記憶とは、
- 忘れずに覚えている物事。また物事を忘れないようにすること。
- 特に情報の暗記を指す場合もあり、本稿でも記憶法も含め記述する。
- 心理学用語で過去経験した内容を後で思い出すこと。または将来的に必要になる情報をその時まで保持しておくこと。
- コンピュータ用語で必要な情報を保持しておくこと。HDDなどが良い例。
- 生物学用語で過去の影響が生物に何らかの形で残ること。
- 『.hack//Liminality』4話のオープニング。
- ユンナの楽曲。
- MISIAの楽曲。
- 槇原敬之の楽曲。
- 『Ib』のタイトルテーマ。
- 『CARNIVAL』のエンディングテーマ。
- 『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』のBGM。
- 渋谷すばるの楽曲。
- たなかの初音ミクオリジナル曲にして氏の初投稿曲。
- 『怪談新耳袋』のエピソード。
- 『バイオハザード アウトブレイク ファイル2』のミッション。
- 2018年のテレビドラマ。
である。ここでは ヒトの記憶 や 暗記法 について記載する。
概要
記銘、保持、想起という三段階からなる心的機能。
(記憶に定着する→保持する→思い出す)
まず覚えることから始まりその情報を憶えることを記銘という。取り込める形式に記憶を変換するので符号化とも呼ばれる。情報を保存しておく過程を保持または貯蔵と言い、情報を思い出すことを想起と言う。
実は想起力(思い出す力)も非常に重要であり、適度な忘却も必要。(後述)
また、記憶が容量をオーバーしないように定期的に失われていくことを忘却という。ギリシャ神話の「忘却の川」など、覚えるだけじゃなく忘れることも大事であることを示唆した話も多い。
…しかし必要なことまで不必要と判断され、勝手に忘却されるなど脳は使い勝手が悪いのが実情。
記憶の分類
- 外部からの刺激によって1秒ほど瞬間的に記憶される 感覚記憶
- より長い数十秒記憶する 短期記憶
- かなり長期にわたり記憶に残る 長期記憶
- 忘れるほうが困難な 永久記憶 …など様々な分類がある。
日常的に見たり使用することで、記憶時間が長くなり永久記憶へランクアップしていく。
自分が見たり聞いたりした感覚情報は脳の感覚野を通り、記憶の中枢と言われる海馬で一時保管され、そこから一か月ほどの選別期間を経てどうでもよいから忘れ去ってよいと判断された短期記憶と長く保存される長期記憶に分けられるといわれる。
ヒトは「脳の記憶」のほか脳神経細胞が“スイッチ”を行うことにより経験を記憶する「遺伝子の記憶」などの記憶システムを持っているとされ、脳の記憶は「頭の記憶」と運動性記憶の「体の記憶」がありまたそれらが「入力」、「保持」、「再生」を行うことでヒトの個性の一端を担っている。
近年、急速に脳科学が進歩するにつれ記憶の解明も進められているが、まだまだ謎の部分が多い。
もちろん自分や他人の記憶を取り出してデータや映像化する事も現時点ではできない。
似ているもの
対象やヒント見ることなく説明や記述可能なものは「暗記」とも呼ばれる。
極論、暗記が余裕であれば(計算や考察が必要なテスト・資格以外は)実質楽勝である。
日本の教育法は暗記重視な部分も問題ではあるのだが…
ただし悪い意味では、文字だけ形だけなど
それが何を意味するのかまで理解していなくとも覚えていれば「暗記」と呼ばれる。
※厳密には「丸暗記」。
人間以外の記憶
ノートやカメラ、パソコンのHDDといた記録媒体に文字・音声・画像・動画として記憶させるものは
「記録」と呼ばれる…というよりも記憶部位がそのまま「記憶装置」と呼ばれる場合もある。
こちらは犯罪や不正行為、不祥事の証拠収集・摘発にも広く用いられ、言った/言ってないというトラブルにも活用できるため、困ったら録音してみよう。ONにしておくだけで勝手に証拠を集めてくれる優れモノである。
記憶の中でも、特に過去を懐かしむものは思い出とも。
また生物や情報ではないが、形状記憶素材などは大きく変形させても元の形に戻る。
記憶法
記憶力自体には個人差が激しい。
凄腕のスパイや工作員、瞬間記憶能力がある人を除けば記憶は曖昧である。
「覚えたいのに全然覚えてないじゃないか!このポンコツめ!」(゚Д゚#)
「脳の構造とか忘却機能とかどうでもいいから覚えろや!」(^ω^#)
…と自分の脳にガチギレ、突っ込みたい人も多いだろう。
いくら頼んでも、覚えなきゃいけない事は全然覚えないくせに
頼んでもいないのに、どうでもいい情報はしっかり覚えてくれる。
脳というのはとんだひねくれ者なのである。
重要情報だと思わせる
覚えたいのに覚えないものは「どうでもいい情報」として脳に処理されているため
誤認識でも構わないので「重要な情報」と脳に認識させる必要がある。
重要な情報と認識されれば忘れるまでの時間が長くなり、
最終的に「永久記憶」として定着し、忘れるほうが困難になる。
方法としては様々だが、無料で実行できるものも多い。以下は例。
- 何度も見る(反復)。頻繁/日常的にそれを使用・活用する
- とにかく、定期的に見まくれば脳が勝手に重要な情報と誤認してくれる場合が多い。
- 一日中、できれば毎日それを繰り返す。覚えていても見る。
一瞬で認識できるよう、太字・装飾したりノートの隅に集めてしまうのも面白い。
よく見る場所・見える場所に貼る、スマホの待ち受け画面にしてしまうのも手である。
書類や表紙など、書きづらい場所にはクリップなどで挟んでみるのもいい。
- 特に印象に残したければ、4秒は必ずそれを見つめるようにする。(記憶に定着させる)
- ・広範囲を見る必要がある場合、全体を見る+部分部分もを見ていく。
・画像なら2×2の4分割、3×3の9分割、4×4の16分割などで見る。(詳細度による)
・単語なら小規模な部分部分で見ていく必要がある。
(注意)4秒とは書いたが、100秒見たら絶対に覚える…という意味ではない。他の方法と併用。
- 「頻繁に見る」のも手段なのだが
- 短時間に見まくるのではなく、15~60分に一度程度見る感じである。…適度な忘却も必要。
- 「それを人に説明する」「実際にそれをやってみる」というように、実践すると特に脳が活発に動く。
- 「降りるわけでもないのに、通勤通学の途中駅を覚えてる」…のはだいたいこの方法のせい。
-
- 強い感情や感覚・印象・インパクトを伴う
- 「超面白い!」「超楽しい!」「超恥ずかしい!」「興味がある!」「好き!」
「超すごい!」「超嬉しい!」「超悲しい!」「超痛い!」「超怖かった!」
- 「ビックリした!」「新鮮!」「クソワロタwww」…などの記憶はよく残る。
- 好きな作品のワンシーンからトラウマまで
覚える気が1ミリもないのに忘れられないのはだいたいこの方法のせい。
あなたの大好きな漫画・アニメの展開やキャラクターって忘れないですよね?
- …どうでもいいシーンは忘れがちだが、ここぞというシーンは覚えているのが良い例。
- 「墾田永年私財法」などリズム感が良いだけで単語だけ覚えていたりするのも良い例か。
- 音読や五感を使うといった手もこれにあたる。
※他の記憶法もこれを伴っている場合が多い。
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- 普段と異なる場所や状態、奇妙な行為をしながら勉強する
- 「こんな場所・状態で勉強するのはおかしいのではないか」「恥ずかしい…」など。
違和感を感じている=脳が警戒しているので、通常より意識・認識しやすくなる。
- 図書館や喫茶店、公園、廊下、グラウンドのど真ん中などアイデア次第。
- ただし慣れてしまうと効果は薄れる。 ※感情や印象を使う点は一部は前項と重複する。
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- 記憶するものを イラスト として描いてみる
- 単純化したアイコン・シンボルでも構わない。漫画・物語にしてしまってもいい。下手でも構わないし、むしろ下手な方が恥ずかしさが刺激されて覚えるかもしれない。絵同士を並べてしまえば、広いノートを見て回る手間も減る。不安であれば絵にコメントや略語などを小さく付与しておこう。
-
…とはいっても、「いきなり絵や漫画なんて描けねえよ!」という方は棒人間や、大まかな輪郭だけで構成された 白ハゲ漫画 あたりが描きやすいかも。こだわるならお絵描き講座もなくはないが時間がかかる。 白ハゲマンガ - Google 検索
- ※何気に他の記憶方法と併用しやすいため、後述にも登場する。
- 記憶するもの同士を関連させる、共通させる、合成する、連想ゲーム、言葉遊びなど。
「共通した別のもの」と関連・合成して覚える。※前述のように物語にしても良い。
- 「滑り台とブランコ」を覚えるなら、共通する「公園」を覚えてしまえば「公園にあるもの」を総当たりで連想さえすれば思い出せるし、「滑り台とナス」なら合成してしまっても良い。(滑り台からナスが生えている、ナス型の滑り台など)他、自分の興味のある作品のキャラクターに持たせてみてはいかがだろうか?(脳内でも可)
初音ミクが好きで仕方ないなら、前述と合わせると「滑り台でナスを持ってる初音ミク」など。数が多い場合は家の中、ご町内に配置していくといった手もある。(そちらは場所法と呼ばれる)
興味のないものを「無理やり興味のある側に持ってくる」感じである。きっかけで思い出しやすくなることは、想起力(思い出す力)に繋がる。「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったものである。
- 教科書やノートの暗記対象に、いちいち感想や文句、関連した落書きを書き加える。
- 「なんか覚えるときにこんなの書いたな?」と思い出せれば御の字である。書き込まれたノートや教科書は散らかるかもしれないが、印象付けに成功すれば思い出しやすい。
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- 語感や文字列・文字そのものが似ているものと強引にこじつけて1つの絵やストーリーにする。
- 「なんか覚えるときにこんなの書いたな?」とデジャブれば御の字である。パート2。…多少コツや想像力やセンスが必要であるが、文字に書き出して脳内再生しても良い。割と強い。
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- 覚えたい対象の言葉によく似た単語があるならそれを直接添えてみる。絵でも良い。リンゴに形が似ていると思ったならそれを書く、戦争してるなら刀剣や銃のイラストを描くなど。暗記対象がCで始まる単語ならCの形の物品や蹄鉄などをアレンジして描いたり、対象に添えたりぶっ刺す。最悪脳内でぶっ刺しても良い。英単語ではなくローマ字でも良い。千葉=Cなど。
- 頭文字や要素を拾って繋げる。(※並び替えが必要な場合もある)
- 「Youtube・ローソン・気象庁・ヒマラヤ山脈」を覚えるなら
- それぞれの頭文字をとって並び替え「ひろゆき」など。(ゆきひろでも良い)
覚えにくい単語があれば、ヒマなひろゆき、ひろゆきの天気予報、ローソン店員ひろゆき
- …など少し補足するようにするのも手。
そのままローソンヒマラヤ山脈支店で、Youtube実況天気予報をする様子を想像しても構わない。
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- 語呂合わせ
- 定番の記憶法。歴史年号、炎色反応、元素記号の覚え方など。
リヤカーを貸してくれなかったり、水兵のリーベ君が僕の船を自慢するアレである。
- 寝る前・起床後に見る
- 寝ている間は記憶として整理されるため。
- 思い出す・忘れる
- 覚えている・覚えていないに関わらず「思い出す」(忘れていたなら見返す)記憶するのに「忘れる」のは矛盾しているように思えるが思い出した際に脳が活発になるため。順番は適当でも良いので、覚えている部分だけでも書き出してみるのも良い。記憶力は想起力(思い出し力)も重要である。(大事な事なので2度言いました)
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- 意味や構造を理解する
- どういう構造になっているのかを知っていれば丸暗記になりにくい。
一応の興味も沸きやすく記憶に定着しやすくなる。
- 先に答えや解き方・手順を見る
- 答えや解き方が全く分からないのに、悩んでいるだけ時間の無駄である。覚えるものが多いのに、一つ一つに無駄な時間はかけていられない。
- (例)ベネズエラの首都と、その右隣の国の首都をお答えください …出ますか?
計算問題・方程式などは、理解するために先に答えや解き方を見るのも非常に有効。
※当然ながら計算を全無視して、答えだけ丸写ししても意味が無いので要注意。
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- カンニングペーパーを作る
- あくまで「作るだけ」である。絶対に本番で使ってはいけない。
1枚の紙に覚えたいものを書き込んでみよう。余計なスペースはない。本当に必要な要点を取捨選択して書き込むことになるため、割といいものが出来上がる事も。作りながらドキドキしたかもしれないが、その感情も記憶を後押ししてくれる。ぶっちゃけ何枚作っても良い。
もちろん本番で使ってはいけない(重要)
(※他にありましたら追加してください)
覚えたいものをノートやメモの一か所に並べてしまい、じっと見るといった方法もある。
(前述のカンニングペーパーなど)全部をイラストや連想可能なシンボル化してしまうのも手。
最終的には個人差となってしまうが、記憶法も覚えてみてはいかがだろうか?
逆に、興味もなければ感情が刺激されず
印象に残らず、日常的に見たり使わないものはだいたい覚えない。
短時間では困難
一応の方法は羅列したものの、どれも一定の時間はかかるといった欠点があるため「一晩で英単語5000個確実に覚えたい」のようなのは無理、不可能である。…少しくらいなら覚えられるかもしれないが。
早めに記憶作業に取り組めるなど、一定の時間が確保できるなら記憶の余地は十分にある。
当たり前だが天才な記憶力を持った人を除き、前日まで記憶作業を一切しなくて良い訳ではないので要注意である。
少し異なるもの
書いて覚えるのも有効ではあるが、漢字練習など、100回書けば絶対覚える…わけではない。
100回書くことが目的となってしまい(目的と手順が逆転する)時間の無駄で合ったり体力を大きく消耗するなど苦痛・ストレスのほうが大きい。「100回書いて覚えろ!」しか言わない教師や親がいたら、ただの時代遅れや根性論である。
さらにいえばごく少量の記憶対象なら有効かもしれないが、受験などで莫大な記憶量がある場合、圧倒的に時間と体力が足りなくなる。100回書くだけで何でも絶対に覚えるなら暗記法なんていらない。
本当は忘れていない
覚える必要のない本当にどうでもいい記憶であったり、大事な情報を完全に忘れてしまっても一度それと認識さえしていれば、意外と脳内に記憶されている場合が多い。記憶は完全に忘れるのは難しいのある。
幼少時の写真を見て、部屋の様子や小物の一つまで懐かしく感じたり、テスト後に教科書の答えを確認して「ああ!これだった!」となるのが良い例である。
思い出す能力
「記憶力」=「思い出し力」(想起力)でもある。
前述の暗記法はここに繋がっている。ばっちり記憶は不可能でも、様々なきっかけを多めに定着していれば途中で「思い出す」難易度は下がる。
…というよりも記憶自体が「記憶への定着」→「保持する」→「思い出す」のサイクルな点にも留意。もちろん最低限、認識・記憶していないものは思い出しようがないので注意。一日を思い出して日記などを書いてみるとよい訓練になるかもしれない。
その他
暗記ができればテストも資格も就職試験もぜんぶ楽勝!
…と思うかもしれないが、資格は名前だけで役に立たないものも多いため要注意。
また、例として普通科なのに電気科の資格を取ろうとしても畑違いで苦労する。
詳しくは 資格 の項目を参照。
一部の就職試験など適応力や機転を試すテストにおいては、記憶よりセンスも問われることもある。ただし100点満点で就職しても薄給激務のサービス残業漬けやノルマ買取強制といったとんでもない企業だったらさっさと転職してほしい。
違和感や理不尽、妙に順調な場合は疑ったり検索する…という自衛策も覚えておくと役立つ。
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関連項目
覚えてるかな?
文中で例を挙げたもの