BMP-1単語

ベエームペーアジーン
  • 1
  • 0pt
掲示板へ

BMP-1とは、旧ソ連が開発した軍用車両である。正しくはキリル文字で『БМП-1』と書く。読みは「ベエームペー・アジーン」だが、こんなんで検索するヤポンスキーは少ないと思われるので英語表記で慢してくれ、同志よ。医者は必要ないし、を数える仕事はごめんだぞ。

なお、ここでは後継であるBMP-2、BMP-3もまとめて取り扱う。

概要[1]

BMPは、核爆弾爆発し、放射能で汚染された戦場戦車に随伴して戦闘できる快速装甲戦闘として開発された。

当然ながら放射能で汚染された戦場では歩兵外には出られないので、歩兵分隊が内から射撃できるように眼を設け、なおかつ戦車火力援護(敵の対戦車ミサイル拠点、塹壕の制圧)を提供できるように73mm低圧(最大射程800m、発射速度毎分4発)とAT3サガ対戦車ミサイルを装備した。

戦闘重量は13.5t。乗員11人(下歩兵分隊8人)。装甲防御は12.7mm重機関銃を防ぐ程度であり、あくまでもとなる戦車と組み合わせて運用する前提の兵器となっている。

歴史

時はソ連を中心とする共産主義と、アメリカを中心とする自由が対立していた冷戦時代。

当時のワルシャワ条約機構軍は、機甲・砲兵機械歩兵挺部隊・特殊部隊などでOMG(作戦機動グループ)と呼ばれる諸兵科連合部隊を構成し、大量の砲兵による火力支援のもと、機甲・機械歩兵部隊が「スチームローラー」と例えられる圧倒的な物量で敵部隊を前線から押し出し、また、挺・特殊部隊などによる後方攪乱作戦によって、相手に反撃の隙を与えないほどの速度で殲滅する縦深攻撃ドクトリンを取っていた。

このドクトリンにおいては、特にOMGの中核を担う機甲・機械化部隊の存在が重視されており、当時のソ連機械歩兵部隊はBTR-40やBTR-60などの装輪式APC装甲兵員輸送車)、装軌式のBTR-50が配備されており、戦場ではT-54/55T-62などの戦車部隊とコンビを組んで運用するとされていた。

しかし、これらAPC戦場戦車と組むには多くの問題が存在していた。

  • 不整地での走破性
    BTR-40/60装輪式の車両は、装軌式(所謂キャタピラ)にべて接地圧が高くなるため不整地での走破性に難がある。そのため、コンビを組む戦車部隊に随伴できるか不安があった
  • 色々問題ありげなBTR-50
    BTR-50はPT-76陸両用戦車を基に開発されたのだが、を取っぱらって代わりに兵員室を載っけただけだったため、兵員は火にされ易い体前部から乗り降りしなければならなかった。その上、背の高い体は兵員がよじ登って搭乗するのは非常に不便であり、使い勝手はお世辞にも言いとは言えなかった。さらに、大装軌式の体ゆえにAPCとしては製造・運用コストが高かったため、全機械歩兵にBTR-50を配備することは出来なかった。
  • 火力の不足
    これらAPC良くて重機関銃程度の武装しか搭載されておらず武装面でも貧弱だった
    単なる兵員輸送任務ならそれで十分かもしれないが、ソ連が想定していたのは前線での戦車部隊との協同作戦であり、敵の防御地や軽車両、さらには場合によっては戦車まで吹き飛ばせる程度の大火力められた。
  • NBC防御
    さらに、当時は核爆弾が炸裂する中や放射能汚染地域での戦闘真剣に考えられていた。しかし、これらのAPCNBC防御は全く考慮されていなかったため、APCの兵員室は密閉されておらず、BTR-40/50に至っては体がオープントップ(つまり屋根い!)だったため、「核戦争おきたらフォールアウトで歩兵バリバリ被爆するんじゃね?それってまずくね?」という話が出ていた。

当時、対戦車ミサイル(ATM)が覚ましく発展しており、歩兵や軽車両でも重装甲の戦車を遠距離から余裕で撃破できるようになっていた。そこで「密閉式の兵員室を備え、ATM搭載して戦車も撃破できる大火力戦闘車両作ったら一石二鳥じゃね?」という話になり、IFV(歩兵戦闘車)という新たなAFVジャンルが開拓され世界初のIFVとしてBMP-1が開発された。

このBMP-1の出現は各を大いに驚かせ、IFVと呼ばれる車両の開発・普及するきっかけとなった。[2]こいつがいなければM289式ダルドも開発されなかった。

低圧滑腔砲

弾にロケットをつけて火で打ち出したあとロケットに点火して飛ばすタイプRPG-7とかもこの形式。この方の利点はでかい弾を薄い身(=安く軽く作れる)で打ち出すことができること。だったら最初からの中でロケットで点火して弾打ち出したほうがよくね? と思うだろう。実はそうやった場合後方の排気で身が解けてしまうという問題がでてくる。うん、にこのタイプを積んだら発射の間に乗員丸焦げですね。

この低圧滑腔ロケットランチャー普通大砲のいいとこどりをしたとして大いにもてはやされた……
まあ、両方の悪いところも持ち合わせてたりもするのだが。

実際のところどうよ

 

  • 体の後ろに行き過ぎて伏射(上り坂から隠れて射撃すること)ができない。
  • 自慢の低圧滑は横に弱く(ロケット弾共通の弱点である)、特に距離ではぜんぜん当たらない。重機関銃の方が精度も有効射程も良かったという始末。
  • おまけ安定装置がついてなく行進間射撃など夢のまた夢。
  • ミサイルは外部装着式で装填数1発。弾の再装填は外で兵士が行なう。取り付け中狙われるっつーねん。
  • アルミ製の体は脆弱な部分があり、特にエンジン部は12.7mm以上の重機関銃だとバスバスが開く
  • クソ狭い全武装で兵士が乗ったらとてもじゃないが長時間中にはいられない。
  • 後部の兵員用ドアクソ分厚く丈夫そうだが、理由はドアが燃料タンクを兼ねているため。弾が命中したら炎上
    ちなみに、前述のエンジン部が機関銃が開く関係で燃料タンクが機関銃いて炎上すると言う噂があったが、こちらはさすがにガセネタのようである。
  • 一応対策としてドアは衝撃が加えられるとが外れるようになっていたが、燃料ホースの着脱部に欠陥があり、
    ドアが外れたら燃料が兵員室に撒き散らされる。イワンローストいっちょ上がり
  • 敵から見つかりにくくするためにを可な限り小化した結果、手兼装填手しか乗れなくなったので、
    長を操縦手の後ろに配置長の視界は最悪。しかも右後方はが邪魔で何も見えない…
  • 左前方の長用キューポラに暗視装置用の赤外線機(74式戦車に付いてるアレ)が設置されているため、
    機が射界を遮っており、左前方に向けて低圧を射撃することが出来ない

これらの弱点はアフガニスタン侵攻の際明らかになり、BMPを与えられた兵士たちは基本タンクデサント…つまり体の上に乗っかって移動を行い、とかで上からゲリラの攻撃を受けたらすぐに飛び降りて反撃を行なうという戦術を行なった。うん。兵士戦場までで安全に送り迎えするというコンセプト崩壊だね!

それでもデサント行なうのであれば装軌式でどこでもいける上、曲射として火力支援として使えば絶大な効果がある低圧滑を備えたBMP-1は非常に頼りになる兵器であった事は確かなようである。その後、ソ連やその他のは開発の教訓を下に新たな兵器の開発を行なうこととなる。

BMP-2

BMP-1のを大にして長と手二人のスペースを確保。
問題の多かった低圧滑の代わりに30mm機関を装備し、給弾装置と安定装置も搭載。
も大きく取れるようになり、ヘリや高所の敵にも対処可となった。

搭載ミサイルは誘導ミサイルっつーてもジョイスティックでいちいち操縦しないといけなかった9M14M『マリュートカ』から9M111『ファゴット』や9M113コンクールス』といった打ちっぱなしOKのミサイル進化
これにより火力は大幅な向上が見られた。

しかし、体の変更は後部ドアの燃料タンクの止のみ。機関銃あきチーズになるのは変わらず。
いや、先にそこを良しろよ!

そこで鋼製の増加装甲を取り付けたBMP-2Dが開発され、既存の車両も順次アップデートが行なわれていった。
まぁ、そのせいで水上航行は失われたけどね。

BMP-3

開発途中で政治的理由で放棄された陸両用戦車体を流用して作られたBMPシリーズの最新
陸両用戦車であったPT-76をベースにすることで、水上航行が復活し体は大化、兵士の居住性は大幅に向上。ドンガラがデカイ為、今までソ連車両と違って広々として快適なのだが、今までの常識を覆す後部にエンジンを設けるという暴挙に出ている。

一応頑ってエンジンの高さを抑え、体後部から乗り降り出来るようにしているのだが、通路の高さが1mと楽に出れる仕様ではい。上部ハッチが兵員室に付いてるので、そこから飛び出る事は出来るが、「おまえら戦場だといつもタンクデサントしてるから、乗り降りし辛くても問題ないよね」と非常に割り切った設計となっている。

武装は戦車並みのFCSである武装コンプレックス2K23』を搭載。
これは100mm低圧滑30mm機関・7.62mm機関銃を同軸に配置しコンピュータ制御で射撃できるもので、100mmからは口発射式対戦車ミサイル9M117バスオン』を発射可
もう外に出て装填しなくていいんだ。これにより、現用IFVでは屈火力を誇っている。

しかし、これらの装備のせいでお値段が高くなり(M2ブラッドレーや89式よりは断然安いが、氷河期財政だった当時のロシアじゃ……)、採用当初はロシアよりオイルマネーで潤っているUAEアラブ首長国連邦)の方が配備数が多いという笑えない状況に。

とはいえ、最近では経済が立ち直りロシアでもまとまった数を調達できるようになり、順次BMP-2を代替していくものと見られる。

セールスの方もUAEを始め、ギリシャベネズエラ韓国(T-80と一緒に借のカタで)等と好調であり、安さの割には高性というロシア兵器の面躍如といったところである。

詳しくは該当記事へ→BMP-3

中国の場合

中国1980年代エジプトからBMP-1を入手し、とりあえずフルコピーである86式歩兵戦闘車を作った。しかし中国内の歩兵の生残性の低さからとっとと見限り、オリジナル車両の研究を始める。その結果独自の体にBMP-3兵器システムを組み込んだ97歩兵戦闘車が出現。そしてそれのとして05式陸両用歩兵戦闘車05式水陸両用戦車が生まれ現在尖閣諸島台湾に対する大きな脅威となっていたりする。

関連動画

戦車解説に定評がある61式P動画。        ↓演習なう。

↓旧東ドイツ配備のBMP-1。

関連商品

関連コミュニティ

関連項目

脚注

  1. *湾岸戦争戦車戦 上」河幸英 イカロス出版 2011 p.41
  2. *このきっかけは「BMPショック」と呼ばれている。

【スポンサーリンク】

  • 1
  • 0pt
スマホ版URL:
https://dic.nicovideo.jp/t/a/bmp-1

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

BMP-1

21 ななしのよっしん
2015/10/10(土) 01:59:11 ID: 6oOVFDlxZH
73mm低圧滑”じゃなくて”73mm低圧滑腔”なんじゃ?
22 ななしのよっしん
2016/09/07(水) 12:41:42 ID: s9oITZBOi7
低圧や滑腔の説明として間違ってるね。
それにRPG-7無反動砲であり低圧ではないよ。
23 紫島黒鵺
2016/10/04(火) 18:52:40 ID: 6Xx4Iha+eP
「りっく⭐じあーす」でbmp-2擬人化されてた理由がわかったw
でもキャラデザは良いよね()
24 ななしのよっしん
2016/10/04(火) 18:59:17 ID: zHZPoKCVXk
>>2
というか、未だに現役の戦車なんだな。
勉強になった。
25 ななしのよっしん
2017/03/05(日) 22:53:50 ID: lctYNQ6Tb+
湾岸戦争ではこいつの73mmエイブラムス撃破した猛者もいたとか
26 ななしのよっしん
2017/07/08(土) 00:25:55 ID: Mi3FGp5/Lr
ミサイルに関してなんだが、他のIFV内から再装填できるのか? 少なくともm2ブラッドレーが身を乗り出して装填してるのは動画で確認できたが。
身を乗り出したところを狙撃されかねん状況というのは、そもそもミサイルを撃っている場合なのか?
27 ななしのよっしん
2017/08/25(金) 09:40:34 ID: cP11154onQ
対戦車ミサイルは使えるくらい有利な状況か逃げるための一手みたいなもんってなんかで書いてあったから
めったに使わないか使ったらとりあえず下がるもんなのでは

しかし燃料タンクはケツにあるのになんで撃たれるんですかね
ゲリラ戦に弱いっていうんならこの装甲だとどこから撃たれても死ぬ気がする・・・
28 ななしのよっしん
2017/09/11(月) 05:42:23 ID: xYLNUPa/U/
BMP-1がアフガンで走る棺桶になりまくった原因として・・・14.5x114mm弾も原因なのよね。
なにから撃ってるかって?そりゃあ・・・自分とこで作った対戦車ライフルだよ。
29 ななしのよっしん
2019/10/20(日) 07:43:44 ID: NkSKeFwQzo
武装が少し強化されて履帯式になった装甲兵員輸送車じゃない?
30
2019/11/04(月) 19:48:30 ID: NkSKeFwQzo

ああ
タイトル:ああ
Twitterで紹介する

急上昇ワード

おすすめトレンド