦闘員だが、接触したものの情報を読み取るサイコメトリーに似た「情報窃視」という能力を有する。
- ロザリア
- リリィと同じくシュトロゼックシリーズの一人で、ナンバーは「5th」。ハーディス配下のディーゴに酷使されていたが、結果的にヴェイロンに救われ、それ以降フッケバインファミリーの元に身を寄せる事になる。
- カレン・フッケバイン
- フッケバインの首領。綺麗なお姉さんだが、性格は冷酷かつ享楽的。トーマと同じく書物型と剣型のディバイダーを併用装備している。
グレンデルファミリー
ミッドチルダで活動する武装集団・・・というより不良少年少女の集まり。
最近エクリプスディバイダーの力を手に入れて行動を開始するが、特務6課の敵ではなかった。
何故かリーダーのカート以外はすべて女子で構成されている。
- カート・グレンデル
- グレンデル一家の首領。
柄の悪いガキ大将キャラで、拳銃型ディバイダーによる攻撃のほか、物体を自由に手元に取り寄せる能力を持つ。
余談だが、将来の野望が「ミッドチルダの一角の王になる」という微妙にちっちゃいものである。 - マリーヤ・ラネスカヤ
- グレンデル一家の狙撃手。
他のメンバーはおろかリーダーにも悪態をつくほど口が悪い。つまんだものを誘導弾に変える事が出来る。 - ロロ・アンディーブ
- グレンデル一家の運転手。
元々明るいが性格だが、車に乗るとさらにテンションが高くなる。強力な発電能力を持つものの、ディバイダーなどは装備しておらず、戦闘力のほどは不明。 - クイン・ガーランド
- グレンデル一家の戦闘員。
男勝りで生真面目な性格。チェーンソーのようなブレードのVG4「グラディオン」というディバイダーを装備し、リアクトするとセーラー服を纏ったような戦闘形態となる。
ヴァンデイン・コーポレーション
- ハーディス・ヴァンデイン
- 次元世界リベルタにあるヴァンデイン・コーポレーションの専務取締役。
本社にも内密にECウイルスの感染者やディバイダーを増産してそれによる技術および産業革命を図る事を目的にテロまがいな活動を扇動する分かりやすい悪人で、それでいて自身もオリジナルのECウイルスの特性を組み込んでの身体強化を果たしており、フッケバインメンバーとも互角以上に張れる戦闘能力を有している。
エクリプスディバイダー
EC因子適合者の意。EC感染者が適合を果たし、ディバイダーと呼ばれるEC兵器を扱う者達は「エクリプスディバイダー」となる。これは「世界を殺せる毒」と同義の存在。
ディバイダーは「魔導殺し」とも呼ばれ、適合者はこれとリアクターとのリアクトを行う事で、バリアジャケットなどと同様の戦闘防護服をその身に纏い、再生能力や魔力エネルギーの結合分断の無力化などの力が発露する。これは魔力で編成・保護された物質全てに効果が及ぶ為、現時点での対抗手段は「武装端末(AEC武装)」か、未完成の「第五世代デバイス」しかない。
なお、EC感染者はウィルスによって強烈な殺戮衝動を持つ事になり、これを満たさない場合は発狂レベルでの精神的苦痛と、死に至る肉体的苦痛に苛まれ、最終的に自己追滅する。
魔法戦記リリカルなのはForceNEXT
娘TYPEVol.6より開始された、原作・都築真紀とイラストレーター・黒銀の両名によるForce本編登場予定の新装備を、イラスト+設定で描く本編連動連載である。
- Design01:CW-AEC02X Strike Cannon&レイジングハート・エクセリオン(単独飛行形態)【高町なのは】
- Design02:マッハキャリバーAX&CW-AEC07X Sword Breaker【スバル・ナカジマ】
- Design03:ディバイダー996第2形態&戦闘防護服第2形態[黒騎士]【トーマ・アヴェニール】
- Design04:CW-AEC03X War Hammer【ヴィータ】
- Design05:バルディッシュアサルト・ライオットブレードⅡ&ライオットザンバーⅡ【フェイト・T・ハラオウン】
- Design06:CW-AEC00X Fortres 【高町なのは】
- Design07:アーマージャケット&パフュームグラブ【アイシス・イーグレット】
- Design08:ディバイダー718【アルナージ】
関連項目
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